上 下
13 / 15
第一章

第12話 とうとう男装女子が来てしまった

しおりを挟む
 喧嘩が無事(?)終わった翌朝、久しぶりに殿下は私と一緒の馬車に乗った。心なしか彼の顔色はいい。レオナルドはようやくか、と言いたげに付き添いは別の馬車でと申し出た。

「いや、いい。レオナルドは側にいてくれ」
「はい。それがいいと思います」
「ええ…?」

 困惑する彼をよそに、殿下の機嫌はこの前より何十倍も良かった気がする。

 学園に着くと、校門の前で男子生徒が一人、私たちの馬車を待っていた。いや、正しくは男子制服を着た、女子生徒だ。複数人の女子がひそひそ話しているが、どこかで見たことあるような……。

 殿下に手を引かれて馬車から降りると、その青年が私の前に進み出る。その顔を見て、驚きのあまり声が漏れた。

「あなた、ヴィオレッタ…?」

 ストレートの銀髪をばっさりと切り、ショートのウルフカットにした、美青年……に見えるが、やっぱりヴィオレッタだ。髪型と服装が違うだけで、全く別人のように見える。女性にしては高い身長も関係してるのかもしれない。

「髪を切ったのね。似合ってるわ」
「フリージア様ならそう言ってくださると思っていました」

 ヴィオレッタはかつてないほど穏やかな笑みを見せると、私の片手を取り口づけた。きゃあっと女生徒たちの声が聞こえるが、もしかしてヴィオレッタだとまだ気づいていないんだろうか? それにしても、よく似合っている。
 ぽーっと彼女に見惚れていると、私たちをべりべり引き剥がしたのは殿下だった。

「ヴィオレッタ。どういうつもりでしょうか?」
「どういうつもりも何も、親しい友人へのご挨拶ですよ」

 刺々しい殿下の声に、また機嫌が悪くなったよとレオナルドが肩を落とす。気にしないでいいからと御者に頼んで帰らせた。
 馬車を見送って、あらためてヴィオレッタの姿を見る。朝日に照らされた彼女は本物の王子様みたいだ。

「あれから悩みましたが、フリージア様と同じ学園にいられるのもあと数ヶ月です。…どうせ一度は死にかけた身ですし、まずは自分の心に従おうと思ったのです」
「…なるほど」
「え、死にかけ…?」

 頷く殿下と全く理解できない私。

「フリージア様となら、…どんな事実も、どんな運命も受け入れるつもりですわ」

 美青年にお嬢様口調でプロポーズのようなことを言われると頭がパンクしそうになる。当たり前だけど、私がこんなシナリオを書いた覚えなんてない。

 だけど、彼女も受け入れる覚悟をしたってことだ。
 私もできることはなんでもしなくちゃ。

「それから、私も広報部に入ろうと思っています」
「え? でも私は──」
「部員たちに訊きました。でも、あとは彼らから直接話を聞いて欲しいのです。放課後、一緒に部室へ行きませんか?」
「あ、…え、ええ」
「……」

 心なしか殿下の顔が浮かないけど、大丈夫だろうか。
 ついでに言うと、私は男子生徒たちに「フリージアのせいで美少女が男装に目覚めてしまった」と恨みを買う羽目になったのだった。


◇◆◇◆◇


 放課後、ヴィオレッタに強引に引っ張られて久しぶりに部室を訪れると、そこには懐かしい二人がいた。それに、オルハンも。

「ひ、久しぶり…」
「フリージア様」
「ご、ごきげんよう」
「……………」
「……………」

 気まずい……。
 ジェニとターナーの二人は相変わらずだったが、オルハンが見るからに不貞腐れていた。二人がけのソファにどかっと座って、どこからか出したのか部屋に似合わないほど豪華なグラスで何か飲んでいる。

「フリージア様に振られたからってずっとあの調子なんです」
「別に、振られてない。告白してないからな」
「友達宣言されたんでしょう?」
「友達から発展する恋愛だってある」
「どうかしら?」

 二人の掛け合いは案外息が合っているように見えるけど、きっとそう言ったら怒るんだろうな。
 相変わらずごちゃっとした室内だけど、私はこの方が安心する。来年度の部員募集にはすでに多くの人から申し込みがあるらしい。

「すごいじゃない。ターナーもジェニも、新入部員が欲しいってずっと言っていたものね」
「はい。……あの、フリージア様。俺たち、…ごめんなさい。追い出すようなことをしてしまって」

 ジェニは一枚の記事を差し出した。私がヴィオレッタのことについて書いた記事だ。最後に担当した文章でもある。

「フリージア様の提案した記事の人気が出て、すごく焦りました。このまま真面目な記事が出せなくなったらどうしようとか、ああいう施策ができないといつかまた新聞部に乗っ取られるんじゃないか、とか」

 当たり前だ。彼らなりに葛藤があったんだろう。

「だけど、立て直すきっかけをくれたのはフリージア様だろって、オルハンが言って。お恥ずかしい話ですけど、ようやく気づいたんです」
「オルハンが…?」

 オルハンのほうを向くと、いつもの彼なら得意げな顔をしているはずなのに、照れてるのか窓の外を眺めている。かわいい。

「フリージア様。広報部に戻ってきてくれませんか」
「この通りです」

 二人は立ち上がって、頭を下げた。一瞬固まって、私も慌てて椅子から立ち上がる。

「き、気にしないで! 嫌われてるわけじゃないなら、良かったわ。みんなのこと、大事な友達だと思ってたの。だから、こうして話してくれてすごく嬉しい」
「フリージア様…」
「本当に、申し訳ございませんでした」

 何度頭を上げさせてもぺこぺこするのをやめない二人。「やっぱり友達だって」とオルハンをからかい、「それはリュクサンブール嬢も含まれるだろう」という返答に謎にカウンターを食らっているヴィオレッタ。
 賑やかな部室に、幸せだな、と感じてしまった。

 同時に、いつかここを離れる時が来るんだ、と寂しくもある。
 それは卒業のタイミングかもしれないし、もっと早いかもしれない。

 ふと、頭をよぎった元の世界のことに、わたしは相反する二つの感情を抱えていた。


◇◆◇◆◇


「それで、今日も遅かったのですか?」
「はい。どうしても書き上げたかったんです」

 基本的に広報紙は不定期発行だった。
 それを週一、少なくとも二週に一度は、というのはターナーたちの提案だった。オルハンも含め、部員が増えたから作業は大丈夫だろうというのを見越してのものだ。

 だが、実際はそううまくいかない。広報紙は限られた場所に掲示されるものとは言え、内容に不備があってはいけないのだ。

「元の世界と変わらないような…」

 授業と部活。家事や仕事は全くする必要がないからちょうど同じぐらいの負荷だろうか?
 王妃になるためのレッスンは授業時間に組み込まれていて、想像していたよりも普通。これは付け焼き刃じゃどうにもならないから卒業後も見越して、そのプレレッスンと言う形で無理のない範囲で予定が組まれている。
 だから寝る時間は取れている……のだけど。

 目の前の殿下はどこか拗ねるように口を開く。

「以前よりも一緒にいる時間が減った気がしませんか?」
「そうでしょうか…?」

 朝食は言わずもがな、夕食だって、間に合うなら殿下と一緒にとっている。それでも殿下は不満らしい。というか、これもきっとアンナ皇妃の差金だろうが。

「…ヴィオレッタからの手紙は、まだ持っているんですか?」
「? ええ。もちろん」

 数日前に解決した話題かと思っていたが、そうでもなかったらしい。殿下は口をナプキンで拭い、「実は」と切り出した。

「彼女のことで相談があります。後で部屋に来てもらえませんか?」
「……はい」
「嫌そうですね?」
「そんなそんな!」

 ただ、もうふらふらになるほど疲れているだけだ。明日は学校が休みだけれど、たっぷり昼まで寝てこっそり部室に行く気満々だった。マチルダがそれを許すかどうかは別として。


◇◆◇


「フリージア様。そんな大きな欠伸をしては、殿下に呆れられますよ」
「もう呆れられてるわよ」

 さすがに寝室に入るには、一度体を綺麗にしてからではないと許されなかった。面倒だけれど、髪を乾かすのもマチルダを始め御付きの人たちがやってくれるから、私はうとうとしてるだけで大丈夫。これは元の世界に戻ったとしても受け継いでほしいシステムだ。

 一人で大丈夫だからとマチルダや他の見張りを全て断って、殿下の部屋に続く廊下を進む。どれだけ歩いてても目が覚める気がしない。話ってなんだろうな、うっかり眠らないといいけど。

「うー、寒…」

 袖のところがシースルーになった素材の、なんというか、ワンピースみたいな寝間着(名称は忘れた)。今思えばガウンなりなんなり羽織ってこればよかった。

 ちょっとぐらい寒い方が目が冴えるだろうと思ったが、さすがに薄着すぎたかもしれない。そろそろ梅雨の季節だというのに、いまの気温は日本よりも全然寒い。

「フリージア」
「あれ、殿下。お部屋の外にいるなんて、珍しいですね?」
「君がまた迷ったらいけないと思って」
「この前もちゃんと来れましたよね?」
「冗談ですよ」

 殿下の部屋に続く廊下で彼と鉢合わせた。飲み物を見張りに頼んでくるから部屋で待っていて欲しいと言われたので、素直にそうする。

 主人のいない部屋は少し広く感じられた。ソファに以前彼が貸してくれたストールがあったので、今回もありがたく拝借する。あとで許可を取れば快く貸してくれるだろうし。

「相変わらずいい匂いだ…」

 初めはこの高貴な香りに緊張していたけど、数ヶ月一緒に過ごすうちになんとも思わなくなってきた。今はむしろ、家に帰ってきた、という実感が湧いて安心する。それはきっといい兆候なんだろう。


◇◆◇◆◇


「あれ……」

 部屋に戻ると、ソファの背もたれ越しに、彼女のつやつやした金髪が見えた。その頭の角度からして、きっと寝ているだろうな、と起こさないように近づく。

「…やっぱり」

 予想通りの気持ちよさそうな表情に、つい笑みが溢れてしまう。
 10分も待たせたつもりはないが、それでも今の彼女にとっては大健闘、のち睡魔に敗北するに相応しい時間だったようだ。

 ノワールは彼女を起こすべきか迷ったが、わざとこの部屋で一晩過ごさせるのも悪くないと思った。過ごした後、朝になって彼女はきっと焦るだろう。普段からそそっかしいフリージアは、その想像の中でさえノワールをくすっと笑わせた。

 彼はフリージアの身体に手を回し、彼女の腕を自身の首に巻きつけた。よいしょ、と小さく唱えたかと思うと簡単に身体を持ち上げ、ベッドに運んでしまう。

「……」

 彼女を寝かせたとき、ようやく彼は私物のストールが彼女の肩を覆っていることに気づいた。運ぶ時に身体を動かしたから乱れてはいるが、まるで自分の服が彼女を包んでいるかのように見える。
 
「…フリージア…」

 ノワールはそう呟いた後、上下する彼女の胸を見た。

 ゆったりしたシルエットの薄手のネグリジェが、生地の柔らかさゆえに身体の滑らかな曲線を描き出していた。白く細やかなレースは彼女の清廉さを表しているように見える。

 ──コンコン。

 ノワールは彼女に触れようとした手をぴたりと止め、扉の外に意識を向けた。

「…失礼いたします、殿下。お飲み物を…」
「あ、す、すまない。やはり要らなくなった」
「そうですか? では、失礼いたします」
「ああ。おやすみ」

 ノワールは大きなため息をついたかと思うと、思いきり息を吸い込んだ。彼なりの深呼吸だったらしい。

 フリージアの寝込みを襲うなんて、考えられない。いや、本当はそうしたとしてもこの世の大人の誰にも責められないが(そしてこの場面で寝ている彼女も信じられないが)、きっとこの常識は間違っている。

 飲み物を数分前に頼んだことすら忘れるほど欲に囚われるとは、自分も大概だ。
 手櫛で梳かすように彼女の髪の毛を整える。シーツをかけてやるが、やっぱりよほど疲れていたのか、起きる気配はまったく感じられない。
 起きた時、あらぬ疑いをかけられるのも嫌だし、仕方ないか、と自分は別の部屋で寝ることにした。

「あれ……殿下、ずいぶん早いですね?」

 部屋を出てすぐ近くの客室まで歩いていると、通りかかったレオナルドがニヤニヤしながら近づいて来た。

「入浴の後、殿下のお部屋にフリージア様が行かれたと聞いていますが」
「聞いているも何も、夕食時に皆の前で交わした会話だからな」
「まあまあ。それで? どうだったんです? うまくいきましたか? ……あっ!?」

 レオナルドが驚いたような声をかける。はっと口を押さえるので周りを見渡すが、誰もいないようだ。口元に手を添えたまま、レオナルドはノワールにそっと耳打ちした。

「できるだけ長く、という鍛錬法がありますよ。人によっては倍の時間保つようになったとか……」
「お前…」

 ノワールは訂正するのも面倒で、口角を上げて目を細める。「これ以上喋るな、黙っていろ」のポーズでもあるが、完全に思い込んでいるレオナルドには効かなかったらしい。

 挙げ句の果てに「昔はその鍛錬をする用に年上の侍女がいたようですよ」なんて言い始めたので、頬をつねってやった。


◇◆◇◆◇


「おはようございます」
「あ……えっと…………おはよ…う…ございます」

 フリージアが目を開けて身体を起こすと、バルコニーから誰か戻ってきて、挨拶をした。彼女はそれに返しながら、目の前の光景に頭をフル回転させている。

「えーっと、殿下…あれ、わたし……眠って………」

 自分のいる場所は、どう見ても殿下の部屋だ。いいなあと思っていたバルコニーは、朝の光がよく部屋の中に入るよう白い床でできていて、その反射もあってか電気も点いていないのに部屋中がぱっと明るくなったような印象を受ける。
 よく似たゲストルームの線を探ったけど、こんな豪華な部屋、そうそうないだろう。殿下はニコニコしながら近寄ってきてはいるが、あまり顔が見れない。

「ご、ごめんなさい、眠るつもりじゃ…」
「構いませんよ。それぐらい疲れていたんですね」
「話したいことがあったんですよね?」
「それより──……」

 殿下は私の髪を耳にかけた。くすぐったいと思ったら、親指の腹が耳を撫でている。

「あの…?」

 これぐらいで身を捩らせるのも恥ずかしいので我慢するが、なんというか、こんなに甘い雰囲気を感じたのは初めてで。そっちのほうに意識が向いてしまう。

「何かされた、とは思わないのですか?」
「ええ!? あ、え…っ……ええ!?」

 大きな声をあげて、私は思わず自分の衣服を見た。下着まで、バッチリ。マチルダたちがやんややんや言いながらこの薄手のワンピースを着せられたけど、特にリボンが解けているわけでもない。
 身体をぺたぺた触っていると、殿下がぷっと噴き出した。

「っ、あはは! 冗談です、ごめんなさい。君をからかいたくて、そのままここで眠ってもらったんです」
「……」

 特大の嘘をつかれた。
 こほん、と咳払いして、髪を手櫛で整えた。このあとマチルダたちにどんな反応をされるのか考えただけで嫌になるが、気を取り直して言う。

「昨日仰っていたヴィオレッタについての相談って何ですか?」
「ああ、そうでした。聞いてくれますか?」
「もちろんですわ。私と殿下の仲ですもの」
「…君がそう言うのは、いつも他人事のように振る舞うときですよね。…まあ、仕方ないのかもしれませんが」

 殿下の言うとおり、私はこの言葉をスイッチにしている。あくまで友人としての線引きということだ。こんなことを言うのも変だけれど、自分を、フリージアを守るためでもある。お前に興味がないと言われているのも同然だし。

「彼女が髪を短く切りましたけど、そのことについては知りませんでしたよ」
「わかっています。というか、それは君が原因なのですが……まあいいです。ヴィオレッタが髪を短く切ったことに、副校長が酷く怒ってるんです」
「え? 副校長が? なぜ…?」

 正しくは、コンクールで優勝した人間の振る舞いとして、怒っているとのことだった。アンナ王妃の宣言通り、殿下とヴィオレッタはあれから一緒に活動できていないらしい。
 基本的には慈善活動や何かしらの地域セレモニーに招かれることが多いが、ヴィオレッタ単体で向かうと、「女生徒なのに男子用の制服を着ていること」について何かしら突っかかれるとのこと。

「ヴィオレッタの代わりに副校長が怒ってるということね?」
「いや、そうじゃない。……残念ですが、品位を落とす行動だと思っているのだとか」
「……どうしてです?」

 私の表情を見て、まだ怒るところじゃないとでも言いたげに彼は落ち着いたトーンで続ける。

「彼女がいわゆる女性らしい格好をしないのは、学園に対する抗議だと捉えられています。ascaに出場した貴族が平民に負けたのもそうですが」
「うっ」

 嫌な記憶が思い出される……。

「それに便乗して、彼女が『革命派』であるとの声が高まっているのです」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜

ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉 転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!? のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました…… イケメン山盛りの逆ハーです 前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります 小説家になろう、カクヨムに転載しています

二度目の人生は異世界で溺愛されています

ノッポ
恋愛
私はブラック企業で働く彼氏ナシのおひとりさまアラフォー会社員だった。 ある日 信号で轢かれそうな男の子を助けたことがキッカケで異世界に行くことに。 加護とチート有りな上に超絶美少女にまでしてもらったけど……中身は今まで喪女の地味女だったので周りの環境変化にタジタジ。 おまけに女性が少ない世界のため 夫をたくさん持つことになりー…… 周りに流されて愛されてつつ たまに前世の知識で少しだけ生活を改善しながら異世界で生きていくお話。

命を狙われたお飾り妃の最後の願い

幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・ざまぁ系・ハピエン】 重要な式典の真っ最中、いきなりシャンデリアが落ちた――。狙われたのは王妃イベリナ。 イベリナ妃の命を狙ったのは、国王の愛人ジャスミンだった。 短め連載・完結まで予約済みです。設定ゆるいです。 『ベビ待ち』の女性の心情がでてきます。『逆マタハラ』などの表現もあります。苦手な方はお控えください、すみません。

軽い気持ちで超絶美少年(ヤンデレ)に告白したら

夕立悠理
恋愛
容姿平凡、頭脳平凡、なリノアにはひとつだけ、普通とちがうところがある。  それは極度の面食いということ。  そんなリノアは冷徹と名高い公爵子息(イケメン)に嫁ぐことに。 「初夜放置? ぜーんぜん、問題ないわ! だって旦那さまってば顔がいいもの!!!」  朝食をたまに一緒にとるだけで、満足だ。寝室別でも、他の女の香水の香りがしてもぜーんぜん平気。……なーんて、思っていたら、旦那さまの様子がおかしい? 「他の誰でもない君が! 僕がいいっていったんだ。……そうでしょ?」  あれ、旦那さまってば、どうして手錠をお持ちなのでしょうか?  それをわたしにつける??  じょ、冗談ですよね──!?!?

異世界転生先で溺愛されてます!

目玉焼きはソース
恋愛
異世界転生した18歳のエマが転生先で色々なタイプのイケメンたちから溺愛される話。 ・男性のみ美醜逆転した世界 ・一妻多夫制 ・一応R指定にしてます ⚠️一部、差別的表現・暴力的表現が入るかもしれません タグは追加していきます。

一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!

当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。 しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。 彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。 このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。 しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。 好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。 ※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*) ※他のサイトにも重複投稿しています。

執着系逆ハー乙女ゲームに転生したみたいだけど強ヒロインなら問題ない、よね?

陽海
恋愛
乙女ゲームのヒロインに転生したと気が付いたローズ・アメリア。 この乙女ゲームは攻略対象たちの執着がすごい逆ハーレムものの乙女ゲームだったはず。だけど肝心の執着の度合いが分からない。 執着逆ハーから身を守るために剣術や魔法を学ぶことにしたローズだったが、乙女ゲーム開始前からどんどん攻略対象たちに会ってしまう。最初こそ普通だけど少しずつ執着の兆しが見え始め...... 剣術や魔法も最強、筋トレもする、そんな強ヒロインなら逆ハーにはならないと思っているローズは自分の行動がシナリオを変えてますます執着の度合いを釣り上げていることに気がつかない。 本編完結。マルチエンディング、おまけ話更新中です。 小説家になろう様でも掲載中です。

男女比がおかしい世界にオタクが放り込まれました

かたつむり
恋愛
主人公の本条 まつりはある日目覚めたら男女比が40:1の世界に転生してしまっていた。 「日本」とは似てるようで違う世界。なんてったって私の推しキャラが存在してない。生きていけるのか????私。無理じゃね? 周りの溺愛具合にちょっぴり引きつつ、なんだかんだで楽しく過ごしたが、高校に入学するとそこには前世の推しキャラそっくりの男の子。まじかよやったぜ。 ※この作品の人物および設定は完全フィクションです ※特に内容に影響が無ければサイレント編集しています。 ※一応短編にはしていますがノープランなのでどうなるかわかりません。(2021/8/16 長編に変更しました。) ※処女作ですのでご指摘等頂けると幸いです。 ※作者の好みで出来ておりますのでご都合展開しかないと思われます。ご了承下さい。

処理中です...