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初等部編
第13話 嘘の力
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場所は違っても、同じ時間を生きるのが人間である。Aの人間が勉強を頑張っている裏では、Bが愛する人と逢い引きしているのだ。勉強を頑張るAは、「知識」と言う恋人を得るかも知れないが、恋人との愛を育んでいるBには、「恋愛」の場面で結局負けてしまう。それがたとえ、悲哀に終わるモノであっても。「恋」が造りし人間の剣は、「知識」でこしらえた理性の盾よりもずっと強いのだ。
オーガンは、その刃に心を惹かれるタイプだった。貴族としての教養は、一応学んでいても……「それ」を精神にまで昇華しようとは思わない。優れた教養は、人間の品位は上げても、その本質自体を磨くわけではないのだ。
人の本性は、理性と本能の騙し合い。理性は人間に嘘を付かせるが、本能は人間を正直にさせるのだ。あらゆる嘘を叩き潰し、その奥にある感情を引っ張り上げる。オーガンの抱いた感情は、本能が訴える不安と恐怖の産物だった。
「なぁ、ネフテリア」
周りに誰もいない、校舎の裏まで彼女を連れて行く。校舎の裏は静かで、木々に留まる小鳥の囀り以外は、何も聞こえて来なかった。
「なに?」の返事は、何処までも明るい。彼の抱く不安など、まるで気づいていない様子だった。オーガンには、その態度が少し腹立たしく感じられた。
「変な夢でも見たんだろうが。俺は、本当に病気になんて罹っていない。俺の身体は、健康そのモノだ。この間だって、俺に決闘を申し込んできた相手」
の続きは、話さなかった。そんな事は別に言わなくても良い事だったし、何より目の前のネフテリアが何やら考えている(思い出している?)様子だったからだ。
「ああ」と笑った顔からは、何の感情も読み取れない。彼女が「そんな事もあったわね」と呟いた理由も。
オーガンは、目の前の彼女が……今までの彼女とは違う、まるで中身だけが入れ替わった人形のように感じられた。人形の中身に詰まっているのは、腐肉がさらに腐ったような物。漂う悪臭を芳香に変え、それで己の匂いを誤魔化す化け物のように思えた。
オーガンは相手の目をじっと見つめながら、その視線で自分自身を必死に守りつづけた。病気の事は、何があっても知られてはいけない。自分の弱みを知られるのは、彼にとって苦痛以外の何ものでもなかった。
オーガン・アガチは、常に強い男でありたい。特に好意を抱いている女性の前では……それがたとえ、叶わない恋であったとしても! 好きな相手には、格好良く見られたい。恋に不誠実な人には中々分からない事だが、恋に真っ直ぐな人間にとっては、「それ」が当り前の事だった。
「とにかく! 言いたい事は、それだけだ。お前は、色んな意味で有名だからな。周りに対する影響力が半端ない。変な噂が流れたら、俺が迷惑するんだよ!」
少し強く言いすぎた。
でも、これくらい言っておけば、大丈夫だろう。
病気の事は、彼女の勘違いだった。
そう周りに思わせておけば、あの事も勝手に収まって行くだろう。
オーガンは地面の上に目を落とし、彼女の前から静かに歩き出した。
だが、「待って」
彼女の声が、それを許さない。折角歩き出した足が、三歩目の所でピタリと止まってしまった。「な、何だよ?」と言いながら、彼女の方をそっと振り返る。
「は、話しなら」
「まだ、終わっていない」
ネフテリアは、彼の前に歩み寄った。最初は、何処か軽やかに。だが彼の前に止まった時は、笑顔の奥に鋭い刃を忍ばせていた。
刃は、少年を震えさせる。
「オーガン」
一瞬見えた彼女の涙は、幻だったのだろうか?
「私ね」
信じられないかも知れないけど、と、彼女は言った。
「最近、予知夢を見るようになったの」
「予知夢?」
「そう。どう言う理屈かは、分からないけどね。予知夢を急に」
「嘘を付くな!」
少年の怒声が響く。
「人間が予知夢を見るなんて。そんな事、あり得るわけねぇだろう? 大昔の伝説じゃあるまいし。お前が見た夢は」
ただの夢。
そう言いかけたオーガンだったが、内心では「それ」を信じかけた自分もいた。病気の事は、ごく少数の人間しか知らない。実家の召使い達はもちろん、彼の両親や医者などは知っていたが、それ以外は誰にも知られていなかった。アガチ家の没落を防ぐために。
「貴族」と言う人種は、華やかな世界を生きる代償に、その体裁を守らなければならないのだ。「大事な息子が病気である」のを知られれば、それだけ周りの貴族達にも侮られる。彼らは、お世辞の裏に愉悦を忍ばせる人種なのだ。人の粗探しを生き甲斐にするように。
目の前の少女も……。
「ただの夢じゃない」
ネフテリアは、彼の手を握った。
「私の見た夢は、本物の予知夢なの」
オーガンは、彼女の目を見返した。今の言葉を何とか否定しよう、と。
だが……「くっ」
反論の言葉が出て来ない。いくら反論しようと思っても、喉の辺りで「それ」がバラバラに砕け散ってしまう。頭の中では、「そんな事は、あり得ない」と思っているのに。彼女の言葉には、それを撥ね除けるだけの力があった。
ネフテリアの手を放し、暗い顔で地面の上に目を落とす。
オーガンは両手の拳を握り、彼女の顔をもう一度睨んでから、地面の上にまた視線を戻した。
「それなら」
「ん?」
「証拠を見せて見ろよ」
「証拠を?」
「ああ、お前の話が本当かどうか。話が本当なら、これから起こる事も」
「ええ」とうなずき掛けたネフテリアだったが、最後の部分は少しだけ言い淀んでしまった。
この世界は、過去の世界とは似て非なる世界。
世界に登場する人物は(彼女の知る限り)ほとんど同じだが、その人間関係には僅かながらに差異があった。フィリアの「アレ」を見ても分かるように。この世界には、彼女のいた世界とは違う時間が流れていた。
違う時間が流れているなら、これから起こる事もまったく同じとは限らない。最悪、まったく違う流れが生じる恐れもあった。「本来なら死んでいる筈の人間」が、この世界では何事も無く生きているように。
あらゆる可能性を考えれば、彼女の言った嘘……つまり「予知夢」は、「かなり幼稚」とも言える嘘だった。未来が変わるかも知れないのに、「未来が分かる」と言うのは、「おかしい」と言われても仕方ない。まともな人間からすれば「狂っている」としか思えなかった。
ネフテリア自身も、その事は充分に分かっている。この嘘が、かなり危うい賭けである事も。だが……「分かるわ」
今の彼女には、その可能性に賭けるしかない。自分の正体を知られないためにも。自分の正体が周りに知られれば、最悪(その内容はどうであれ)、あの悲劇をまた繰り返すかも知れなかった。
最愛のエルス王子に刺し殺される。
彼女の行動理念は、使える人間はボロボロになるまで使い、邪魔な人間は完膚なきまでに叩き潰し、甘えられる人間にはとことん甘え、騙せる人間は徹底的に騙す事である。
オーガンは、その三つ……「使える」、「騙せる」、「甘えられる」が揃った人間だった。こんな素晴らしい人間を殺すわけにはいかない。彼女が彼を騙し、その嘘を信じさせる理由は(前述の理由もあるが)、「幼馴染を助けたい」と言う純粋な思いと、その先に待つ最終目的、エルス王子を手に入れるためだった。
彼の腕に抱かれるためなら、どんな手段も厭わない。
「今から一週間後、私達と同じ初等部の娘がね。好きな男子と一緒に学校の窓から飛び降りるの」
「なっ!」
「『家同士の諍いが原因』でね。二人は幼いながらも、その事を真剣に悩んでいた。『自分達は、こんなに好き合っているのに?』って」
オーガンは、その話に絶句した。
その話がもし、本当だったら? と。
ある意味で失恋を経験した彼には、その悲哀が溜らなく悲しかった。
悲哀の悲しみは、失恋の何倍も悲しい。だからつい、「そいつらの自殺を、くっ! 『黙って見ていろ』って言うのか?」と叫んでしまった。
「指を咥えてよ?」
「いいえ」
ネフテリアは「ニヤリ」と笑って、オーガンの顔を見かえした。
「二人の事を助けるわ。私には、『それ』ができる。未来の事が分かる私には、ね。オーガンも協力してくれるでしょう?」
オーガンはその言葉に押し黙ったが、やはり男として曲げられないモノがあるのだろう。最初は曖昧だった返事が、最後には「ああ」の返事に変わっていた。
オーガンは、その刃に心を惹かれるタイプだった。貴族としての教養は、一応学んでいても……「それ」を精神にまで昇華しようとは思わない。優れた教養は、人間の品位は上げても、その本質自体を磨くわけではないのだ。
人の本性は、理性と本能の騙し合い。理性は人間に嘘を付かせるが、本能は人間を正直にさせるのだ。あらゆる嘘を叩き潰し、その奥にある感情を引っ張り上げる。オーガンの抱いた感情は、本能が訴える不安と恐怖の産物だった。
「なぁ、ネフテリア」
周りに誰もいない、校舎の裏まで彼女を連れて行く。校舎の裏は静かで、木々に留まる小鳥の囀り以外は、何も聞こえて来なかった。
「なに?」の返事は、何処までも明るい。彼の抱く不安など、まるで気づいていない様子だった。オーガンには、その態度が少し腹立たしく感じられた。
「変な夢でも見たんだろうが。俺は、本当に病気になんて罹っていない。俺の身体は、健康そのモノだ。この間だって、俺に決闘を申し込んできた相手」
の続きは、話さなかった。そんな事は別に言わなくても良い事だったし、何より目の前のネフテリアが何やら考えている(思い出している?)様子だったからだ。
「ああ」と笑った顔からは、何の感情も読み取れない。彼女が「そんな事もあったわね」と呟いた理由も。
オーガンは、目の前の彼女が……今までの彼女とは違う、まるで中身だけが入れ替わった人形のように感じられた。人形の中身に詰まっているのは、腐肉がさらに腐ったような物。漂う悪臭を芳香に変え、それで己の匂いを誤魔化す化け物のように思えた。
オーガンは相手の目をじっと見つめながら、その視線で自分自身を必死に守りつづけた。病気の事は、何があっても知られてはいけない。自分の弱みを知られるのは、彼にとって苦痛以外の何ものでもなかった。
オーガン・アガチは、常に強い男でありたい。特に好意を抱いている女性の前では……それがたとえ、叶わない恋であったとしても! 好きな相手には、格好良く見られたい。恋に不誠実な人には中々分からない事だが、恋に真っ直ぐな人間にとっては、「それ」が当り前の事だった。
「とにかく! 言いたい事は、それだけだ。お前は、色んな意味で有名だからな。周りに対する影響力が半端ない。変な噂が流れたら、俺が迷惑するんだよ!」
少し強く言いすぎた。
でも、これくらい言っておけば、大丈夫だろう。
病気の事は、彼女の勘違いだった。
そう周りに思わせておけば、あの事も勝手に収まって行くだろう。
オーガンは地面の上に目を落とし、彼女の前から静かに歩き出した。
だが、「待って」
彼女の声が、それを許さない。折角歩き出した足が、三歩目の所でピタリと止まってしまった。「な、何だよ?」と言いながら、彼女の方をそっと振り返る。
「は、話しなら」
「まだ、終わっていない」
ネフテリアは、彼の前に歩み寄った。最初は、何処か軽やかに。だが彼の前に止まった時は、笑顔の奥に鋭い刃を忍ばせていた。
刃は、少年を震えさせる。
「オーガン」
一瞬見えた彼女の涙は、幻だったのだろうか?
「私ね」
信じられないかも知れないけど、と、彼女は言った。
「最近、予知夢を見るようになったの」
「予知夢?」
「そう。どう言う理屈かは、分からないけどね。予知夢を急に」
「嘘を付くな!」
少年の怒声が響く。
「人間が予知夢を見るなんて。そんな事、あり得るわけねぇだろう? 大昔の伝説じゃあるまいし。お前が見た夢は」
ただの夢。
そう言いかけたオーガンだったが、内心では「それ」を信じかけた自分もいた。病気の事は、ごく少数の人間しか知らない。実家の召使い達はもちろん、彼の両親や医者などは知っていたが、それ以外は誰にも知られていなかった。アガチ家の没落を防ぐために。
「貴族」と言う人種は、華やかな世界を生きる代償に、その体裁を守らなければならないのだ。「大事な息子が病気である」のを知られれば、それだけ周りの貴族達にも侮られる。彼らは、お世辞の裏に愉悦を忍ばせる人種なのだ。人の粗探しを生き甲斐にするように。
目の前の少女も……。
「ただの夢じゃない」
ネフテリアは、彼の手を握った。
「私の見た夢は、本物の予知夢なの」
オーガンは、彼女の目を見返した。今の言葉を何とか否定しよう、と。
だが……「くっ」
反論の言葉が出て来ない。いくら反論しようと思っても、喉の辺りで「それ」がバラバラに砕け散ってしまう。頭の中では、「そんな事は、あり得ない」と思っているのに。彼女の言葉には、それを撥ね除けるだけの力があった。
ネフテリアの手を放し、暗い顔で地面の上に目を落とす。
オーガンは両手の拳を握り、彼女の顔をもう一度睨んでから、地面の上にまた視線を戻した。
「それなら」
「ん?」
「証拠を見せて見ろよ」
「証拠を?」
「ああ、お前の話が本当かどうか。話が本当なら、これから起こる事も」
「ええ」とうなずき掛けたネフテリアだったが、最後の部分は少しだけ言い淀んでしまった。
この世界は、過去の世界とは似て非なる世界。
世界に登場する人物は(彼女の知る限り)ほとんど同じだが、その人間関係には僅かながらに差異があった。フィリアの「アレ」を見ても分かるように。この世界には、彼女のいた世界とは違う時間が流れていた。
違う時間が流れているなら、これから起こる事もまったく同じとは限らない。最悪、まったく違う流れが生じる恐れもあった。「本来なら死んでいる筈の人間」が、この世界では何事も無く生きているように。
あらゆる可能性を考えれば、彼女の言った嘘……つまり「予知夢」は、「かなり幼稚」とも言える嘘だった。未来が変わるかも知れないのに、「未来が分かる」と言うのは、「おかしい」と言われても仕方ない。まともな人間からすれば「狂っている」としか思えなかった。
ネフテリア自身も、その事は充分に分かっている。この嘘が、かなり危うい賭けである事も。だが……「分かるわ」
今の彼女には、その可能性に賭けるしかない。自分の正体を知られないためにも。自分の正体が周りに知られれば、最悪(その内容はどうであれ)、あの悲劇をまた繰り返すかも知れなかった。
最愛のエルス王子に刺し殺される。
彼女の行動理念は、使える人間はボロボロになるまで使い、邪魔な人間は完膚なきまでに叩き潰し、甘えられる人間にはとことん甘え、騙せる人間は徹底的に騙す事である。
オーガンは、その三つ……「使える」、「騙せる」、「甘えられる」が揃った人間だった。こんな素晴らしい人間を殺すわけにはいかない。彼女が彼を騙し、その嘘を信じさせる理由は(前述の理由もあるが)、「幼馴染を助けたい」と言う純粋な思いと、その先に待つ最終目的、エルス王子を手に入れるためだった。
彼の腕に抱かれるためなら、どんな手段も厭わない。
「今から一週間後、私達と同じ初等部の娘がね。好きな男子と一緒に学校の窓から飛び降りるの」
「なっ!」
「『家同士の諍いが原因』でね。二人は幼いながらも、その事を真剣に悩んでいた。『自分達は、こんなに好き合っているのに?』って」
オーガンは、その話に絶句した。
その話がもし、本当だったら? と。
ある意味で失恋を経験した彼には、その悲哀が溜らなく悲しかった。
悲哀の悲しみは、失恋の何倍も悲しい。だからつい、「そいつらの自殺を、くっ! 『黙って見ていろ』って言うのか?」と叫んでしまった。
「指を咥えてよ?」
「いいえ」
ネフテリアは「ニヤリ」と笑って、オーガンの顔を見かえした。
「二人の事を助けるわ。私には、『それ』ができる。未来の事が分かる私には、ね。オーガンも協力してくれるでしょう?」
オーガンはその言葉に押し黙ったが、やはり男として曲げられないモノがあるのだろう。最初は曖昧だった返事が、最後には「ああ」の返事に変わっていた。
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