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第5章 想い出と君の涙を
5章 第13話
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夕飯というか夜食をご馳走になった後は、風呂に入った。凛の家のお風呂は竈焚き風呂ではなく、普通のお風呂だった。前に言っていた通り、自動お湯はり機能もあるようだ。もちろん、風呂は別々である。
ぼんやりと凛が髪を乾かすのを見ていると、「あんまり見ないでってば」と叱られた。パジャマ姿で髪を乾かしている凛なんて見た事がなかったので、それだけでもドキドキするのに。
そんなやりとりがありつつも、2人でベッドに入った頃には午前4時になっていた。
凛のベッドからは当たり前だが凛の匂いがしていて、目の前にその良い匂いの発生源がいるのだから、こちらとしては気が気でない。
しかし、あと数時間後には起きて学校に行かなければならない。もう乳繰り合っている時間はなさそうだ。
「な、なんかすごいドキドキするね」
部屋の電気を暗くして、ベッドの中で向かい合うと、凛は恥ずかしさを誤魔化す為か、ちょっと茶化したように話し出した。
時間も時間だし、体力的なものもあるし、今日のところは本当に一緒に寝るだけになってしまいそうだ。
凛が恥ずかしがって少し距離を空けようとするので、彼女の背中に腕を回して、ぎゅっと引き寄せて抱き締める。彼女は小さく悲鳴を上げたが、その後はおとなしくなって、俺の背中に腕を回して身を預けていた。今は俺の胸に耳を当てるようにして、瞳を閉じている。
「⋯⋯翔くんの心臓の音聞くの好き」
「なんで?」
「今一番近くにいるのは私なんだなって思えるから」
「これからは、ずっと凛が俺の一番近くにいる存在だよ」
凛は「嬉しい」とくすっと笑うと、また心臓の音に耳を傾けていた。なんだか、鼓動を聞かれてると思うと、恥ずかしい。
でも、これまでの彼女は、こうして心臓の音を聴いていないと、自分が一番近くにいる存在なのだと自信を持てなかったのだろう。それだけ彼女に不安を与えていたんだなと思うと、胸が痛む。
そんな彼女の不安を掻き消す為にも、ぐっとその細い身体を抱き締めた。
「⋯⋯夢みたい」
凛が小さくそう呟いた。
「なんで?」
「なんでだろ⋯⋯多分、色んなものから解放されて、やっと翔くんだけを見れるようになったから、かな。すごく安心できる」
「それは⋯⋯わかるかも」
何となく言いたい事がわかってしまって、彼女の頭を胸のうちに抱え込む。凛は俺の首筋に鼻をあて、息をすーっと吸っているようだった。
今は付き合い始めの頃のような感覚になったのかもしれない。
玲華と再会していなければ、付き合った当初から今まで、俺達はこんな関係だったのだろうか。
確かに、俺達の関係だけで言うなら、そうだったのかもしれない。でも、あの頃の俺達は、色んなものから逃げていて。あのまま付き合っていたところで、俺達はずっと玲華の影に怯え、うしろめたさを感じていただろう。
俺はあの苦しみと悲しみを置き去りにしていたから。凛は、責務と目標から目を背けていたから。
玲華と再会してから今日まで、俺達にとっては試練の連続だった。いつ心が折れてしまってもおかしくなかった。関係だって壊れてもおかしくなかった。でも、今日⋯⋯やっとそれを乗り越えられた。きっと、それを乗り越えたからこそ、この安堵感と幸福感があるのだと思えた。
「翔くん⋯⋯お願いがあるんだけどさ」
「なに?」
「今日東京行って帰ってきたばっかりだから、ちょっと頼みにくいんだけど⋯⋯」
「どうした?」
「再来週の週末ね、東京に一緒に来てくれない?」
予想していなかったお願いに、驚いた。
理由を聞いてみると、今週末に映画『記憶の片隅に』の公開日とキャストが発表されて、来週末にはその番宣でインターネットテレビ局アメバTVの生放送番組に、凛と玲華と陽介の3人で出演する事になったそうだ。
俺にはそれの付き添いで来て欲しいというのだ。
「その番組内で、私にもスピーチというか、その⋯⋯夏の事とか今回の出演に関して説明する時間が与えられる事になって」
今回の凛の出演は異例中の異例だ。通常なら、絶対にありえないキャスティング。でも、たまたまサヤカちゃんとやらの降板と玲華の策略、そして犬飼監督の要望が重なって、出演に至った。
凛の引退劇は、芸能ニュースで話題になるほど騒がれたのだから、説明を求められるのは当然だ。しかし、今の凛は事務所無所属。事務所が代わりに説明してくれるものでもなければ、守ってくれるわけでもない。色々な理不尽からも、彼女は単身で迎え打たなければならないのだ。
「ほんと言うと、結構怖くてさ⋯⋯どういう風に言われるか、全然想像もできないし」
まだRINの復活は一般的には公開されていない。今回は映画出演のみの臨時復活、しかも準主演。一体世間がそれをどう評価されるのか、全く読めない。
あんな辞め方をしてふざけるな、と批判を浴びるかもしれない。アメバTVの生放送は視聴者もコメントができる。そこでどんな風に言われるのかも、全く予期もできない。凛からすれば、きっと怖いだろう。匿名であれば、人はどんなに汚い言葉でも傷つける言葉でも言える。それが例え高校生の女の子相手であっても。SNSやインターネット掲示板を見ていればそれはよくわかる。自分の正義で石を投げるのは、きっと心地よいのだろう。実に卑劣な正義感だと失笑せざるを得ない。
「どんな風に言われるかわからないけど⋯⋯私は私の話せる範囲で、全部話すつもり。もう逃げないって決めたから。翔くんには、それを見守ってて欲しいって言うか⋯⋯翔くんが傍にいるって思ったら、怖くないから」
やっぱり、凛は強くなった。元々強かったのかもしれないけれど、こうして自分から立ち向かえるようになったのだから。
犬飼監督からは、事情が事情だから嫌なら出演しなくてもいいと言われたそうだ。でも、出演を最終的に決めたのは凛自身。それは、彼女なりに自分の行いに対して責任を取りたいのだろうと思う。
「その⋯⋯翔くんからしたら、また玲華と顔を合わせる事になるから、気まずいとは思うんだけど」
「俺は構わないよ。凛がそうやって矢面に立つって言うんだったら、俺が応援しないわけにはいかないだろ」
「でも⋯⋯翔くんだって、嫌な想いするかもだし」
「いいよ。ずっと支えるって言っただろ?」
ピンクベージュの髪を撫でながら、言ってやる。彼女が頑張るって言ってるのだから、それを支えてやれないのは彼氏としてどうなんだって話だ。
「それくらいへっちゃらだって。俺よりも凛の方が大変なんだからさ。それくらいさせてくれよ」
「うん⋯⋯ありがとう」
凛は俺の首に腕を回して、胸の中に顔を埋めた。そんな彼女を包み込むようにして、優しく抱き締める。
「あ、これやばいかも」
凛がぽそっと呟いてから、また鼻で息をすーっと吸い込む。もしかして、匂い嗅いでる?
「どうした?」
「幸せすぎて癖になっちゃいそう」
ちらっと目だけ覗かせる。電気がついていなくても、彼女が幸せそうな笑顔を浮かべているのがよくわかった。
「一人で寝るの、つらくなっちゃうな⋯⋯」
それは俺も同じだった。好きな人と一緒に眠る幸福感というのを、俺は人生で初めて経験していた。
彼女の匂いを嗅ぎながら目を瞑っていると、それだけで睡魔が襲い掛かってきて、瞼が重くなってくる。凛も同じようで、すぐに小さな寝息を立てていた。
寝顔を見たいという欲求を持ちつつも、睡魔に逆らえず⋯⋯そのまま眠りに落ちた。
ちなみに、翌朝は寝坊して、二人して遅刻する事になった。
ぼんやりと凛が髪を乾かすのを見ていると、「あんまり見ないでってば」と叱られた。パジャマ姿で髪を乾かしている凛なんて見た事がなかったので、それだけでもドキドキするのに。
そんなやりとりがありつつも、2人でベッドに入った頃には午前4時になっていた。
凛のベッドからは当たり前だが凛の匂いがしていて、目の前にその良い匂いの発生源がいるのだから、こちらとしては気が気でない。
しかし、あと数時間後には起きて学校に行かなければならない。もう乳繰り合っている時間はなさそうだ。
「な、なんかすごいドキドキするね」
部屋の電気を暗くして、ベッドの中で向かい合うと、凛は恥ずかしさを誤魔化す為か、ちょっと茶化したように話し出した。
時間も時間だし、体力的なものもあるし、今日のところは本当に一緒に寝るだけになってしまいそうだ。
凛が恥ずかしがって少し距離を空けようとするので、彼女の背中に腕を回して、ぎゅっと引き寄せて抱き締める。彼女は小さく悲鳴を上げたが、その後はおとなしくなって、俺の背中に腕を回して身を預けていた。今は俺の胸に耳を当てるようにして、瞳を閉じている。
「⋯⋯翔くんの心臓の音聞くの好き」
「なんで?」
「今一番近くにいるのは私なんだなって思えるから」
「これからは、ずっと凛が俺の一番近くにいる存在だよ」
凛は「嬉しい」とくすっと笑うと、また心臓の音に耳を傾けていた。なんだか、鼓動を聞かれてると思うと、恥ずかしい。
でも、これまでの彼女は、こうして心臓の音を聴いていないと、自分が一番近くにいる存在なのだと自信を持てなかったのだろう。それだけ彼女に不安を与えていたんだなと思うと、胸が痛む。
そんな彼女の不安を掻き消す為にも、ぐっとその細い身体を抱き締めた。
「⋯⋯夢みたい」
凛が小さくそう呟いた。
「なんで?」
「なんでだろ⋯⋯多分、色んなものから解放されて、やっと翔くんだけを見れるようになったから、かな。すごく安心できる」
「それは⋯⋯わかるかも」
何となく言いたい事がわかってしまって、彼女の頭を胸のうちに抱え込む。凛は俺の首筋に鼻をあて、息をすーっと吸っているようだった。
今は付き合い始めの頃のような感覚になったのかもしれない。
玲華と再会していなければ、付き合った当初から今まで、俺達はこんな関係だったのだろうか。
確かに、俺達の関係だけで言うなら、そうだったのかもしれない。でも、あの頃の俺達は、色んなものから逃げていて。あのまま付き合っていたところで、俺達はずっと玲華の影に怯え、うしろめたさを感じていただろう。
俺はあの苦しみと悲しみを置き去りにしていたから。凛は、責務と目標から目を背けていたから。
玲華と再会してから今日まで、俺達にとっては試練の連続だった。いつ心が折れてしまってもおかしくなかった。関係だって壊れてもおかしくなかった。でも、今日⋯⋯やっとそれを乗り越えられた。きっと、それを乗り越えたからこそ、この安堵感と幸福感があるのだと思えた。
「翔くん⋯⋯お願いがあるんだけどさ」
「なに?」
「今日東京行って帰ってきたばっかりだから、ちょっと頼みにくいんだけど⋯⋯」
「どうした?」
「再来週の週末ね、東京に一緒に来てくれない?」
予想していなかったお願いに、驚いた。
理由を聞いてみると、今週末に映画『記憶の片隅に』の公開日とキャストが発表されて、来週末にはその番宣でインターネットテレビ局アメバTVの生放送番組に、凛と玲華と陽介の3人で出演する事になったそうだ。
俺にはそれの付き添いで来て欲しいというのだ。
「その番組内で、私にもスピーチというか、その⋯⋯夏の事とか今回の出演に関して説明する時間が与えられる事になって」
今回の凛の出演は異例中の異例だ。通常なら、絶対にありえないキャスティング。でも、たまたまサヤカちゃんとやらの降板と玲華の策略、そして犬飼監督の要望が重なって、出演に至った。
凛の引退劇は、芸能ニュースで話題になるほど騒がれたのだから、説明を求められるのは当然だ。しかし、今の凛は事務所無所属。事務所が代わりに説明してくれるものでもなければ、守ってくれるわけでもない。色々な理不尽からも、彼女は単身で迎え打たなければならないのだ。
「ほんと言うと、結構怖くてさ⋯⋯どういう風に言われるか、全然想像もできないし」
まだRINの復活は一般的には公開されていない。今回は映画出演のみの臨時復活、しかも準主演。一体世間がそれをどう評価されるのか、全く読めない。
あんな辞め方をしてふざけるな、と批判を浴びるかもしれない。アメバTVの生放送は視聴者もコメントができる。そこでどんな風に言われるのかも、全く予期もできない。凛からすれば、きっと怖いだろう。匿名であれば、人はどんなに汚い言葉でも傷つける言葉でも言える。それが例え高校生の女の子相手であっても。SNSやインターネット掲示板を見ていればそれはよくわかる。自分の正義で石を投げるのは、きっと心地よいのだろう。実に卑劣な正義感だと失笑せざるを得ない。
「どんな風に言われるかわからないけど⋯⋯私は私の話せる範囲で、全部話すつもり。もう逃げないって決めたから。翔くんには、それを見守ってて欲しいって言うか⋯⋯翔くんが傍にいるって思ったら、怖くないから」
やっぱり、凛は強くなった。元々強かったのかもしれないけれど、こうして自分から立ち向かえるようになったのだから。
犬飼監督からは、事情が事情だから嫌なら出演しなくてもいいと言われたそうだ。でも、出演を最終的に決めたのは凛自身。それは、彼女なりに自分の行いに対して責任を取りたいのだろうと思う。
「その⋯⋯翔くんからしたら、また玲華と顔を合わせる事になるから、気まずいとは思うんだけど」
「俺は構わないよ。凛がそうやって矢面に立つって言うんだったら、俺が応援しないわけにはいかないだろ」
「でも⋯⋯翔くんだって、嫌な想いするかもだし」
「いいよ。ずっと支えるって言っただろ?」
ピンクベージュの髪を撫でながら、言ってやる。彼女が頑張るって言ってるのだから、それを支えてやれないのは彼氏としてどうなんだって話だ。
「それくらいへっちゃらだって。俺よりも凛の方が大変なんだからさ。それくらいさせてくれよ」
「うん⋯⋯ありがとう」
凛は俺の首に腕を回して、胸の中に顔を埋めた。そんな彼女を包み込むようにして、優しく抱き締める。
「あ、これやばいかも」
凛がぽそっと呟いてから、また鼻で息をすーっと吸い込む。もしかして、匂い嗅いでる?
「どうした?」
「幸せすぎて癖になっちゃいそう」
ちらっと目だけ覗かせる。電気がついていなくても、彼女が幸せそうな笑顔を浮かべているのがよくわかった。
「一人で寝るの、つらくなっちゃうな⋯⋯」
それは俺も同じだった。好きな人と一緒に眠る幸福感というのを、俺は人生で初めて経験していた。
彼女の匂いを嗅ぎながら目を瞑っていると、それだけで睡魔が襲い掛かってきて、瞼が重くなってくる。凛も同じようで、すぐに小さな寝息を立てていた。
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