127 / 192
第3章 大切なもの
玲華の狙い⑦
しおりを挟む
玲華と話していると、俺達の間に1人の男が笑顔で割って入ってきた。
「やあ、REIKAちゃん。友達かい?」
″優菜″と″沙織″から取り合われる羨ましい役を務める山梨陽介だ。
山梨陽介は、バラエティ番組などにも出演しており、お茶の間でも人気が高い。雑誌でも、人気沸騰中の若手俳優としてよく紹介されている。
(うぉぉ⋯⋯近くで見るとすげーイケメン! そして爽やか!)
何度かテレビで見た事がある人物が目の前にいるものだから、やはり圧倒されてしまう。
こう、持っているオーラが違う。芸能人オーラ。なんなんだ、常に照明さんがいるかのような存在感を放っている。
「ヨースケ、お疲れ! こっちは昔の知り合いで、ショー。ただの一般人」
「⋯⋯どうも、相沢翔です」
おい、俺の説明雑すぎないか? いや、一般人だけどさ。
ていうか、その人気沸騰中の若手俳優とやたらとフランクに話している玲華に、少し驚いた。やっぱり度胸が違うのだろうか。
「おお、ショーくんっていうんだね! よろしく」
爽やかな笑顔で手を差し出してくるので、しっかりと握手。
すげえ。あの山梨陽介と握手してもらった。ていうかちゃんと俺にも普通に接してくれるんだな。ただの一般人なのに。いい人だ。
「で、こっちは、ほら。もう忘れた? ほんの少し前に話題になった子」
山梨さんは凛の顔を見て、自分の手をぽんと叩く。
「あーっ、RINちゃんか! こっちの高校に転校してたんだ? すごい偶然だね」
「⋯⋯その件についてはお騒がせしました」
凛は先程の監督にしたように、頭を深々と下げる。
本当だったら、玲華の代わりに"優菜"を演じていた人。そして、山梨さんにとっては自分の恋人役となる予定だった人物だ。
「いいっていいって。大変だったみたいだし。誘拐じゃないかって噂もあったから、みんな心配してたんだよ」
「本当にごめんなさい」
「だから、謝らなくていいって。まあ、色々あるよね。俺だって辞めたくなった事何回もあるから、わからないでもないよ」
爽やかな笑顔を凛に送る山梨。
凛は⋯⋯って、おい。ちょっと顔赤くなってないか? 照れてないか?
くそ。イケメンだし良い人っぽいし、さらっと辞めた事もフォローしてるし、なんだこの完璧人間は。勝てる要素がない。なんか玲華とも親しげだし、ちょっと面白くない。
(凛が出演してなくてよかった)
確か、さっき台本を見せてもらった限りだと、最終的に”優菜”と”達也”は結ばれるストーリーだった。もし凛と結ばれている様を見せつけられたらと思うと、ぞっとする。
(いや、まてよ。でも、玲華とは結ばれるのか⋯⋯)
なんだか、それはそれで面白くない結論だけれども。いや、でも玲華にはこういう完璧男子がお似合いなのかな、なんてふと思ってしまう。
何もない俺なんかよりは、絶対に似合っているはずで。それは凛にも言える事なのだけれど。
「やあ、REIKAちゃん。友達かい?」
″優菜″と″沙織″から取り合われる羨ましい役を務める山梨陽介だ。
山梨陽介は、バラエティ番組などにも出演しており、お茶の間でも人気が高い。雑誌でも、人気沸騰中の若手俳優としてよく紹介されている。
(うぉぉ⋯⋯近くで見るとすげーイケメン! そして爽やか!)
何度かテレビで見た事がある人物が目の前にいるものだから、やはり圧倒されてしまう。
こう、持っているオーラが違う。芸能人オーラ。なんなんだ、常に照明さんがいるかのような存在感を放っている。
「ヨースケ、お疲れ! こっちは昔の知り合いで、ショー。ただの一般人」
「⋯⋯どうも、相沢翔です」
おい、俺の説明雑すぎないか? いや、一般人だけどさ。
ていうか、その人気沸騰中の若手俳優とやたらとフランクに話している玲華に、少し驚いた。やっぱり度胸が違うのだろうか。
「おお、ショーくんっていうんだね! よろしく」
爽やかな笑顔で手を差し出してくるので、しっかりと握手。
すげえ。あの山梨陽介と握手してもらった。ていうかちゃんと俺にも普通に接してくれるんだな。ただの一般人なのに。いい人だ。
「で、こっちは、ほら。もう忘れた? ほんの少し前に話題になった子」
山梨さんは凛の顔を見て、自分の手をぽんと叩く。
「あーっ、RINちゃんか! こっちの高校に転校してたんだ? すごい偶然だね」
「⋯⋯その件についてはお騒がせしました」
凛は先程の監督にしたように、頭を深々と下げる。
本当だったら、玲華の代わりに"優菜"を演じていた人。そして、山梨さんにとっては自分の恋人役となる予定だった人物だ。
「いいっていいって。大変だったみたいだし。誘拐じゃないかって噂もあったから、みんな心配してたんだよ」
「本当にごめんなさい」
「だから、謝らなくていいって。まあ、色々あるよね。俺だって辞めたくなった事何回もあるから、わからないでもないよ」
爽やかな笑顔を凛に送る山梨。
凛は⋯⋯って、おい。ちょっと顔赤くなってないか? 照れてないか?
くそ。イケメンだし良い人っぽいし、さらっと辞めた事もフォローしてるし、なんだこの完璧人間は。勝てる要素がない。なんか玲華とも親しげだし、ちょっと面白くない。
(凛が出演してなくてよかった)
確か、さっき台本を見せてもらった限りだと、最終的に”優菜”と”達也”は結ばれるストーリーだった。もし凛と結ばれている様を見せつけられたらと思うと、ぞっとする。
(いや、まてよ。でも、玲華とは結ばれるのか⋯⋯)
なんだか、それはそれで面白くない結論だけれども。いや、でも玲華にはこういう完璧男子がお似合いなのかな、なんてふと思ってしまう。
何もない俺なんかよりは、絶対に似合っているはずで。それは凛にも言える事なのだけれど。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。
遊。
青春
主人公、三澄悠太35才。
彼女にフラれ、現実にうんざりしていた彼は、事故にあって転生。
……した先はまるで俺がこうだったら良かったと思っていた世界を絵に書いたような学生時代。
でも何故か俺をフッた筈の元カノ達も居て!?
もう恋愛したくないリベンジ主人公❌そんな主人公がどこか気になる元カノ、他多数のドタバタラブコメディー!
ちょっとずつちょっとずつの更新になります!(主に土日。)
略称はフラれろう(色とりどりのラブコメに精一杯の呪いを添えて、、笑)
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
少しの間、家から追い出されたら芸能界デビューしてハーレム作ってました。コスプレのせいで。
昼寝部
キャラ文芸
俺、日向真白は義妹と幼馴染の策略により、10月31日のハロウィンの日にコスプレをすることとなった。
その日、コスプレの格好をしたまま少しの間、家を追い出された俺は、仕方なく街を歩いていると読者モデルの出版社で働く人に声をかけられる。
とても困っているようだったので、俺の写真を一枚だけ『読者モデル』に掲載することを了承する。
まさか、その写真がキッカケで芸能界デビューすることになるとは思いもせず……。
これは真白が芸能活動をしながら、義妹や幼馴染、アイドル、女優etcからモテモテとなり、全国の女性たちを魅了するだけのお話し。
幼馴染が家出したので、僕と同居生活することになったのだが。
四乃森ゆいな
青春
とある事情で一人暮らしをしている僕──和泉湊はある日、幼馴染でクラスメイト、更には『女神様』と崇められている美少女、真城美桜を拾うことに……?
どうやら何か事情があるらしく、頑なに喋ろうとしない美桜。普段は無愛想で、人との距離感が異常に遠い彼女だが、何故か僕にだけは世話焼きになり……挙句には、
「私と同棲してください!」
「要求が増えてますよ!」
意味のわからない同棲宣言をされてしまう。
とりあえず同居するという形で、居候することになった美桜は、家事から僕の宿題を見たりと、高校生らしい生活をしていくこととなる。
中学生の頃から疎遠気味だったために、空いていた互いの時間が徐々に埋まっていき、お互いに知らない自分を曝け出していく中──女神様は何でもない『日常』を、僕の隣で歩んでいく。
無愛想だけど僕にだけ本性をみせる女神様 × ワケあり陰キャぼっちの幼馴染が送る、半同棲な同居生活ラブコメ。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫(8/29書籍発売)
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる