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1.死期国行きの門番編
絶対的な詮索眼。
しおりを挟む金髪女 …”リヴェラ ・レドラーゼン”は
焦っていた…
コロビがその異変に気付いてしまう程
いつどんな時も冷製沈着な彼女が
取り乱していた。
『おいおい、どーしたんだい?
金髪のお姉さん?』
さっきまで相手にされなかった
コロビがここぞとばかりに
リヴェラを責める
冷や汗を頬に垂れ流し
中々人にはみせない顔をする
リヴェラに コロビは笑顔で問う
『別に俺はあんたをいじめようとは
しちゃあいないのさ
俺の問いに答えてくれるだけで
いいんだよ? 何かあればこっちだって
考えがあるんだからさ 』
コロビの余裕そうな笑みに
冷や汗が止まらないリヴェラが
ついに口をコロビへと紡ぎだす
『わかった、、、は話そう
わかった質問に答えるとしよう、
いいだろう。
ここは死期の国だ。
その名の通り 死んだ者が来る場所だ
この国自体に死者は入国できない
ここは審査地帯だ。
ここで審査を受けたものは神の間へ
いく事となっている
いわば地獄と天国のちょうど中間に
位置する場所というわけだ
わかったか?』
生唾をごくりと飲み、コロビの表情を
見据えながら 焦りを隠せないリヴェラは
コロビを急かす
『わかったんだな?そしたらさっさと
あっちの黒いドアを通っていけ』
リヴェラは 謎の白い扉とは反対方向に
位置する黒い扉を指差しそういった
その黒い扉を刺した指はプルプルと
小刻みに震えている
それをコロビは見逃さなかった
『まあ、いいや、よくわかったよ
ありがとう。 リヴェラさん』
!?
リヴェラの表情が曇りだす
その曇りの原因はたった今
コロビが発した言葉の中にあった。
『な、どーして、、私の名前を?!
何者?貴方何者なの?!』
コロビは怪訝そうに眉をひそめる
リヴェラに向かって微笑みながら
近づいていく
コロビは 能力を持っていた
一般的に ”呪われた血族”に生まれた
者たちは皆能力を保持している
そして何より
コロビの血族 韋駄天堂家もまた
呪われた血族の一つなのだった。
コロビがリヴェラの名前を得たのは
『詮索』という能力を使ったからだ。
コロビの場合 レベルマックスまで
上がっているため見ただけで半透明の
ディスプレイが目の前に
表示されあらゆる事を
調べられる
かなりの能力者だと その詮索を
恐れて ”黒カーテン”という能力を
使って
全てに煙幕のようなものを
取り巻いて詮索不能にするのだが
今の所コロビの
詮索を不能にできる者はいなかった。
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