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2話 水色女と運命と坊主昆布

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ぶつかって気絶をした主人公は保健室で目を覚まし 
『やっと目を覚ましたわね!
よかったー』と 可愛らしいヒロイン補正のかかった女が出迎える








なんていうシチュエーションが
一般的なこの世の中だが
げんじつどうもそうはいかない。
檻抗而 開 は
魅手島 巳札 (みずしま みざね)と
衝突し気を失ったわけだが

開が目を覚ましたのは保健室ではなく 校長室だった。

『え?  なんで俺ここに?
あ!  さっきの女の子!』
開は目を覚まして早々、
先ほど衝突してきた巳札に
話しかけた
普通であれば  
この場所について問うわけだが
やはり 乾燥昆布を片手に登校していた男だけあって
目の付け所がすこしばかりずれている。

しかしながら 巳札はそんなことは気にせず その開の反応に応対した
『先ほどは ぶつかってごめんね!
けど運命なの! だから
これは私は悪くないわ』

目の前にいる水色の瞳をした黒髪の女は 自分の非を認めようとしていない

そう開の目には映った。
が、
開は その瞳を見るなり
彼女の言い分をスルーし
次なる着目点へ話を繰り広げ始めた。
『冬なのに 寒そうなパンツを履いていたけれど、あれはなんだ?
寒いだろ 薄そうだった
なんていうか、 水色と白の
縞模様の時点でものすごく寒そうだし、 なんか 露出高めだし
見てて恥ずかしかったけど、
まあ、 今時はオシャレのためなら寒さも厭わない系女子が多いらしいから それも普通なのかな?』

最初の質問にしてはかなり遠回りでかなり失礼極まりない
その開の言葉に 巳札は
顔を熟れたリンゴのように真っ赤にして緑色のスカートを手で押さえた。
今更隠しても無駄なのは知っていたしわかっていたけれど
なんとなく目の前にいる男のその落ち着いた考察と見抜かれている
女心の前に 平気な顔で臨めるわけもなくただひたすらにその瞬間赤面した。

だが、此処で 喚くような女ではない

『ご指摘どうもありがとう。
次は見れないと思うので
ありがたく思っていてください

そんなことはどうでもいいんです!
貴方を探していました!
負担していそうな
いや、負担オーラがぱない貴方を
探していました。
ビビッときたんですよ!』
こめかみらへんを触りながら
巳札は なにかしらのシンパシーを
開に感じたと 伝える。
開は さも当たり前のように
『ほう。 何かと思えば
そんなことか、 確かにおれは
負担の上に今の自分をなりたたせている。 この昆布もそうだ…え?』

開は目を瞑りながら 己の長い説明を巳札にぶつけ始めようと
片手に持っていた乾燥昆布を持ち上げたわけだが、
そこにあったのは虚空だった。

何もないというのが正しいわけだが 開はそれを認めたくなかったし 信じたくなかった。

『な、、、空気しかないだと?
まてまてまて、 おれの武器が…』

開は 自分が気絶する前まで持っていたはずの乾燥昆布が消えていることに気づき部屋を見渡す。

その開の焦り具合に
巳札は首をかしげる
『そんなに大事なものなの?
その昆布は。』

巳札が指をさしながら
話し始める
『だったら 紐で縛っておきなよ』

『なに? その昆布だと?!
昆布はきえたんだぞ!なにをみているんだ!おまえ!
いいか! 昆布は持っているからこそに意味があって、、、って
ぁぁぁぁああああおおおおお!
こんぶぅぅうううううううう!』

話の途中で開は自分の武器である
乾燥昆布を見つけ発狂する

その昆布は 開から遠く離れた
20メートル先。

この部屋の所有権をもつある男の頭の上に乗っていた。


ゴールドのネクタイを首に絞めたその坊主の男は
ニヤリと口元を歪ませて
こう言った

『アケルくん 待っていたよ。
僕が君を此処に 連れてくるように彼女に行ったのさ。
この昆布丁度いいじゃないか』

開は その男の頭に可愛らしく座る乾燥昆布をみて 歯ぎしりをしながら その昆布を頭に乗せている張本人の名を叫び睨んだ


『校長ッ! 貴様、一体何者のつもりだ!ゴラァァア!』



”開の武器?である乾燥昆布の正体とは?   巳札がいう運命とは?!
そして校長がここに開を呼んだ理由とは?!
そして 乾燥昆布の性別とは!?”


                     ツヅク。
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