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第2章 花精霊族解放編
第38話 深夜の激闘
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アスターゼが森の中に身を潜めてから三日後、ようやく青の輝石に同調反応があった。夜だったので少しウトウトしていたアスターゼであったが、すぐさまガバッと飛び起きると、ヤツマガ村へ向かって全力で走り出した。
反応が少し遠いのは、襲撃があったのが祠でではなく村であったからだろう。
斥候の特性【疾走】で夜を駆ける。
事態は一分一秒を争う。
シャルルには祠に行く振りをして村の中に身を隠すように伝えてある。
恐らくヒュドラに襲われたのは、シャルル以外の花精霊族なのだろうが、シャルルなら必ず助けようとするはずだ。
もし戦いになっているなら、いくら月光騎士へ転職したと言っても素手でヒュドラに敵うはずもない。
月夜がアスターゼの進む道を明るく照らしている。
さながら今後の道のりを示してくれているかのようだ。
「ふッ……僥倖僥倖……」
そう舌を噛まないようにボソリと呟いた頃、アスターゼは村へと到着した。
入るのは、いつもの場所からではなく、森林側からだ。
いつも出入りしていたのは村の南側、そして花精霊族が済む区画は西側にあり、そちらからも村に入れるのだ。
とは言っても通常の街にあるような門が備えられている訳でも、境界を示す柵がある訳でもないので、ここが村内であるかと問われても分からないと答えるしかない。
村内の気配と青の輝石の反応を頼りにシャルルの行方を探すつもりであったアスターゼであったが、どうやらその必要はなさそうであった。
花精霊族の家々が激しい炎に包まれていたのだ。
これはヒュドラのブレスによるものだと判断し、その姿を探すものの人々が逃げ惑い混乱しているため中々見つけられない。
地面には燃え盛る炎に煌々と照らされる影が躍り狂っている。
そこへ轟く爆音。
アスターゼは剣をスラリと鞘から抜き放つと、音のした方向へ向かう。
「チ……ッ」
アスターゼがそこで目にしたのは、建ち並ぶ家にブレスを吐きかけるヒュドラの姿であった。見たところ、傷は完全に回復している様子はない。
「アスターゼさんッ!」
喧騒の中、先に目的の人物を見つけたのはシャルルの方であった。
慌てた様子で、アスターゼの方へ駆け寄ってくる。
「シャルルか。無事なようだな。被害は?」
「皆、無事です。ちゃんと見張ってましたから!」
ふんす!と鼻息荒くシャルルは答えた。
「よくやった。んじゃ、しゃかしゃか倒すぞッ!」
このヒュドラは余程慎重な性格をしていたようだ。
アスターゼが村を出てから3日待った上で、まだ、彼が村の近くにいる可能性を鑑みて止む無く決断したのだろう。
この養殖地を放棄するという苦渋の決断を。
とにかく、まずはこっそりと花精霊族を喰って傷を回復させ、更なる力を得てからこの地を離れるつもりだったのだろうが、残念なことにシャルルがいた。
アスターゼが逃げ惑う花精霊族を喰わんと首をうねらせていたヒュドラの前に立ちふさがると、剣先を突きつける。
「よぉ。久しぶりだな。今度こそ……」
久しぶりの再会を祝しての口上であったが、ヒュドラにはお気に召さなかったようで尾を振り上げて家諸共、周囲一体を薙ぎ払う。
尾による攻撃は完全に予想外であった。
危うく直撃を喰らうところであったが、紙一重でかわすことが出来た。
これも日頃の行いが良いからだろうとアスターゼの心の中でガッツポーズを取る。しかし、着ていた上着は鋭利な刃物で斬り付けたかのように裂けてしまった。
「っとッ……話を聞かんヤツだ」
その言葉にヒュドラは敏感に反応を返した。
気のせいかも知れないが、その目には憎悪の色が混じっているような気さえする。食事の邪魔をされた上、大きな傷を負わされたのだから当然と言えば当然なのだが。ヒュドラは回復していない首を除く2本の頭をアスターゼに向けると、同時にブレスを吐き散らした。
だが、ブレスが来ることなどお見通しだ。
アスターゼは難なくかわし一気に接敵すると、その巨躯に剣撃を浴びせ掛ける。
前回の戦闘では難なく弾かれてしまったので、今回は騎士剣技【破砕撃】を使っての攻撃だ。
この剣技なら多少硬い程度の皮膚など簡単に抉り取ってしまうだろう。
ヒュドラは巨体にしては俊敏な動きを見せているが、それでも素早く動き続けるアスターゼに着いて来れない。
絶え間なく動き、同じ場所には一秒以上留まらないため、ヒュドラは動きを捕捉できていないのだ。
ヒュドラの体は次々と攻撃を受けて肉は抉れ、血が勢いよく流れ出している。
「ガァァァァァァァァァァ!!」
苦痛なのか怒りなのか分からない咆哮と共に、ヒュドラはその長い首をゴムのようにしならせる。
もう一本は口を開けてアスターゼに向かって一直線に迫ってくる。
――速い!
かわしきれずに飲み込まれるアスターゼ。
「アスターゼさぁんッ!」
シャルルの悲鳴に近い声が辺りに響いた。
が、同時にヒュドラの頭部からくぐもった声が発せられる。
【フレイム】
すると突如ヒュドラの頭部が爆発したかのような音を立てて一気に膨張する。
「このッ! 吐き出せぇぇぇ!」
シャルルはヒュドラの胴体部分まで接近すると、魔力を込めた右拳をそのどてっぱらに叩き込んだ。
堪らないのはヒュドラの方である。
自分にダメージを与え得る存在はアスターゼだけだと認識していたのか、シャルルや他の花精霊族の動きに注意を向けていなかったのだ。
シャルル、会心の一撃にヒュドラの口の中から転がり出るアスターゼ。
「火魔術の耐性持ちでも体内で発動させれば、耐えられねーだろッ!」
完全な密室にも似た環境で火の魔術を使ったにも関わらず、アスターゼは元気一杯だ。衣服からところどころ煙が上がっているもののダメージは負っていない。
「アスターゼさんッ!」
シャルルは顔を輝かせて安堵の声を上げるが、ヒュドラの近くにいる以上、油断していい場面ではない。
早速、彼女は尾による攻撃を受けて吹っ飛ばされてしまった。
その先にはバラック小屋のような建屋。
見事に人型の穴が開いているのがどこかシュールである。
「シャルルッ!」
そこに大きくしなったヒュドラの長い首がアスターゼに直撃する。
堪らず、吹っ飛ばされるアスターゼ。
何とか体を回転させて衝撃を殺そうとするが、体勢を立て直そうとした瞬間、肋骨辺りに激痛が走る。
「くそッ! 骨が逝ったか!?」
その声には焦躁が混じる。
ヒュドラは残り一本の首を使ってアスターゼを威嚇してくる。
どうやらヒュドラの方も警戒しているのか、すぐに攻撃を仕掛けてこない。
残り1本の首に加えてその尾も警戒する必要がある。
手負いだから楽に倒せると考えるのではなく、手負いだからこそ用心すべきであったのだ。
「痛たたたた……」
シャルルは頭をさすりながら、穴の開いた小屋から出てくる。
彼女が無事なことに安堵しつつ、アスターゼはどう仕掛けるべきか高速で頭を回転させ始めた。
そこへ周囲がざわめき始める。
さり気なく、様子を窺うと近寄って来たのは人間たちのようだ。
流石に夜中にこれだけド派手に暴れれていれば、馬鹿でも気づく。
「また、面倒なのが……」
アスターゼがそう呟くが速いか、ヒュドラはその人間たちに襲い掛かる。
そして喰らった。その貧相な鎧ごと。
ヒュドラは彼らを次々と丸飲みに、あるいはその鋭い牙で貪り始める。
魔力の少ない、この村の人間にまで手を出すとは、選り好みなどしている状況ではないと判断したのだろう。
人間側で、戦えているのは1人だけだ。
彼は槍を上手く操ってヒュドラの残る1本の首と格闘している。
幾ら魔力が少ないとは言え、多くの人間を喰うつもりならば、躊躇している暇などない。アスターゼはまず白魔術で自らの傷を癒した。そして、アスターゼが現時点で使える最も威力があるであろう黒魔術を発動した。
【ライトニング】
夜の闇を突いて一筋の光が天から落ちてくる。
流石に魔物であっても雷光をかわすのは難しい。
まともに喰らって大きな呻き声を上げるヒュドラ。
近くで牽制していた兵士は、その雷光に驚き飛び退る。
魔術を放つと同時にアスターゼは次の行動に移っていた。
ヒュドラの背後に回り込むと、ピクピクと痙攣していた尾を斬り飛ばす。
そして、勢いよくその背中を駆け上がり、再生しかけの首2本を首元から斬って捨てる。
残りの顔が背中のアスターゼの姿を捉えるがもう遅い。
口を大きく開いて噛みついてくるヒュドラであったが、アスターゼは半身になりながらそれをかわすと、開いた口に剣を差し込んで一気に両断した。
ヒュドラは頭部から首の半ばまでが綺麗に二枚に下ろされた状態で、大地に大きな音を立てて倒れ伏した。
3本の首を失ってなお、命の灯が消えていないのは大したものである。
「じゃあな……ガ・ジェと言ったか」
アスターゼはピクピクと痙攣し続けるヒュドラの胸の辺りに剣を突きつけてトドメを刺した。
ここに長かった深夜の激闘に終止符が打たれたのである。
反応が少し遠いのは、襲撃があったのが祠でではなく村であったからだろう。
斥候の特性【疾走】で夜を駆ける。
事態は一分一秒を争う。
シャルルには祠に行く振りをして村の中に身を隠すように伝えてある。
恐らくヒュドラに襲われたのは、シャルル以外の花精霊族なのだろうが、シャルルなら必ず助けようとするはずだ。
もし戦いになっているなら、いくら月光騎士へ転職したと言っても素手でヒュドラに敵うはずもない。
月夜がアスターゼの進む道を明るく照らしている。
さながら今後の道のりを示してくれているかのようだ。
「ふッ……僥倖僥倖……」
そう舌を噛まないようにボソリと呟いた頃、アスターゼは村へと到着した。
入るのは、いつもの場所からではなく、森林側からだ。
いつも出入りしていたのは村の南側、そして花精霊族が済む区画は西側にあり、そちらからも村に入れるのだ。
とは言っても通常の街にあるような門が備えられている訳でも、境界を示す柵がある訳でもないので、ここが村内であるかと問われても分からないと答えるしかない。
村内の気配と青の輝石の反応を頼りにシャルルの行方を探すつもりであったアスターゼであったが、どうやらその必要はなさそうであった。
花精霊族の家々が激しい炎に包まれていたのだ。
これはヒュドラのブレスによるものだと判断し、その姿を探すものの人々が逃げ惑い混乱しているため中々見つけられない。
地面には燃え盛る炎に煌々と照らされる影が躍り狂っている。
そこへ轟く爆音。
アスターゼは剣をスラリと鞘から抜き放つと、音のした方向へ向かう。
「チ……ッ」
アスターゼがそこで目にしたのは、建ち並ぶ家にブレスを吐きかけるヒュドラの姿であった。見たところ、傷は完全に回復している様子はない。
「アスターゼさんッ!」
喧騒の中、先に目的の人物を見つけたのはシャルルの方であった。
慌てた様子で、アスターゼの方へ駆け寄ってくる。
「シャルルか。無事なようだな。被害は?」
「皆、無事です。ちゃんと見張ってましたから!」
ふんす!と鼻息荒くシャルルは答えた。
「よくやった。んじゃ、しゃかしゃか倒すぞッ!」
このヒュドラは余程慎重な性格をしていたようだ。
アスターゼが村を出てから3日待った上で、まだ、彼が村の近くにいる可能性を鑑みて止む無く決断したのだろう。
この養殖地を放棄するという苦渋の決断を。
とにかく、まずはこっそりと花精霊族を喰って傷を回復させ、更なる力を得てからこの地を離れるつもりだったのだろうが、残念なことにシャルルがいた。
アスターゼが逃げ惑う花精霊族を喰わんと首をうねらせていたヒュドラの前に立ちふさがると、剣先を突きつける。
「よぉ。久しぶりだな。今度こそ……」
久しぶりの再会を祝しての口上であったが、ヒュドラにはお気に召さなかったようで尾を振り上げて家諸共、周囲一体を薙ぎ払う。
尾による攻撃は完全に予想外であった。
危うく直撃を喰らうところであったが、紙一重でかわすことが出来た。
これも日頃の行いが良いからだろうとアスターゼの心の中でガッツポーズを取る。しかし、着ていた上着は鋭利な刃物で斬り付けたかのように裂けてしまった。
「っとッ……話を聞かんヤツだ」
その言葉にヒュドラは敏感に反応を返した。
気のせいかも知れないが、その目には憎悪の色が混じっているような気さえする。食事の邪魔をされた上、大きな傷を負わされたのだから当然と言えば当然なのだが。ヒュドラは回復していない首を除く2本の頭をアスターゼに向けると、同時にブレスを吐き散らした。
だが、ブレスが来ることなどお見通しだ。
アスターゼは難なくかわし一気に接敵すると、その巨躯に剣撃を浴びせ掛ける。
前回の戦闘では難なく弾かれてしまったので、今回は騎士剣技【破砕撃】を使っての攻撃だ。
この剣技なら多少硬い程度の皮膚など簡単に抉り取ってしまうだろう。
ヒュドラは巨体にしては俊敏な動きを見せているが、それでも素早く動き続けるアスターゼに着いて来れない。
絶え間なく動き、同じ場所には一秒以上留まらないため、ヒュドラは動きを捕捉できていないのだ。
ヒュドラの体は次々と攻撃を受けて肉は抉れ、血が勢いよく流れ出している。
「ガァァァァァァァァァァ!!」
苦痛なのか怒りなのか分からない咆哮と共に、ヒュドラはその長い首をゴムのようにしならせる。
もう一本は口を開けてアスターゼに向かって一直線に迫ってくる。
――速い!
かわしきれずに飲み込まれるアスターゼ。
「アスターゼさぁんッ!」
シャルルの悲鳴に近い声が辺りに響いた。
が、同時にヒュドラの頭部からくぐもった声が発せられる。
【フレイム】
すると突如ヒュドラの頭部が爆発したかのような音を立てて一気に膨張する。
「このッ! 吐き出せぇぇぇ!」
シャルルはヒュドラの胴体部分まで接近すると、魔力を込めた右拳をそのどてっぱらに叩き込んだ。
堪らないのはヒュドラの方である。
自分にダメージを与え得る存在はアスターゼだけだと認識していたのか、シャルルや他の花精霊族の動きに注意を向けていなかったのだ。
シャルル、会心の一撃にヒュドラの口の中から転がり出るアスターゼ。
「火魔術の耐性持ちでも体内で発動させれば、耐えられねーだろッ!」
完全な密室にも似た環境で火の魔術を使ったにも関わらず、アスターゼは元気一杯だ。衣服からところどころ煙が上がっているもののダメージは負っていない。
「アスターゼさんッ!」
シャルルは顔を輝かせて安堵の声を上げるが、ヒュドラの近くにいる以上、油断していい場面ではない。
早速、彼女は尾による攻撃を受けて吹っ飛ばされてしまった。
その先にはバラック小屋のような建屋。
見事に人型の穴が開いているのがどこかシュールである。
「シャルルッ!」
そこに大きくしなったヒュドラの長い首がアスターゼに直撃する。
堪らず、吹っ飛ばされるアスターゼ。
何とか体を回転させて衝撃を殺そうとするが、体勢を立て直そうとした瞬間、肋骨辺りに激痛が走る。
「くそッ! 骨が逝ったか!?」
その声には焦躁が混じる。
ヒュドラは残り一本の首を使ってアスターゼを威嚇してくる。
どうやらヒュドラの方も警戒しているのか、すぐに攻撃を仕掛けてこない。
残り1本の首に加えてその尾も警戒する必要がある。
手負いだから楽に倒せると考えるのではなく、手負いだからこそ用心すべきであったのだ。
「痛たたたた……」
シャルルは頭をさすりながら、穴の開いた小屋から出てくる。
彼女が無事なことに安堵しつつ、アスターゼはどう仕掛けるべきか高速で頭を回転させ始めた。
そこへ周囲がざわめき始める。
さり気なく、様子を窺うと近寄って来たのは人間たちのようだ。
流石に夜中にこれだけド派手に暴れれていれば、馬鹿でも気づく。
「また、面倒なのが……」
アスターゼがそう呟くが速いか、ヒュドラはその人間たちに襲い掛かる。
そして喰らった。その貧相な鎧ごと。
ヒュドラは彼らを次々と丸飲みに、あるいはその鋭い牙で貪り始める。
魔力の少ない、この村の人間にまで手を出すとは、選り好みなどしている状況ではないと判断したのだろう。
人間側で、戦えているのは1人だけだ。
彼は槍を上手く操ってヒュドラの残る1本の首と格闘している。
幾ら魔力が少ないとは言え、多くの人間を喰うつもりならば、躊躇している暇などない。アスターゼはまず白魔術で自らの傷を癒した。そして、アスターゼが現時点で使える最も威力があるであろう黒魔術を発動した。
【ライトニング】
夜の闇を突いて一筋の光が天から落ちてくる。
流石に魔物であっても雷光をかわすのは難しい。
まともに喰らって大きな呻き声を上げるヒュドラ。
近くで牽制していた兵士は、その雷光に驚き飛び退る。
魔術を放つと同時にアスターゼは次の行動に移っていた。
ヒュドラの背後に回り込むと、ピクピクと痙攣していた尾を斬り飛ばす。
そして、勢いよくその背中を駆け上がり、再生しかけの首2本を首元から斬って捨てる。
残りの顔が背中のアスターゼの姿を捉えるがもう遅い。
口を大きく開いて噛みついてくるヒュドラであったが、アスターゼは半身になりながらそれをかわすと、開いた口に剣を差し込んで一気に両断した。
ヒュドラは頭部から首の半ばまでが綺麗に二枚に下ろされた状態で、大地に大きな音を立てて倒れ伏した。
3本の首を失ってなお、命の灯が消えていないのは大したものである。
「じゃあな……ガ・ジェと言ったか」
アスターゼはピクピクと痙攣し続けるヒュドラの胸の辺りに剣を突きつけてトドメを刺した。
ここに長かった深夜の激闘に終止符が打たれたのである。
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