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「外れた」
キミアナが呆然と手を眺めながら言った。
二人を繋ぐ光の輪が弾けて散った。
キミアナが喜びをみんなで共有しようと顔を上げると目の前には濃厚なキスをしているハルヴァとディオスがいたのでキミアナは苦笑いをした。
「んー…」
「ハ、ハルヴァ殿…!」
ディオスは一度口を離すとハルヴァの名前を呼んだ。
彼の突き出した舌先からは唾液の糸が繋がって垂れる。
「ディオス様」ハルヴァはディオスを見上げてニコニコ笑いながら彼の口の端をハンカチで拭う。
「ハルヴァ殿ぉ」
二人はヘラヘラと笑い合いながら見つめ合う。
ハルヴァはディオスがズボンのチャックを下ろし掛けている手を押さえて「ずっと一緒です…だからそんな大きいの…急に入れないで」と言ったらディオスはおかしな音を出した後、少し静かになった。
「それに…人前では恥ずかしい…」
ハルヴァが俯いて恥ずかしそうに言うとディオスは自身の膝を握りメキメキと音を立てながら「う、うん…わかった」と呟いた。
「ディオス?ああ、アイツが仕事以外で女といるところなんか見たことはないな」
次の日、ジョンの見舞いにやってきたサイモンがハルヴァの質問にそう答える。
ハルヴァはなんだか自分がとんでもない勘違いをしていた、と顔を真っ赤にしてしまった。
(私もディオス様が合わせ子だと妙な偏見があったのかもしれない…)
ハルヴァはサイモンと一緒にジョンを車椅子に移動させながらなんだか恥ずかしくなってしまった。
ディオスの素行は少なくとも女関係には怪しい影すらもなかったからだ。
「でぃおす…」
「あいつはまじめだ」
「ちちおやと」
「ちがって」
ジョンが、だからキミアナと寄り添いながら現れた時には驚いたとゆっくり語ってくれた。
「じじょうが」
「あって」
「よかった」
ジョンが顔を歪めたように見えてハルヴァは驚いた。
今まで顔の筋肉がほぼ動くようなことはなかったからだ。
「ジョンさん、ありがとうございます。ジョンさんすごく良くなってきてるよ、今笑ったんですよね?…顔が動いたよ」
ハルヴァは嬉しくて思わず跪き、ジョンの手を握る。
ジョンはそれを軽く握り返すと
「まえより」
「ちからがでる」
とまた顔を歪めた。
ハルヴァは嬉しくなってジョンとサイモンに庭を散歩してはどうか?と提案する。
ハルヴァは見送るためにホールへ出た。
そこにはディオスがいてサイモンを見るなり絶望したような顔をハルヴァに向けてきたので「違う違う!親父の見舞いだ!ディオスやめろ勘違いするのは!」とサイモンが慌ててそう言いながらそそくさと庭へ出て行った。
ディオスがサイモンに向かって鬼のような顔をしていたからだ。
「ディオス様」
「……迎えに、もう終わるのか」
「あ、はい!もう少しで…座って待っていてもらえませんか?」
ディオスは斜め下を見ながらボソボソと呟いている。
ハルヴァはそれが嫌われているから自分と話したくないのだと思っていたけれど…
ズボンをの太ももあたりをグチャグチャと掴みながらディオスは緊張により滲んだ手汗を懸命に拭っていた。
(……股間が膨らんでいる…)
ハルヴァはそんなディオスの股間にちらりと視線を送ると胸がキュッとなった。
自分と会えたことでディオスは興奮しているのだ。
ハルヴァは今までもそうだったのではないか、と思いそっとディオスに近付いて手を握った。
「迎えに来てくれて嬉しいです」
「……ハ、ハルヴァ殿!」
「んー!ディオス様!仕事中なのでやめてくださいませ!それに…そんなに大きな物はまだ入りません」
ハルヴァは興奮して口を吸ってくるディオスにそう言うとディオスは静かになった。
「……なんで、なんで見限らなかった…?」
ディオスはハルヴァの手を握り車内に座らせるとポツリとそう言った。
「え?」
「お、俺は…駄目な男だ…すぐ…キミに欲情するし…それなのに…なんで…ついてきてくれた?気持ち悪いだろ」
「……」
ハルヴァはディオスを見つめた。
「ディオス様が…とても優しく私に触れてくれていたからです」
ディオスはいつ何時でも、ハルヴァを宝物のように扱ってくれていた。
殆ど会話も何もなかったが…
ハルヴァを押し倒した時も、キスをしたときも、いつでもディオスは優しく大切に触れてくれていた。
「……本当にそれだけなんです。私…私もよくわかりません。でも…気持ち悪くはないです」
ハルヴァがそう恥ずかしそうにそう呟くとディオスは鼻をフガフガさせて座席に押し倒した。
「ハ、ハルヴァ殿、今日は約束通り、どこか好きな、所へ」
「んんん…」
ディオスは馬車の中でハルヴァをベロベロにしながら途切れ途切れにそう説明した。
一方ハルヴァはディオスのキスにうっとりと目を細めていて、殆ど内容が頭に入っていないような…
ディオスはハルヴァを押し倒すと彼女の下着の上からグリグリと男性器を押し付けた。
「……まだ入りません」
「ど、どうすれば…いや、ま…まだ交わらんが…この先に…い、痛いだろ、突然は」
ディオスは目をギラギラさせながらハルヴァを見ている。
ハルヴァはそんなディオスの手を優しく触ると「ま、まずは…指とか?ですかね?」とそれを頬に当てた。
ディオスがハルヴァにキスをすると舌を優しく舐めてくる。
ハルヴァはそれが気持ちよくて気持ちよくてくったりと身体の力を抜いた。
「いつ…指を」
「……今でも」ハルヴァはポッと頬を染めるとそう言った。
ディオスに口の中を愛撫されたハルヴァの下着はもうぬるぬるだ。
ディオスは喉の奥で変な音を立てながらハルヴァのスカートの中に手を入れた。
「あ、……」
下着の横からディオスの節くれ立った指がそっと入ってくる。
ぷっくりと膨らんだ会陰に指が当たってハルヴァは腰を大きくビクつかせた。
「……痛いか」
ディオスが心做しか声を震わせている。
「全然…優しくしてくれています」
ハルヴァは実際にディオスがかなり優しく丁寧に触ってくれているのを感じていた。興奮で陰部自身は勿論、会陰も愛液が溢れ出しぬるぬると湿っているのを感じる。
ディオスの指はその上をゆっくり滑るようにそっと優しくハルヴァに触れた。指と粘膜が触れ合った時、ハルヴァはディオスに抱きついて思わず腰を震わせてしまう。
キミアナが呆然と手を眺めながら言った。
二人を繋ぐ光の輪が弾けて散った。
キミアナが喜びをみんなで共有しようと顔を上げると目の前には濃厚なキスをしているハルヴァとディオスがいたのでキミアナは苦笑いをした。
「んー…」
「ハ、ハルヴァ殿…!」
ディオスは一度口を離すとハルヴァの名前を呼んだ。
彼の突き出した舌先からは唾液の糸が繋がって垂れる。
「ディオス様」ハルヴァはディオスを見上げてニコニコ笑いながら彼の口の端をハンカチで拭う。
「ハルヴァ殿ぉ」
二人はヘラヘラと笑い合いながら見つめ合う。
ハルヴァはディオスがズボンのチャックを下ろし掛けている手を押さえて「ずっと一緒です…だからそんな大きいの…急に入れないで」と言ったらディオスはおかしな音を出した後、少し静かになった。
「それに…人前では恥ずかしい…」
ハルヴァが俯いて恥ずかしそうに言うとディオスは自身の膝を握りメキメキと音を立てながら「う、うん…わかった」と呟いた。
「ディオス?ああ、アイツが仕事以外で女といるところなんか見たことはないな」
次の日、ジョンの見舞いにやってきたサイモンがハルヴァの質問にそう答える。
ハルヴァはなんだか自分がとんでもない勘違いをしていた、と顔を真っ赤にしてしまった。
(私もディオス様が合わせ子だと妙な偏見があったのかもしれない…)
ハルヴァはサイモンと一緒にジョンを車椅子に移動させながらなんだか恥ずかしくなってしまった。
ディオスの素行は少なくとも女関係には怪しい影すらもなかったからだ。
「でぃおす…」
「あいつはまじめだ」
「ちちおやと」
「ちがって」
ジョンが、だからキミアナと寄り添いながら現れた時には驚いたとゆっくり語ってくれた。
「じじょうが」
「あって」
「よかった」
ジョンが顔を歪めたように見えてハルヴァは驚いた。
今まで顔の筋肉がほぼ動くようなことはなかったからだ。
「ジョンさん、ありがとうございます。ジョンさんすごく良くなってきてるよ、今笑ったんですよね?…顔が動いたよ」
ハルヴァは嬉しくて思わず跪き、ジョンの手を握る。
ジョンはそれを軽く握り返すと
「まえより」
「ちからがでる」
とまた顔を歪めた。
ハルヴァは嬉しくなってジョンとサイモンに庭を散歩してはどうか?と提案する。
ハルヴァは見送るためにホールへ出た。
そこにはディオスがいてサイモンを見るなり絶望したような顔をハルヴァに向けてきたので「違う違う!親父の見舞いだ!ディオスやめろ勘違いするのは!」とサイモンが慌ててそう言いながらそそくさと庭へ出て行った。
ディオスがサイモンに向かって鬼のような顔をしていたからだ。
「ディオス様」
「……迎えに、もう終わるのか」
「あ、はい!もう少しで…座って待っていてもらえませんか?」
ディオスは斜め下を見ながらボソボソと呟いている。
ハルヴァはそれが嫌われているから自分と話したくないのだと思っていたけれど…
ズボンをの太ももあたりをグチャグチャと掴みながらディオスは緊張により滲んだ手汗を懸命に拭っていた。
(……股間が膨らんでいる…)
ハルヴァはそんなディオスの股間にちらりと視線を送ると胸がキュッとなった。
自分と会えたことでディオスは興奮しているのだ。
ハルヴァは今までもそうだったのではないか、と思いそっとディオスに近付いて手を握った。
「迎えに来てくれて嬉しいです」
「……ハ、ハルヴァ殿!」
「んー!ディオス様!仕事中なのでやめてくださいませ!それに…そんなに大きな物はまだ入りません」
ハルヴァは興奮して口を吸ってくるディオスにそう言うとディオスは静かになった。
「……なんで、なんで見限らなかった…?」
ディオスはハルヴァの手を握り車内に座らせるとポツリとそう言った。
「え?」
「お、俺は…駄目な男だ…すぐ…キミに欲情するし…それなのに…なんで…ついてきてくれた?気持ち悪いだろ」
「……」
ハルヴァはディオスを見つめた。
「ディオス様が…とても優しく私に触れてくれていたからです」
ディオスはいつ何時でも、ハルヴァを宝物のように扱ってくれていた。
殆ど会話も何もなかったが…
ハルヴァを押し倒した時も、キスをしたときも、いつでもディオスは優しく大切に触れてくれていた。
「……本当にそれだけなんです。私…私もよくわかりません。でも…気持ち悪くはないです」
ハルヴァがそう恥ずかしそうにそう呟くとディオスは鼻をフガフガさせて座席に押し倒した。
「ハ、ハルヴァ殿、今日は約束通り、どこか好きな、所へ」
「んんん…」
ディオスは馬車の中でハルヴァをベロベロにしながら途切れ途切れにそう説明した。
一方ハルヴァはディオスのキスにうっとりと目を細めていて、殆ど内容が頭に入っていないような…
ディオスはハルヴァを押し倒すと彼女の下着の上からグリグリと男性器を押し付けた。
「……まだ入りません」
「ど、どうすれば…いや、ま…まだ交わらんが…この先に…い、痛いだろ、突然は」
ディオスは目をギラギラさせながらハルヴァを見ている。
ハルヴァはそんなディオスの手を優しく触ると「ま、まずは…指とか?ですかね?」とそれを頬に当てた。
ディオスがハルヴァにキスをすると舌を優しく舐めてくる。
ハルヴァはそれが気持ちよくて気持ちよくてくったりと身体の力を抜いた。
「いつ…指を」
「……今でも」ハルヴァはポッと頬を染めるとそう言った。
ディオスに口の中を愛撫されたハルヴァの下着はもうぬるぬるだ。
ディオスは喉の奥で変な音を立てながらハルヴァのスカートの中に手を入れた。
「あ、……」
下着の横からディオスの節くれ立った指がそっと入ってくる。
ぷっくりと膨らんだ会陰に指が当たってハルヴァは腰を大きくビクつかせた。
「……痛いか」
ディオスが心做しか声を震わせている。
「全然…優しくしてくれています」
ハルヴァは実際にディオスがかなり優しく丁寧に触ってくれているのを感じていた。興奮で陰部自身は勿論、会陰も愛液が溢れ出しぬるぬると湿っているのを感じる。
ディオスの指はその上をゆっくり滑るようにそっと優しくハルヴァに触れた。指と粘膜が触れ合った時、ハルヴァはディオスに抱きついて思わず腰を震わせてしまう。
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