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「いいか?ディオス…今日はかなり肝心だからな?お前は世間的には『合わせ子』だから…いいか?あまり相手の女性を見ないことだ、ディオス」
馬車の中で父にいつになく真剣な眼差しを送られて、ディオスは緊張で手のひらに汗を握る。
「はい」
「目をな?ギラギラさせるなよ?しそうになったら目をそらすんだ。怖がられるぞ?実際に怖いぞお前は!気味悪い!一人の女に夢中になってキモいぞ!お前は!」
「え!?は、はい!」
ディオスは実の父からの散々な言われように動揺したが持ち直した。
確かにハルヴァに対しての自分はキモい自信があったからだ…
(ハァ…か、かわいいなぁ…いや、考えない考えない…)
ディオスはハルヴァの家に到着し、席に座ると荒くなる息を押さえつけるように俯いた。
目の前にはあのハルヴァがいるのだ。
ディオスはポケットに入れたハンカチを手で触ると(今日、これを返して…ひと目見た時からす、す、すす…ひ、惹かれていたと言おう…)そう心の中で決心をした。
「失礼ですが…ご子息はその、今までこう…なにか女性とトラブルですとか?」
「ははは、私に似ず誠実な男でしてね!そう言ったトラブルはございませんよ!ここに十年間監視した資料がありまして…ご覧になります?」
ハルヴァの父が申し訳なさそうにディオスの父に尋ねている内容は、自分の大切な娘の婚約者を決めるためには必須の質問だろう。
ディオスの父も気分を害した様子はなかったが、ディオスは(え?監視!?)と思っていた。
ハルヴァの父は資料を受け取るとそれに目を通している。
ディオスはハルヴァを盗み見ていると彼女が顔を上げた。
視線が合ったその時、ディオスは欲に目がギラギラしていくのがわかったので慌てて目を伏せる。
(ギラギラしては怖い…目を逸らして…か、考えないように…)
ディオスはガチガチと硬さを帯びていく陰茎をなだめるため、内腿を思いっきりつねり上げる。
ハルヴァの父は資料を確認し終えると表情を弛ませて「いやぁ…安心しました」と息を吐いた。
「すみません、うちは母親がいないもんですから…なかなか過保護になってしまって…失礼なことを…」
恥ずかしそうに資料を返すハルヴァの父に「ははは!仕方がないですよ!うちはディオス以外はみーんなだらしないですから!」とディオスの父は気にしてない、という風にカラカラ笑った。
ハルヴァの父とディオス父は気が合ったようで、二人楽しそうに会話を続けている。
ディオスはそんな中ただただ俯き、自分の股間を睨んでいた。
(なぜ、今、固くなるのか)と
ディオスは今まで生きてきて滅多に性的興奮を覚えたことがなかった。そこが自分は軽薄な両親や兄弟と違うのだ、とむしろ誇りに思っていたのだ。
しかしなぜだろう…
こんな時に限ってなぜ、男性器が固くなるのか!
(だ、大事な大事な大事な大事な場面なのに!!)
ディオスは太ももをつねり上げたが、この場に充満したハルヴァの心地よい香りに落ち着き始めた心が更に欲に満ち溢れていくのを感じた。
「よかったな!ディオス!」
ディオスは父に肩を叩かれて我に返った。
「……」
「なんだお前は!嬉しすぎたか!?ははは!婚約成立だ!」
父はそう言って笑いながら書類にサインをしている。
「ほら、ハルヴァ、これから婚約者同士になるんだ。父さんが書類にサインしている間、ディオスくんに庭をご案内したらどうだ?」
「はい、そうですね」
(庭を?ふ、二人きりで歩くと言うことか!?)
ハルヴァはニコニコ笑うと立ち上がった。
ディオスは甘い花の香りに引き寄せられるようにそれに合わせて立ち上がる。ディオスの父は若干(こいつ大丈夫か?)と思ったものの…
婚約成立に気が緩んでいた。
そしてディオスはハルヴァの家の庭でハルヴァを襲うのだ。
「お前はー…もう何をやってるんだー……もー……そんな奴じゃなかっただろう…お前はー…もー……」
帰りの馬車で項垂れるディオスに父は情けないやら何やらで泣きそうな顔をして言った。
押し倒してキスをするどころか、あろうことか性器を挿入しようとしたのだ。
「父さんできるだけ頑張るけど…婚約継続は難しいかもしれないぞ?……ディオス…どうしたんだお前は…」
「…………」
ディオスは自分でもどう説明していいのかわからず頭を抱え、呪われた血を恨んだ。
(どうしたって俺は…合わせ子なんだ)
どんなに真面目に生きようとしても、どんなに普通に生きようとしても結局血が邪魔をしてくるのだ…自分の人生を。
ディオスはなんだか馬鹿馬鹿しくなってきて涙が出た。
(彼女が逃げてしまうような焦燥感に駆られてしまった。……あの時を逃せば手に入らないような気分に……、くそ…もう一生手に入らなくなったぞ、なんなんだ!……なんなんだよ…)
ディオスはただハルヴァを大切に愛したいだけだった。
それなのに彼女を見て、名前を呼ぶと激しい性衝動が襲いかかってくる。
今を逃すな、と
ディオスは絶望感に肩を震わせた。
父はその様子を気付かないふりをして俯いた。
ディオスが悲しんだり、慌てたり、そんな姿を初めてみたからだ。そして、思った(自分のせいでディオスが辛い思いをしてるのでは?)と
今まで呑気にちゃらんぽらんと生きてきた。
兵士の仕事も自分の性に合っていたし、何より魔女が選んだ配偶者との子どもには養育費がかからないので気楽なものだった。
好きなときに好きなように女を抱いて、子どもができたら次々産ませた。
自分の子に養育費がかからないからそっちの子どもに金を使った。
嫁も「へー、別にいいんじゃない?兄弟は多い方が楽しいし」とのんびり言っていた。
子どもたちも皆、そんな彼の生き方を気にしている素振りは見せなかった。
しかし
(そう言えばうちは誰も結婚していないじゃないか…)
ディオスの父は気付いてしまった。
自分の子どもたちは誰も結婚に憧れを抱いていないのではないかということに……
そして今、目の前でディオスが初めて好きになった女と婚約して最短でトラブルを起こしているーーーー
父はピクリとも動かないディオスの後頭部をただただ呆然と眺めた。
馬車の中で父にいつになく真剣な眼差しを送られて、ディオスは緊張で手のひらに汗を握る。
「はい」
「目をな?ギラギラさせるなよ?しそうになったら目をそらすんだ。怖がられるぞ?実際に怖いぞお前は!気味悪い!一人の女に夢中になってキモいぞ!お前は!」
「え!?は、はい!」
ディオスは実の父からの散々な言われように動揺したが持ち直した。
確かにハルヴァに対しての自分はキモい自信があったからだ…
(ハァ…か、かわいいなぁ…いや、考えない考えない…)
ディオスはハルヴァの家に到着し、席に座ると荒くなる息を押さえつけるように俯いた。
目の前にはあのハルヴァがいるのだ。
ディオスはポケットに入れたハンカチを手で触ると(今日、これを返して…ひと目見た時からす、す、すす…ひ、惹かれていたと言おう…)そう心の中で決心をした。
「失礼ですが…ご子息はその、今までこう…なにか女性とトラブルですとか?」
「ははは、私に似ず誠実な男でしてね!そう言ったトラブルはございませんよ!ここに十年間監視した資料がありまして…ご覧になります?」
ハルヴァの父が申し訳なさそうにディオスの父に尋ねている内容は、自分の大切な娘の婚約者を決めるためには必須の質問だろう。
ディオスの父も気分を害した様子はなかったが、ディオスは(え?監視!?)と思っていた。
ハルヴァの父は資料を受け取るとそれに目を通している。
ディオスはハルヴァを盗み見ていると彼女が顔を上げた。
視線が合ったその時、ディオスは欲に目がギラギラしていくのがわかったので慌てて目を伏せる。
(ギラギラしては怖い…目を逸らして…か、考えないように…)
ディオスはガチガチと硬さを帯びていく陰茎をなだめるため、内腿を思いっきりつねり上げる。
ハルヴァの父は資料を確認し終えると表情を弛ませて「いやぁ…安心しました」と息を吐いた。
「すみません、うちは母親がいないもんですから…なかなか過保護になってしまって…失礼なことを…」
恥ずかしそうに資料を返すハルヴァの父に「ははは!仕方がないですよ!うちはディオス以外はみーんなだらしないですから!」とディオスの父は気にしてない、という風にカラカラ笑った。
ハルヴァの父とディオス父は気が合ったようで、二人楽しそうに会話を続けている。
ディオスはそんな中ただただ俯き、自分の股間を睨んでいた。
(なぜ、今、固くなるのか)と
ディオスは今まで生きてきて滅多に性的興奮を覚えたことがなかった。そこが自分は軽薄な両親や兄弟と違うのだ、とむしろ誇りに思っていたのだ。
しかしなぜだろう…
こんな時に限ってなぜ、男性器が固くなるのか!
(だ、大事な大事な大事な大事な場面なのに!!)
ディオスは太ももをつねり上げたが、この場に充満したハルヴァの心地よい香りに落ち着き始めた心が更に欲に満ち溢れていくのを感じた。
「よかったな!ディオス!」
ディオスは父に肩を叩かれて我に返った。
「……」
「なんだお前は!嬉しすぎたか!?ははは!婚約成立だ!」
父はそう言って笑いながら書類にサインをしている。
「ほら、ハルヴァ、これから婚約者同士になるんだ。父さんが書類にサインしている間、ディオスくんに庭をご案内したらどうだ?」
「はい、そうですね」
(庭を?ふ、二人きりで歩くと言うことか!?)
ハルヴァはニコニコ笑うと立ち上がった。
ディオスは甘い花の香りに引き寄せられるようにそれに合わせて立ち上がる。ディオスの父は若干(こいつ大丈夫か?)と思ったものの…
婚約成立に気が緩んでいた。
そしてディオスはハルヴァの家の庭でハルヴァを襲うのだ。
「お前はー…もう何をやってるんだー……もー……そんな奴じゃなかっただろう…お前はー…もー……」
帰りの馬車で項垂れるディオスに父は情けないやら何やらで泣きそうな顔をして言った。
押し倒してキスをするどころか、あろうことか性器を挿入しようとしたのだ。
「父さんできるだけ頑張るけど…婚約継続は難しいかもしれないぞ?……ディオス…どうしたんだお前は…」
「…………」
ディオスは自分でもどう説明していいのかわからず頭を抱え、呪われた血を恨んだ。
(どうしたって俺は…合わせ子なんだ)
どんなに真面目に生きようとしても、どんなに普通に生きようとしても結局血が邪魔をしてくるのだ…自分の人生を。
ディオスはなんだか馬鹿馬鹿しくなってきて涙が出た。
(彼女が逃げてしまうような焦燥感に駆られてしまった。……あの時を逃せば手に入らないような気分に……、くそ…もう一生手に入らなくなったぞ、なんなんだ!……なんなんだよ…)
ディオスはただハルヴァを大切に愛したいだけだった。
それなのに彼女を見て、名前を呼ぶと激しい性衝動が襲いかかってくる。
今を逃すな、と
ディオスは絶望感に肩を震わせた。
父はその様子を気付かないふりをして俯いた。
ディオスが悲しんだり、慌てたり、そんな姿を初めてみたからだ。そして、思った(自分のせいでディオスが辛い思いをしてるのでは?)と
今まで呑気にちゃらんぽらんと生きてきた。
兵士の仕事も自分の性に合っていたし、何より魔女が選んだ配偶者との子どもには養育費がかからないので気楽なものだった。
好きなときに好きなように女を抱いて、子どもができたら次々産ませた。
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嫁も「へー、別にいいんじゃない?兄弟は多い方が楽しいし」とのんびり言っていた。
子どもたちも皆、そんな彼の生き方を気にしている素振りは見せなかった。
しかし
(そう言えばうちは誰も結婚していないじゃないか…)
ディオスの父は気付いてしまった。
自分の子どもたちは誰も結婚に憧れを抱いていないのではないかということに……
そして今、目の前でディオスが初めて好きになった女と婚約して最短でトラブルを起こしているーーーー
父はピクリとも動かないディオスの後頭部をただただ呆然と眺めた。
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