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「ごめん!ごめん!お待たせ!」
「…べつに…お疲れさま…」
私が仕事終わりを待つケイタの元へ慌てて行くと彼はまたしてもボールをスリスリと撫でていた。

……変なの!

「なんかね?蚊がいなくなるスプレーがあって…それを一回ただ押せばいいんだって!すごくない?なんかホームセンターとかドラッグストアとかに置いてあって…蚊取り線香って煙いし匂いが苦手だったけど…それならいいよね?そう思わない?」
私は帰り道ペラペラと先程入手した情報を語った。
いつもなら手を繋ぐけど…モナのおすすめ作戦実行中なのでグッと我慢…
…こっちから繋がないとやっぱり向こうからは来ないよね…当然…
私は手をぶらぶらさせた後服をぐっと握った。

「さっきの男と…」
「ああ!そうそう!リュウジくんだよ彼は!入ったばかりなの」
「………」
「最近まで高校生だったんだよー!若いよね!あ、若いといえばさぁ!この前ね、デパ地下特集で若鶏の唐揚げがねすごくおいしそうだったんだ…私明日休みだから買ってこようかな?明日夕飯唐揚げでもいい?」
「…なんでも…」
「じゃあ買いにいく!」
「………」
さっきからやけにケイタにぶつかるなー!私なんかフラフラしてるのかも…そっとおでこを手で触る…
疲れたのかなぁ…
私はそっとケイタと距離を取る。
「…どうしたの?」
「んー…ぶつかっちゃうからね?なんか…私フラフラしてるかなぁ…って」
「別に…」
私はケイタの持つケーキに視線を寄せる…
ケイタなんでケーキなんか買ってきたんだろう!私は誕生日じゃないし…まだ結婚して半年だし…勿論ケイタも誕生日じゃないし…
「あ!ねえ!!ドラッグストア寄ってもいい?」
「あ、はい…俺も…行きたかったんで」
通り道にあるドラッグストアに立ち寄る。

白が基調の明るい店内にはチェーン店の歌が流れていて時折商品のCMが流れる。その後は有線放送なのかJPOP歌手が恋を歌っている。人生で初めて好きになった人への気持ちを歌っていて私はなんだか胸が苦しくなった。
恋かぁ…
なんか恋は…人を狂わせるよね。
自分が与えた分だけ返してくれないとイライラしたり、一方的だと虚しくなったり…
私は季節物コーナーで防虫スプレーをぼんやり眺める。
大きな蚊の空気人形が天井からぶら下がって空調が当たってクルクル回ってる。


結婚したって他人は他人なんだよね…
私たちってもうこれ以上は仲良くなれないのかもしれないな…
私は好きだけど、それと同じくらいケイタが私に返してくれることは一生ないのかもしれない。
私はまだ今恋なのかもしれないな…
ケイタに恋をしてる。
それが愛に変われば同じくらい返して欲しい…って思わなくなるのかも。私は店内に流れる女の子のウキウキした気持ちを応援した。
向こうも同じ気持ちなら…恋をしてるのは幸せだろうね。と
片方だけの恋は辛い。



「でもやめられないのよ…」


「…あった?」
「うわー!!!??なんだ!!君か!びっくりしたよー!」私は急に背後から現れたケイタに驚いて声を出した。
ケイタがカバンをゴソゴソしているので何か買い物したのかな?と思う。
「何か探してたの?あった?」
「…まあ…はい」
「なに買ったの?なに?見せて見せて!」
「いや…あの…プライベートな部分なんで…」
「えー?怪しいなー!」なに!?なに!?私はとりあえずその場は防虫スプレーを購入して店を出る。
「…酒買う?」少し前を行くケイタが振り返って私に聞いた。
「んー…やめとこうかな…」理性が…!今お酒飲んだら絶対の絶対に襲っちゃう…!ケイタに襲いかかっちゃう…!!ハァ…エッチしたい…ケイタに触りたい…私は脚をスリスリと擦り合わせて欲望を誤魔化す。

「…なんで?」
「え?えーと…肝臓を大切にする時期なの…今…」
「……ふーん…」




なんか…なんか…すごく疑われてるような…
ケイタは眉をしかめると私と反対側を見ている。
相変わらずなんの感情もなさそうだけど…

私は手を身体の前でもじもじさせた。


「ちょ…俺が鍵開けるから…」
家に着いてカバンをゴソゴソする私をケイタは手で制した。
代わりにガチャガチャと鍵を開けてくれている。
「ありがとうー!あ、今見つかった!鍵…へへへ…」
「……」
ケイタに促されて中に入る。
「えー?なんで?どうしたの?すごくない?」
リビングのテーブルにはごちそうが並んでいてお花が飾ってある。なに?今日パーティ?
「…いや…べつに…」
「別にでこんなことする?え?なに?今日なんか良い事あった??お祝い??ケイタさっき何買ったの?ねえ!なんか怪しいなー!!見せて見せて!!」
私はケイタのカバンに手を伸ばす。
「いや…これは…」ケイタは斜めにかけていたカバンを外し胸に抱えると必死にそれを守ってる…
「なに!?なんで?怪しい!」
え?まさか離婚届とかじゃないよね?ドラッグストアで買えないよね?そんな品揃えないよね?でもなんか履歴書とかの隣に置いてあってもおかしくないような気がしてきた…
やだ…!ねえ!ねえー!!違うよね?

ああ!私本当はケイタと離婚なんかしたくない!!
ずっとずっと一緒にいたい…
やだ…
やだやだ!!
離婚はいやだよぅ…


「えっ…え…え…うっうう~」
私はなんだかとても悲しくて涙が出ちゃう…
「マ…マリ…?」
「え…えぇ~ん…な、な…なんで見せてくれないの?なにそれ…」
ケイタは珍しく慌てた様子でティッシュをとると私の涙をそれで押さえてくれた。
「…どうしたの…」
「だ、だ、だ、だってぇ…だってぇ…」だってケイタが私のこと全然必要としてないじゃん!!私がいかなきゃ手も繋いでくれないし…!うー!!もー!!!隠し事してるし…!!!

ケイタはしばらく私の涙を拭うと俯いた。
それを見た私は
ああ…
面倒くさがられちゃってる…!!
と更に悲しい気持ちになった。



「…………泣くほど俺といるの辛い…?」
「…え?」私はケイタの声に思わず耳を疑ってしまった。なんで?
ケイタは眉をしかめると私から目をそらした。
「…最近…俺のこと避けてるし…」
「そ、それは…」
「夜すぐ寝るし…」
「………」
「前は俺にくっついてたのに…」
「………」
「今日だって…手…なんで繋がないんだよ…」
「だって…」
「キ、キスだって…してないし…」
「……」
「なんだよ…」













「じゃあケイタからしろよー!!!なんで待ってんのさ!!!」
私は泣きながら大きな声を出した。
「ケイタから手繋げばいいじゃん!!キスもケイタからすればいいじゃん!!ケイタからもっと一緒にいてって言えばいいじゃん!!!」
「う…そ、それは…」
「もー!!!ケイタはしたくないから言わないんでしょ!?いっつも私ばっかり!」私はたじろぐケイタの隙を突いてカバンを奪い取る。
「…あ…」
「なに?なに隠してるの!?やだ!」
私がチャックを開けてカバンをひっくり返すと中からは財布とスマホと黒い箱が落ちてきた。
スマホはゴトンと音を立てて私の足に当たる。
「うー!痛いー!!」
「マリ!」ケイタは蹲る私の足を優しく手で包んでくれた。
「んもー!!ケイタのせいだからね!!!」私はスマホを落としたことを謝りもせず怒り声を出した。
涙で顔がぐちゃぐちゃだ。

「…ごめん…」
「その黒い箱なに…?」私はグズグズと鼻を鳴らしながらケイタを上目遣いで見た。

ケイタは俯いたままそれを取ると私の目の前に掲げた。
「ハァ…」とため息をつきながら。
「……?……ゴ、ク、ア、ツ…」
「声出して読むなよ…」
「なに…?」
「コンドーム…分厚いやつ…」
「なんで?」
「お、俺…早いから…」ケイタは耳が真っ赤だ。
「え?」
「俺早いからマリがしたくないのかな…って…なんか…満足してないのかな…と…お、思って…それで…」ケイタはガクリと床に額を付けた。片方の手では私の足を擦っている…
「く…な…なんでこんなこと!!
だから少しでも長持ちするかと思ったんだよ!!分厚ければ!!」ケイタはもう片方の手でゴクアツをギュっと握りしめたので箱がぐちゃぐちゃになっている…
「そ、それに…俺…緊張してマリに自分からいけないんだよ…!!俺…嫌がられたら死ぬ…マリに『やだ』って言われたら死ぬ…!!!俺は死ぬんだよマリに拒否されたら!!」
「えー…」
「く…くそ!!なんでだ!
マリ…マリ…!俺のこと嫌いになったのか…?マリ…なんでくっついて来ないんだよ!!な…なんでだよ…」ケイタは額を床につけたまま肩を震わせている。
「ケ…ケイタ?」
私はそんな彼が心配でそっと肩を触る。
「べ…別に!!……マリが俺を好きじゃなくてもいいんだ…む、無理矢理結婚してもらったし…で、でも…でも…




嫌いにならないで…
………離れていかないでよ…
俺…頑張るからさ…
マリ…
ご、ごめんな…悪かったよ…」
「え…」
「マリは優しいから…俺の気持ちを汲んでくれてるのはわかってるんだ!……別に俺のこと…好きなわけじゃないことも…
でも…それでもいいんだ…俺…マリと一緒にいられれば別に…」
「ええ…?」ケイタはいつもと違い饒舌に話すとゴクアツをポトリと手から落とし、その手で頭を抱えた。
相変わらずもう片方の手では私の痛めた足を擦ってくれている…

「う…うぐぐ…どうすればマリは俺と一緒にいてくれるんだよ…くそ…結婚がゴールだと思ってた…」ケイタは声を震わせるとそう言った。
「け…結婚まで漕ぎ着ければ…俺のものになるかと…」
「ケイタ…」
「馬鹿みたいだ…マリには足もあるし…手もあるし自由だ…物じゃない…くそ…俺は…俺は…!!!」ケイタはそこまで言うと背中を丸めて蹲ってしまった…
「ケ…ケイタ…!」私はケイタを抱きしめた。


ケイタは年下だけど落ち着いていていつも飄々としてる。
私ばかりドキドキして、ケイタは義務感で私と結婚してくれたんだって…思ってた。


「わ、私こそごめんね…自分のことばっかりで…ケイタ…ごめんね」ケイタは丸まったまま動かない。
テーブルの上の食事はもうすっかり冷めてしまっている。
私も…言葉にすればよかったんだ…
たったひと言

私のこと好き?って…
付き合ったと思った時だって…

なんで私は自分から会いに行かなかったんだろう…


「………」
「ケイタ…私のこと好きなの…?」
「う…は、はい…すごく…」
「わ、私もなの…私もケイタのこと…す、すごく…好き…」
「……え…?」
ケイタは顔を上げて私を見た。
珍しく顔が真っ赤だ。
「私だけが好きかと…」
「ま、まさか!…お、俺はずっとマリのこと…好きだから…」
「信じられない…嬉しい!」私は両手を広げるとケイタに抱きついた。ケイタは私のことをギューっと抱き返してくれる。
「な、なんだ…本当だったのか…」ケイタは何やらボソボソと呟いている。「…?なに?」
「…なんでもないす…」
「ふふ!」私はケイタに顔を寄せるとキスをした。
ケイタはため息をつくと私の口内に舌を挿し込んだ。
「…それも嫌だからしてるのかと思ってた…」私がケイタから離れると彼の舌先から唾液の糸が伸びてプツンと切れた。

「…なに?」
「キスする前とか…ため息をつくでしょ?」
「ため息…?これは…心を落ち着かせてる…」
ケイタは私をギュっと抱きしめると耳元でハァ…と息を吐いた。
「興奮するんです俺…すぐ…」
「えー…」ケイタは私のシャツの裾から手を入れるとブラジャーを外す。「あ…」胸をやわやわと揉まれて私は声を上げた。
「ハァ…マリ…」ケイタが顔を寄せてきたので私はそこにキスをする。
私がケイタの膝の上に向かい合わせるように乗るとケイタの男性器が私の股間に当たる。
「マリ…」ケイタはそれをギュっと私に押し当てている…
「ケイタ…エッチしよ?」私はそれにクリトリスを当てるように腰を動かした。…気持ちいい…ケイタとエッチしたい…昨日してないし…夢の中でしか…
「…い…いいよ…する…しよう…ハ…ハァ…」
ケイタは私を立たせるとズボンのチャックを下ろす。
されるがまま左右の足を抜いた。
「腹減ってないすか…」
「うん、まだ大丈夫…ケイタは?お腹すいた?」
「空いてるけど…セックスしてからがいい…」ケイタは私をまた自分の膝の上に乗せると下着の上からクリトリスを指で揺らした。
「あー…んー!」
皮の中で硬い塊が左右に動くのを感じる…ただそれだけなのに私の気を遠くするほど気持ちがいい。私は心地よさに腰を引きながらケイタのスウェットに手を伸ばす。男性器はすっかり勃ち上がっていてドクドクと脈打っていた。
「マリ…触らないで…」
「なんで?触りたい…」ケイタは腰を引くとスウェットをずらして男性器を出した。先走り汁が玉になって先端についている。
「じゃあ…挿れてからにして…」
ケイタは私を持ち上げると下着を脱がせた。下着と私との間に粘液の糸が引いたのを見て私は顔が熱くなるのを感じる。
ケイタはまたため息をつくと自分の男性器をギュっと握った。
彼の持つ男性器にゆっくり腰を下ろす。
「ハ…ァ…ア…」
ケイタがため息を吐いた。
それはすごく気持ちが良さそうで私の子宮はキュウキュウ縮む。「あぁ…」腰を下まで下ろすとケイタにしがみつく。
あまり上手に腰が動かせない…ぎこちなく動く私の髪をケイタが優しく撫でた。
「上手にできない…」
「…いいよ…別に…」ケイタはそうひと言言うと私を床にそっと倒した後腰を何度か打ち付けると私のお腹に精子をかける。
私はなんだか物足りなくて腰をくねらせた。
「わ…わかってる…くそ…結局使わないとこうだ…」
ケイタは顔を赤くしながら私のお腹をティッシュで拭っている。
「気持ちいいからたくさんしたい…ケイタ…もっと気持ち良くして?」私がケイタの手をそう言って握ると彼はハァ…とため息をついた後私を押し倒した。

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