39 / 47
39
しおりを挟む
「イトー、これを読んでみろ?」
「け、ぇ、き……ケーキ?」
「天才、天才だなぁイトはー!ほら、キスをするか?んー」
「シュンスケさん馬鹿になった!」
二人は朝、誰もいない居間で手を握り合うとイチャイチャイチャイチャと新聞を読んでいた。
「イト……ほら、ちょっとこっちに顔を向けてみろ?」
「なに?なにかついてます?」
シュンスケは顔を素直に向けたイトにキスをするとイトがケラケラ笑った。「うわー!もー!あははは!」シュンスケはそれがとても可愛かったので目尻をパワー全開に下げながら「イト……イトもう一回こっちに顔を向けてみろ?な?」とイトにしつこくせまった。
「キャー!やだ!ふふふ!」
「イト、そう言わずに……」
「ふひひひ!ひはをひれるな(舌を入れるな)」
落ち着きを取り戻したシュンスケがチラシの束を手に「なあ?イト、旅行にな、また行かないか?一泊だが……」イトを旅行に誘う。
「行く行く。行きます」イトはシュンスケの手元に顔を寄せると嬉しそうに彼を見上げた。シュンスケはこの旅で思いっきりイトに欲望をぶつけてドロドロに甘やかすと決めていた……(ふふふ……日の高いうちはたくさん与えて喜ばせ夜はたくさんイトを悦ばせてやるとしよう……)
「海行くか?イト、海」
「うみ!寒くても楽しい?石投げていい?」イトは目をキラキラさせるとシュンスケを見上げた。
「寒いと楽しさは半減だぞーイトー!石はあまりないかもしれないなー!」
「でも行きたい!」
「そうかそうかー!じゃあ海に行こうなー!ほら、キスしてやるからこちらを向け、イト、んー」
「シュンスケさん馬鹿になった!」
イトが少し名残惜しそうにシュンスケと離れて台所に行くと少しして義母がやって来た。「おはようございますお義母さん」
「…………」
「あれ?お義母さん耳遠くなったのかな……?」
「……うぐぐぐ……聞こえてます!お、は、よ、う」イトは小声で言ったセリフが義母に届いていたようで安心した。
イトは炊きあがった米を混ぜるとおひつに移す。
魚を焼き台に入れて豆腐をそっと手に乗せて切った。
(まだ経験が浅いから怖い……)イトはぷるぷる震えながら賽の目に豆腐を切ると味噌汁に投入する。
(だいぶ上手にできるようになってきた!)イトは額の汗を割烹着の袖で拭うと小松菜を人差し指の第二関節の長さに慎重に切った。
「シュンスケにお茶を出してくるわ」
「はい」イトは義母の背中を見送ると焼き上がったシュンスケの分の魚の骨をそっと取る。
「えへへ」
イトが食事のためにシュンスケの隣に座ると炬燵の中でそっとシュンスケが手を握った。(ふふふ……)イトは素知らぬ顔をしながらそれに指を絡ませる。
シュンスケがイトの手のひらを擽るので見上げるとシュンスケが前をみながら口をパクパクさせているので、手のひらに指でなぞっているのは文字なのかも?イトは集中してみた。
「う」「ま」「い」
(うまい?私の作ったごはんを褒めてくれてるのかな?)
イトもシュンスケの手のひらに
「う」「れ」「し」「い」
と書いて味噌汁を啜った。
(「れ」が上手く書けなかったかも……)イトはそう思いながらシュンスケを見上げると彼はヘラヘラ笑いながら頭をゴシゴシとかいている。
イトはそれを横目に見ながら(伝わったっぽい)と頬を赤くした。
一見無言の食卓だったが、二人にはとても幸せな朝食だった。
「おかえりなさいませ、サツキさんこんにちは」
「イトさんこんにちはー!」シュンスケは例に漏れずサツキを連れてやって来た。
しかし今日いつもと違うのは男性がもう一人いたことだ。
「……あ、イト……街から研修に来てるサカイさんだ」
「サカイです。はじめまして」
サカイは被っていた帽子を取るとペコリと頭を下げた。
「はじめまして、妻のイトと申します」
「今ナキコが来ているそうで……」
「……はい、工事の手伝いに……」
イトがそう答えるとシュンスケに今日はサカイさんに食事を持って行かせてあげて欲しい、と言われたのでイトは渋々承諾した。
「私もナキコの皆さんと同じ物をいただきたいので」他に食事を用意するか、と聞いたイトにサカイはそう言うとお盆を持って部屋から出て行った。
台所でシュンスケは自分の食事からイト用に取り分けると「一緒に食べよう」とお盆を持つ。
イトはお茶を持ってその後ろに付いていくとサツキが眉を軽く顰めたように感じて(サツキさんは本当にシュンスケが好きなのかもしれない……)とぼんやり思った。
しかし、二人は血が繋がっている。
それは無理なのだ。
イトは初めてサツキを気の毒に思った。
(許されないわ)
戸籍上は他人だから可能だろう……しかし、倫理上無理だ。
イトはシュンスケの隣に座る。イトの向かいにはサツキだ。
シュンスケは炬燵の中でイトの手をギュッと握る。
イトもそれに指を絡ませた。
口を聞かなくても側にいられるからイトはこれが好きだ。
「あ、もー!シュンスケ手で太ももを触らないでよね!」
「さ、触ってない」サツキがそう言うのをシュンスケは否定している。
イトはシュンスケが左手でイトの手を握って右手では湯呑みを持っているのでそれが不可能であることを知っていた。
(もしかすると今までも嘘だったのかもしれない……)
イトはそのことに気付いてしまい、サツキが気の毒でたまらなくなった。
それと同時にサツキは、シュンスケとイトの仲を裂こうとしていたのだな……と腹立たしくもあった。しかし……
シュンスケの気持ちを知った今、やはり気の毒な気持ちの方が勝る。
それに、シュンスケは炬燵の中であぐらをかいているのか膝がイトの太ももに当たっている。それすなわち足でもサツキに触れることができない証拠だ。
イトは(この人がそんな汚いことをするわけがない)と嬉しくなってシュンスケを見上げた。
それに気付いたシュンスケもイトを見て口角を上げる。
二人は幸せだった。
「け、ぇ、き……ケーキ?」
「天才、天才だなぁイトはー!ほら、キスをするか?んー」
「シュンスケさん馬鹿になった!」
二人は朝、誰もいない居間で手を握り合うとイチャイチャイチャイチャと新聞を読んでいた。
「イト……ほら、ちょっとこっちに顔を向けてみろ?」
「なに?なにかついてます?」
シュンスケは顔を素直に向けたイトにキスをするとイトがケラケラ笑った。「うわー!もー!あははは!」シュンスケはそれがとても可愛かったので目尻をパワー全開に下げながら「イト……イトもう一回こっちに顔を向けてみろ?な?」とイトにしつこくせまった。
「キャー!やだ!ふふふ!」
「イト、そう言わずに……」
「ふひひひ!ひはをひれるな(舌を入れるな)」
落ち着きを取り戻したシュンスケがチラシの束を手に「なあ?イト、旅行にな、また行かないか?一泊だが……」イトを旅行に誘う。
「行く行く。行きます」イトはシュンスケの手元に顔を寄せると嬉しそうに彼を見上げた。シュンスケはこの旅で思いっきりイトに欲望をぶつけてドロドロに甘やかすと決めていた……(ふふふ……日の高いうちはたくさん与えて喜ばせ夜はたくさんイトを悦ばせてやるとしよう……)
「海行くか?イト、海」
「うみ!寒くても楽しい?石投げていい?」イトは目をキラキラさせるとシュンスケを見上げた。
「寒いと楽しさは半減だぞーイトー!石はあまりないかもしれないなー!」
「でも行きたい!」
「そうかそうかー!じゃあ海に行こうなー!ほら、キスしてやるからこちらを向け、イト、んー」
「シュンスケさん馬鹿になった!」
イトが少し名残惜しそうにシュンスケと離れて台所に行くと少しして義母がやって来た。「おはようございますお義母さん」
「…………」
「あれ?お義母さん耳遠くなったのかな……?」
「……うぐぐぐ……聞こえてます!お、は、よ、う」イトは小声で言ったセリフが義母に届いていたようで安心した。
イトは炊きあがった米を混ぜるとおひつに移す。
魚を焼き台に入れて豆腐をそっと手に乗せて切った。
(まだ経験が浅いから怖い……)イトはぷるぷる震えながら賽の目に豆腐を切ると味噌汁に投入する。
(だいぶ上手にできるようになってきた!)イトは額の汗を割烹着の袖で拭うと小松菜を人差し指の第二関節の長さに慎重に切った。
「シュンスケにお茶を出してくるわ」
「はい」イトは義母の背中を見送ると焼き上がったシュンスケの分の魚の骨をそっと取る。
「えへへ」
イトが食事のためにシュンスケの隣に座ると炬燵の中でそっとシュンスケが手を握った。(ふふふ……)イトは素知らぬ顔をしながらそれに指を絡ませる。
シュンスケがイトの手のひらを擽るので見上げるとシュンスケが前をみながら口をパクパクさせているので、手のひらに指でなぞっているのは文字なのかも?イトは集中してみた。
「う」「ま」「い」
(うまい?私の作ったごはんを褒めてくれてるのかな?)
イトもシュンスケの手のひらに
「う」「れ」「し」「い」
と書いて味噌汁を啜った。
(「れ」が上手く書けなかったかも……)イトはそう思いながらシュンスケを見上げると彼はヘラヘラ笑いながら頭をゴシゴシとかいている。
イトはそれを横目に見ながら(伝わったっぽい)と頬を赤くした。
一見無言の食卓だったが、二人にはとても幸せな朝食だった。
「おかえりなさいませ、サツキさんこんにちは」
「イトさんこんにちはー!」シュンスケは例に漏れずサツキを連れてやって来た。
しかし今日いつもと違うのは男性がもう一人いたことだ。
「……あ、イト……街から研修に来てるサカイさんだ」
「サカイです。はじめまして」
サカイは被っていた帽子を取るとペコリと頭を下げた。
「はじめまして、妻のイトと申します」
「今ナキコが来ているそうで……」
「……はい、工事の手伝いに……」
イトがそう答えるとシュンスケに今日はサカイさんに食事を持って行かせてあげて欲しい、と言われたのでイトは渋々承諾した。
「私もナキコの皆さんと同じ物をいただきたいので」他に食事を用意するか、と聞いたイトにサカイはそう言うとお盆を持って部屋から出て行った。
台所でシュンスケは自分の食事からイト用に取り分けると「一緒に食べよう」とお盆を持つ。
イトはお茶を持ってその後ろに付いていくとサツキが眉を軽く顰めたように感じて(サツキさんは本当にシュンスケが好きなのかもしれない……)とぼんやり思った。
しかし、二人は血が繋がっている。
それは無理なのだ。
イトは初めてサツキを気の毒に思った。
(許されないわ)
戸籍上は他人だから可能だろう……しかし、倫理上無理だ。
イトはシュンスケの隣に座る。イトの向かいにはサツキだ。
シュンスケは炬燵の中でイトの手をギュッと握る。
イトもそれに指を絡ませた。
口を聞かなくても側にいられるからイトはこれが好きだ。
「あ、もー!シュンスケ手で太ももを触らないでよね!」
「さ、触ってない」サツキがそう言うのをシュンスケは否定している。
イトはシュンスケが左手でイトの手を握って右手では湯呑みを持っているのでそれが不可能であることを知っていた。
(もしかすると今までも嘘だったのかもしれない……)
イトはそのことに気付いてしまい、サツキが気の毒でたまらなくなった。
それと同時にサツキは、シュンスケとイトの仲を裂こうとしていたのだな……と腹立たしくもあった。しかし……
シュンスケの気持ちを知った今、やはり気の毒な気持ちの方が勝る。
それに、シュンスケは炬燵の中であぐらをかいているのか膝がイトの太ももに当たっている。それすなわち足でもサツキに触れることができない証拠だ。
イトは(この人がそんな汚いことをするわけがない)と嬉しくなってシュンスケを見上げた。
それに気付いたシュンスケもイトを見て口角を上げる。
二人は幸せだった。
767
お気に入りに追加
1,211
あなたにおすすめの小説
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
麗しのラシェール
真弓りの
恋愛
「僕の麗しのラシェール、君は今日も綺麗だ」
わたくしの旦那様は今日も愛の言葉を投げかける。でも、その言葉は美しい姉に捧げられるものだと知っているの。
ねえ、わたくし、貴方の子供を授かったの。……喜んで、くれる?
これは、誤解が元ですれ違った夫婦のお話です。
…………………………………………………………………………………………
短いお話ですが、珍しく冒頭鬱展開ですので、読む方はお気をつけて。
【掌編集】今までお世話になりました旦那様もお元気で〜妻の残していった離婚受理証明書を握りしめイケメン公爵は涙と鼻水を垂らす
まほりろ
恋愛
新婚初夜に「君を愛してないし、これからも愛するつもりはない」と言ってしまった公爵。
彼は今まで、天才、美男子、完璧な貴公子、ポーカーフェイスが似合う氷の公爵などと言われもてはやされてきた。
しかし新婚初夜に暴言を吐いた女性が、初恋の人で、命の恩人で、伝説の聖女で、妖精の愛し子であったことを知り意気消沈している。
彼の手には元妻が置いていった「離婚受理証明書」が握られていた……。
他掌編七作品収録。
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します
「Copyright(C)2023-まほりろ/若松咲良」
某小説サイトに投稿した掌編八作品をこちらに転載しました。
【収録作品】
①「今までお世話になりました旦那様もお元気で〜ポーカーフェイスの似合う天才貴公子と称された公爵は、妻の残していった離婚受理証明書を握りしめ涙と鼻水を垂らす」
②「何をされてもやり返せない臆病な公爵令嬢は、王太子に竜の生贄にされ壊れる。能ある鷹と天才美少女は爪を隠す」
③「運命的な出会いからの即日プロポーズ。婚約破棄された天才錬金術師は新しい恋に生きる!」
④「4月1日10時30分喫茶店ルナ、婚約者は遅れてやってきた〜新聞は星座占いを見る為だけにある訳ではない」
⑤「『お姉様はズルい!』が口癖の双子の弟が現世の婚約者! 前世では弟を立てる事を親に強要され馬鹿の振りをしていましたが、現世では奴とは他人なので天才として実力を充分に発揮したいと思います!」
⑥「婚約破棄をしたいと彼は言った。契約書とおふだにご用心」
⑦「伯爵家に半世紀仕えた老メイドは伯爵親子の罠にハマり無一文で追放される。老メイドを助けたのはポーカーフェイスの美女でした」
⑧「お客様の中に褒め褒めの感想を書ける方はいらっしゃいませんか? 天才美文感想書きVS普通の少女がえんぴつで書いた感想!」
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
【完結】お飾りの妻からの挑戦状
おのまとぺ
恋愛
公爵家から王家へと嫁いできたデイジー・シャトワーズ。待ちに待った旦那様との顔合わせ、王太子セオドア・ハミルトンが放った言葉に立ち会った使用人たちの顔は強張った。
「君はお飾りの妻だ。装飾品として慎ましく生きろ」
しかし、当のデイジーは不躾な挨拶を笑顔で受け止める。二人のドタバタ生活は心配する周囲を巻き込んで、やがて誰も予想しなかった展開へ……
◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています
◇全18話で完結予定
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる