37 / 47
37
しおりを挟む
「それに……そもそもサツキとイト……比べ物にならん。サツキに魅力を全く感じない…誰が見てもそうだと思っていた」
「ええ……私…サツキさんは舞台女優みたいでとてもキレイだと思った……」
イトが口先を尖らせてそう言うとシュンスケはゆっくり頭を撫でながら「……意味がわからん、サツキはへのへのもへじに見える他の女と混ざったら見分けがつかん」そう言ってイトを見つめた。
「イトだけだ……俺を男にするのは」
「……なんで……」
「わからん、側にいたい……ずっと……」
「すっかり冷めちゃった」
イトは顔を真っ赤にし、鼻を啜りながら誤魔化すようにお焼きを口に入れる。
「……すまん……」隣に座るシュンスケはションボリとそう呟いた。
イトはシュンスケに身を寄せると「いいの……私も一人でこんなことをしてごめんなさい……」そう言う。
「……心配だった……」シュンスケはイトを抱き寄せる。二人は人気がないのを良いことにこっそりキスをした。
ただ唇を合わせるだけだったキスは次第に深くなっていく。
シュンスケはイトの舌をねっとりと舐めるとイトはぐにゃぐにゃになった。
「…………」
「…………」
家に帰っても……外でも……自由がない二人はしばし無言になる……とろりと二人の間に唾液の糸がのびて、欲望のままにグチャグチャに抱き潰したい気分と戦った。シュンスケはギュッとイトを抱くと「イト、池がな……あって」と囁いて気を紛らわそうとしたけれど、イトはそれさえも刺激になっているのか身体をビクビクと震わせている。
シュンスケは自分の中に眠る理性を全員集合させて立ち上がりイトの手を引いた。
「イト、外は寒いから……ちょっと歩いたら帰ろうか」
イトは少しぼんやりとした顔をしていたけれどコクコク頷きながらシュンスケに寄り添った。
シュンスケは着の身着のまま来たのか若干薄着だ……
イトは自分の体温を分けるように強くシュンスケの手を握りしめた。
「何か食うか?」
「あれはなに?」
イトは屋台が並ぶ中、カルメ焼きの屋台を指差した。
「甘いぞ?見てみるか?」
「見る見る!」
イトは人の隙間からこっそり顔を覗かせるとプクーッと膨らんでいくカルメ焼きを見た。「わーぁ」イトはその様子にいたく感動したようで感動の声を上げている。シュンスケはそんなイトがとてもかわいかったので「買ってやるからなーイトー」と言いながら頭を撫で撫でした。
「とても甘くて美味しいです」
イトは手に入れたカルメ焼きをニコニコしながら食べたのでシュンスケは彼女がかわいくてかわいくて堪らずよしよしと頭を撫で続けた。
「甘いなーイトー」
「シュンスケさんもどうぞ」イトはとても美味しかったのでシュンスケにもお裾分けすることにする。
「甘いなーイトー甘いなぁ」シュンスケはおかしくなった。
イトはカルメ焼きを食べ終わると次は大きな鍋に釘付けになっている。
「なんですか?」
「買ってやろうなーイト」
イトはシュンスケに渡された湯呑みを両手で持つと、注がれた白い液体にフーと息をかけた。
手が温まる。
「シュンスケさんも持って?」
「ん?ああ、いいぞ」
イトはその上から手を添えると「温かいでしょ?」とシュンスケに言った。
「温かいなぁ、イト、飲んでみろ甘いぞ」
イトはフーフーと息を吹き込みながらゆっくりそれを飲んだ。
「甘い」
「甘いなぁイトー甘酒というんだぞぉ?」シュンスケはヘラヘラしながらそう言うとイトの頭を撫でた。
「シュンスケさんもどうぞ」
「あー甘い、甘いなぁーイトーあー……」
屋台で途中、シュンスケがキレイな石を買ってくれた。
二つのうち一つをイトの手にコロン、と載せる。
「わー、キレイ」
「二人で一つずつ持つと幸せになるんだそうな」
シュンスケは少し照れたようにそう言うとイトの手をギュッと握りしめた。
「……シュンスケさんサツキさんにもらってた」
「……あんなもの」
イトが口先を尖らせてシュンスケを見るとシュンスケつまらない話を聞いた風な調子でそう吐き捨てた。
「どこかにいってしまった」
「本当?」
「どうでもいい、あんなものは……」シュンスケは冷たい顔をしてそう言った後、顔を真っ赤にしながら「俺はイトと幸せになりたい」と言った。イトはとても嬉しくなったけれど……シュンスケが一瞬見せた表情に、こびり付いた嫌悪感のようなものを感じてイトは同時に悲しくもなった。(この村で……シュンスケは辛かっただろうな)と
「イト、あのな……ここには池があるんだ……あー……その、まあ、普通の池が、うん、とにかく二人で行こう!」
「池?行く行く行きます」
イトはシュンスケに寄り添うと彼はそっとイトを包むように抱き寄せた。
「寒くないか?イト」
「とても温かいです。シュンスケさんが買ってくれたコートもあるし……シュンスケさんは寒くない?」
「俺は寒くない……イトがいるからな」
二人は最強に甘い空気を出しながらイチャイチャと通路を歩いた。デートだ。デートだった。
二人は結婚して初めてイチャイチャラブラブデートをした。
しばらく歩くと池が見えてくる。
「ほら、イトあれが池だ」
「大きな水たまりみたいですね」イトはそう言って笑うと池のほとりにしゃがみこんで中を覗いた。そうしているとシュンスケがひょっこりと後ろから顔を出したのでそれが鏡のように水面に映る。
「イト……俺の顔……見えるか?」
「……?はい、鏡みたい」イトがそう言って振り返るとシュンスケがホッとしたような顔をした後、無言でイトを抱きしめた。
イトは首を傾げたが直ぐ側の立て看板にはイトには読めなかったが『二人並んで水面に映ると幸せになれる』と書いてある。
シュンスケは水面に映らないと二人は破局するとの噂を聞いていたので胸をホッと撫で下ろす。
イトはしばらく水面に石を投げたりしていたのでシュンスケはそれをぼんやりと眺めていた。
イトにたくさん色んな経験をして欲しかった。
そして自分は彼女の初めてを直ぐ側で見ることができるのだ。
シュンスケは幸せだった。
「シュンスケさん、お水が丸くなる!」
「ははは、そうだな」
イトは石が水面に当たったときに起こる水紋が珍しいのかとても楽しそうだ。「今度海を見に行こうか」シュンスケはそう提案するとイトは嬉しそうに笑った。
「シュンスケさんと旅行嬉しい!」
このままでは池が石まみれになってしまうので、程よいところでシュンスケはイトに帰宅を促した。
「……クソババア言っちまった……」
「大丈夫だ。事実だし……俺と一緒に帰れば母さんの怒りも和らぐだろ……まあ、一応謝っておくか。面倒くさいことになるから」シュンスケが顔を顰めてそう言ったのでイトは笑ってしまった。
「シュンスケさんも一緒にいてくれる?」
「うん、明日は仕事が休みだし……ずっと一緒だ」
「お義母さんが離れなさいって言っても?」
「うん、無視しよう」
二人はクスクスと笑いながら夜道を身を寄せ合いながら歩いた。
月明かりがとても、キレイだった。
「ええ……私…サツキさんは舞台女優みたいでとてもキレイだと思った……」
イトが口先を尖らせてそう言うとシュンスケはゆっくり頭を撫でながら「……意味がわからん、サツキはへのへのもへじに見える他の女と混ざったら見分けがつかん」そう言ってイトを見つめた。
「イトだけだ……俺を男にするのは」
「……なんで……」
「わからん、側にいたい……ずっと……」
「すっかり冷めちゃった」
イトは顔を真っ赤にし、鼻を啜りながら誤魔化すようにお焼きを口に入れる。
「……すまん……」隣に座るシュンスケはションボリとそう呟いた。
イトはシュンスケに身を寄せると「いいの……私も一人でこんなことをしてごめんなさい……」そう言う。
「……心配だった……」シュンスケはイトを抱き寄せる。二人は人気がないのを良いことにこっそりキスをした。
ただ唇を合わせるだけだったキスは次第に深くなっていく。
シュンスケはイトの舌をねっとりと舐めるとイトはぐにゃぐにゃになった。
「…………」
「…………」
家に帰っても……外でも……自由がない二人はしばし無言になる……とろりと二人の間に唾液の糸がのびて、欲望のままにグチャグチャに抱き潰したい気分と戦った。シュンスケはギュッとイトを抱くと「イト、池がな……あって」と囁いて気を紛らわそうとしたけれど、イトはそれさえも刺激になっているのか身体をビクビクと震わせている。
シュンスケは自分の中に眠る理性を全員集合させて立ち上がりイトの手を引いた。
「イト、外は寒いから……ちょっと歩いたら帰ろうか」
イトは少しぼんやりとした顔をしていたけれどコクコク頷きながらシュンスケに寄り添った。
シュンスケは着の身着のまま来たのか若干薄着だ……
イトは自分の体温を分けるように強くシュンスケの手を握りしめた。
「何か食うか?」
「あれはなに?」
イトは屋台が並ぶ中、カルメ焼きの屋台を指差した。
「甘いぞ?見てみるか?」
「見る見る!」
イトは人の隙間からこっそり顔を覗かせるとプクーッと膨らんでいくカルメ焼きを見た。「わーぁ」イトはその様子にいたく感動したようで感動の声を上げている。シュンスケはそんなイトがとてもかわいかったので「買ってやるからなーイトー」と言いながら頭を撫で撫でした。
「とても甘くて美味しいです」
イトは手に入れたカルメ焼きをニコニコしながら食べたのでシュンスケは彼女がかわいくてかわいくて堪らずよしよしと頭を撫で続けた。
「甘いなーイトー」
「シュンスケさんもどうぞ」イトはとても美味しかったのでシュンスケにもお裾分けすることにする。
「甘いなーイトー甘いなぁ」シュンスケはおかしくなった。
イトはカルメ焼きを食べ終わると次は大きな鍋に釘付けになっている。
「なんですか?」
「買ってやろうなーイト」
イトはシュンスケに渡された湯呑みを両手で持つと、注がれた白い液体にフーと息をかけた。
手が温まる。
「シュンスケさんも持って?」
「ん?ああ、いいぞ」
イトはその上から手を添えると「温かいでしょ?」とシュンスケに言った。
「温かいなぁ、イト、飲んでみろ甘いぞ」
イトはフーフーと息を吹き込みながらゆっくりそれを飲んだ。
「甘い」
「甘いなぁイトー甘酒というんだぞぉ?」シュンスケはヘラヘラしながらそう言うとイトの頭を撫でた。
「シュンスケさんもどうぞ」
「あー甘い、甘いなぁーイトーあー……」
屋台で途中、シュンスケがキレイな石を買ってくれた。
二つのうち一つをイトの手にコロン、と載せる。
「わー、キレイ」
「二人で一つずつ持つと幸せになるんだそうな」
シュンスケは少し照れたようにそう言うとイトの手をギュッと握りしめた。
「……シュンスケさんサツキさんにもらってた」
「……あんなもの」
イトが口先を尖らせてシュンスケを見るとシュンスケつまらない話を聞いた風な調子でそう吐き捨てた。
「どこかにいってしまった」
「本当?」
「どうでもいい、あんなものは……」シュンスケは冷たい顔をしてそう言った後、顔を真っ赤にしながら「俺はイトと幸せになりたい」と言った。イトはとても嬉しくなったけれど……シュンスケが一瞬見せた表情に、こびり付いた嫌悪感のようなものを感じてイトは同時に悲しくもなった。(この村で……シュンスケは辛かっただろうな)と
「イト、あのな……ここには池があるんだ……あー……その、まあ、普通の池が、うん、とにかく二人で行こう!」
「池?行く行く行きます」
イトはシュンスケに寄り添うと彼はそっとイトを包むように抱き寄せた。
「寒くないか?イト」
「とても温かいです。シュンスケさんが買ってくれたコートもあるし……シュンスケさんは寒くない?」
「俺は寒くない……イトがいるからな」
二人は最強に甘い空気を出しながらイチャイチャと通路を歩いた。デートだ。デートだった。
二人は結婚して初めてイチャイチャラブラブデートをした。
しばらく歩くと池が見えてくる。
「ほら、イトあれが池だ」
「大きな水たまりみたいですね」イトはそう言って笑うと池のほとりにしゃがみこんで中を覗いた。そうしているとシュンスケがひょっこりと後ろから顔を出したのでそれが鏡のように水面に映る。
「イト……俺の顔……見えるか?」
「……?はい、鏡みたい」イトがそう言って振り返るとシュンスケがホッとしたような顔をした後、無言でイトを抱きしめた。
イトは首を傾げたが直ぐ側の立て看板にはイトには読めなかったが『二人並んで水面に映ると幸せになれる』と書いてある。
シュンスケは水面に映らないと二人は破局するとの噂を聞いていたので胸をホッと撫で下ろす。
イトはしばらく水面に石を投げたりしていたのでシュンスケはそれをぼんやりと眺めていた。
イトにたくさん色んな経験をして欲しかった。
そして自分は彼女の初めてを直ぐ側で見ることができるのだ。
シュンスケは幸せだった。
「シュンスケさん、お水が丸くなる!」
「ははは、そうだな」
イトは石が水面に当たったときに起こる水紋が珍しいのかとても楽しそうだ。「今度海を見に行こうか」シュンスケはそう提案するとイトは嬉しそうに笑った。
「シュンスケさんと旅行嬉しい!」
このままでは池が石まみれになってしまうので、程よいところでシュンスケはイトに帰宅を促した。
「……クソババア言っちまった……」
「大丈夫だ。事実だし……俺と一緒に帰れば母さんの怒りも和らぐだろ……まあ、一応謝っておくか。面倒くさいことになるから」シュンスケが顔を顰めてそう言ったのでイトは笑ってしまった。
「シュンスケさんも一緒にいてくれる?」
「うん、明日は仕事が休みだし……ずっと一緒だ」
「お義母さんが離れなさいって言っても?」
「うん、無視しよう」
二人はクスクスと笑いながら夜道を身を寄せ合いながら歩いた。
月明かりがとても、キレイだった。
953
お気に入りに追加
1,244
あなたにおすすめの小説
離婚した彼女は死ぬことにした
まとば 蒼
恋愛
2日に1回更新(希望)です。
-----------------
事故で命を落とす瞬間、政略結婚で結ばれた夫のアルバートを愛していたことに気づいたエレノア。
もう一度彼との結婚生活をやり直したいと願うと、四年前に巻き戻っていた。
今度こそ彼に相応しい妻になりたいと、これまでの臆病な自分を脱ぎ捨て奮闘するエレノア。しかし、
「前にも言ったけど、君は妻としての役目を果たさなくていいんだよ」
返ってくるのは拒絶を含んだ鉄壁の笑みと、表面的で義務的な優しさ。
それでも夫に想いを捧げ続けていたある日のこと、アルバートの大事にしている弟妹が原因不明の体調不良に襲われた。
神官から、二人の体調不良はエレノアの体内に宿る瘴気が原因だと告げられる。
大切な人を守るために離婚して彼らから離れることをエレノアは決意するが──。
-----------------
とあるコンテストに応募するためにひっそり書いていた作品ですが、最近ダレてきたので公開してみることにしました。
まだまだ荒くて調整が必要な話ですが、どんなに些細な内容でも反応を頂けると大変励みになります。
書きながら色々修正していくので、読み返したら若干展開が変わってたりするかもしれません。
作風が好みじゃない場合は回れ右をして自衛をお願いいたします。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる