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「こ、ここが!ここがいい感じかセラフィナ……?」
「気持ちいい……」
クライドがゆるゆるとそこを揺らすたびにセラフィナの子宮には快感の種が膨らんでいく……それはツン……と尿意を刺激するような心地だ。
(既婚の聖女が言っていた……性行為の時、気持ちがいいと我慢した尿意を一気に解き放つ感覚になるって……そして頭が真っ白になるって……あれって男性器が挿入されたらではなかったのかも…)
セラフィナはこれがその準備段階なのではないかと読んでいた。
「セラフィナ……」
クライドはいつもに増して勢いよくセラフィナの唇に吸い付いた。「んン……」セラフィナは陰核に触れる快感と舌を絡ませる快感に襲われて思わず声を漏らした。
フーフーとクライドは荒い息を吐く。
指先から伝わる陰核の様子が触れる度に固さを帯びていくことにもクライドは大層興奮していた。
むき出しの男性器は早く快感を得たいと先ほどからビクビクと震え、早く射精がしたいと先から先走り汁を垂らしている。
(し、静かにしろ……)
クライドはそんな自分自身を押さえつけるように男性器を握りしめた。上下に思いっきり扱きたい欲はギリギリで耐える。
(そんな格好悪いところを見られるわけにはいかん……)
先から溢れ出た先走り汁は握りしめたクライドの手に垂れてくる……その不快感にクライドは眉をしかめた。
「んっ…ん……」
セラフィナの身体がビクビクと跳ねて陰核がクライドの指の腹に押し付けられた。そのせいで陰核がヒクヒクと脈動しているのがクライドに伝わり、彼は鼻血と精を吹き出しそうになった。
(……これが絶頂……)
セラフィナは初めての絶頂にくったりとベッドに横たわった。
視線を感じて我に返るとクライドが泣きそうな顔で自分を見つめているのに気付いた。
その顔が以前興奮を指摘した時とそっくりだったのでセラフィナはクライドの頬に触れながら「……興奮してるの?」と聞いた。
「う、………うん……」
クライドは相変わらず泣きそうな顔でそう言うと男性器をセラフィナの陰部に当てた。ニュルリ……と初夜とは違う心地にクライドは背すじをゾクゾクさせて絶頂に耐えるのに夢中で、セラフィナが身を強張らせたことに気付くことができなかった。
(痛かったら蹴り飛ばせばいい、痛かったら蹴り飛ばせばいい……)
ぬぬ……とゆっくり中に侵入してくる男性器にセラフィナは手のひらの汗を握りしめた。
(痛かったら蹴り飛ばして噛みついて……もう二度としなければいいのよ……子を持つ夢は消えてしまうけど仕方がないわ)
一方クライドは別の気持ちと戦っていた。
(……今すぐ出してしまいたい……)
まだ先も入りきっていない段階で……クライドはセラフィナの中に翻弄されていた。生暖かいセラフィナの中はウネウネとクライドに吸い付いてくる。
「ぐ……ううぅ……」
別のことを考えて気をそらそうとすればするほど、セラフィナの体温を感じてクライドは陰囊から精が駆け上がってくる心地に苦しんだ。
セラフィナを極力見ないようにしていたクライドだったが、鼻を啜るような音がしたので慌てて顔を上げた。
セラフィナが嗚咽を漏らさないように涙をポロポロ溢しているのを見てクライドは彼女を抱き寄せた。
気を抜いた男性器の先からはドクドクと精が放たれていく。
「どうした……泣くな」
「……だって……怖いんだもの……」
セラフィナの涙を指で拭うと彼女はポツリとそう言った。
「そ、そうか……そうだよな。すまん……や、やめるか」
不謹慎にも再び固さを取り戻しつつある男性器をなだめながらクライドは絞り出すようにそう言った。
「……でも子どもは欲しいのよ……」
「ふぐっ……そ、そうか……じゃあ、ゆ、ゆっくり……ゆっくりしよう」クライドはすっかりバッキバキになった男性器を再び握るとセラフィナの陰部にあてがう。
「怖くないか」
クライドに優しく頭を撫でられてセラフィナは夫の顔を見た。
「……今のところ……」
クライドの自分を見る眼差しはとても柔らかく優しい。
セラフィナは勘違いしてしまいそうな自分を奮い立たせた。
(違うのよ。これは……違うのよ。愛だとか……恋だとかではないのよ。私たちは……そう、パートナー……パートナー……)
クライドはふわっと表情を緩ませると「怖くなったら言えよ……」と腰を進めた。
「……ん……」
「痛いか……?」
セラフィナが思わず声を上げると少し苦しそうな声でクライドがそう囁く。「……大丈夫……」
セラフィナは動揺していた。
演技なのかもしれないけれど……優しく労れながら行う性行為はセラフィナをなんとも言えない満たされた気分にさせた。
(……なんだろう……これは……)
少しずつ中が広げられていく……
「……う……」
クライドが出す声が心地よさを含んでいる気がしてセラフィナの子宮がキュウ……と縮まる。
初夜のころよりは痛みを伴わない性行に、セラフィナは身体の力を抜いた。
クライドがセラフィナの背に手を回すとピタリと二人の距離が縮まる。
「……大丈夫か……?」
「……うん……」
セラフィナがそう言いながらクライドを見上げると、夫は泣きそうな顔をして腰を振る。にちゃにちゃと二人の粘膜が絡まり合う音がして、セラフィナはなんだか妙に興奮してしまった。
先ほど触れられていた余韻のせいか、陰核が疼く……
少し苦しさを覚えて来た頃クライドは中に勢いよく精を出した。
「うっ……ご、す、すまん……大丈夫か?」
クライドは我を忘れて自分勝手に腰を振ったことを謝罪したが、それに対してセラフィナは「大丈夫……早く済ましてくれたんでしょ?……優しいね」と頬を染めたのでクライドはそれ以上何も言えなくなったのだった。
一方セラフィナはなんだか胸がキュンキュンしてしまって(……これじゃあ偽れなくなってしまうじゃない!)と一人動揺した。
「気持ちいい……」
クライドがゆるゆるとそこを揺らすたびにセラフィナの子宮には快感の種が膨らんでいく……それはツン……と尿意を刺激するような心地だ。
(既婚の聖女が言っていた……性行為の時、気持ちがいいと我慢した尿意を一気に解き放つ感覚になるって……そして頭が真っ白になるって……あれって男性器が挿入されたらではなかったのかも…)
セラフィナはこれがその準備段階なのではないかと読んでいた。
「セラフィナ……」
クライドはいつもに増して勢いよくセラフィナの唇に吸い付いた。「んン……」セラフィナは陰核に触れる快感と舌を絡ませる快感に襲われて思わず声を漏らした。
フーフーとクライドは荒い息を吐く。
指先から伝わる陰核の様子が触れる度に固さを帯びていくことにもクライドは大層興奮していた。
むき出しの男性器は早く快感を得たいと先ほどからビクビクと震え、早く射精がしたいと先から先走り汁を垂らしている。
(し、静かにしろ……)
クライドはそんな自分自身を押さえつけるように男性器を握りしめた。上下に思いっきり扱きたい欲はギリギリで耐える。
(そんな格好悪いところを見られるわけにはいかん……)
先から溢れ出た先走り汁は握りしめたクライドの手に垂れてくる……その不快感にクライドは眉をしかめた。
「んっ…ん……」
セラフィナの身体がビクビクと跳ねて陰核がクライドの指の腹に押し付けられた。そのせいで陰核がヒクヒクと脈動しているのがクライドに伝わり、彼は鼻血と精を吹き出しそうになった。
(……これが絶頂……)
セラフィナは初めての絶頂にくったりとベッドに横たわった。
視線を感じて我に返るとクライドが泣きそうな顔で自分を見つめているのに気付いた。
その顔が以前興奮を指摘した時とそっくりだったのでセラフィナはクライドの頬に触れながら「……興奮してるの?」と聞いた。
「う、………うん……」
クライドは相変わらず泣きそうな顔でそう言うと男性器をセラフィナの陰部に当てた。ニュルリ……と初夜とは違う心地にクライドは背すじをゾクゾクさせて絶頂に耐えるのに夢中で、セラフィナが身を強張らせたことに気付くことができなかった。
(痛かったら蹴り飛ばせばいい、痛かったら蹴り飛ばせばいい……)
ぬぬ……とゆっくり中に侵入してくる男性器にセラフィナは手のひらの汗を握りしめた。
(痛かったら蹴り飛ばして噛みついて……もう二度としなければいいのよ……子を持つ夢は消えてしまうけど仕方がないわ)
一方クライドは別の気持ちと戦っていた。
(……今すぐ出してしまいたい……)
まだ先も入りきっていない段階で……クライドはセラフィナの中に翻弄されていた。生暖かいセラフィナの中はウネウネとクライドに吸い付いてくる。
「ぐ……ううぅ……」
別のことを考えて気をそらそうとすればするほど、セラフィナの体温を感じてクライドは陰囊から精が駆け上がってくる心地に苦しんだ。
セラフィナを極力見ないようにしていたクライドだったが、鼻を啜るような音がしたので慌てて顔を上げた。
セラフィナが嗚咽を漏らさないように涙をポロポロ溢しているのを見てクライドは彼女を抱き寄せた。
気を抜いた男性器の先からはドクドクと精が放たれていく。
「どうした……泣くな」
「……だって……怖いんだもの……」
セラフィナの涙を指で拭うと彼女はポツリとそう言った。
「そ、そうか……そうだよな。すまん……や、やめるか」
不謹慎にも再び固さを取り戻しつつある男性器をなだめながらクライドは絞り出すようにそう言った。
「……でも子どもは欲しいのよ……」
「ふぐっ……そ、そうか……じゃあ、ゆ、ゆっくり……ゆっくりしよう」クライドはすっかりバッキバキになった男性器を再び握るとセラフィナの陰部にあてがう。
「怖くないか」
クライドに優しく頭を撫でられてセラフィナは夫の顔を見た。
「……今のところ……」
クライドの自分を見る眼差しはとても柔らかく優しい。
セラフィナは勘違いしてしまいそうな自分を奮い立たせた。
(違うのよ。これは……違うのよ。愛だとか……恋だとかではないのよ。私たちは……そう、パートナー……パートナー……)
クライドはふわっと表情を緩ませると「怖くなったら言えよ……」と腰を進めた。
「……ん……」
「痛いか……?」
セラフィナが思わず声を上げると少し苦しそうな声でクライドがそう囁く。「……大丈夫……」
セラフィナは動揺していた。
演技なのかもしれないけれど……優しく労れながら行う性行為はセラフィナをなんとも言えない満たされた気分にさせた。
(……なんだろう……これは……)
少しずつ中が広げられていく……
「……う……」
クライドが出す声が心地よさを含んでいる気がしてセラフィナの子宮がキュウ……と縮まる。
初夜のころよりは痛みを伴わない性行に、セラフィナは身体の力を抜いた。
クライドがセラフィナの背に手を回すとピタリと二人の距離が縮まる。
「……大丈夫か……?」
「……うん……」
セラフィナがそう言いながらクライドを見上げると、夫は泣きそうな顔をして腰を振る。にちゃにちゃと二人の粘膜が絡まり合う音がして、セラフィナはなんだか妙に興奮してしまった。
先ほど触れられていた余韻のせいか、陰核が疼く……
少し苦しさを覚えて来た頃クライドは中に勢いよく精を出した。
「うっ……ご、す、すまん……大丈夫か?」
クライドは我を忘れて自分勝手に腰を振ったことを謝罪したが、それに対してセラフィナは「大丈夫……早く済ましてくれたんでしょ?……優しいね」と頬を染めたのでクライドはそれ以上何も言えなくなったのだった。
一方セラフィナはなんだか胸がキュンキュンしてしまって(……これじゃあ偽れなくなってしまうじゃない!)と一人動揺した。
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