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「王妃様、王が部屋に行ってもいいか?とおっしゃってますが…」
ああ…もう王様と会いたくない…対面したくありません…
でも私に拒否権はあるのでしょうか…
向こうの国では夫がかなりの権力を握り、王に至っては逆らえる者などいなかったけれど…
「…ねえ?例えばの話なんだけれども、私の友人で王に嫁いだ方がいるんだけどね…ちょっと関係が上手くいっていなくて極力会いたくないそうなの。そう言った場合こちらの国では『会いたくない!』と拒否しても平気なのかしら?」
ああ…我ながら全然フェイクになっていないような…
第一王に嫁いだ友人って誰?特定余裕すぎやしません?
私に質問を投げかけられた使用人はあっさりと「拒否して構わないと思いますよ」と言った。
「王とは言え…会いたくない気分にさせるのが悪いのです」と
私の人生は一変した。
会わなければ殺されないし、怒らせることもないわ。
眼の前が薔薇色になった気分だ。
断ってよかったのか…と
後は極力王宮で会わないようにすれば私の命は保証されたも同然なのでは?後は毒殺と…暗殺にさえ気を付ければ私は自由!
「ふ…ふふふ!」
「王妃様…王が食事を共に…と」
「あ…申し訳ありません…私なんだか今目眩がしておりまして…食事は後からいただきたいのです…」
「王妃様…王が部屋を訪問されたいそうで」
「すやすや…私は今寝ているので…」
「王妃様…王がお話があるそうなのですが…」
「ゴホゴホ…私今風邪をひいておりまして…王にうつしてはいけません…お手紙かまた日を改めていただけませんか?」
私はこうしてかれこれ数ヶ月王と直接会うのを回避し続けました!……ふふふ…!
「皆様お疲れ様」
私は使用人たちの働く姿を見るために王宮を歩く。
王宮のお散歩たのしいわ。
すごく広くて調度品も美しくて…
今日も暑いわ…
私は薄めの生地でできたドレスを身にまとい、散歩も兼ねて王宮を歩き回った。
王はこの時間帯は執務中なので部屋に籠もっている。
その事実に私は解放されていた。まあ、今は王に会うわけがない。と
私が久しぶりに外へ出て庭の花や木を愛でていると王宮の方角がざわついた。「…なにかしら…」私は側に付いている使用人に尋ねる。
「…何かあったのかもしれませんね」彼女はそう言うと私に念のため農具入れに隠れているよう指示をして王宮方向に急ぎ足で歩いて行った。
…まさか…戦争が始まる…?
この国は随分長いこと他の国と戦争をしていた。
そんなときに物凄く強い兵士が現れたお陰で長く続いた戦争は終焉を迎えたのだけれど…それが現王だというお話なのだ。
私がドキドキと鼓動を速める胸を押さえながら息を潜めているとゴツゴツ軍靴の音がする。
それは複数人のもので私は先ほどの考えがそう遠くはないのでは…?と喉をゴクリと鳴らし農具入れのドアの隙間から外を眺めた。
「王妃はどこだ!!」
そんな声がする…
……私を探してる…?
隙間からはよく見えない…
「は…王妃様がこちら方面に歩いて行かれたと…他の使用人が申しておりましたが…」
「…くそ!いないではないか!!」
私を探しているであろう人物はイライラした様子で少し声を荒らげている…
私をなぜ探してるの?
誰…?もう他の兵が王宮に入り込んでしまったのかしら…
私殺されてしまうのではない…?絶対…絶対に見つかってはいけないわ…私なんて人質の価値はないのだし…
それがバレたら殺されてしまうもの…
ドキドキと耳元で心臓が鳴っているような気分だ。
息が荒くなってしまう…
「お…王妃…なぜ会いたいのに会ってくれないんだ…く、くそ…」
……え?「もしかすると別の場所へ行かれてしまったのかもしれません。」兵士が少し慌てた様子でそう伝えると「……そうだな」とその方々はそこから離れて行きました。
私はドキドキと高鳴る胸をそっと押さえた。
え…?
誰かが私に会いたがっているようだわ。
も…もしかしてその方は私を好ましく思っているのでは?
もし…もし好ましく思っているとしたら…
床を共にできるチャンスなのではないかしら!!
ああ…いけないわ。陰核が育ってきてしまった…!
私はそっとドレスをまくり上げると下着の上から硬くなった陰核を擦る。ビリビリと強い快感に腰をビクつかせてしまう。
ああ…気持ちがいい…
「ん…」くるくると陰核を揺らすと私はあっという間に達してしまい、我に返った時には下着はぬるぬると濡れそぼりなんとも着心地の悪さを感じるのだ。
ああ…もう王様と会いたくない…対面したくありません…
でも私に拒否権はあるのでしょうか…
向こうの国では夫がかなりの権力を握り、王に至っては逆らえる者などいなかったけれど…
「…ねえ?例えばの話なんだけれども、私の友人で王に嫁いだ方がいるんだけどね…ちょっと関係が上手くいっていなくて極力会いたくないそうなの。そう言った場合こちらの国では『会いたくない!』と拒否しても平気なのかしら?」
ああ…我ながら全然フェイクになっていないような…
第一王に嫁いだ友人って誰?特定余裕すぎやしません?
私に質問を投げかけられた使用人はあっさりと「拒否して構わないと思いますよ」と言った。
「王とは言え…会いたくない気分にさせるのが悪いのです」と
私の人生は一変した。
会わなければ殺されないし、怒らせることもないわ。
眼の前が薔薇色になった気分だ。
断ってよかったのか…と
後は極力王宮で会わないようにすれば私の命は保証されたも同然なのでは?後は毒殺と…暗殺にさえ気を付ければ私は自由!
「ふ…ふふふ!」
「王妃様…王が食事を共に…と」
「あ…申し訳ありません…私なんだか今目眩がしておりまして…食事は後からいただきたいのです…」
「王妃様…王が部屋を訪問されたいそうで」
「すやすや…私は今寝ているので…」
「王妃様…王がお話があるそうなのですが…」
「ゴホゴホ…私今風邪をひいておりまして…王にうつしてはいけません…お手紙かまた日を改めていただけませんか?」
私はこうしてかれこれ数ヶ月王と直接会うのを回避し続けました!……ふふふ…!
「皆様お疲れ様」
私は使用人たちの働く姿を見るために王宮を歩く。
王宮のお散歩たのしいわ。
すごく広くて調度品も美しくて…
今日も暑いわ…
私は薄めの生地でできたドレスを身にまとい、散歩も兼ねて王宮を歩き回った。
王はこの時間帯は執務中なので部屋に籠もっている。
その事実に私は解放されていた。まあ、今は王に会うわけがない。と
私が久しぶりに外へ出て庭の花や木を愛でていると王宮の方角がざわついた。「…なにかしら…」私は側に付いている使用人に尋ねる。
「…何かあったのかもしれませんね」彼女はそう言うと私に念のため農具入れに隠れているよう指示をして王宮方向に急ぎ足で歩いて行った。
…まさか…戦争が始まる…?
この国は随分長いこと他の国と戦争をしていた。
そんなときに物凄く強い兵士が現れたお陰で長く続いた戦争は終焉を迎えたのだけれど…それが現王だというお話なのだ。
私がドキドキと鼓動を速める胸を押さえながら息を潜めているとゴツゴツ軍靴の音がする。
それは複数人のもので私は先ほどの考えがそう遠くはないのでは…?と喉をゴクリと鳴らし農具入れのドアの隙間から外を眺めた。
「王妃はどこだ!!」
そんな声がする…
……私を探してる…?
隙間からはよく見えない…
「は…王妃様がこちら方面に歩いて行かれたと…他の使用人が申しておりましたが…」
「…くそ!いないではないか!!」
私を探しているであろう人物はイライラした様子で少し声を荒らげている…
私をなぜ探してるの?
誰…?もう他の兵が王宮に入り込んでしまったのかしら…
私殺されてしまうのではない…?絶対…絶対に見つかってはいけないわ…私なんて人質の価値はないのだし…
それがバレたら殺されてしまうもの…
ドキドキと耳元で心臓が鳴っているような気分だ。
息が荒くなってしまう…
「お…王妃…なぜ会いたいのに会ってくれないんだ…く、くそ…」
……え?「もしかすると別の場所へ行かれてしまったのかもしれません。」兵士が少し慌てた様子でそう伝えると「……そうだな」とその方々はそこから離れて行きました。
私はドキドキと高鳴る胸をそっと押さえた。
え…?
誰かが私に会いたがっているようだわ。
も…もしかしてその方は私を好ましく思っているのでは?
もし…もし好ましく思っているとしたら…
床を共にできるチャンスなのではないかしら!!
ああ…いけないわ。陰核が育ってきてしまった…!
私はそっとドレスをまくり上げると下着の上から硬くなった陰核を擦る。ビリビリと強い快感に腰をビクつかせてしまう。
ああ…気持ちがいい…
「ん…」くるくると陰核を揺らすと私はあっという間に達してしまい、我に返った時には下着はぬるぬると濡れそぼりなんとも着心地の悪さを感じるのだ。
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