39 / 43
38
しおりを挟む
「しかし奥様もずっとぼんやりしていたわけではなく……」
リリーは膝の上で手を握りしめた。
フォルテナが5歳になり髪が伸び随分女の子らしくなった頃、まだ彼女は行動を制限されてはいなかった。
その頃、新しくやってきた義理の父はフォルテナの母の幼馴染の商人で財を成しフォルテナの母を支えたいと結婚を申し込んだのだ。
フォルテナの母を愛していたのだろう。
この身分違いの恋が叶うなら……と義父は正式な婚姻は結ばなくて構わない、と権力目当てを疑う親戚の前で土下座をしたのだ。
フォルテナの母の側にいさせて欲しいと。
フォルテナの母の親戚は相続権放棄の証明書に神殿でサインをした義父を見て渋々この生活を認めた。なのでフォルテナの母が死去した後は親戚にこの侯爵家を託すこととなる。
義父はそれで構わなかったのだ。
フォルテナの母はその間もぼんやりと宙を眺めているだけであった。勿論、相続権放棄と同時に子を持つことも義父は放棄している。
子を作ってその財産を手に入れるのでは?との疑惑も上がったからだ。義父は「フォルテナの母には指一本触れない」と神の下で誓った。
「……?フォルテナ殿の弟というのは?」
「それは私たちが……お嬢様の義父……ここでは旦那様と表現させていただきます。旦那様がお嬢様に嘘をつくようにと……本来お嬢様は一人っ子でございます」
リリーはクロードの疑問にそう答えた。
「なぜ?」
「なぜそのような嘘をついたかは……この先お話させていただきます」リリーが目に涙を浮かべクロードを見た。
ある時、屋敷をトコトコと歩いていたフォルテナはたくさんの使用人に見守られてお嬢様然としていた。
皆かわいらしい様に微笑みながら振り返る。
リリーはその後ろを着いて歩いた。
すると前方からフォルテナの母がふらりふらりと歩いてきたのだ。そしてフォルテナの父が亡くなってから初めてフォルテナを見た。
リリーは嬉しかった。
(奥様がお嬢様を見た)と
フォルテナの母は幼いフォルテナに駆け寄るとその小さくて細い首を締め上げた。リリーは衝撃のあまり一瞬何が起きたのかわからなくなってしまった。
小さなフォルテナの顔がみるみる赤くなる……
そこに義父が駆けつけるとフォルテナの母をフォルテナから引き離した。リリーは我に返りフォルテナを義父から受け取ると声を殺して泣いた。
ケホケホと乾いた咳を繰り返しながら息を整える小さい小さい背中を擦りながら泣いた。
義父は屋敷の護衛に指示を出すとまだ興奮気味のフォルテナの母を部屋に軟禁して静まり返る使用人たちに「ははははは、彼女に触れてしまった……これは私たちだけの秘密に……神には内緒にしてくれ」とおどけながら言った。
そして小さい声で「……いいか皆、今のは俺がやったんだ。俺が。継父の俺が、嫉妬に狂いこの子の首を締めた。母親は彼女を俺から引き離したんだ。守った。継父から、わかるな?」と言ってフォルテナの前に跪いた。
「……お嬢様。なんとかわいらしいんだ。あなたは幸せになるのです。名前の通り……幸せに。あなたの名前は幸せが込められている。父上はきっと空の上から幸せを願っている」と頭をそっと撫でた。
そして廊下にある花瓶を棚ごと蹴り上げて倒すと
「ほら!なんと恐ろしい継父だ!!」と大声で言うとその場からドスドスと足音を立てて去った。
フォルテナはそんな義父の様子を見てブルブルと身を震わせてリリーに抱きついた。
「お、お嬢様……!」
リリーは先ほどとは違う涙をポロポロと床に落とした。
「……なんということだ」
「お嬢様は知りません。覚えていないのです。旦那様が恐ろしい、機嫌が悪いと花瓶を割るような暴力的な男だ……という事以外は」
フォルテナがもう少し大きくなるとフォルテナの母は娘への攻撃を次第に女性に対しての嫉妬へとシフトチェンジさせていった。
美しくかわいらしく変貌していくフォルテナへ女性として嫉妬するようになった。
フォルテナの婚約者であったクロードの兄はフォルテナの写真を見て以来彼女に焦がれ、毎日のように手紙で愛を囁やき、デビュタントを向かえたフォルテナを事あるごとにパーティーへ誘っていた。
「奥様はお嬢様が女性として幸せになることが許せなかったのでございます」
フォルテナの母はフォルテナの婚約者から手紙やプレゼントが来る度にそれを壊し、時には焼いた。
そんなことを知らされていないフォルテナは「私の婚約者冷たいわ」と少し寂しそうに笑いながら言った。「まあ別に会ったこともないしいいのだけれど」と
次第に母の行動はエスカレートして遂にはフォルテナの処女を奪ってしまおうと瓶を持ってフォルテナの部屋に侵入するようになった。
その日たまたまフォルテナが風邪をひき始めていて心配だったリリーは「平気よ」と強がるフォルテナの側に座って様子を見ていたのだ。
そこに夜中、そっと扉を開けてフォルテナの母が侵入してきた。
警護に抑えられたフォルテナの母は口汚くフォルテナを罵るような事を口にしたのでリリーはその耳をそっと押さえた。
「リリー……?」
「お嬢様……お熱が高いかもしれません」
「……耳がよく聞こえない」
「お熱のせいでしょう。気にせず眠ってよいのですよ。リリーはおそばにいますからね」
リリーは恐ろしさに震える手を押さえながら目を覚ましたフォルテナにそう言った。
それから毎日毎日フォルテナの母がやってきた。
母の部屋とフォルテナの部屋に鍵を掛けたが、フォルテナの母の執着は凄まじく自分の窓ガラスを割り、二階から飛び降りるとフォルテナの部屋に侵入しようと壁を伝っているところを警護に確保された。
「リリー……申し訳ないがお嬢様の部屋で寝泊まりをしてもらえないだろうか?」
そう申し訳なさそうに伝える義父にリリーは泣きながら頷くと義父の指示通り「屋敷内に血の繋がらない男性がいるので今日からは私めが夜もお嬢様のお側に……」とフォルテナに伝えた。
フォルテナは「え……?それって……」と顔を青ざめている。
「何度か……」
「……だから夜中人の気配がしたり、窓がガタガタ鳴っていたのね……リリー……怖い……」
リリーには色んな愛が辛かった。
愛がいろんなところに散ってみんな愛されているのに一人も幸せになれていないこの状況が苦しくて苦しくて堪らなかった。
義父に怯えるフォルテナを無言で抱きしめながらリリーは泣いた。
リリーは膝の上で手を握りしめた。
フォルテナが5歳になり髪が伸び随分女の子らしくなった頃、まだ彼女は行動を制限されてはいなかった。
その頃、新しくやってきた義理の父はフォルテナの母の幼馴染の商人で財を成しフォルテナの母を支えたいと結婚を申し込んだのだ。
フォルテナの母を愛していたのだろう。
この身分違いの恋が叶うなら……と義父は正式な婚姻は結ばなくて構わない、と権力目当てを疑う親戚の前で土下座をしたのだ。
フォルテナの母の側にいさせて欲しいと。
フォルテナの母の親戚は相続権放棄の証明書に神殿でサインをした義父を見て渋々この生活を認めた。なのでフォルテナの母が死去した後は親戚にこの侯爵家を託すこととなる。
義父はそれで構わなかったのだ。
フォルテナの母はその間もぼんやりと宙を眺めているだけであった。勿論、相続権放棄と同時に子を持つことも義父は放棄している。
子を作ってその財産を手に入れるのでは?との疑惑も上がったからだ。義父は「フォルテナの母には指一本触れない」と神の下で誓った。
「……?フォルテナ殿の弟というのは?」
「それは私たちが……お嬢様の義父……ここでは旦那様と表現させていただきます。旦那様がお嬢様に嘘をつくようにと……本来お嬢様は一人っ子でございます」
リリーはクロードの疑問にそう答えた。
「なぜ?」
「なぜそのような嘘をついたかは……この先お話させていただきます」リリーが目に涙を浮かべクロードを見た。
ある時、屋敷をトコトコと歩いていたフォルテナはたくさんの使用人に見守られてお嬢様然としていた。
皆かわいらしい様に微笑みながら振り返る。
リリーはその後ろを着いて歩いた。
すると前方からフォルテナの母がふらりふらりと歩いてきたのだ。そしてフォルテナの父が亡くなってから初めてフォルテナを見た。
リリーは嬉しかった。
(奥様がお嬢様を見た)と
フォルテナの母は幼いフォルテナに駆け寄るとその小さくて細い首を締め上げた。リリーは衝撃のあまり一瞬何が起きたのかわからなくなってしまった。
小さなフォルテナの顔がみるみる赤くなる……
そこに義父が駆けつけるとフォルテナの母をフォルテナから引き離した。リリーは我に返りフォルテナを義父から受け取ると声を殺して泣いた。
ケホケホと乾いた咳を繰り返しながら息を整える小さい小さい背中を擦りながら泣いた。
義父は屋敷の護衛に指示を出すとまだ興奮気味のフォルテナの母を部屋に軟禁して静まり返る使用人たちに「ははははは、彼女に触れてしまった……これは私たちだけの秘密に……神には内緒にしてくれ」とおどけながら言った。
そして小さい声で「……いいか皆、今のは俺がやったんだ。俺が。継父の俺が、嫉妬に狂いこの子の首を締めた。母親は彼女を俺から引き離したんだ。守った。継父から、わかるな?」と言ってフォルテナの前に跪いた。
「……お嬢様。なんとかわいらしいんだ。あなたは幸せになるのです。名前の通り……幸せに。あなたの名前は幸せが込められている。父上はきっと空の上から幸せを願っている」と頭をそっと撫でた。
そして廊下にある花瓶を棚ごと蹴り上げて倒すと
「ほら!なんと恐ろしい継父だ!!」と大声で言うとその場からドスドスと足音を立てて去った。
フォルテナはそんな義父の様子を見てブルブルと身を震わせてリリーに抱きついた。
「お、お嬢様……!」
リリーは先ほどとは違う涙をポロポロと床に落とした。
「……なんということだ」
「お嬢様は知りません。覚えていないのです。旦那様が恐ろしい、機嫌が悪いと花瓶を割るような暴力的な男だ……という事以外は」
フォルテナがもう少し大きくなるとフォルテナの母は娘への攻撃を次第に女性に対しての嫉妬へとシフトチェンジさせていった。
美しくかわいらしく変貌していくフォルテナへ女性として嫉妬するようになった。
フォルテナの婚約者であったクロードの兄はフォルテナの写真を見て以来彼女に焦がれ、毎日のように手紙で愛を囁やき、デビュタントを向かえたフォルテナを事あるごとにパーティーへ誘っていた。
「奥様はお嬢様が女性として幸せになることが許せなかったのでございます」
フォルテナの母はフォルテナの婚約者から手紙やプレゼントが来る度にそれを壊し、時には焼いた。
そんなことを知らされていないフォルテナは「私の婚約者冷たいわ」と少し寂しそうに笑いながら言った。「まあ別に会ったこともないしいいのだけれど」と
次第に母の行動はエスカレートして遂にはフォルテナの処女を奪ってしまおうと瓶を持ってフォルテナの部屋に侵入するようになった。
その日たまたまフォルテナが風邪をひき始めていて心配だったリリーは「平気よ」と強がるフォルテナの側に座って様子を見ていたのだ。
そこに夜中、そっと扉を開けてフォルテナの母が侵入してきた。
警護に抑えられたフォルテナの母は口汚くフォルテナを罵るような事を口にしたのでリリーはその耳をそっと押さえた。
「リリー……?」
「お嬢様……お熱が高いかもしれません」
「……耳がよく聞こえない」
「お熱のせいでしょう。気にせず眠ってよいのですよ。リリーはおそばにいますからね」
リリーは恐ろしさに震える手を押さえながら目を覚ましたフォルテナにそう言った。
それから毎日毎日フォルテナの母がやってきた。
母の部屋とフォルテナの部屋に鍵を掛けたが、フォルテナの母の執着は凄まじく自分の窓ガラスを割り、二階から飛び降りるとフォルテナの部屋に侵入しようと壁を伝っているところを警護に確保された。
「リリー……申し訳ないがお嬢様の部屋で寝泊まりをしてもらえないだろうか?」
そう申し訳なさそうに伝える義父にリリーは泣きながら頷くと義父の指示通り「屋敷内に血の繋がらない男性がいるので今日からは私めが夜もお嬢様のお側に……」とフォルテナに伝えた。
フォルテナは「え……?それって……」と顔を青ざめている。
「何度か……」
「……だから夜中人の気配がしたり、窓がガタガタ鳴っていたのね……リリー……怖い……」
リリーには色んな愛が辛かった。
愛がいろんなところに散ってみんな愛されているのに一人も幸せになれていないこの状況が苦しくて苦しくて堪らなかった。
義父に怯えるフォルテナを無言で抱きしめながらリリーは泣いた。
88
お気に入りに追加
1,665
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
【完結】お飾りの妻からの挑戦状
おのまとぺ
恋愛
公爵家から王家へと嫁いできたデイジー・シャトワーズ。待ちに待った旦那様との顔合わせ、王太子セオドア・ハミルトンが放った言葉に立ち会った使用人たちの顔は強張った。
「君はお飾りの妻だ。装飾品として慎ましく生きろ」
しかし、当のデイジーは不躾な挨拶を笑顔で受け止める。二人のドタバタ生活は心配する周囲を巻き込んで、やがて誰も予想しなかった展開へ……
◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています
◇全18話で完結予定

この度、皆さんの予想通り婚約者候補から外れることになりました。ですが、すぐに結婚することになりました。
鶯埜 餡
恋愛
ある事件のせいでいろいろ言われながらも国王夫妻の働きかけで王太子の婚約者候補となったシャルロッテ。
しかし当の王太子ルドウィックはアリアナという男爵令嬢にべったり。噂好きな貴族たちはシャルロッテに婚約者候補から外れるのではないかと言っていたが

忙しい男
菅井群青
恋愛
付き合っていた彼氏に別れを告げた。忙しいという彼を信じていたけれど、私から別れを告げる前に……きっと私は半分捨てられていたんだ。
「私のことなんてもうなんとも思ってないくせに」
「お前は一体俺の何を見て言ってる──お前は、俺を知らな過ぎる」
すれ違う想いはどうしてこうも上手くいかないのか。いつだって思うことはただ一つ、愛おしいという気持ちだ。
※ハッピーエンドです
かなりやきもきさせてしまうと思います。
どうか温かい目でみてやってくださいね。
※本編完結しました(2019/07/15)
スピンオフ &番外編
【泣く背中】 菊田夫妻のストーリーを追加しました(2019/08/19)
改稿 (2020/01/01)
本編のみカクヨムさんでも公開しました。
私を幽閉した王子がこちらを気にしているのはなぜですか?
水谷繭
恋愛
婚約者である王太子リュシアンから日々疎まれながら過ごしてきたジスレーヌ。ある日のお茶会で、リュシアンが何者かに毒を盛られ倒れてしまう。
日ごろからジスレーヌをよく思っていなかった令嬢たちは、揃ってジスレーヌが毒を入れるところを見たと証言。令嬢たちの嘘を信じたリュシアンは、ジスレーヌを「裁きの家」というお屋敷に幽閉するよう指示する。
そこは二十年前に魔女と呼ばれた女が幽閉されて死んだ、いわくつきの屋敷だった。何とか幽閉期間を耐えようと怯えながら過ごすジスレーヌ。
一方、ジスレーヌを閉じ込めた張本人の王子はジスレーヌを気にしているようで……。
◇小説家になろうにも掲載中です!
◆表紙はGilry Drop様からお借りした画像を加工して使用しています
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ
【完結】365日後の花言葉
Ringo
恋愛
許せなかった。
幼い頃からの婚約者でもあり、誰よりも大好きで愛していたあなただからこそ。
あなたの裏切りを知った翌朝、私の元に届いたのはゼラニウムの花束。
“ごめんなさい”
言い訳もせず、拒絶し続ける私の元に通い続けるあなたの愛情を、私はもう一度信じてもいいの?
※勢いよく本編完結しまして、番外編ではイチャイチャするふたりのその後をお届けします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる