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ゲルマン皇帝ヨハイネバルグ
首都防衛兵団長ローグ
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首都防衛兵団営舎
ここにまだ洗脳を受け切っていない人物がいた
首都防衛兵団長ローグである
聖職として戦士の職も持ち精神力も高いローグなぜヨハイネに従っていたか。
簡単な話である家族を人質に取られているのである
ローグの妻ミネアと娘のマイ
ミネアとは幼馴染で喧嘩ばっかりだったがいつもローグが折れることで解決していた
ローグが異変に気付いたのは妻がかつて在籍していた
弓兵士団のダンの様子がおかしかったからである
新しく評議に加わったヨハイネが現れてからという物
辺境衛兵士団長グラズルはじめ少年育成士団バダグ、新兵育成士団エンラクの様子がおかしかった。
特にバダグの様子がおかしくなり始めたころ
マイの様子がおかしい、所々にあのヨハイネを賞賛する言動が見れた
子供の教育を司る団なので、国にとっても由々しき問題である
ローグは妻にマイの様子を聞いた
「なあ?マイの様子がおかしいのだが・・教育舎で何か変わったことはないか?」
「あら?そう、むしろこの国にとっていい事だらけよ最近は、そうそう、あなたも週末の礼拝に行きましょう」
週末の礼拝、宗教がそれほど盛んではないこの国で魔法士団などは礼拝を推奨しているが妻は俺と同じ無宗教であったはずだ・・・いったい礼拝で何が行われているんだ
週末家族で礼拝に出かける
礼拝に出席するものの中には国の中枢を担うものもいる
「これはこれはローグ殿、礼拝ですか?すばらしきヨハイネ様のお話、魂が洗われるようですぞ!」
話しかけてきたのは輸送士団のエゾワイル、評議12人衆の一人だ
ほかに我が首都防衛兵団の団員もチラホラいる
団長の俺がいるのに熱心に祈っている
「ほら!ローグきたわよ!お祈りして!」
ミネアは俺に祈りをするように強要する
壇上にはヨハイネが立っている
ヨハイネが言葉を発するたびに、頭の中をかき混ぜるような不快感を感じる、妻のほうを見ると
涙を流しながら光悦とした表情をしている、まだ幼き娘もだ
これは間違いなく洗脳術だ・・・ヨハイネの言葉が頭の中に攻め込んでくる
それを精神力で絶えなくてはいけない、これほど強力な洗脳術など聞いたころがない。いや聞いた事はあるが、体験するのは初めてだ・・・
ヨハイネの話が終わるころには背中に汗をびっしょりとかいていた
国の中枢を担うものが数名混じっている事からも奴の狙いは、この国の乗っ取りだろう。
洗脳を解くには様々な方法があると聞くが、手っ取り早いのが洗脳者を殺す事、ならばヨハイネに近づかなければいけない、そし仲間を集めなくてはいけない。先ずは我が防衛兵団の汚染具合を確かめなくてはいけない
「あなた?何を考えているの?すばらしかったでしょ!魂が洗われるってこういうことなのよね」
あのミネアをこんな状態にしたヨハイネに怒りがマスがここは周り中が敵と考えていい場所だ・・・
「ああ!そうだな・・家に帰ろうか」
「ええ!やっとあなたと礼拝ができた」
ミネアが腕を組んできた
「ぱぱ!抱っこして」
マイも甘えてくる
何もなかったかのような日常に再び戻る
洗脳者には無理に覚まそうとしても逆効果であると戦士教訓で習っていた、日常を装おう・・・
次の日の朝、緊急の評議会の通達が来る
まだこちらは何の準備もしていない
「あら?あなた評議会ですって、私はシーナの御家に呼ばれてたのよね」
「シーナか・・・他の日にずらせないか?」
「なんで?無理よ大事なお話って言ってたから」
「そうか・・」
ここで受け流してしまったの最大の失敗だシーナは遊撃士団のシラクの妻で妻とは幼馴染である
そのシラクが今どのような状態なのか確認ができていない
遊撃士団とヨハイネ親衛隊とではヨハイネがこの町に来た時にいざこざがあった
そして親衛隊が使う見た事がない武器により遊撃隊の30人以上が犠牲になっている
それを許すシラクではない、複数の遊撃隊員とともにヨハイネの住む館に乗り込んだシラクだったが
それ以降様子がおかしい、それ以降、遊撃隊と親衛隊が協力関係になったというのも不可解だ。
シラクは限りなくヨハイネに洗脳されている可能性が高い
くそ!どうすれば
評議会につくと亜人奴隷化宣言が採択される
俺は意思とは反して体が勝手に賛成に手を挙げている・・・俺もおかしいというのか・・あの礼拝から時折からだが操られているようだ、目の前にヨハイネがいるせいか・・・
戦士団のバッカスが目の前で殺された
それを見て反対に回っていた、騎士団のエデンと魔法士団のロダンも賛成にまわる、表情を見ると俺と同じ状態、意思に反して賛成に回っているのだろう・・・
他の評議員はみな平然と賛成している、目の前でバッカスが殺されたのに
ここまで汚染されていたか・・・逃げなくてはいけない・・・
妻と子供をつれてこの地から遠くに
まず戻ろう、首都防衛兵団の中には、まだまともな奴がいるはずだ
防衛兵団営舎には30人ほどがいた
「ガサム・・ヨハイネ様についてどう思う?」
「団長!あんな野郎に様っておかしいでしょ?熱でもあるんですか?で評議会はなんでした?」
よかった副長のガサムは汚染されていない
「ガサム、少し聞いてくれるか誰にも聞かれたくない」
ガサムには全てを話した
「団長!それって・・・・この国を捨てるのですか?」
「捨てるか・・・そうだな、だがもうこの国は終わっている、至急洗脳されていない団員を集めてもらえるか?それとガサムお前も洗脳されたふりをしろ、奴らはまだ見分けはついていないようだ」
「わかりました」
ガサムは5人ばかしを連れてきた
「日ごろ話している連中です、この5人なら信用できます、ある程度事情も知っています」
「団長!やりましょうヨハイネを!」
「ヨハイネを的にかけるか・・・できるか俺たちに、敵にはあの飛び道具を持つ親衛隊、それに他の兵団も怪しいもんだ」
営舎に早馬が来る
「申し上げます団長はいますか?」
「ここにおる!」
「戦士団反乱の疑いあり、遊撃隊と親衛隊とで内乱者を鎮圧!なお首謀格の副団長ドズルが逃亡中、発見されたら殺すようにとのことです」
「わかった!このローグ、ヨハイネ様にドズルの首を届けよう」
「申し上げます」
また早馬が飛び込む
「魔法師団、反乱でヨハイネ様が鎮圧!、首謀者のロダンを成敗した模様、リン様とカメラ様はヨハイネ様が救出」
「さすがは、ヨハイネ様、お見事である」
ローグは答えながらもそのヨハイネの行動力の高さにあせりを覚える
「申し上げます!」
またもはや馬が来る
「騎士団の反乱分子を親衛隊のバグラ様が鎮圧」
「そうか・・さすがは親衛隊だ・・・」
ローグも焦りから絶望へと変わる
それは共に結果を聞いていた5人の防衛兵も同じであった
そして次に門を開けたのは遊撃団のシラク本人だ
「よ!ローグ元気か?」
「ああ、時に、妻がお邪魔しているようだが・・夜道も危ない、早めに返させてあげてくれるか?」
「いやいや先によ!ヨハイネ様がお前に仕事を頼みたいそうだ・・・そしたらお前も洗礼を受けれるってな!お前が洗礼を受けたらミネアも喜ぶだろうハハハハ」
「洗礼?」
「ああ!俺も今朝受けた、凄いぞ力がみなぎるようだ」
シラクは禍々しい気配を漂わせている、まるで魔の者のように、
「わかった・・伺おう!」
「団長、我々も共に」
ガサムはローグにいう
評議会室にヨハイネは窓の明かりでの逆光のせいなのか黒く映っていた、
リンとカメラも共にいる
二人は明らかにおかしい、リンなどはヨハイネにくっつきまくっている、カメラもだ・・・もともと色気のあるカメラだがその妖艶差は以前と比べ物にならない、可愛さのあったリンは、可愛さの中にあった大人の色気だろうか・・そういったものを感じる こんな売女のような二人ではなかった、魔法士団を実質的に束ねる二人は美しくそして威厳があったはずだ・・・
「やあ、おいで下さいましたなローグ殿」
「これはこれはヨハイネ様、いったい何用で?」
「ヨハイネ様とは?いままで呼び捨てだったじゃないですか」
「それが先日、妻と共に礼拝に行きまして名、すっかりヨハイネ様に心酔してしまいました」
「それはそれは、私なんかのお話に光栄です、してローグ殿お願いがございましてな」
「なんでしょう?」
「この建物の地下には「死神の鎌」があるのをご存知でしょう」
「はい!」
「あれは、災いをもたらします、儀式を行い浄化したいので取ってきてほしいのです」
「それはまた、しかしなぜヨハイネ様自ら行かないのですか?」
「ふむ、私には他にやるべき事もございましてな」
「ではお願いがございます」
「何でしょう?ローグ殿」
「この任務が終わったら妻と共に東の国にヨハイネ様の教えを広めたいと思いまして、私の部下も数名それに恭順しています」
「そうですか、それはありがたいですねえ、わかりました、終わりましたら特別な経典を差し上げましょう、是非東の地に救済をお披露目下され」
「ありがとうございます」
12士団長であるローグがヨハイネに伺いを立てるのもおかしな話であるが、12士団などは既に崩壊している
カメラは妖艶な目で俺を見つめる、リンもである・・・・
冷静に対応しているつもりだが、俺の背中は汗でびっしょりだ・・・・
ヨハイネに礼をして部屋を出る
***********
「ふふ、したたかね、とてもおいしそう」
「本当!ヨハイネ様、リンが食べたい!」
「いや、彼のような男は使えます、私みずから洗礼を行いましょう」
「ちぇ!」
「これリン、ヨハイネ様の決定ですよ」
「はーい、カメラ姉さま!」
***********
「ローグ団長!どうですか?リン様とカメラ様がいるとはいえ、我らは精鋭!今なら!」
「無理だ!地下から「死神の鎌」をとってくる、そしてこの国を脱出しよう・・もうこの国は終わりだ」
「死神の鎌ですか?」
「ああ、一振りで100人以上の戦士を殺したという伝説の武器だ!だが扱うものを選ぶ、武器に選ばれないものは精神を崩壊する、うまくいけば、ヨハイネは終わるが・・・」
「うまくいかなければ」
「この世の終わりの手助けを俺たちが行ったという事だろう」
ここにまだ洗脳を受け切っていない人物がいた
首都防衛兵団長ローグである
聖職として戦士の職も持ち精神力も高いローグなぜヨハイネに従っていたか。
簡単な話である家族を人質に取られているのである
ローグの妻ミネアと娘のマイ
ミネアとは幼馴染で喧嘩ばっかりだったがいつもローグが折れることで解決していた
ローグが異変に気付いたのは妻がかつて在籍していた
弓兵士団のダンの様子がおかしかったからである
新しく評議に加わったヨハイネが現れてからという物
辺境衛兵士団長グラズルはじめ少年育成士団バダグ、新兵育成士団エンラクの様子がおかしかった。
特にバダグの様子がおかしくなり始めたころ
マイの様子がおかしい、所々にあのヨハイネを賞賛する言動が見れた
子供の教育を司る団なので、国にとっても由々しき問題である
ローグは妻にマイの様子を聞いた
「なあ?マイの様子がおかしいのだが・・教育舎で何か変わったことはないか?」
「あら?そう、むしろこの国にとっていい事だらけよ最近は、そうそう、あなたも週末の礼拝に行きましょう」
週末の礼拝、宗教がそれほど盛んではないこの国で魔法士団などは礼拝を推奨しているが妻は俺と同じ無宗教であったはずだ・・・いったい礼拝で何が行われているんだ
週末家族で礼拝に出かける
礼拝に出席するものの中には国の中枢を担うものもいる
「これはこれはローグ殿、礼拝ですか?すばらしきヨハイネ様のお話、魂が洗われるようですぞ!」
話しかけてきたのは輸送士団のエゾワイル、評議12人衆の一人だ
ほかに我が首都防衛兵団の団員もチラホラいる
団長の俺がいるのに熱心に祈っている
「ほら!ローグきたわよ!お祈りして!」
ミネアは俺に祈りをするように強要する
壇上にはヨハイネが立っている
ヨハイネが言葉を発するたびに、頭の中をかき混ぜるような不快感を感じる、妻のほうを見ると
涙を流しながら光悦とした表情をしている、まだ幼き娘もだ
これは間違いなく洗脳術だ・・・ヨハイネの言葉が頭の中に攻め込んでくる
それを精神力で絶えなくてはいけない、これほど強力な洗脳術など聞いたころがない。いや聞いた事はあるが、体験するのは初めてだ・・・
ヨハイネの話が終わるころには背中に汗をびっしょりとかいていた
国の中枢を担うものが数名混じっている事からも奴の狙いは、この国の乗っ取りだろう。
洗脳を解くには様々な方法があると聞くが、手っ取り早いのが洗脳者を殺す事、ならばヨハイネに近づかなければいけない、そし仲間を集めなくてはいけない。先ずは我が防衛兵団の汚染具合を確かめなくてはいけない
「あなた?何を考えているの?すばらしかったでしょ!魂が洗われるってこういうことなのよね」
あのミネアをこんな状態にしたヨハイネに怒りがマスがここは周り中が敵と考えていい場所だ・・・
「ああ!そうだな・・家に帰ろうか」
「ええ!やっとあなたと礼拝ができた」
ミネアが腕を組んできた
「ぱぱ!抱っこして」
マイも甘えてくる
何もなかったかのような日常に再び戻る
洗脳者には無理に覚まそうとしても逆効果であると戦士教訓で習っていた、日常を装おう・・・
次の日の朝、緊急の評議会の通達が来る
まだこちらは何の準備もしていない
「あら?あなた評議会ですって、私はシーナの御家に呼ばれてたのよね」
「シーナか・・・他の日にずらせないか?」
「なんで?無理よ大事なお話って言ってたから」
「そうか・・」
ここで受け流してしまったの最大の失敗だシーナは遊撃士団のシラクの妻で妻とは幼馴染である
そのシラクが今どのような状態なのか確認ができていない
遊撃士団とヨハイネ親衛隊とではヨハイネがこの町に来た時にいざこざがあった
そして親衛隊が使う見た事がない武器により遊撃隊の30人以上が犠牲になっている
それを許すシラクではない、複数の遊撃隊員とともにヨハイネの住む館に乗り込んだシラクだったが
それ以降様子がおかしい、それ以降、遊撃隊と親衛隊が協力関係になったというのも不可解だ。
シラクは限りなくヨハイネに洗脳されている可能性が高い
くそ!どうすれば
評議会につくと亜人奴隷化宣言が採択される
俺は意思とは反して体が勝手に賛成に手を挙げている・・・俺もおかしいというのか・・あの礼拝から時折からだが操られているようだ、目の前にヨハイネがいるせいか・・・
戦士団のバッカスが目の前で殺された
それを見て反対に回っていた、騎士団のエデンと魔法士団のロダンも賛成にまわる、表情を見ると俺と同じ状態、意思に反して賛成に回っているのだろう・・・
他の評議員はみな平然と賛成している、目の前でバッカスが殺されたのに
ここまで汚染されていたか・・・逃げなくてはいけない・・・
妻と子供をつれてこの地から遠くに
まず戻ろう、首都防衛兵団の中には、まだまともな奴がいるはずだ
防衛兵団営舎には30人ほどがいた
「ガサム・・ヨハイネ様についてどう思う?」
「団長!あんな野郎に様っておかしいでしょ?熱でもあるんですか?で評議会はなんでした?」
よかった副長のガサムは汚染されていない
「ガサム、少し聞いてくれるか誰にも聞かれたくない」
ガサムには全てを話した
「団長!それって・・・・この国を捨てるのですか?」
「捨てるか・・・そうだな、だがもうこの国は終わっている、至急洗脳されていない団員を集めてもらえるか?それとガサムお前も洗脳されたふりをしろ、奴らはまだ見分けはついていないようだ」
「わかりました」
ガサムは5人ばかしを連れてきた
「日ごろ話している連中です、この5人なら信用できます、ある程度事情も知っています」
「団長!やりましょうヨハイネを!」
「ヨハイネを的にかけるか・・・できるか俺たちに、敵にはあの飛び道具を持つ親衛隊、それに他の兵団も怪しいもんだ」
営舎に早馬が来る
「申し上げます団長はいますか?」
「ここにおる!」
「戦士団反乱の疑いあり、遊撃隊と親衛隊とで内乱者を鎮圧!なお首謀格の副団長ドズルが逃亡中、発見されたら殺すようにとのことです」
「わかった!このローグ、ヨハイネ様にドズルの首を届けよう」
「申し上げます」
また早馬が飛び込む
「魔法師団、反乱でヨハイネ様が鎮圧!、首謀者のロダンを成敗した模様、リン様とカメラ様はヨハイネ様が救出」
「さすがは、ヨハイネ様、お見事である」
ローグは答えながらもそのヨハイネの行動力の高さにあせりを覚える
「申し上げます!」
またもはや馬が来る
「騎士団の反乱分子を親衛隊のバグラ様が鎮圧」
「そうか・・さすがは親衛隊だ・・・」
ローグも焦りから絶望へと変わる
それは共に結果を聞いていた5人の防衛兵も同じであった
そして次に門を開けたのは遊撃団のシラク本人だ
「よ!ローグ元気か?」
「ああ、時に、妻がお邪魔しているようだが・・夜道も危ない、早めに返させてあげてくれるか?」
「いやいや先によ!ヨハイネ様がお前に仕事を頼みたいそうだ・・・そしたらお前も洗礼を受けれるってな!お前が洗礼を受けたらミネアも喜ぶだろうハハハハ」
「洗礼?」
「ああ!俺も今朝受けた、凄いぞ力がみなぎるようだ」
シラクは禍々しい気配を漂わせている、まるで魔の者のように、
「わかった・・伺おう!」
「団長、我々も共に」
ガサムはローグにいう
評議会室にヨハイネは窓の明かりでの逆光のせいなのか黒く映っていた、
リンとカメラも共にいる
二人は明らかにおかしい、リンなどはヨハイネにくっつきまくっている、カメラもだ・・・もともと色気のあるカメラだがその妖艶差は以前と比べ物にならない、可愛さのあったリンは、可愛さの中にあった大人の色気だろうか・・そういったものを感じる こんな売女のような二人ではなかった、魔法士団を実質的に束ねる二人は美しくそして威厳があったはずだ・・・
「やあ、おいで下さいましたなローグ殿」
「これはこれはヨハイネ様、いったい何用で?」
「ヨハイネ様とは?いままで呼び捨てだったじゃないですか」
「それが先日、妻と共に礼拝に行きまして名、すっかりヨハイネ様に心酔してしまいました」
「それはそれは、私なんかのお話に光栄です、してローグ殿お願いがございましてな」
「なんでしょう?」
「この建物の地下には「死神の鎌」があるのをご存知でしょう」
「はい!」
「あれは、災いをもたらします、儀式を行い浄化したいので取ってきてほしいのです」
「それはまた、しかしなぜヨハイネ様自ら行かないのですか?」
「ふむ、私には他にやるべき事もございましてな」
「ではお願いがございます」
「何でしょう?ローグ殿」
「この任務が終わったら妻と共に東の国にヨハイネ様の教えを広めたいと思いまして、私の部下も数名それに恭順しています」
「そうですか、それはありがたいですねえ、わかりました、終わりましたら特別な経典を差し上げましょう、是非東の地に救済をお披露目下され」
「ありがとうございます」
12士団長であるローグがヨハイネに伺いを立てるのもおかしな話であるが、12士団などは既に崩壊している
カメラは妖艶な目で俺を見つめる、リンもである・・・・
冷静に対応しているつもりだが、俺の背中は汗でびっしょりだ・・・・
ヨハイネに礼をして部屋を出る
***********
「ふふ、したたかね、とてもおいしそう」
「本当!ヨハイネ様、リンが食べたい!」
「いや、彼のような男は使えます、私みずから洗礼を行いましょう」
「ちぇ!」
「これリン、ヨハイネ様の決定ですよ」
「はーい、カメラ姉さま!」
***********
「ローグ団長!どうですか?リン様とカメラ様がいるとはいえ、我らは精鋭!今なら!」
「無理だ!地下から「死神の鎌」をとってくる、そしてこの国を脱出しよう・・もうこの国は終わりだ」
「死神の鎌ですか?」
「ああ、一振りで100人以上の戦士を殺したという伝説の武器だ!だが扱うものを選ぶ、武器に選ばれないものは精神を崩壊する、うまくいけば、ヨハイネは終わるが・・・」
「うまくいかなければ」
「この世の終わりの手助けを俺たちが行ったという事だろう」
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