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新国家設立
モリアーティ公国
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西の森の亜人たちが新たな転生者による集団となる、既に亜人部隊の主力であるオーガ族を束ねる豪鬼は恭順を表明、他エルフ族、リリパット族も続々と転生者に恭順している報告がモリアーティ公国に入る。
「クワンどう思う?その集団は脅威となるか?」
モリアーティ公は側近のクワンに問う
「まだ分かりませぬが、転生者という事、注意をしないと、第2のナチス党を生みます」
クワンは答える
賢者クワン、職業賢者としてはまだ未熟であるが、30代で賢者の称号を得た彼はモリアーティ公国きってのエリートである
******
対魔連合国家対として聖職制度がある
地球ではないとある星の制度を利用している者だが、聖魔対戦以前、記録を遡ると15000年前から存在する制度である
地球人からみれば異星人の制度だが、この地に置いてその制度による恩恵はどの種族にも起こる
職による恩恵は
聖職者 光の魔法威力増大
魔法使い 各属性魔法威力の増大
職人 器用さが増加
船乗 水の魔法 風の魔法の一部分の効果が上がる
兵士 生命値の増加
上級職の一つとして賢者がある
賢者
6属性の内5属性以上の魔法を使えることが条件 魔法威力が増加する
兵士の上級職には戦士、騎士、聖騎士と選択ができる
神による祝福であるがかの星の経典では、それぞれの進行する神がその祝福を行うシステムである
神の存在がより具現化したこの世界では名納得できるものである
地球人系の種族ではオリュンポス12神や七福といった神がその祝福を与えるという話だ
まことしやかに信じがたい部分もあるが、祝福を受けると実際に能力が上がる為、各種族それを利用している。
ただし転生者にはできない、転生者は既に特定の神による祝福を受けている為、このシステムを利用しても何も得るものはない。
転生者の子供は特定の祝福が無くなる為利用することが可能である。
職業システムを広めているのはクロイサム協会、惑星クロイサムの転生者が起こした組織である、クロイサムは職業により能力を高め、やがて神を作り出すという考えの国であり、実際神に近い者を生み出したこともある
しかし聖魔対戦でクロイサムの転生者の国は魔により崩壊する
各地に散らばったクロイサムの人間は職システムを各国に伝授した
現在クロイサム協会は様々な種族が運営を行っている、クロイサムの血は代を重ねるごとに少なくなる
またクロイサムからの転生は一度きりであり、クロイサムの言い伝えだとクロイサムの星が消えるとき、各神がクロオサムの力を利用するためにこの地によこしたという言い伝えである
クロイサムの神官はクロイサムの子孫であるが既にその血は他の人間とほぼ変わりはない模様だ。
中には亜人との混血もいる、
クロイサムの神殿は国家ユニオンにあり
1001部隊が舞い降りた地域では一番の大国である
******
「先の戦争の傷もまだ癒えぬ、争いは避けたいものだが・・・」
モリアーティはナチス党が現れた時を思い出す
10年前、その人物は現れた。
ベルドアに現れた転生者である、その者のなは、ヨハイネバルグ
モリアーティから2国となり軍事部門に優れたベルドアにて現れた聖職者は民衆を魅了し
そしてそれは軍部まで接見した
ヨハイネバルグが現れてからわずか5年でヨハイネバルグはベルドアにて大きな発言権を持つことになる
彼はベルドアで亜人奴隷化政策を実施 亜人奴隷化を禁止していたモリアーティ他周辺各国はベルドアに勧告
それに対しベルドアは西にあるクモン王国に侵攻、人間以外はほぼ皆殺し、歯向かう人間は奴隷とした政策を打ち出す、ベルドアより西にある諸国は森を隔てた東側諸国にも救援を要請する
これに対し大国ユニオンを中心にベルドア侵攻軍を結成
東からはその数20万を超える大軍勢となる
西側諸国
戦闘国家ヴァルハラ(三つ目の戦闘民族国家)
ドリア平原の王 人狼族
ゴブリンの集合地域 ゴブナリウム
など大小集合体や国家もベルドアに侵攻
しかしベルドアの軍に『モーゼル』と呼ばれる銃が配備されていた
この地域ではまだ銃が普及していなくユニオンにおいて、マスケット銃がいくつかあった程度で、その先の世代のモーゼル小銃は脅威であった。
圧倒的数の優位を持っていながら各戦で連戦連敗を重ねた連合国家は多大な損害を出す
新兵器であるモーゼル銃使う敵兵を倒しても、その武器は魔法の様に消えていった為
誰かしらの召喚物である予測が建てられる、推定だがヨハネスバルグの召喚で使用者が死亡すると消える構造になっているものと考えられた。
そこで連合は強力な亜人部隊をはじめ集中戦力で攻め込む、その時ベルドアの旗はいつの間にかゲルマンの旗になり鈎十字が刻まれていた
同時期にベルドアにて完全にヨハネスバルグが王に代わり、新国家ゲルマンが誕生したようである
連合国はゲブラの西シバの国にて主力軍を展開 新生ゲルマン国軍と衝突
亜人の活躍やユニオンの銃部隊などの活躍もあり多大な犠牲を出しながらシバの国の半分まで解放するに至る
しかし突如現れた鉄の鳥により連合軍は莫大な損失を出す
弓もマスケット銃も届かぬ空中で爆弾を次々落とされては成すすべもなく
数少ない飛行隊であるグリフォン隊も鉄の鳥から出る連続した攻撃により、いとも簡単に全滅してしまった。
ゲブラに精鋭部隊を配備し撤退を始めた
西側諸国はゴブナリウムがゲルマンへの服従を選択
ドリア平原の人狼族は壊滅し四散した
最後に残るヴァルハラも王の処刑を持ってゲルマンに編入された
ゲルマンの東にある諸国は対ゲルマン同盟を集結した
ゲブラは湿地帯であり、ゲブラを守るリザードなら、武器の不利があっても対応はできるとして、各国ゲブラに応援軍を設置 モリアーティからも2000の精鋭軍を応援で向かわせていた
しかしここ数日ゲブラからの定期連絡がなくモリアーティとしても情報を収集しているところであった
テナンの森は表向きはモリアーティ公国の所属だが亜人たちの森であり自治を認めている
またモリアーティでは把握しきれない戦力がテナンの森にあると計算しており
モリアーティ本国の防波堤として期待していた
その為亜人部隊、森の守護という名目を与え、本国への帰参を免除し森での全軍の駐在を許可、ただしゲルマンとの戦いで逃れた難民の保護はモリアーティも責任をもって行う話になっていた
その森に突如して現れた新たな転生者、報告ではモーゼルを凌駕する武器を持っている。
そして何よりゲルマンが魔人国家になったという報告も届く
新たなゲルマンの新兵器も登場しゲブラに偵察に行った者もほとんどが戻らなかった、戻ったものもテナンの森で魔に落ちたゴブリンであるダークゴブリンを確認し、この報告に戻ったのである
代を継いでまだ数年のモリアーティ公は頭を抱える
「クワン・・・一体どうしたらいいんだ?」
「うむまずその転生者に使者を出しましょう」
「僕が行こうか?」
モリアーティとクワンは声の方を振り返る
「な!ここは子供の入るところではないぞ!」
クワンは子供に近寄る
「まあ、お座りなさい」
クワンは突如現れた老紳士に椅子に座らされた、立ち上がろうとしても腕を木で椅子に固定されている
すぐさま魔法を展開しようとしたがその魔法も簡単にかき消された
「ははは、そんなに警戒しないでよ、僕は木人、木人の王コボックというんだ」
「木人!それも王だと、だがこの力、正しく」
モリアーティに至っては席を立つこともできない
「ははは、ごめんね警戒しているようだから少し力を使わせてもらった」
コボックは人差し指を上にあげた
クワンを縛る木は消え、モリアーティにも自由が戻る
「わかりました、貴方様が伝説の木人の王でしたか、お目にかかれて光栄です」
「僕はこの国が好きなんだ、だから最善の方法を教えてあげようと思ってね」
「それは、いったい?」
モリアーティとクワンは身を乗り出す
「新しき転生者は特別な存在さ、彼には国を作ってもらうんだ、テナンの森を彼の自治国として君が認めればそれでゲルマンとの間に新興国ができるというわけだね」
「しかし、すでにゲルマンは巨大な国、いくら転生者と言えども」
「だから彼は特別なのさ、そう聖魔大戦で聖の者の代表にもなれる存在、ヨハネスバルグは魔に染まった導いたものがいるからね、だが彼はまだ魔の世界では下士官レベルにすぎない、まあ能力は高いから放っておけば彼は魔将、魔王レベルまで駆け上がるだろうけどね、しかし神はそれを許さなかったようだね、だから彼がここに来たのだろう」
「つまり新しき転生者は魔王を超えるレベルと」
「うん、まだその力はない、いや目覚めたら早いだろうけどね、彼は前世界でも一部の能力を除きその能力を封印していた、すべてはこの世界の為に」
「いったい何者でしょうか?」
「もし彼が完全に目覚めたら魔王など足元にも及ばない、魔帝ですらかなわないだろう、そう魔が彼に対するには魔神レベルが必要だろうね」
「つまり彼が起こす国はこの世界の中心になりえると、いかに広大なテナンの森といっても、この国を彼に差し出すか何かしないと発展しないのでは?」
「はははは、あるじゃないか西に広大な魔の国が、そこを彼が治めればいい、そして彼の国を支援したモリアーティ公国はより一層の発展が望めるのではないかね?違うかい?」
「確かに・・夢物語に感じますが・・・」
「君はまずユニオンに行ってほしい、ユニオン議会に新しき国の承認を取ってきてほしいね、ユニオンではもうすぐ議会が始まる、僕はまず彼に国を起こさせる気にさせないといけないからね」
「ユニオンがそう簡単に新しき国を認めるかどうか・・」
「まあユニオンを中心とした連合軍がゲルマンに勝てるなら、否定すればいいと思うよ、そしたら僕は他の国に彼を導くだろう、僕たち木人は30人も彼の支援に森に集まっている、それだけでは不満かい?」
「まさか・・木人一人で1000もの戦士に匹敵すると聞きます、30人など・・・いやしかし・・」
モリアーティは頭を抱える
「公・・選択肢はありませぬ、ならば私が彼に会ってきましょう」
クワンがいう
「わかりました、このモリアーティこれよりユニオンに向かいます、議会に参加して新国家を承認させて見せましょう」
「ふふふ、じゃあ決まりだね、じゃあ賢者のクワン君、ゆっくり使者と一緒に森に来てね、僕は新しき国を作るよう事を運ぶから・・・楽しくなってきたね」
**********
使者と共に森に来たクワンは驚愕する、あの森の孤高の戦士、虎王ガリバリと虎人族まで彼に恭順している
また彼らの武器はモーゼルなぞ相手にならないくらい長距離に飛び、連射も可能のようだ。
これが相手なら1万の戦士を集めても適わないのではないか?
魔法でも精々1km先がターゲットだ、彼らの武器は3km先のターゲットを攻撃できる、それに動く鉄の馬車、遠くの国で聞いたことのある車というやつか・・・
「あんたがモリアーティの使者かい?」
気さくに一人の男が話しかけてきた
「いえ!私は従者にすぎませぬ、このお方は公の使者になります」
クワンは使者を紹介する
彼はモリアーティ公国の重鎮である、身分を隠して視察に来たのだ
「ふん!取引に嘘はいけねえな・・まあそういうことにしておくよ」
一目見て私を見破ったのか彼が転生者の主になるのか?
確かに他の者も彼の指示に従っている
「あ!隊長、各代表揃っています、モリアーティからの使者も」
踊りたことに主と思っていた男はある男に敬礼をしている明らかに彼の上官である
そしてその人物から底の知れない魔力を感じる
男がこちらをみる、こちらが用意した使者は少し見てすぎに自分を見つめる
「彼は?」
「従者と言っていますが・・」
田辺が瀬能に耳打ちする
「事情があるのだろう」
「はい」
「ようこそおいでくださった、1001部隊長の瀬能と申します」
彼はこちらの使者に握手を求めた
「これはこれはモリアーティ公からの使者でオーウェンと申します」
オーウェンはそつなくこなしている、貴族でもある彼だ威厳もある、しかし瀬能は何もかも見透かした目でクワンをみた
クワンは背中に滴り落ちる汗を感じ取った
会議はそつなく終わった
宴で出された料理はとてつもなく美味かった、3000人以上いるであろう亜人に料理が行きわたっている
その供給はどこにあるのか
男が空間から食料を出している
「与えるもの・・・聞いたことがある・・キリストなのか彼は?」
クワンはモリアーティに伝わる前世界の信じるものキリストの経典を思い出す
この異世界でモリアーティ公国ではキリスト教はすたれ、逆に自然を愛する精霊神信仰の方が強くなっている
だが賢者である彼は前世界から伝わる対魔の戦法の一つである、神の力を体に宿し魔力を高める、洗礼という儀式を思い出す
一方で亜人たちと相撲を取る大男・・彼も人間の様だが、豪鬼やオーガ達をあっさり投げ飛ばす男もいた
「戦士なんて物ではない、いったい彼の力はなんだ・・・オーガに力で勝るなんて」
夜は更ける、近くのテントで女性の喘ぎ声が聞こえた 間違いなくニンフだ
そのニンフが絶頂を迎えたようだ・・賢者に有るまじきことだがクワンの下半身に血が集まる・・・
ニンフ遊びは生気を吸われる・・魔力を使うものにとってはご法度だ、それに人間ごときではニンフは絶頂なんてしない・・・何者なのだ彼らは・・私も修行が足りん・・・
翌朝、一睡もできなかったクワンはニンフの色気に当たられ生気が減っているオーウェンを馬車に乗せ公国に戻る
生気を吸われたのに幸せそうな顔をして寝ている・・・オーウェンが少し憎たらしかった
「クワンどう思う?その集団は脅威となるか?」
モリアーティ公は側近のクワンに問う
「まだ分かりませぬが、転生者という事、注意をしないと、第2のナチス党を生みます」
クワンは答える
賢者クワン、職業賢者としてはまだ未熟であるが、30代で賢者の称号を得た彼はモリアーティ公国きってのエリートである
******
対魔連合国家対として聖職制度がある
地球ではないとある星の制度を利用している者だが、聖魔対戦以前、記録を遡ると15000年前から存在する制度である
地球人からみれば異星人の制度だが、この地に置いてその制度による恩恵はどの種族にも起こる
職による恩恵は
聖職者 光の魔法威力増大
魔法使い 各属性魔法威力の増大
職人 器用さが増加
船乗 水の魔法 風の魔法の一部分の効果が上がる
兵士 生命値の増加
上級職の一つとして賢者がある
賢者
6属性の内5属性以上の魔法を使えることが条件 魔法威力が増加する
兵士の上級職には戦士、騎士、聖騎士と選択ができる
神による祝福であるがかの星の経典では、それぞれの進行する神がその祝福を行うシステムである
神の存在がより具現化したこの世界では名納得できるものである
地球人系の種族ではオリュンポス12神や七福といった神がその祝福を与えるという話だ
まことしやかに信じがたい部分もあるが、祝福を受けると実際に能力が上がる為、各種族それを利用している。
ただし転生者にはできない、転生者は既に特定の神による祝福を受けている為、このシステムを利用しても何も得るものはない。
転生者の子供は特定の祝福が無くなる為利用することが可能である。
職業システムを広めているのはクロイサム協会、惑星クロイサムの転生者が起こした組織である、クロイサムは職業により能力を高め、やがて神を作り出すという考えの国であり、実際神に近い者を生み出したこともある
しかし聖魔対戦でクロイサムの転生者の国は魔により崩壊する
各地に散らばったクロイサムの人間は職システムを各国に伝授した
現在クロイサム協会は様々な種族が運営を行っている、クロイサムの血は代を重ねるごとに少なくなる
またクロイサムからの転生は一度きりであり、クロイサムの言い伝えだとクロイサムの星が消えるとき、各神がクロオサムの力を利用するためにこの地によこしたという言い伝えである
クロイサムの神官はクロイサムの子孫であるが既にその血は他の人間とほぼ変わりはない模様だ。
中には亜人との混血もいる、
クロイサムの神殿は国家ユニオンにあり
1001部隊が舞い降りた地域では一番の大国である
******
「先の戦争の傷もまだ癒えぬ、争いは避けたいものだが・・・」
モリアーティはナチス党が現れた時を思い出す
10年前、その人物は現れた。
ベルドアに現れた転生者である、その者のなは、ヨハイネバルグ
モリアーティから2国となり軍事部門に優れたベルドアにて現れた聖職者は民衆を魅了し
そしてそれは軍部まで接見した
ヨハイネバルグが現れてからわずか5年でヨハイネバルグはベルドアにて大きな発言権を持つことになる
彼はベルドアで亜人奴隷化政策を実施 亜人奴隷化を禁止していたモリアーティ他周辺各国はベルドアに勧告
それに対しベルドアは西にあるクモン王国に侵攻、人間以外はほぼ皆殺し、歯向かう人間は奴隷とした政策を打ち出す、ベルドアより西にある諸国は森を隔てた東側諸国にも救援を要請する
これに対し大国ユニオンを中心にベルドア侵攻軍を結成
東からはその数20万を超える大軍勢となる
西側諸国
戦闘国家ヴァルハラ(三つ目の戦闘民族国家)
ドリア平原の王 人狼族
ゴブリンの集合地域 ゴブナリウム
など大小集合体や国家もベルドアに侵攻
しかしベルドアの軍に『モーゼル』と呼ばれる銃が配備されていた
この地域ではまだ銃が普及していなくユニオンにおいて、マスケット銃がいくつかあった程度で、その先の世代のモーゼル小銃は脅威であった。
圧倒的数の優位を持っていながら各戦で連戦連敗を重ねた連合国家は多大な損害を出す
新兵器であるモーゼル銃使う敵兵を倒しても、その武器は魔法の様に消えていった為
誰かしらの召喚物である予測が建てられる、推定だがヨハネスバルグの召喚で使用者が死亡すると消える構造になっているものと考えられた。
そこで連合は強力な亜人部隊をはじめ集中戦力で攻め込む、その時ベルドアの旗はいつの間にかゲルマンの旗になり鈎十字が刻まれていた
同時期にベルドアにて完全にヨハネスバルグが王に代わり、新国家ゲルマンが誕生したようである
連合国はゲブラの西シバの国にて主力軍を展開 新生ゲルマン国軍と衝突
亜人の活躍やユニオンの銃部隊などの活躍もあり多大な犠牲を出しながらシバの国の半分まで解放するに至る
しかし突如現れた鉄の鳥により連合軍は莫大な損失を出す
弓もマスケット銃も届かぬ空中で爆弾を次々落とされては成すすべもなく
数少ない飛行隊であるグリフォン隊も鉄の鳥から出る連続した攻撃により、いとも簡単に全滅してしまった。
ゲブラに精鋭部隊を配備し撤退を始めた
西側諸国はゴブナリウムがゲルマンへの服従を選択
ドリア平原の人狼族は壊滅し四散した
最後に残るヴァルハラも王の処刑を持ってゲルマンに編入された
ゲルマンの東にある諸国は対ゲルマン同盟を集結した
ゲブラは湿地帯であり、ゲブラを守るリザードなら、武器の不利があっても対応はできるとして、各国ゲブラに応援軍を設置 モリアーティからも2000の精鋭軍を応援で向かわせていた
しかしここ数日ゲブラからの定期連絡がなくモリアーティとしても情報を収集しているところであった
テナンの森は表向きはモリアーティ公国の所属だが亜人たちの森であり自治を認めている
またモリアーティでは把握しきれない戦力がテナンの森にあると計算しており
モリアーティ本国の防波堤として期待していた
その為亜人部隊、森の守護という名目を与え、本国への帰参を免除し森での全軍の駐在を許可、ただしゲルマンとの戦いで逃れた難民の保護はモリアーティも責任をもって行う話になっていた
その森に突如して現れた新たな転生者、報告ではモーゼルを凌駕する武器を持っている。
そして何よりゲルマンが魔人国家になったという報告も届く
新たなゲルマンの新兵器も登場しゲブラに偵察に行った者もほとんどが戻らなかった、戻ったものもテナンの森で魔に落ちたゴブリンであるダークゴブリンを確認し、この報告に戻ったのである
代を継いでまだ数年のモリアーティ公は頭を抱える
「クワン・・・一体どうしたらいいんだ?」
「うむまずその転生者に使者を出しましょう」
「僕が行こうか?」
モリアーティとクワンは声の方を振り返る
「な!ここは子供の入るところではないぞ!」
クワンは子供に近寄る
「まあ、お座りなさい」
クワンは突如現れた老紳士に椅子に座らされた、立ち上がろうとしても腕を木で椅子に固定されている
すぐさま魔法を展開しようとしたがその魔法も簡単にかき消された
「ははは、そんなに警戒しないでよ、僕は木人、木人の王コボックというんだ」
「木人!それも王だと、だがこの力、正しく」
モリアーティに至っては席を立つこともできない
「ははは、ごめんね警戒しているようだから少し力を使わせてもらった」
コボックは人差し指を上にあげた
クワンを縛る木は消え、モリアーティにも自由が戻る
「わかりました、貴方様が伝説の木人の王でしたか、お目にかかれて光栄です」
「僕はこの国が好きなんだ、だから最善の方法を教えてあげようと思ってね」
「それは、いったい?」
モリアーティとクワンは身を乗り出す
「新しき転生者は特別な存在さ、彼には国を作ってもらうんだ、テナンの森を彼の自治国として君が認めればそれでゲルマンとの間に新興国ができるというわけだね」
「しかし、すでにゲルマンは巨大な国、いくら転生者と言えども」
「だから彼は特別なのさ、そう聖魔大戦で聖の者の代表にもなれる存在、ヨハネスバルグは魔に染まった導いたものがいるからね、だが彼はまだ魔の世界では下士官レベルにすぎない、まあ能力は高いから放っておけば彼は魔将、魔王レベルまで駆け上がるだろうけどね、しかし神はそれを許さなかったようだね、だから彼がここに来たのだろう」
「つまり新しき転生者は魔王を超えるレベルと」
「うん、まだその力はない、いや目覚めたら早いだろうけどね、彼は前世界でも一部の能力を除きその能力を封印していた、すべてはこの世界の為に」
「いったい何者でしょうか?」
「もし彼が完全に目覚めたら魔王など足元にも及ばない、魔帝ですらかなわないだろう、そう魔が彼に対するには魔神レベルが必要だろうね」
「つまり彼が起こす国はこの世界の中心になりえると、いかに広大なテナンの森といっても、この国を彼に差し出すか何かしないと発展しないのでは?」
「はははは、あるじゃないか西に広大な魔の国が、そこを彼が治めればいい、そして彼の国を支援したモリアーティ公国はより一層の発展が望めるのではないかね?違うかい?」
「確かに・・夢物語に感じますが・・・」
「君はまずユニオンに行ってほしい、ユニオン議会に新しき国の承認を取ってきてほしいね、ユニオンではもうすぐ議会が始まる、僕はまず彼に国を起こさせる気にさせないといけないからね」
「ユニオンがそう簡単に新しき国を認めるかどうか・・」
「まあユニオンを中心とした連合軍がゲルマンに勝てるなら、否定すればいいと思うよ、そしたら僕は他の国に彼を導くだろう、僕たち木人は30人も彼の支援に森に集まっている、それだけでは不満かい?」
「まさか・・木人一人で1000もの戦士に匹敵すると聞きます、30人など・・・いやしかし・・」
モリアーティは頭を抱える
「公・・選択肢はありませぬ、ならば私が彼に会ってきましょう」
クワンがいう
「わかりました、このモリアーティこれよりユニオンに向かいます、議会に参加して新国家を承認させて見せましょう」
「ふふふ、じゃあ決まりだね、じゃあ賢者のクワン君、ゆっくり使者と一緒に森に来てね、僕は新しき国を作るよう事を運ぶから・・・楽しくなってきたね」
**********
使者と共に森に来たクワンは驚愕する、あの森の孤高の戦士、虎王ガリバリと虎人族まで彼に恭順している
また彼らの武器はモーゼルなぞ相手にならないくらい長距離に飛び、連射も可能のようだ。
これが相手なら1万の戦士を集めても適わないのではないか?
魔法でも精々1km先がターゲットだ、彼らの武器は3km先のターゲットを攻撃できる、それに動く鉄の馬車、遠くの国で聞いたことのある車というやつか・・・
「あんたがモリアーティの使者かい?」
気さくに一人の男が話しかけてきた
「いえ!私は従者にすぎませぬ、このお方は公の使者になります」
クワンは使者を紹介する
彼はモリアーティ公国の重鎮である、身分を隠して視察に来たのだ
「ふん!取引に嘘はいけねえな・・まあそういうことにしておくよ」
一目見て私を見破ったのか彼が転生者の主になるのか?
確かに他の者も彼の指示に従っている
「あ!隊長、各代表揃っています、モリアーティからの使者も」
踊りたことに主と思っていた男はある男に敬礼をしている明らかに彼の上官である
そしてその人物から底の知れない魔力を感じる
男がこちらをみる、こちらが用意した使者は少し見てすぎに自分を見つめる
「彼は?」
「従者と言っていますが・・」
田辺が瀬能に耳打ちする
「事情があるのだろう」
「はい」
「ようこそおいでくださった、1001部隊長の瀬能と申します」
彼はこちらの使者に握手を求めた
「これはこれはモリアーティ公からの使者でオーウェンと申します」
オーウェンはそつなくこなしている、貴族でもある彼だ威厳もある、しかし瀬能は何もかも見透かした目でクワンをみた
クワンは背中に滴り落ちる汗を感じ取った
会議はそつなく終わった
宴で出された料理はとてつもなく美味かった、3000人以上いるであろう亜人に料理が行きわたっている
その供給はどこにあるのか
男が空間から食料を出している
「与えるもの・・・聞いたことがある・・キリストなのか彼は?」
クワンはモリアーティに伝わる前世界の信じるものキリストの経典を思い出す
この異世界でモリアーティ公国ではキリスト教はすたれ、逆に自然を愛する精霊神信仰の方が強くなっている
だが賢者である彼は前世界から伝わる対魔の戦法の一つである、神の力を体に宿し魔力を高める、洗礼という儀式を思い出す
一方で亜人たちと相撲を取る大男・・彼も人間の様だが、豪鬼やオーガ達をあっさり投げ飛ばす男もいた
「戦士なんて物ではない、いったい彼の力はなんだ・・・オーガに力で勝るなんて」
夜は更ける、近くのテントで女性の喘ぎ声が聞こえた 間違いなくニンフだ
そのニンフが絶頂を迎えたようだ・・賢者に有るまじきことだがクワンの下半身に血が集まる・・・
ニンフ遊びは生気を吸われる・・魔力を使うものにとってはご法度だ、それに人間ごときではニンフは絶頂なんてしない・・・何者なのだ彼らは・・私も修行が足りん・・・
翌朝、一睡もできなかったクワンはニンフの色気に当たられ生気が減っているオーウェンを馬車に乗せ公国に戻る
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第一部ではリウ君は自力で成長し、戦う力を得ます。
そして…
リウ君のかっこいい活躍を見てください。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
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