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プロローグ
第2話 ヤクザに拾われました
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「すいません、あの、お怪我はないですか…」
「…」
見られてる。やばい。めっちゃ見られてる。しかも顔がほんのり赤いから、お酒入ってるのかもしれない…。痛い思いだけはしませんように痛い思いだけはしませんように痛い思いだけは「おい。」
「ひゃい!?」
いきなりグイッと顎をつかまれ、声が裏返る。ちょっと当たっただけなのに理不尽だ…。お金請求されたらどうしよう…。
「おまえ、いい毛並みしてんじゃねーか。野良か?」
…ん?もしかしてこの人、他の猫か何かを見てるのか?
後ろに猫でもいるのかと振り向こうとするが、顔を横にした途端つかまれた顎が元の向きに戻される。
「顔色が良くねーな。もったいねぇ、せっかくいい面してんのに。」
俺の事を言っているのか?
もしかしてこの人頭もヤバいんじゃ…
「あ、あのぉ…」
「でもあいつ、この前も連れて帰ったら怒ってたしなぁ…
ま、いいか。」
良くない。話を聞いてくれ。
この前もって、こいつ誘拐犯か?やばい、絡まれるのには慣れてるが、今回はとんでもなくヤバいやつに絡まれてしまったぞ。
とりあえず、ここは知らんぷりして逃げよう。
「じゃ、じゃあ俺はこれで…。」
「あ?どこ行くんだよ。」
「ひっ!?」
そそくさと逃げようとするが、上手くいく訳もなくガシッと腕を掴まれる。思わず変な声が出てしまいゆっくりと相手の顔を見るが、なんで逃げるのか分からないとでもいうような顔でこちらを睨んでいた。こっちの方が訳が分からない。
「あ、そうか…。お前、俺が怖いのか?」
「えっ?」
「よしよし、怖くないぞ~。一緒に帰ってキレイキレイしような~。」
怖くないわけがないだろうなんて思っていると、突然喉元をこしょこしょと撫でられる。
ダメだこれ、酔っ払いだ。
とりあえず薫さん呼ぼう。
「あの!俺は猫じゃないんでェエ!?」
目を逸らして横に避けようとした途端、軽々とヤクザに抱えあげられる。
「よし、帰るぞー。」
「え、いやちょ、あぁぁえ!?」
俺の叫びは虚しくも響いて消えていった。
「…」
見られてる。やばい。めっちゃ見られてる。しかも顔がほんのり赤いから、お酒入ってるのかもしれない…。痛い思いだけはしませんように痛い思いだけはしませんように痛い思いだけは「おい。」
「ひゃい!?」
いきなりグイッと顎をつかまれ、声が裏返る。ちょっと当たっただけなのに理不尽だ…。お金請求されたらどうしよう…。
「おまえ、いい毛並みしてんじゃねーか。野良か?」
…ん?もしかしてこの人、他の猫か何かを見てるのか?
後ろに猫でもいるのかと振り向こうとするが、顔を横にした途端つかまれた顎が元の向きに戻される。
「顔色が良くねーな。もったいねぇ、せっかくいい面してんのに。」
俺の事を言っているのか?
もしかしてこの人頭もヤバいんじゃ…
「あ、あのぉ…」
「でもあいつ、この前も連れて帰ったら怒ってたしなぁ…
ま、いいか。」
良くない。話を聞いてくれ。
この前もって、こいつ誘拐犯か?やばい、絡まれるのには慣れてるが、今回はとんでもなくヤバいやつに絡まれてしまったぞ。
とりあえず、ここは知らんぷりして逃げよう。
「じゃ、じゃあ俺はこれで…。」
「あ?どこ行くんだよ。」
「ひっ!?」
そそくさと逃げようとするが、上手くいく訳もなくガシッと腕を掴まれる。思わず変な声が出てしまいゆっくりと相手の顔を見るが、なんで逃げるのか分からないとでもいうような顔でこちらを睨んでいた。こっちの方が訳が分からない。
「あ、そうか…。お前、俺が怖いのか?」
「えっ?」
「よしよし、怖くないぞ~。一緒に帰ってキレイキレイしような~。」
怖くないわけがないだろうなんて思っていると、突然喉元をこしょこしょと撫でられる。
ダメだこれ、酔っ払いだ。
とりあえず薫さん呼ぼう。
「あの!俺は猫じゃないんでェエ!?」
目を逸らして横に避けようとした途端、軽々とヤクザに抱えあげられる。
「よし、帰るぞー。」
「え、いやちょ、あぁぁえ!?」
俺の叫びは虚しくも響いて消えていった。
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