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異世界転移編
ランツェルさんは隠さない
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その日はいつものように朝の澄んだ空気で眠気を飛ばす。
駐屯とはいえ、なんだかみんなでキャンプでもしているような気がしていた。
結構早く目覚めた筈なのだが、エリカや騎士達は既に起き、朝食の支度まで始めている。
「エリカ、おはよ!」
「ああ、よく眠れているようだな。アドリはどうだ?」
「あいつはまだ寝てるよ。なんなら叩きおこそうか?」
「いや、駐屯地であそこまでぐっすり眠れるのはもはや才能だ。そのままにしてやってくれ」
「そうだな……」
よく俺はアドリを叩き起こす。基本的に放っておくといつまでも寝ているからなのだが、確かに時々かわいそうにも思えてくる。
既に駐屯して早1週間が過ぎているせいか、アドリもこの雰囲気に慣れ、テントでも家の様に眠るようになった。
エリカは多分、その事に気付いていたのだろう。
やはり、エリカはそれぞれの様子をくまなく見ているのだと思う。
朝食の時間になると、流石にアドリをおこす。
アドリにちょっかいをかけ、遊びながら朝食に向かうのだが、ランツェルさんの視線を感じる。
以前は、異世界人の俺に興味があるのだと思っていたが、今は違う。
ランツェルさんは俺がアドリと遊んでいるから見ていた事に気づいた。
普段なら、この視線の後練習する為に声をかけるのだが……詳細を知ってしまった事で少し気がひけていた。
「ランツェルさん……? 練習しませんか?」
「はい! 構いませんよ!」
ランツェルはアドリを時々チラチラ見ると大鎌を出した。アドリはニコニコしながら俺たちの練習をみている。
「修平さん、いきますよ!」
どフッ……
「痛っ!」
「わーすいません!」
お前今確実にアドリにいい所を見せようとしただろ……幸いいつものようにダメージはほとんどなかったが、普通の人なら大怪我していただろう。
すると、ランツェルの顔が急に険しくなった。
「ランツェルさん? どうしたんだ?」
「来ました……」
そう言うと、エリカとアイコンタクトする。
「修平! アドリをたのむ!」
エリカの声に反応し、俺はアドリの元に走る。
「ランツェル!」
「はい!」
ガシッ……。
エリカがランツェルに声をかけた瞬間ランツェルの大鎌が直ぐとなりに来た。
魔族……いや魔物か?
角の生えた山羊の様な人型の魔物が、ランツェルの鎌で止められている。
「ふぅ……お嫁さんに出だしはさせませんよ! 騎士ですからねっ!っと……」
そう言ってランツェルは鎌を振り魔物を飛ばした。こいつやっぱりかっこいいな……。
「お嫁さん? ランツェルさん結婚するの?」
いや、敏感になれとは言わんが、お前はもうちょっと危機感を持て!
俺はアドリを抱えてその場から少し離れた。
「ランツェル!」
「3!」
「違う、4だ」
騎士の決まり事なのか? エリカとランツェルは連携をとる。
ランツェルが飛ばしたのとは別の魔物も姿を表す。フェレスは来ていないのか? 俺はアドリと壁際に隠れた。
ランツェルとその部隊の精鋭達はそれぞれ魔物につく。エリカと、ランツェルは一体づつ後1体を4名で相手をする。
「直ぐフォローに向かう!」
ランツェルは部下に声をかけ、目の前の魔物に切りかかる。エリカは何かを気にしながら剣を抜いた。
エリカはやはり強い……一体を即座に捌き、ランツェルの部下が相手している魔物もあっさりと斬る。
ランツェルも難なく魔物を倒した。
「少佐、全然鈍ってないですね!」
「ランツェル、後1体いると言った筈だ。無駄口は命を落とすぞ」
エリカは鋭い眼差しで壁を見る。
すると、手を叩きながらフェレスが現れた。
「お見事です……ですが、この状況。私への歓迎と捉えた方が宜しいですか?」
そう言って、フェレスはニッコリと笑う。
「意外だな、もっと大勢で来ると思っていたぞ」
「はい、これはあくまで最終確認。もう直ぐメフィスが4人の同胞を連れてきます。もし気が変わる様でしたら私にお申し付け下さいね」
そう言い終わる瞬間、エリカの剣がフェレスの喉元で止められる。
「おやおや? 気が早いお嬢さんですね……」
するとエリカはすぐに引いた。
「少佐の剣があんなにあっさりと……魔族とはそれほどなんですか?」
「あー、いや俺に聞かれてもなぁ。でも前回もあの炎の矢を消されているからかなり強いと思う」
ランツェルさんは覚悟を決めた表情を浮かべ言った。
「修平さん、僕の嫁さんを頼みます……」
めちゃくちゃカッコいいけど、冷静に考えてたらヤバい奴だよ? というかお前実は日本で育っただろ?
だが、フェレスは前回も今回も奴自身からは攻撃していない。攻撃力が無い訳では無いだろう。覚悟しといた方がいいかもな……。
そう考えながらおれはアドリを掴んでいる手に力が入る。
「はい、時間切れです。まだ4人は来てないですが、意思が無いと言う事でこちらも強行手段を取らせていただきますね」
そう言って、フェレスは動き出した。
「お前ら逃げろ!」
ランツェルは部下にそう言ってフェレスに水の刃を飛ばす。
それを躱し、拳を繰り出し、1人また1人と一瞬で4人とも倒してしまった。
攻撃された痕は鎧が割れて肉がえぐられている様だ。
なんだよあれは……拳法か何かなのか?
ランツェルは怒りに任せフェレスに向かう。
「ランツェル落ちつけ!」
エリカの檄にも反応せず、水鎌を叩きつけた。
「残念……経験がまだまだの様ですね」
バリッ……。
フェレスの腕が、ランツェルの鎧を破り腹に食い込む。
「ふっ……僕は水属性ですよ?」
「しまっ……」
ランツェルは水でフェレスを包み、腹の出血を魔法で飛び出さない様に抑えている様だ。
エリカはランツェルの元に向かい、回復を当てる……。
「部下はとりあえず死なない程度には治した。応急処置になるから隙を見てアドリに治してもらえ
」
「それは……このまま死ねないっすね……」
するとフェレスはまとわりつく水を飛ばす。
「ふぅ……水魔法とは厄介ですね」
「フェレス……私が相手をしよう」
「ほう……赤翼のお嬢さんが自ら?」
「あまり舐めない方がいいぞ?」
エリカとフェレスの間に緊張が走る。
ランツェルは、ふらふらになりながら俺たちの元に来た。
「少佐はアドリちゃんに治してもらえと言ってくれているが、少佐でも無理な怪我だ。気を遣ってくれているのだろう、それくらい自分でもわかる」
「いや……ランツェル?」
「修平、慰めはいらない。やはり死亡フラグだったのかもしれんな……」
いや、やっぱりお前ここの人間じゃないだろ?
「最後に、アドリちゃんとキスさせてもらえないか?」
「えっ? アドリと? ちょ、ちょっと……」
こいつ何言い出してんだ?
アドリも照れてないでさっさと治してやれ、そしてしっかり社会的に殺してやれ!
「あー、えーっとね。キスしなくても治せるよ?」
「……? 治せ……る?」
「うん……全然大丈夫……」
そう言うと、アドリは精霊を出して綺麗に治した。
「へっ? それじゃ少佐は?」
「うん、いつもどおり効率的な事しか言ってない。多分エリカはランツェルがアドリを好きなの気付いてすらないとおもうよ?」
「はは……少佐はそう言う人でしたね」
ランツェルは顔を赤くすると
「アドリちゃーん! 好きだー!」
おい、隠さなくなったな!
アドリはニッコリと笑って
「アドリもランツェルさん好きだよ?」
アドリ……いつからそんな小悪魔に?
ランツェルは顔を交換したくらい元気になると、
「青鎌部隊隊長、ランツェル・ファン・フュルスト、エリカ・ヴァレンシュタイン少佐を援護致します!」
だが、
「ランツェル、邪魔をするな……」
そう言った瞬間、エリカはフェレスに斬りかかるとフェレスのタキシードが裂ける。その直ぐ後に頭を蹴り飛ばした。
「まだだ……魔族とやらはこんなものではないだろう?」
「クッ……赤翼の名が轟くだけの事はありますね。今まで手加減していたという訳ですか……」
「なぁ、ランツェル。エリカってお前とそんなに差があるのか?」
「いえ……自分の知っている少佐はここまでは強く無かったです」
「それじゃ、強くなったのか……」
「まぁ、先輩の話だと少佐は養成所に入るまではどちらかというとか弱い女の子だったみたいですから強くなっているのには違和感無いですけどね……」
フェレスはエリカにどんどん押され、刃で刻まれて居る。
最後の刃を突き立てると、アドリくらいの黒髪の女の子が黒しゃもじの様な武器で剣を止めた。
「フェレスちゃんにこれ以上攻撃したらしんじゃいます!」
アニメ声の女の子はやはり魔族なのだろう。
頬にはハートのマークがある。
「戦いとはそういうものだ」
エリカは冷静にそう言った。
「ツンツンしてたら美人が台無しだゾッ!」
彼女はそういうとエリカの鼻にタッチした。
エリカより速い……??
するとその他の魔族もギブスを付けたメイドを入れた4人が姿を現した。
ちょっと……フェレスだけでもギリギリなのに、あと5人も居るのかよ。
駐屯とはいえ、なんだかみんなでキャンプでもしているような気がしていた。
結構早く目覚めた筈なのだが、エリカや騎士達は既に起き、朝食の支度まで始めている。
「エリカ、おはよ!」
「ああ、よく眠れているようだな。アドリはどうだ?」
「あいつはまだ寝てるよ。なんなら叩きおこそうか?」
「いや、駐屯地であそこまでぐっすり眠れるのはもはや才能だ。そのままにしてやってくれ」
「そうだな……」
よく俺はアドリを叩き起こす。基本的に放っておくといつまでも寝ているからなのだが、確かに時々かわいそうにも思えてくる。
既に駐屯して早1週間が過ぎているせいか、アドリもこの雰囲気に慣れ、テントでも家の様に眠るようになった。
エリカは多分、その事に気付いていたのだろう。
やはり、エリカはそれぞれの様子をくまなく見ているのだと思う。
朝食の時間になると、流石にアドリをおこす。
アドリにちょっかいをかけ、遊びながら朝食に向かうのだが、ランツェルさんの視線を感じる。
以前は、異世界人の俺に興味があるのだと思っていたが、今は違う。
ランツェルさんは俺がアドリと遊んでいるから見ていた事に気づいた。
普段なら、この視線の後練習する為に声をかけるのだが……詳細を知ってしまった事で少し気がひけていた。
「ランツェルさん……? 練習しませんか?」
「はい! 構いませんよ!」
ランツェルはアドリを時々チラチラ見ると大鎌を出した。アドリはニコニコしながら俺たちの練習をみている。
「修平さん、いきますよ!」
どフッ……
「痛っ!」
「わーすいません!」
お前今確実にアドリにいい所を見せようとしただろ……幸いいつものようにダメージはほとんどなかったが、普通の人なら大怪我していただろう。
すると、ランツェルの顔が急に険しくなった。
「ランツェルさん? どうしたんだ?」
「来ました……」
そう言うと、エリカとアイコンタクトする。
「修平! アドリをたのむ!」
エリカの声に反応し、俺はアドリの元に走る。
「ランツェル!」
「はい!」
ガシッ……。
エリカがランツェルに声をかけた瞬間ランツェルの大鎌が直ぐとなりに来た。
魔族……いや魔物か?
角の生えた山羊の様な人型の魔物が、ランツェルの鎌で止められている。
「ふぅ……お嫁さんに出だしはさせませんよ! 騎士ですからねっ!っと……」
そう言ってランツェルは鎌を振り魔物を飛ばした。こいつやっぱりかっこいいな……。
「お嫁さん? ランツェルさん結婚するの?」
いや、敏感になれとは言わんが、お前はもうちょっと危機感を持て!
俺はアドリを抱えてその場から少し離れた。
「ランツェル!」
「3!」
「違う、4だ」
騎士の決まり事なのか? エリカとランツェルは連携をとる。
ランツェルが飛ばしたのとは別の魔物も姿を表す。フェレスは来ていないのか? 俺はアドリと壁際に隠れた。
ランツェルとその部隊の精鋭達はそれぞれ魔物につく。エリカと、ランツェルは一体づつ後1体を4名で相手をする。
「直ぐフォローに向かう!」
ランツェルは部下に声をかけ、目の前の魔物に切りかかる。エリカは何かを気にしながら剣を抜いた。
エリカはやはり強い……一体を即座に捌き、ランツェルの部下が相手している魔物もあっさりと斬る。
ランツェルも難なく魔物を倒した。
「少佐、全然鈍ってないですね!」
「ランツェル、後1体いると言った筈だ。無駄口は命を落とすぞ」
エリカは鋭い眼差しで壁を見る。
すると、手を叩きながらフェレスが現れた。
「お見事です……ですが、この状況。私への歓迎と捉えた方が宜しいですか?」
そう言って、フェレスはニッコリと笑う。
「意外だな、もっと大勢で来ると思っていたぞ」
「はい、これはあくまで最終確認。もう直ぐメフィスが4人の同胞を連れてきます。もし気が変わる様でしたら私にお申し付け下さいね」
そう言い終わる瞬間、エリカの剣がフェレスの喉元で止められる。
「おやおや? 気が早いお嬢さんですね……」
するとエリカはすぐに引いた。
「少佐の剣があんなにあっさりと……魔族とはそれほどなんですか?」
「あー、いや俺に聞かれてもなぁ。でも前回もあの炎の矢を消されているからかなり強いと思う」
ランツェルさんは覚悟を決めた表情を浮かべ言った。
「修平さん、僕の嫁さんを頼みます……」
めちゃくちゃカッコいいけど、冷静に考えてたらヤバい奴だよ? というかお前実は日本で育っただろ?
だが、フェレスは前回も今回も奴自身からは攻撃していない。攻撃力が無い訳では無いだろう。覚悟しといた方がいいかもな……。
そう考えながらおれはアドリを掴んでいる手に力が入る。
「はい、時間切れです。まだ4人は来てないですが、意思が無いと言う事でこちらも強行手段を取らせていただきますね」
そう言って、フェレスは動き出した。
「お前ら逃げろ!」
ランツェルは部下にそう言ってフェレスに水の刃を飛ばす。
それを躱し、拳を繰り出し、1人また1人と一瞬で4人とも倒してしまった。
攻撃された痕は鎧が割れて肉がえぐられている様だ。
なんだよあれは……拳法か何かなのか?
ランツェルは怒りに任せフェレスに向かう。
「ランツェル落ちつけ!」
エリカの檄にも反応せず、水鎌を叩きつけた。
「残念……経験がまだまだの様ですね」
バリッ……。
フェレスの腕が、ランツェルの鎧を破り腹に食い込む。
「ふっ……僕は水属性ですよ?」
「しまっ……」
ランツェルは水でフェレスを包み、腹の出血を魔法で飛び出さない様に抑えている様だ。
エリカはランツェルの元に向かい、回復を当てる……。
「部下はとりあえず死なない程度には治した。応急処置になるから隙を見てアドリに治してもらえ
」
「それは……このまま死ねないっすね……」
するとフェレスはまとわりつく水を飛ばす。
「ふぅ……水魔法とは厄介ですね」
「フェレス……私が相手をしよう」
「ほう……赤翼のお嬢さんが自ら?」
「あまり舐めない方がいいぞ?」
エリカとフェレスの間に緊張が走る。
ランツェルは、ふらふらになりながら俺たちの元に来た。
「少佐はアドリちゃんに治してもらえと言ってくれているが、少佐でも無理な怪我だ。気を遣ってくれているのだろう、それくらい自分でもわかる」
「いや……ランツェル?」
「修平、慰めはいらない。やはり死亡フラグだったのかもしれんな……」
いや、やっぱりお前ここの人間じゃないだろ?
「最後に、アドリちゃんとキスさせてもらえないか?」
「えっ? アドリと? ちょ、ちょっと……」
こいつ何言い出してんだ?
アドリも照れてないでさっさと治してやれ、そしてしっかり社会的に殺してやれ!
「あー、えーっとね。キスしなくても治せるよ?」
「……? 治せ……る?」
「うん……全然大丈夫……」
そう言うと、アドリは精霊を出して綺麗に治した。
「へっ? それじゃ少佐は?」
「うん、いつもどおり効率的な事しか言ってない。多分エリカはランツェルがアドリを好きなの気付いてすらないとおもうよ?」
「はは……少佐はそう言う人でしたね」
ランツェルは顔を赤くすると
「アドリちゃーん! 好きだー!」
おい、隠さなくなったな!
アドリはニッコリと笑って
「アドリもランツェルさん好きだよ?」
アドリ……いつからそんな小悪魔に?
ランツェルは顔を交換したくらい元気になると、
「青鎌部隊隊長、ランツェル・ファン・フュルスト、エリカ・ヴァレンシュタイン少佐を援護致します!」
だが、
「ランツェル、邪魔をするな……」
そう言った瞬間、エリカはフェレスに斬りかかるとフェレスのタキシードが裂ける。その直ぐ後に頭を蹴り飛ばした。
「まだだ……魔族とやらはこんなものではないだろう?」
「クッ……赤翼の名が轟くだけの事はありますね。今まで手加減していたという訳ですか……」
「なぁ、ランツェル。エリカってお前とそんなに差があるのか?」
「いえ……自分の知っている少佐はここまでは強く無かったです」
「それじゃ、強くなったのか……」
「まぁ、先輩の話だと少佐は養成所に入るまではどちらかというとか弱い女の子だったみたいですから強くなっているのには違和感無いですけどね……」
フェレスはエリカにどんどん押され、刃で刻まれて居る。
最後の刃を突き立てると、アドリくらいの黒髪の女の子が黒しゃもじの様な武器で剣を止めた。
「フェレスちゃんにこれ以上攻撃したらしんじゃいます!」
アニメ声の女の子はやはり魔族なのだろう。
頬にはハートのマークがある。
「戦いとはそういうものだ」
エリカは冷静にそう言った。
「ツンツンしてたら美人が台無しだゾッ!」
彼女はそういうとエリカの鼻にタッチした。
エリカより速い……??
するとその他の魔族もギブスを付けたメイドを入れた4人が姿を現した。
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