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197 コロナとハンザキ。
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レジーナの言っていた通り、その夜のうちに街は封鎖され、防衛体制へと移行する。
近海に派遣されていた人魚たちの手によって、ハンザキどもの痕跡が発見されたとの報告も上がり、街には一気に緊張が走った。
冒険者ギルドでも強制招集がかかり、オレとコロナのところにも出動要請が届く。
街への出入りや宿での宿泊の際に、ギルド発行のプレートを提示してあるので、こちらの居場所は筒抜けなのだ。
コロナは三等級の冒険者、ギルドの扱い的には中堅どころ、きっと前線送りになる。それを危惧したレジーナが、裏から手を回して出来るだけ安全な場所に配置するよう、ギルドに働きかけようかと申し出てくれたが、それは断った。いくら人魚たちには恩人だからとて、特別扱いはよくない。命がけのギリギリの状況下、みんなピリピリしているところにそんな存在が紛れ込んだら、間違いなく火種になる。
なおも心配するレジーナには心配無用とコロナに言わせておき、オレたちは冒険者ギルドへと向かった。
「マスターの技を使ったら、一発じゃないんですか?」
道すがらそんなことを口にするコロナ。
確かにオレには一度に大量の敵を屠る技がいくつかある。旅の途中で、彼女に披露したこともあったが……。
《難しいな。まず敵が水の中ってのがやっかいだ。水ってのは思いのほか抵抗が強い。速度と威力が格段に落ちる。それに戦闘が行われる場所も問題だ。街に近すぎるし、下手をするとそっちにまで被害が及ぶ。あと味方を避けてなんて器用な真似も出来ない》
「……まとめて更地になると」
《そういうこと。それにハンザキって連中、阿呆だけど体だけは頑丈って話だし。最悪、味方が全滅して、敵だけが生き残る可能性もある》
「それはシャレになりませんね」
《今回の戦闘では、おそらく冒険者や騎士団らは浜での迎撃に徹して、海は人魚たちに任せることになるだろう》
「現在、街に滞在している人魚の数は二百前後だと、レジーナが言ってましたが」
《それが多いのか少ないのかはわからん。陸にしたって全部を合わせたところで、千には届かないだろう。方々に応援要請は走っているだろうが、軍勢ってのは動きが遅いと相場が決まっている。あんまり期待しないほうがいいだろうな》
普段ならば不夜城の如き賑わいを見せている夜の大通りが、閑散としている。
そんな通りを進むと、一か所だけ人でごった返している場所があった、冒険者ギルドである。元々こじんまりとしたギルド内に集った連中が全員収まるわけもなく、表にも溢れている状況。ギルドの内部に通されるのは一流どころだけなのだろう。
港街アンクールでは人魚との交易が盛んなので、それ目当てに豪商や貴族やらが多くやって来る。その護衛をしているような冒険者らは、高給取りの優秀な人材ばかり、以前に巻き込まれた招集とは、その点が大きく異なる。二級どころか一級が率いるパーティーもいるらしいので、冒険者ギルド側は想像以上に戦力が充実しているのかもしれない。
オレたちも表の隅っこの方で待機していると、ギルドの建物の中から一人の男が姿を見せた。
無精ひげを生やした痩せぎすな男、どうやらこのギルドのサブマスターらしい。
騒いでいる表の連中を鎮めて、手早く説明を始める。
彼の話によれば三等級以上は前線に出てもらうとのこと。
それ以下は防衛や見回り、伝達や補助に徹することになるそうだ。
現場の指揮は一級のパーティーのリーダーが仕切るらしい。
すぐに持ち場を振り分けるので、もう少しだけ待っていて欲しいとの話であった。
説明を終えて、ギルドへ戻ろうとしたサブマスター、だが数歩進んだところで立ち止まると集まった連中の方を振り返り、「おっと忘れるところだった。コロナって奴はいるか、青いスーラを連れてる三等級の女」と声高に言った。
サブマスターに呼ばれて連行されるコロナとオレ。
ギルド内部には一癖も二癖もありそうな冒険者どもがいて、こちらに鋭い視線を向けてガッツリ値踏みをされた。
執務室へと通されたオレたちを待っていたのは、でっぷりと肥えたオバさまだった。もの凄く押しが強そう。どうやら彼女がここのギルドマスターらしい。
「おー、あんたらかい、雑用だけでわずか数日で飛び級をした、奇跡のコンビってのは。噂は姉さんから聞いてるよ」
「姉さん?」
ギルドマスターの発言に小首を傾げるコロナ。
なんと彼女の姉とは、かつて強制招集に巻き込まれた田舎町の受付のオバちゃんのことであった。
「使える連中だからよろしくって連絡が来てたんだよ。いやー、ちょうどよかった。遊撃に使えそうなのが足りなくってねぇ、どうしようかと困ってたんだよ」
遊撃とは機に応じて敵に攻撃すること。自由に動ける反面、孤立する危険性も高い。戦闘力に加えて、あちこちを駆けずり回るスタミナと機動力も必要とされる。
少なくとも三等級の冒険者に任せるような役目じゃない。
コロナがギルドマスターに疑問をぶつける。
「理由をお訊ねしても」
「種明かしは姉貴の旦那だよ。ほら、あの白髭の野郎、あんたらも会っただろう。アイツからの情報提供。一日の距離をわずかな時間で移動できる手段があるんだろう。それから形式上は三等級だが、実力はもっと上でも遜色ないって。珍しくアイツが手紙でべた褒めしていたからね。こうやって会ってみてわかったが、私も同意見だ。そもそもいきなり人魚たちに気に入られて、囲われてる時点で只者じゃないよ。気づいてないんだろうが、その筋じゃあ注目を浴びてんだよ、あんたたちって」
ギルドマスターから知らさせる内容に驚かされるオレたち。
改めて云われてみれば、確かにそうである。
すっかり気心の知れた間柄になっているから、気にも留めていなかったが、本来人魚たちとの交流は、慎重に慎重を期すぐらいが当たり前。怒らせたらとっても怖い人たちなのだ。それを和気藹々とつるんでは、連日のどんちゃん騒ぎ。これで話題にならぬワケがない。
どうやら知らぬは当人ばかりであったようだ。
「理由はこんなところだよ。もちろん無理そうなら断ってくれて構わない。どうかな?」
にやりと意味深な笑みを浮かべるギルドマスター。
人魚との親密ぶりを口にしてきた時点で、こちらが断れないのを分かっていての要請。
やられた……、なんて性質の悪いオバさんだ。姉同様に押しが強いだけじゃなくて、地味に交渉事が巧い。きっちりこちらの逃げ道を塞いだ上で、あくまで自主的に願いに応えたという形にもっていきやがる。のんびりしたギルドの雰囲気にすっかり騙された。そもそも、この港街は管理するのが難しい土地なのだ。そんな場所で荒くれ者の冒険者らの手綱をがっちり握っている女が、その辺の中年女と同じなんてことがあるはずがない。
完敗である。コロナに合図を送り、遊撃の役目を引き受けさせる。
こうしてオレたちは味方によって打ち上げられる信号弾に呼応して、戦地を駆けずり回ることになった。
近海に派遣されていた人魚たちの手によって、ハンザキどもの痕跡が発見されたとの報告も上がり、街には一気に緊張が走った。
冒険者ギルドでも強制招集がかかり、オレとコロナのところにも出動要請が届く。
街への出入りや宿での宿泊の際に、ギルド発行のプレートを提示してあるので、こちらの居場所は筒抜けなのだ。
コロナは三等級の冒険者、ギルドの扱い的には中堅どころ、きっと前線送りになる。それを危惧したレジーナが、裏から手を回して出来るだけ安全な場所に配置するよう、ギルドに働きかけようかと申し出てくれたが、それは断った。いくら人魚たちには恩人だからとて、特別扱いはよくない。命がけのギリギリの状況下、みんなピリピリしているところにそんな存在が紛れ込んだら、間違いなく火種になる。
なおも心配するレジーナには心配無用とコロナに言わせておき、オレたちは冒険者ギルドへと向かった。
「マスターの技を使ったら、一発じゃないんですか?」
道すがらそんなことを口にするコロナ。
確かにオレには一度に大量の敵を屠る技がいくつかある。旅の途中で、彼女に披露したこともあったが……。
《難しいな。まず敵が水の中ってのがやっかいだ。水ってのは思いのほか抵抗が強い。速度と威力が格段に落ちる。それに戦闘が行われる場所も問題だ。街に近すぎるし、下手をするとそっちにまで被害が及ぶ。あと味方を避けてなんて器用な真似も出来ない》
「……まとめて更地になると」
《そういうこと。それにハンザキって連中、阿呆だけど体だけは頑丈って話だし。最悪、味方が全滅して、敵だけが生き残る可能性もある》
「それはシャレになりませんね」
《今回の戦闘では、おそらく冒険者や騎士団らは浜での迎撃に徹して、海は人魚たちに任せることになるだろう》
「現在、街に滞在している人魚の数は二百前後だと、レジーナが言ってましたが」
《それが多いのか少ないのかはわからん。陸にしたって全部を合わせたところで、千には届かないだろう。方々に応援要請は走っているだろうが、軍勢ってのは動きが遅いと相場が決まっている。あんまり期待しないほうがいいだろうな》
普段ならば不夜城の如き賑わいを見せている夜の大通りが、閑散としている。
そんな通りを進むと、一か所だけ人でごった返している場所があった、冒険者ギルドである。元々こじんまりとしたギルド内に集った連中が全員収まるわけもなく、表にも溢れている状況。ギルドの内部に通されるのは一流どころだけなのだろう。
港街アンクールでは人魚との交易が盛んなので、それ目当てに豪商や貴族やらが多くやって来る。その護衛をしているような冒険者らは、高給取りの優秀な人材ばかり、以前に巻き込まれた招集とは、その点が大きく異なる。二級どころか一級が率いるパーティーもいるらしいので、冒険者ギルド側は想像以上に戦力が充実しているのかもしれない。
オレたちも表の隅っこの方で待機していると、ギルドの建物の中から一人の男が姿を見せた。
無精ひげを生やした痩せぎすな男、どうやらこのギルドのサブマスターらしい。
騒いでいる表の連中を鎮めて、手早く説明を始める。
彼の話によれば三等級以上は前線に出てもらうとのこと。
それ以下は防衛や見回り、伝達や補助に徹することになるそうだ。
現場の指揮は一級のパーティーのリーダーが仕切るらしい。
すぐに持ち場を振り分けるので、もう少しだけ待っていて欲しいとの話であった。
説明を終えて、ギルドへ戻ろうとしたサブマスター、だが数歩進んだところで立ち止まると集まった連中の方を振り返り、「おっと忘れるところだった。コロナって奴はいるか、青いスーラを連れてる三等級の女」と声高に言った。
サブマスターに呼ばれて連行されるコロナとオレ。
ギルド内部には一癖も二癖もありそうな冒険者どもがいて、こちらに鋭い視線を向けてガッツリ値踏みをされた。
執務室へと通されたオレたちを待っていたのは、でっぷりと肥えたオバさまだった。もの凄く押しが強そう。どうやら彼女がここのギルドマスターらしい。
「おー、あんたらかい、雑用だけでわずか数日で飛び級をした、奇跡のコンビってのは。噂は姉さんから聞いてるよ」
「姉さん?」
ギルドマスターの発言に小首を傾げるコロナ。
なんと彼女の姉とは、かつて強制招集に巻き込まれた田舎町の受付のオバちゃんのことであった。
「使える連中だからよろしくって連絡が来てたんだよ。いやー、ちょうどよかった。遊撃に使えそうなのが足りなくってねぇ、どうしようかと困ってたんだよ」
遊撃とは機に応じて敵に攻撃すること。自由に動ける反面、孤立する危険性も高い。戦闘力に加えて、あちこちを駆けずり回るスタミナと機動力も必要とされる。
少なくとも三等級の冒険者に任せるような役目じゃない。
コロナがギルドマスターに疑問をぶつける。
「理由をお訊ねしても」
「種明かしは姉貴の旦那だよ。ほら、あの白髭の野郎、あんたらも会っただろう。アイツからの情報提供。一日の距離をわずかな時間で移動できる手段があるんだろう。それから形式上は三等級だが、実力はもっと上でも遜色ないって。珍しくアイツが手紙でべた褒めしていたからね。こうやって会ってみてわかったが、私も同意見だ。そもそもいきなり人魚たちに気に入られて、囲われてる時点で只者じゃないよ。気づいてないんだろうが、その筋じゃあ注目を浴びてんだよ、あんたたちって」
ギルドマスターから知らさせる内容に驚かされるオレたち。
改めて云われてみれば、確かにそうである。
すっかり気心の知れた間柄になっているから、気にも留めていなかったが、本来人魚たちとの交流は、慎重に慎重を期すぐらいが当たり前。怒らせたらとっても怖い人たちなのだ。それを和気藹々とつるんでは、連日のどんちゃん騒ぎ。これで話題にならぬワケがない。
どうやら知らぬは当人ばかりであったようだ。
「理由はこんなところだよ。もちろん無理そうなら断ってくれて構わない。どうかな?」
にやりと意味深な笑みを浮かべるギルドマスター。
人魚との親密ぶりを口にしてきた時点で、こちらが断れないのを分かっていての要請。
やられた……、なんて性質の悪いオバさんだ。姉同様に押しが強いだけじゃなくて、地味に交渉事が巧い。きっちりこちらの逃げ道を塞いだ上で、あくまで自主的に願いに応えたという形にもっていきやがる。のんびりしたギルドの雰囲気にすっかり騙された。そもそも、この港街は管理するのが難しい土地なのだ。そんな場所で荒くれ者の冒険者らの手綱をがっちり握っている女が、その辺の中年女と同じなんてことがあるはずがない。
完敗である。コロナに合図を送り、遊撃の役目を引き受けさせる。
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