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188 コロナとギルドの招集。
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国境を越えて西の隣国へと足を踏み入れた。
大陸屈指のチカラを持つ王国に隣接しているだけあって、こちらもそれなりに繁栄している。思想や文化も王国に近いので、とくに戸惑うようなこともない。
この国には用はないので適当に通り抜ける予定だ。目指すはその先にある海なのだから。
新鮮な海産物に想いを馳せて、自然とオレの足取りも軽くなるというもの。
街道をスタスタと進んでいく青いスーラと黒いオカッパ頭の女冒険者。
そんな順調な旅が、とある町で足止めを喰らった。
冒険者ギルドの招集がかかったのだ。これには登録している冒険者らは、強制参加が義務づけられているので、余程のことがないかぎり拒否できない。ましてや碌に冒険者家業をこなしていない、低ランクのペーペーのコロナでは、口答えなんて許されるわけもなかった。
近隣中から集められた冒険者らでごった返しているギルド内、みなが厳しい顔をしている。ギルドマスターが自身の権限において発令する招集、その強権ゆえに並大抵のことでは使用されることはない。それだけ面倒な事態が起こっているということであった。
ざわつくギルド内が一人の男の登場によって鎮まりかえる。
立派な白髭を蓄えた偉丈夫、彼がここのギルドマスターであった。
「みな、無理を聞いてもらってすまない。問題が起こったのは、街から一日ほどの場所にある森の遺跡だ。今から十日前にある中堅パーティーが、そこに簡単な採取の依頼で出かけた。だが三日たっても帰ってこない。そこで別のパーティーに捜索を依頼したのだが、こっちも帰ってこなかった。そこで今度は用心して三つのパーティーに様子を見に行ってもらった。だが……」
誰一人として帰って来なかった、とギルドマスターは言った。
遺跡に向かった冒険者は全部で二十二人、なかにはかなり経験豊富な人物も混じっていたというのに。
遺跡にしたって、とうに探索し尽くした場所で、森の中なのに陽当たりがいいから、薬草類が豊富に採れるぐらい。付近に出没するモンスターは数も少なく、強さもそれほどではない。初心者から中堅辺りの冒険者らが、訓練がてら小遣い稼ぎをするような場所なのだ。
これまで現状のようなことは起こったことがない。何かが起こっているのは疑いようのないことであった。
「おいおい、ギルマスよー、だからって招集はやり過ぎじゃないのか?」
集まった中から、どこからともなくそんな声があがる。
ちらほらと同調する意見も聞こえてくる。オレもどちらかといえば、そっち寄りかな。
「すまん。だがこんな小さな町では、頼れる戦力が限られるんでな。よそから腕利きを呼んでいたら、問題が解決するのは、いつになるかわかったもんじゃない。だから中途半端に戦力を投入して被害を拡大させるより、一気に片づけることを選ばせてもらった。悪いとは思うが、巡り合わせだと諦めてくれ」
改めてギルドマスターの意見を聞かされると、やいのやいのと言っていた連中も口を噤んでしまった。その有用性に納得してしまったのだろう。確かにダラダラと引き延ばすより、スパッと解決したほうが効率がいい。かなり思い切った行動がとれる御仁である。これは田舎町のギルマスだからと侮らないほうがよさそうだ。
ギルド職員らがテキパキと人員を振り分けていく。
選別されるのは現地組と居残り組の二つ。もちろんランクがペーペーのコロナは居残り組に配置される。みんながあっちで頑張っている間に、街の雑用をこなしたり、防衛にあたったりするのが役目だ。
意気揚々と遺跡に出かけていく冒険者らを、ギルドマスターや職員らと一緒になって見送るオレとコロナ、その他の低ランクの面々。
てっきり楽が出来ると考えて、怠ける気満々だったコロナ。
だがギルマスはそんなに甘くない。小さな町とて細かい依頼が、塵と積もって山となっていたのだ。ついでとばかりにこの山を崩す事を目論んでいたらしい。
雨漏りの修繕から、水路のドブさらい、庭木の剪定、収穫のお手伝い、畑を襲う害虫の駆除、調合作業の助手、針仕事、等々……、本来ならば別のギルドに依頼されるような案件までもが、冒険者ギルドに集中していた。領分なんぞというお題目を掲げていては、とてもやっていけない田舎ならではの事情が、居残り組の前に立ち塞がる。
普段ならばこんな面倒でお金にならない仕事なんて、誰も引き受けやしない。ましてや冒険者に関係のない仕事も多い。それらがギルドの受付のオバさんによって、強制的に振り分けられた。依頼書を受け取った居残り組が悲喜こもごも。
コロナとオレは畑の害虫駆除と、とあるお宅の裏庭の切り株の掘り起こし、年寄りの家の模様替えの手伝い、以上の三件を仰せつかる。
害虫駆除はオレが担当し、切り株の方をコロナに任せた。模様替えは最後に一緒に片づけることにした。
町の近在する農場にて。
青いスーラが依頼書を提示すると、農場主の老夫婦が揃って驚いてみせた。
「近頃ではスーラも仕事をするんかねぇ。てぇしたもんじゃ。ウチのバカ孫にも見習ってほしいもんじゃ」
「ほんに、ほんに。たまに顔を見せたかと思ったら、小遣いをせびりよる。二言目には都会で一旗揚げると言うばかり。やっぱり教会の神官様のところで、きちんと勉強させんかったのが悪かったのかのぉ」
なんか二人して孫の愚痴大会が始まってしまったので、オレは放っておいて仕事にとりかかることにした。
畑に行くと、ブンブンと飛んでいる害虫の姿があった。
コロッタという農家の嫌われ者。芋虫に六枚羽が生えた小型の生物で、羽音が五月蠅い、コロコロという鳴き声が鬱陶しい、臭い汁を出す、収穫直前の一番いいところを狙って齧っていく。挙句にコイツを餌にしている更にデカい害虫を呼び寄せるという、存在そのものが農家にとっては嫌がらせのような奴だ。
下手に攻撃したらグチャとなって悪臭を放つから、丁寧に網で追いかけ回すか、薬を焚いて追っ払うしかない。前者は単純に大変、後者は外ゆえに薬が四散してしまう。しかしオレにはこれがある!
触手を細い糸状にまで変化して、粘性を上げて即席のトリモチを準備。
こいつを飛んでるアイツに、えぃっと投げつければ捕縛。
捕まえた奴は地面に堀った穴に水を溜めて放り込んでおく。
あとはこれを繰り返せばいいだけ。触手を一度に二十本も出しておけば、全てのコロッタどもを捕獲し終わるまでに、三十分とはかからなかった。
夫婦で仲良く孫の悪口を言い合っていた二人を呼びに行き、畑の様子と穴の中で溺れてひっくり返っている、コロッタたちの姿を確認してもらってから、穴を埋めた。
依頼書にサインをもらって依頼完了。
「こいつはたまげた。うちでもスーラを飼うべ」
「んだな。さっそくギルドに捕獲依頼を出しましょう」
そんなことを話している二人を残して、オレはコロナと合流すべく、彼女の仕事先へと向かった。
大陸屈指のチカラを持つ王国に隣接しているだけあって、こちらもそれなりに繁栄している。思想や文化も王国に近いので、とくに戸惑うようなこともない。
この国には用はないので適当に通り抜ける予定だ。目指すはその先にある海なのだから。
新鮮な海産物に想いを馳せて、自然とオレの足取りも軽くなるというもの。
街道をスタスタと進んでいく青いスーラと黒いオカッパ頭の女冒険者。
そんな順調な旅が、とある町で足止めを喰らった。
冒険者ギルドの招集がかかったのだ。これには登録している冒険者らは、強制参加が義務づけられているので、余程のことがないかぎり拒否できない。ましてや碌に冒険者家業をこなしていない、低ランクのペーペーのコロナでは、口答えなんて許されるわけもなかった。
近隣中から集められた冒険者らでごった返しているギルド内、みなが厳しい顔をしている。ギルドマスターが自身の権限において発令する招集、その強権ゆえに並大抵のことでは使用されることはない。それだけ面倒な事態が起こっているということであった。
ざわつくギルド内が一人の男の登場によって鎮まりかえる。
立派な白髭を蓄えた偉丈夫、彼がここのギルドマスターであった。
「みな、無理を聞いてもらってすまない。問題が起こったのは、街から一日ほどの場所にある森の遺跡だ。今から十日前にある中堅パーティーが、そこに簡単な採取の依頼で出かけた。だが三日たっても帰ってこない。そこで別のパーティーに捜索を依頼したのだが、こっちも帰ってこなかった。そこで今度は用心して三つのパーティーに様子を見に行ってもらった。だが……」
誰一人として帰って来なかった、とギルドマスターは言った。
遺跡に向かった冒険者は全部で二十二人、なかにはかなり経験豊富な人物も混じっていたというのに。
遺跡にしたって、とうに探索し尽くした場所で、森の中なのに陽当たりがいいから、薬草類が豊富に採れるぐらい。付近に出没するモンスターは数も少なく、強さもそれほどではない。初心者から中堅辺りの冒険者らが、訓練がてら小遣い稼ぎをするような場所なのだ。
これまで現状のようなことは起こったことがない。何かが起こっているのは疑いようのないことであった。
「おいおい、ギルマスよー、だからって招集はやり過ぎじゃないのか?」
集まった中から、どこからともなくそんな声があがる。
ちらほらと同調する意見も聞こえてくる。オレもどちらかといえば、そっち寄りかな。
「すまん。だがこんな小さな町では、頼れる戦力が限られるんでな。よそから腕利きを呼んでいたら、問題が解決するのは、いつになるかわかったもんじゃない。だから中途半端に戦力を投入して被害を拡大させるより、一気に片づけることを選ばせてもらった。悪いとは思うが、巡り合わせだと諦めてくれ」
改めてギルドマスターの意見を聞かされると、やいのやいのと言っていた連中も口を噤んでしまった。その有用性に納得してしまったのだろう。確かにダラダラと引き延ばすより、スパッと解決したほうが効率がいい。かなり思い切った行動がとれる御仁である。これは田舎町のギルマスだからと侮らないほうがよさそうだ。
ギルド職員らがテキパキと人員を振り分けていく。
選別されるのは現地組と居残り組の二つ。もちろんランクがペーペーのコロナは居残り組に配置される。みんながあっちで頑張っている間に、街の雑用をこなしたり、防衛にあたったりするのが役目だ。
意気揚々と遺跡に出かけていく冒険者らを、ギルドマスターや職員らと一緒になって見送るオレとコロナ、その他の低ランクの面々。
てっきり楽が出来ると考えて、怠ける気満々だったコロナ。
だがギルマスはそんなに甘くない。小さな町とて細かい依頼が、塵と積もって山となっていたのだ。ついでとばかりにこの山を崩す事を目論んでいたらしい。
雨漏りの修繕から、水路のドブさらい、庭木の剪定、収穫のお手伝い、畑を襲う害虫の駆除、調合作業の助手、針仕事、等々……、本来ならば別のギルドに依頼されるような案件までもが、冒険者ギルドに集中していた。領分なんぞというお題目を掲げていては、とてもやっていけない田舎ならではの事情が、居残り組の前に立ち塞がる。
普段ならばこんな面倒でお金にならない仕事なんて、誰も引き受けやしない。ましてや冒険者に関係のない仕事も多い。それらがギルドの受付のオバさんによって、強制的に振り分けられた。依頼書を受け取った居残り組が悲喜こもごも。
コロナとオレは畑の害虫駆除と、とあるお宅の裏庭の切り株の掘り起こし、年寄りの家の模様替えの手伝い、以上の三件を仰せつかる。
害虫駆除はオレが担当し、切り株の方をコロナに任せた。模様替えは最後に一緒に片づけることにした。
町の近在する農場にて。
青いスーラが依頼書を提示すると、農場主の老夫婦が揃って驚いてみせた。
「近頃ではスーラも仕事をするんかねぇ。てぇしたもんじゃ。ウチのバカ孫にも見習ってほしいもんじゃ」
「ほんに、ほんに。たまに顔を見せたかと思ったら、小遣いをせびりよる。二言目には都会で一旗揚げると言うばかり。やっぱり教会の神官様のところで、きちんと勉強させんかったのが悪かったのかのぉ」
なんか二人して孫の愚痴大会が始まってしまったので、オレは放っておいて仕事にとりかかることにした。
畑に行くと、ブンブンと飛んでいる害虫の姿があった。
コロッタという農家の嫌われ者。芋虫に六枚羽が生えた小型の生物で、羽音が五月蠅い、コロコロという鳴き声が鬱陶しい、臭い汁を出す、収穫直前の一番いいところを狙って齧っていく。挙句にコイツを餌にしている更にデカい害虫を呼び寄せるという、存在そのものが農家にとっては嫌がらせのような奴だ。
下手に攻撃したらグチャとなって悪臭を放つから、丁寧に網で追いかけ回すか、薬を焚いて追っ払うしかない。前者は単純に大変、後者は外ゆえに薬が四散してしまう。しかしオレにはこれがある!
触手を細い糸状にまで変化して、粘性を上げて即席のトリモチを準備。
こいつを飛んでるアイツに、えぃっと投げつければ捕縛。
捕まえた奴は地面に堀った穴に水を溜めて放り込んでおく。
あとはこれを繰り返せばいいだけ。触手を一度に二十本も出しておけば、全てのコロッタどもを捕獲し終わるまでに、三十分とはかからなかった。
夫婦で仲良く孫の悪口を言い合っていた二人を呼びに行き、畑の様子と穴の中で溺れてひっくり返っている、コロッタたちの姿を確認してもらってから、穴を埋めた。
依頼書にサインをもらって依頼完了。
「こいつはたまげた。うちでもスーラを飼うべ」
「んだな。さっそくギルドに捕獲依頼を出しましょう」
そんなことを話している二人を残して、オレはコロナと合流すべく、彼女の仕事先へと向かった。
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