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120 学園編 司書の呟き
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私は学園の図書館で司書をしているミリーといいます。
一応は姓もあるのですが名乗っていません。
なにせ母がさる高位貴族のお妾さんだったもので。
といっても誤解しないで下さい。
父はとても優しい人で、母と子が何不自由ないようにと、充分過ぎる援助もしてくれましたし、姓を名乗ることも正式に許可して下さっているのです。ですが奥様や異母兄弟らを慮って、私が勝手に控えているだけですから。
小さい頃から本が好きだった私は、学園を卒業してから、父の口利きでこちらに勤めるようになりました。
図書館というのはとても不思議な空間です。
まるで方向性の異なる様々な知識が一堂に会する。数字と文字と絵が混じり合う。過去から連綿と受け継がれてきた膨大な情報が、現在を経て未来へと繋がってゆく。その全てに目を通すことなんて、何人にも不可能です。たとえ生涯のすべての時間を費やしたところで、適わないことでしょう。だというのに知識は減ることもなく、ひたすらに降り積もっていく。本ごとに異なった世界が広がっており、頁ごとに知識が詰まっている。
書物を手にする度に私の胸は高なります。
表紙を指でなぞり、最初のページをめくる瞬間は、ワクワクが止まりません。
私は冒険者さん達のように、ダンジョンへ潜ったことはありませんが、最初の一歩を踏み出すとき、きっと彼らもこんな気持ちなのかもしれませんね。
そんな素敵な場所なのですが、利用者はあまり多くはありません。
貴族のお子様らが通うこの学園では、読書を嗜む人がほとんどいません。みなさん本と向き合っている時間があったら、少しでも有益な人脈を築くことに熱心ですから。元々ここはそういう所ですし、よしんば好きな本があったとしたも、自分で購入しちゃいますから。もし知りたい事があったとしても、人を使って調べさせますし……。
おかげで私はのんびりと、日がな一日を好きな読書をして過ごせ、なおかつお給金まで戴けるのですからありがたい話です。
今年は学園内が少し騒々しいです。
問題が多いと評判の第三王子のヘリオス様がご入学。早くも取り巻きが纏わりついて、派閥が出来始めているご様子。それだけでも充分な火種だというのに、他にも何かと噂になっている女生徒が、二人もいるからです。
しかもそのうちの一人は、私が敬愛して止まない魔王様のお孫様というのだから、驚きです。
ああ、魔王というのは渾名でして、本名はアンケル・ランドクレーズ様というお方です。かつて混乱していた王国経済を立て直し、既得権益を打破、並みいる敵は叩き伏せ、数々の有益な制度を立ち上げ、大陸内における王国の地位を、より強固な存在へと引き上げた偉人。
彼の活躍を扱った伝記を読んだ時の衝撃たるや、今でも鮮明に思い出せるほど。
頁をめくる手が止まらなくて、気がついたら夜が明けてましたから。あの日みた朝日の煌めきを、その感動を私は生涯忘れません。
実は父には内緒で魔王様のところの司書の採用試験も受けたのですが、残念ながら落ちてしまいました。私と同学年で一番の秀才と呼び声の高かった人も、受けたのにダメだったというのですから、どれほどの能力を求められているのか想像もつきません。
こほん……、興奮して少し話が逸れてしまいました。
そんな次第で騒がしい学内をよそに、あまり人の寄り付かないここは、変わらぬ静寂に包まれたまま。きっと今年もそのように穏やかに過ぎていくのだろう、と思っていたのですが、図書館にヘンテコなお客様が現れました。
スーラです。
もっとも近くて、もっとも遠い存在。世界最古の謎の一つとされている、あのスーラです。
どこまでも続く空の青さを想わせるような、キレイな色をした子。
ぷるんと体を震わせながら図書館に入って来ます。
はじめは追い出そうかとも考えましたが止めました。
だって、もの凄ーく礼儀正しいんですもの。
扉を開け閉めする時には、音を出さないようにそっとするし、取り出した本はキチンと元に戻す。それどころかマナーの悪い利用者が、放置した本を棚に戻してくれたりもします。本の扱いも丁寧で、器用に触手を動かしては頁をめくる姿には、ほとほと感心させられました。
スーラが何を考えているのかなんて、私にはわかりません。本当に読んでいるのか、ちゃんと内容を理解しているのかなんて、知りようもありませんから。
でも私にはわかる。この子は本を愛している。それだけは自信を持って言えます。だから好きにさせることにしました。なにせ本好きに悪い人はいませんから。
青いスーラはほとんど毎日、図書館に顔を出します。
間違いなく今年の新入生の中では、一番の読書家でしょう。
近頃では入室して私の姿を見かけると、触手を上げて挨拶なんかもしてくれます。にょろんと伸ばした手をフリフリ、仕草が可愛いらしいです。
ちょっとどんな内容の本を読んでいるのか気になったので、後ろを通り過ぎる際に覗いてみると、その時はルーサイト家の領地について書かれた、分厚い本を読んでいました。
八大公家について書かれた書物は、専門家でも読み解くのが大変なほどの難しい表記が多く、膨大な情報が詰め込まれています。それをペラペラと普通に読み進めているではありませんか。
適当に読んでいるフリをしているだけでは? いいえ、それはありえません。
私にはわかるんです。ページをめくるタイミングの微妙な違い、興味がある単語が出てきた際には、ピタリと動きが止まる触手の先っぽ、読書する際の間の取り方、呼吸とでも申しましょうか、それらがとても的確なのです。
熟練した読書家を自負する私のタイミングとも合致しています。
この子は間違いなく出来るスーラです。
よもやこのような同好の士を得る日がこようとは……、人生とはわからないものですね。
ある日のことです。
金色の嵐がやって来ました。
もの凄い形相で図書館に入ってきたかと思えば、青いスーラを揉みまくっていました。
目の覚めるような美少女なのですが、何故だか男子の制服を着ています。これがまた物語に登場する王子様のように凛々しいのですが、座った目がちょっと怖かったです。
しばらくすると、何事かを呟いて去っていきました。
「……なんだったんでしょうか?」
あまりのことに、つい私は青いスーラに向かって呟いてしまいました。
おかしいですね。答えてくれるわけなんてないのに。
その日、何故だか青いスーラが閉館作業を手伝ってくれました。おかげでいつもの半分ぐらいの時間で片付いてしまいました。
とっても優しくていい子です。
金髪の子がやたらとイジっていたのを思い出し、少しだけ触らせてもらいましたが、とっても気持ちよかったです。
私もスーラを飼おうかしら……、ふとそんな考えが浮かびました。
今度のお休みの日にでも、父のところに出入りをしていたテイマーさんを訪ねてみるとしましょう。
一応は姓もあるのですが名乗っていません。
なにせ母がさる高位貴族のお妾さんだったもので。
といっても誤解しないで下さい。
父はとても優しい人で、母と子が何不自由ないようにと、充分過ぎる援助もしてくれましたし、姓を名乗ることも正式に許可して下さっているのです。ですが奥様や異母兄弟らを慮って、私が勝手に控えているだけですから。
小さい頃から本が好きだった私は、学園を卒業してから、父の口利きでこちらに勤めるようになりました。
図書館というのはとても不思議な空間です。
まるで方向性の異なる様々な知識が一堂に会する。数字と文字と絵が混じり合う。過去から連綿と受け継がれてきた膨大な情報が、現在を経て未来へと繋がってゆく。その全てに目を通すことなんて、何人にも不可能です。たとえ生涯のすべての時間を費やしたところで、適わないことでしょう。だというのに知識は減ることもなく、ひたすらに降り積もっていく。本ごとに異なった世界が広がっており、頁ごとに知識が詰まっている。
書物を手にする度に私の胸は高なります。
表紙を指でなぞり、最初のページをめくる瞬間は、ワクワクが止まりません。
私は冒険者さん達のように、ダンジョンへ潜ったことはありませんが、最初の一歩を踏み出すとき、きっと彼らもこんな気持ちなのかもしれませんね。
そんな素敵な場所なのですが、利用者はあまり多くはありません。
貴族のお子様らが通うこの学園では、読書を嗜む人がほとんどいません。みなさん本と向き合っている時間があったら、少しでも有益な人脈を築くことに熱心ですから。元々ここはそういう所ですし、よしんば好きな本があったとしたも、自分で購入しちゃいますから。もし知りたい事があったとしても、人を使って調べさせますし……。
おかげで私はのんびりと、日がな一日を好きな読書をして過ごせ、なおかつお給金まで戴けるのですからありがたい話です。
今年は学園内が少し騒々しいです。
問題が多いと評判の第三王子のヘリオス様がご入学。早くも取り巻きが纏わりついて、派閥が出来始めているご様子。それだけでも充分な火種だというのに、他にも何かと噂になっている女生徒が、二人もいるからです。
しかもそのうちの一人は、私が敬愛して止まない魔王様のお孫様というのだから、驚きです。
ああ、魔王というのは渾名でして、本名はアンケル・ランドクレーズ様というお方です。かつて混乱していた王国経済を立て直し、既得権益を打破、並みいる敵は叩き伏せ、数々の有益な制度を立ち上げ、大陸内における王国の地位を、より強固な存在へと引き上げた偉人。
彼の活躍を扱った伝記を読んだ時の衝撃たるや、今でも鮮明に思い出せるほど。
頁をめくる手が止まらなくて、気がついたら夜が明けてましたから。あの日みた朝日の煌めきを、その感動を私は生涯忘れません。
実は父には内緒で魔王様のところの司書の採用試験も受けたのですが、残念ながら落ちてしまいました。私と同学年で一番の秀才と呼び声の高かった人も、受けたのにダメだったというのですから、どれほどの能力を求められているのか想像もつきません。
こほん……、興奮して少し話が逸れてしまいました。
そんな次第で騒がしい学内をよそに、あまり人の寄り付かないここは、変わらぬ静寂に包まれたまま。きっと今年もそのように穏やかに過ぎていくのだろう、と思っていたのですが、図書館にヘンテコなお客様が現れました。
スーラです。
もっとも近くて、もっとも遠い存在。世界最古の謎の一つとされている、あのスーラです。
どこまでも続く空の青さを想わせるような、キレイな色をした子。
ぷるんと体を震わせながら図書館に入って来ます。
はじめは追い出そうかとも考えましたが止めました。
だって、もの凄ーく礼儀正しいんですもの。
扉を開け閉めする時には、音を出さないようにそっとするし、取り出した本はキチンと元に戻す。それどころかマナーの悪い利用者が、放置した本を棚に戻してくれたりもします。本の扱いも丁寧で、器用に触手を動かしては頁をめくる姿には、ほとほと感心させられました。
スーラが何を考えているのかなんて、私にはわかりません。本当に読んでいるのか、ちゃんと内容を理解しているのかなんて、知りようもありませんから。
でも私にはわかる。この子は本を愛している。それだけは自信を持って言えます。だから好きにさせることにしました。なにせ本好きに悪い人はいませんから。
青いスーラはほとんど毎日、図書館に顔を出します。
間違いなく今年の新入生の中では、一番の読書家でしょう。
近頃では入室して私の姿を見かけると、触手を上げて挨拶なんかもしてくれます。にょろんと伸ばした手をフリフリ、仕草が可愛いらしいです。
ちょっとどんな内容の本を読んでいるのか気になったので、後ろを通り過ぎる際に覗いてみると、その時はルーサイト家の領地について書かれた、分厚い本を読んでいました。
八大公家について書かれた書物は、専門家でも読み解くのが大変なほどの難しい表記が多く、膨大な情報が詰め込まれています。それをペラペラと普通に読み進めているではありませんか。
適当に読んでいるフリをしているだけでは? いいえ、それはありえません。
私にはわかるんです。ページをめくるタイミングの微妙な違い、興味がある単語が出てきた際には、ピタリと動きが止まる触手の先っぽ、読書する際の間の取り方、呼吸とでも申しましょうか、それらがとても的確なのです。
熟練した読書家を自負する私のタイミングとも合致しています。
この子は間違いなく出来るスーラです。
よもやこのような同好の士を得る日がこようとは……、人生とはわからないものですね。
ある日のことです。
金色の嵐がやって来ました。
もの凄い形相で図書館に入ってきたかと思えば、青いスーラを揉みまくっていました。
目の覚めるような美少女なのですが、何故だか男子の制服を着ています。これがまた物語に登場する王子様のように凛々しいのですが、座った目がちょっと怖かったです。
しばらくすると、何事かを呟いて去っていきました。
「……なんだったんでしょうか?」
あまりのことに、つい私は青いスーラに向かって呟いてしまいました。
おかしいですね。答えてくれるわけなんてないのに。
その日、何故だか青いスーラが閉館作業を手伝ってくれました。おかげでいつもの半分ぐらいの時間で片付いてしまいました。
とっても優しくていい子です。
金髪の子がやたらとイジっていたのを思い出し、少しだけ触らせてもらいましたが、とっても気持ちよかったです。
私もスーラを飼おうかしら……、ふとそんな考えが浮かびました。
今度のお休みの日にでも、父のところに出入りをしていたテイマーさんを訪ねてみるとしましょう。
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