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113 幸運の首飾り 後編
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母子を不幸にしているネックレスから延びた不可視な糸、それを辿った先にいたのは一人の丸々と肥えた男。
広い屋敷に住み、豪奢な部屋で金勘定に勤しむ商人。
分体メンバーらから報告を受けたオレは、自身の眼で確かめるべく足を運んだ。
男が住んでいたのは、あの母子が住む街から街道を七日ほど、西に進んだところにある大きな街。河のすぐ側にあって舟を使った運送業が盛んな地だ。奴はそこで結構な成功を治めている、地元でも有数の実力者とのこと。
もっとも日頃からアンケル爺やアロ婆を見知っているオレからすれば、典型的な小物。
金の輝きに目を奪われて、商売の本質を見失った愚か者にしか映らない。
そんな人物がどうして、と調べてみてわかったのだがコイツは元行商人らしい。
ある日、ふらりと街に現れて、瞬く間に今の地位へと登り詰めたという。
その首にはあの母娘が着けているのと同じような銀のネックレスの姿が見える。しかしこちらは彼女たちの品と違って、妖しい輝きを放っていた。
《ということは、こいつがあの家の旦那? だとしたら何故、母子を迎えに行かない?》
金は充分に稼いでいる。仕送りなんてどうとでもなるだろうに。忙しければ人をやればいい。もしや新たに女が出来て変心でもしたか。
そんな疑問を抱いていたオレは、奴が後生大事にしている金庫の奥で、アレを見つけてしまった。
さも大事ですよと言わんばかりに、白木の箱に収められた一冊の薄い本。あの銀のネックレスについて書かれた手引書。
中身に目を通したオレは怖気を震う。スーラボディの表面がぞわりと粟立つ。
『幸運の首飾り』
この首飾りは持つ者に幸運をもたらす効果があります。
対となる首飾りを他者に着用させることで、相手から運を吸い取り自分の物に出来ます。ただし相手は近親者が望ましいです。妻や恋人等でも構わないのですが、想いが弱まると効果も弱まるので注意すること。親戚、兄弟、親子など同じ血が流れているとなお良し。諸々が馴染むので、効果が更に期待できるでしょう。
なんだコレは……、オレはしばらく書かれてある内容がよく理解できなかった。
だってそうだろう。これが事実ならば、あの母子はこの男の強欲を満たすためだけに、生かされていることになる。
鎖に繋いで死なない程度に餌を与えて、後は一切放置。
でも本当に恐ろしいのは、そんなことじゃない。
欲に目が眩んで妻子を犠牲にした。これだけでも許せない事だというのに、この男は端からコレを狙って、あの奥さんに近づいた形跡があることが度し難い。
旅の途中で見つけた手頃な女を口説いて、孕ませ、その子を利用する。
オレはあの母子の周囲を探っている過程で、夫婦の馴れ初めについても、朧げながら情報を得ていた。状況がそれを裏付けている。
《妻の愛を、子が親を慕う情を、家族の絆すらも利用する……、これが人間のやることなのかっ!!》
使用者に幸福をもたらす首飾り。まるで呪いのような魔道具。制作者の悪意しか感じられない。そんなモノを使って平然と私腹を肥やす豚。
オレは怒りを抑えられそうもない。
《気持ち悪い。むしろメーサがハッキリと視えなくてよかった。クロアが感知出来なくてよかった。あの子たちには、こんな醜いモノに触れて欲しくない、触れさせちゃいけない》
コイツは放置しちゃダメな案件だ。
この男はきっと止まらない。
放っておくと周囲に害悪を巻き散らし続ける。
ネックレスもキチンと処理する必要がある。
奪うのは簡単だ、壊すのも容易だろう。でもそれだけじゃあ、いけない。悪さをした奴にはキチンとお仕置きをしないとな。それにあの母子が、この反吐が出るような真実を知る必要はない。それこそ弱っている奥さんの心臓が持たないだろう。
だからオレはちょこっと、ネックレスに細工をしてやることにした。
何も難しいことはない。
右から左へと流れているんだから、その逆もまた然り。
ただソレだけのこと。
双方に見張りをつけて経過を観察する。
すると翌朝から、すぐに効果が出始めた。
あの子は転ばなくなったし、転んだと思ったら、そこで小銭を拾ったりする。
母親は内職でしていた針仕事が気に入られて、洋裁店のお抱えになって定期的に仕事が回ってくるようになり、収入が格段に上がった。それに伴って体も健康を取り戻しつつある。そんな母娘の傍らにはあの熊男がいて、しっかりと見守っている。これまでの運の悪さが嘘のように、やること為すことが上手く回っていく。
それに比べて豚男の方はというと……。
「一体どうなってやがる? 泥棒に入られて金庫は漁られる、取引していた先が夜逃げで不払い、積荷を乗せた持ち船は沈んだ挙句に、保険金は支払われない。協会の奴ら、何が『不審な点が見られる』だ。普段はしつこく会費を集めるくせに、いざとなったら出し渋りやがって!」
屋敷で取り乱して、感情のままに怒鳴り散らしている。
ごらんの有様だ。ちなみに泥棒の正体はオレ、船底に穴を開けたのもオレだ。後は知らん。保険金云々に関しては、積荷にいかがわしい品でも混じっていたのかもね。もしくは以前から周囲に疎まれていたか。
「……幸運のネックレスに異常は見られない。あの二人が死んじまったのかと、慌てて人をやって確認させたが相変わらずだったというし。クソッ、わけがわかんねぇ」
怒ってる。怒ってる。
腹立たし紛れに投げたコップが、壁にぶつかって割れちゃった。そこそこお値打ちのガラス製だったのに、もったいない。物に罪はないというのに。
あー、使いにやった人って、アレのことだろう。
ちょっと張り付いて見ていたら、母子の様子が以前と違うなんて一目瞭然だったのに、チラっと観ただけで、すぐに帰っていった人。たぶん駄賃を惜しんだんだろうな。あれだったらその辺の子供のほうが、よっぽど確かな仕事をしてくれるだろうよ。
こんな感じでやることなすこと上手くいかない豚男。
凋落するまであっという間だった。
実力が伴わない栄華なんて、所詮はこんなもんであろう。
債権者らに追い立てられる形で街から夜逃げをする豚男。
なけなしの金をかき集めて、どこかでやり直すつもりなのだろう。
別にそれならそれで構わない。ただしあの母子に近づくのはオレが許さない。
バタバタと疾走する馬車。進路はあの母子がいる街の方角。
前面に魔法を放ち、馬の足を強引に止める。
何事かと驚いている行者席の奴の顔面に軽くパンチ。
鼻血を吹いて倒れているところを、首からネックレスを奪取。
そのまま馬車の向きを正反対にして、馬の尻を叩いてやった。
馬車が来た道を戻っていく。
《運が良ければ債権者らに見つからずに、逃げ切れるかもしれないな。たぶん無理だと思うけど》
遠ざかっていく馬車を見送りながら、オレは手に入れた幸運の首飾りを叩き壊した。
これにて理不尽な運のやりとりは終了。
あの母子ならこんなモノに頼らなくても、きっと大丈夫であろう。熊男もついているしな。豚男から頂戴した金は、ほとぼりが冷めた頃合を見計らって、彼女たちのもとに届けてやるとしよう。お世話になったお礼だとか、遺産って名目で扱ってくれるように、アンケルの爺に頼むことにする。今回の騒動と合わせて危ないアイテムの情報料とすれば、悪い取引じゃないはずだ。
《それにしても何者が、あんなクソみたいな魔道具を産み出したんだろう……》
真意を想像するだけで、己の中に負の感情がドロリと沸く。
腹の底に汚泥のようにべったりと重くのしかかる。
そんな不快感を振り払うかのように、ホバークラフト形態になったオレは、猛スピードで夜道を駆けた。
広い屋敷に住み、豪奢な部屋で金勘定に勤しむ商人。
分体メンバーらから報告を受けたオレは、自身の眼で確かめるべく足を運んだ。
男が住んでいたのは、あの母子が住む街から街道を七日ほど、西に進んだところにある大きな街。河のすぐ側にあって舟を使った運送業が盛んな地だ。奴はそこで結構な成功を治めている、地元でも有数の実力者とのこと。
もっとも日頃からアンケル爺やアロ婆を見知っているオレからすれば、典型的な小物。
金の輝きに目を奪われて、商売の本質を見失った愚か者にしか映らない。
そんな人物がどうして、と調べてみてわかったのだがコイツは元行商人らしい。
ある日、ふらりと街に現れて、瞬く間に今の地位へと登り詰めたという。
その首にはあの母娘が着けているのと同じような銀のネックレスの姿が見える。しかしこちらは彼女たちの品と違って、妖しい輝きを放っていた。
《ということは、こいつがあの家の旦那? だとしたら何故、母子を迎えに行かない?》
金は充分に稼いでいる。仕送りなんてどうとでもなるだろうに。忙しければ人をやればいい。もしや新たに女が出来て変心でもしたか。
そんな疑問を抱いていたオレは、奴が後生大事にしている金庫の奥で、アレを見つけてしまった。
さも大事ですよと言わんばかりに、白木の箱に収められた一冊の薄い本。あの銀のネックレスについて書かれた手引書。
中身に目を通したオレは怖気を震う。スーラボディの表面がぞわりと粟立つ。
『幸運の首飾り』
この首飾りは持つ者に幸運をもたらす効果があります。
対となる首飾りを他者に着用させることで、相手から運を吸い取り自分の物に出来ます。ただし相手は近親者が望ましいです。妻や恋人等でも構わないのですが、想いが弱まると効果も弱まるので注意すること。親戚、兄弟、親子など同じ血が流れているとなお良し。諸々が馴染むので、効果が更に期待できるでしょう。
なんだコレは……、オレはしばらく書かれてある内容がよく理解できなかった。
だってそうだろう。これが事実ならば、あの母子はこの男の強欲を満たすためだけに、生かされていることになる。
鎖に繋いで死なない程度に餌を与えて、後は一切放置。
でも本当に恐ろしいのは、そんなことじゃない。
欲に目が眩んで妻子を犠牲にした。これだけでも許せない事だというのに、この男は端からコレを狙って、あの奥さんに近づいた形跡があることが度し難い。
旅の途中で見つけた手頃な女を口説いて、孕ませ、その子を利用する。
オレはあの母子の周囲を探っている過程で、夫婦の馴れ初めについても、朧げながら情報を得ていた。状況がそれを裏付けている。
《妻の愛を、子が親を慕う情を、家族の絆すらも利用する……、これが人間のやることなのかっ!!》
使用者に幸福をもたらす首飾り。まるで呪いのような魔道具。制作者の悪意しか感じられない。そんなモノを使って平然と私腹を肥やす豚。
オレは怒りを抑えられそうもない。
《気持ち悪い。むしろメーサがハッキリと視えなくてよかった。クロアが感知出来なくてよかった。あの子たちには、こんな醜いモノに触れて欲しくない、触れさせちゃいけない》
コイツは放置しちゃダメな案件だ。
この男はきっと止まらない。
放っておくと周囲に害悪を巻き散らし続ける。
ネックレスもキチンと処理する必要がある。
奪うのは簡単だ、壊すのも容易だろう。でもそれだけじゃあ、いけない。悪さをした奴にはキチンとお仕置きをしないとな。それにあの母子が、この反吐が出るような真実を知る必要はない。それこそ弱っている奥さんの心臓が持たないだろう。
だからオレはちょこっと、ネックレスに細工をしてやることにした。
何も難しいことはない。
右から左へと流れているんだから、その逆もまた然り。
ただソレだけのこと。
双方に見張りをつけて経過を観察する。
すると翌朝から、すぐに効果が出始めた。
あの子は転ばなくなったし、転んだと思ったら、そこで小銭を拾ったりする。
母親は内職でしていた針仕事が気に入られて、洋裁店のお抱えになって定期的に仕事が回ってくるようになり、収入が格段に上がった。それに伴って体も健康を取り戻しつつある。そんな母娘の傍らにはあの熊男がいて、しっかりと見守っている。これまでの運の悪さが嘘のように、やること為すことが上手く回っていく。
それに比べて豚男の方はというと……。
「一体どうなってやがる? 泥棒に入られて金庫は漁られる、取引していた先が夜逃げで不払い、積荷を乗せた持ち船は沈んだ挙句に、保険金は支払われない。協会の奴ら、何が『不審な点が見られる』だ。普段はしつこく会費を集めるくせに、いざとなったら出し渋りやがって!」
屋敷で取り乱して、感情のままに怒鳴り散らしている。
ごらんの有様だ。ちなみに泥棒の正体はオレ、船底に穴を開けたのもオレだ。後は知らん。保険金云々に関しては、積荷にいかがわしい品でも混じっていたのかもね。もしくは以前から周囲に疎まれていたか。
「……幸運のネックレスに異常は見られない。あの二人が死んじまったのかと、慌てて人をやって確認させたが相変わらずだったというし。クソッ、わけがわかんねぇ」
怒ってる。怒ってる。
腹立たし紛れに投げたコップが、壁にぶつかって割れちゃった。そこそこお値打ちのガラス製だったのに、もったいない。物に罪はないというのに。
あー、使いにやった人って、アレのことだろう。
ちょっと張り付いて見ていたら、母子の様子が以前と違うなんて一目瞭然だったのに、チラっと観ただけで、すぐに帰っていった人。たぶん駄賃を惜しんだんだろうな。あれだったらその辺の子供のほうが、よっぽど確かな仕事をしてくれるだろうよ。
こんな感じでやることなすこと上手くいかない豚男。
凋落するまであっという間だった。
実力が伴わない栄華なんて、所詮はこんなもんであろう。
債権者らに追い立てられる形で街から夜逃げをする豚男。
なけなしの金をかき集めて、どこかでやり直すつもりなのだろう。
別にそれならそれで構わない。ただしあの母子に近づくのはオレが許さない。
バタバタと疾走する馬車。進路はあの母子がいる街の方角。
前面に魔法を放ち、馬の足を強引に止める。
何事かと驚いている行者席の奴の顔面に軽くパンチ。
鼻血を吹いて倒れているところを、首からネックレスを奪取。
そのまま馬車の向きを正反対にして、馬の尻を叩いてやった。
馬車が来た道を戻っていく。
《運が良ければ債権者らに見つからずに、逃げ切れるかもしれないな。たぶん無理だと思うけど》
遠ざかっていく馬車を見送りながら、オレは手に入れた幸運の首飾りを叩き壊した。
これにて理不尽な運のやりとりは終了。
あの母子ならこんなモノに頼らなくても、きっと大丈夫であろう。熊男もついているしな。豚男から頂戴した金は、ほとぼりが冷めた頃合を見計らって、彼女たちのもとに届けてやるとしよう。お世話になったお礼だとか、遺産って名目で扱ってくれるように、アンケルの爺に頼むことにする。今回の騒動と合わせて危ないアイテムの情報料とすれば、悪い取引じゃないはずだ。
《それにしても何者が、あんなクソみたいな魔道具を産み出したんだろう……》
真意を想像するだけで、己の中に負の感情がドロリと沸く。
腹の底に汚泥のようにべったりと重くのしかかる。
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