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109 クロアと両親の部屋
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普段はいつもオレかルーシーさんがクロアの側についている。
しかし彼女が意図的に人を遠ざける場所が、この屋敷の中には二か所だけある。
一つは廊下の突き当りに飾られてある亡き両親の肖像画の前。
小さい頃から遠出から戻って来る度に、クロアは絵の中の二人に向かって挨拶をしていた。その習慣は今も続いている。
もう一つは、かつて両親が使っていた寝室。
室内はアンケルの意向で、生前のままの状態で置かれている。
オレがこの屋敷に世話になるようになってから、クロアがこの部屋を訪れたのは二度だけ。
一度目は四歳の頃、夜中にふと目を覚ました幼女が、ふらふらと部屋を出ていく。何事かと心配して後をつけていくと、そこが件の部屋だった。彼女は室内に入ってから、しばらくすると出てきて、来た時と同じようにふらふらと自室へ戻っていった。ちゃんとベッドに入るのを見届けてからオレはその部屋を確認し、ここがクロアの亡くなった両親の部屋であることを知る。住人のいない室内の空気はどこか寒々しい。そんな中でオレは寝台の端が濡れているのを見つけた。
二度目は七歳の頃、日中に不意に部屋を訪れるクロア。この時はオレもすぐ側にいた。
久しぶりに入った室内は、以前に立ち入った時とまったく同じ。なのに空気はどこか淀んでいて重たい。狭い場所に閉じ込められたかのような息苦しさを感じる。
彼女はぐるりと室内を見回し、大きく息を吸い込む。
その後にポツンと口にした言葉は「匂いがしない」だった。
いかに外見を取り繕うとも、両親の残り香は時の流れとともに薄れて、ついには消えてしまっていた。
そして十歳となった今日、クロアは三度目の来訪を果たす。
ただし今回は一人じゃない。
専従メイドのルーシーさんやオレの他にも、祝いに駆けつけてくれたメ―サやメイド長のエメラさんなんかも一緒だ。
クロアは閉じられたカーテンを勢いよく引き、窓を開け放つ。
途端に新鮮な空気が室内に流れ込んで、淀んだ空気を吹き飛ばす。
「さぁ、ちゃっちゃと片づけてしまいましょう」
元気よく宣言するクロア。
ここに集ったみなは、この部屋の事情を知っている。ゆえに彼女が過去と決別するために行動していることも理解していた。
「わかった、クロアちゃん。早く済ませちゃいましょう」
親友のメーサが応えると、残りの二人も頷いて行動を開始する。
今回、オレは出番なし。部屋の片隅から女四人がワイワイと部屋の掃除をする光景を、ぼんやりと眺めているだけ。
クロアが無理をしていないかと心配だったけど、この様子だと、どうやら杞憂だったみたい。
二年後には彼女も王都にある学園へ通うことになる。
今日を一区切りとして、少女は力強く一歩を踏み出す。
本当に子供の成長は早い。どんどんと大きく逞しくなっていく。
それに比べて自分はどうだと振り返ると、なんとも恥ずかしい限りだ。
伸縮できるサイズこそ成長したものの、中身はなんら変わっちゃいない。小技は増えているが、根本的な成長がまるで見られない。
本当になんなんだろうな、このスーラって生物は。
こんなことを考えている間にも、どんどんと部屋は綺麗になっていく。
止まっていた時間が動き出す。影が薄まり光が満ちる。じきに室内は再び息を吹き返した。
その日の夜更け過ぎ。
オレは執務室にてアンケル爺の酒に付き合わされていた。
珍しく酔っている。
チビチビと酒を飲んではクロアの成長を喜び、忙しくてこの頃ちっとも一緒に居られないと、グダグダと愚痴を垂れる。孫の花嫁衣裳を見るまでは頑張るぞ、と意気込んだかと思えば、嫁になんかやりたくないと萎れている。
爺も今日の出来事から、クロアの心境の変化を歓迎しているのだろう。その成長を喜びつつも、一抹の寂しさも感じている。それは巣立ちの時が早まったことを意味しているから。
嬉しいけれども、もっとゆっくりでもいいのに、とでも言いたいのだろう。
「おいっ、ちゃんとわしの話を聞いておるのか」
項垂れてしんみりしていたかと思えば、不意に顔を上げて絡んでくる。なかなかに面倒臭い呑兵衛だな、この爺さん。
《はいはい。ちゃんと聞いてますよ。おじーちゃん》
「カァーッ。誰が貴様のおじーちゃんか。ワシをそう呼んでいいのは、可愛い可愛いクロアだけじゃー」
こんな感じでアンケルが寝落ちするまで、老人とスーラの呑み会は続いた。
爺が完全に寝入ったところで、そっと執務室の扉が開く。
「お疲れ様でした、ムーさん。後はこちらで引き受けます」
執事長のクリプトさんが部下の黒服二人と連れだって、酔っ払った老当主を寝室へと運んでいく。
酒の席から解放されたオレは、その足で表に出た。
見上げた夜空には紅い月が出ている。今夜の明かりは少し淡い紫色。
こっちの世界の月は気まぐれ。法則もへったくれもありゃしない。姿を消したり現われたり、酷い晩にはそれを何度も繰り返すことさえある。そのくせオレがなんとなしに観たいなぁとか思っている時に限って、きちん姿を現しやがる。もちろん偶然だが、なんとも小憎たらしい奴だ。そしてときおり、こっちを感傷的な気分にさせやがる。
《オレはいつまでこの人たちと一緒にいられるんだろう。オレはいつまで生きられるんだろうか》
自分のことはほとんどわかっていない。
いかに高性能なスーラボディとはいえ、明日はどうなるのかわからない。
この不安はずっと心の奥底に横たわっている。いつもは忙しい日常にかまけて不安に蓋をしているが、今夜のように何かの拍子に、ちょろっと顔を出してくるときがある。
考えたってしょうがない。恐れたところでどうしようもない。
前世の記憶が戻り、転生を自覚してから、何度も自問自答を繰り返しては、同じ結論に達しているというのに。それでもと愚考せずにはいられない。
始めは思うままにこの体を動かしたいという気持ちだけだったのに、森の外を知ってからは、ドンドンと欲が湧いてきやがる。
願わくば、あの子たちの成長を見届けさせて欲しい。
それまではどうか持ちこたえてくれよ……オレの体。
しかし彼女が意図的に人を遠ざける場所が、この屋敷の中には二か所だけある。
一つは廊下の突き当りに飾られてある亡き両親の肖像画の前。
小さい頃から遠出から戻って来る度に、クロアは絵の中の二人に向かって挨拶をしていた。その習慣は今も続いている。
もう一つは、かつて両親が使っていた寝室。
室内はアンケルの意向で、生前のままの状態で置かれている。
オレがこの屋敷に世話になるようになってから、クロアがこの部屋を訪れたのは二度だけ。
一度目は四歳の頃、夜中にふと目を覚ました幼女が、ふらふらと部屋を出ていく。何事かと心配して後をつけていくと、そこが件の部屋だった。彼女は室内に入ってから、しばらくすると出てきて、来た時と同じようにふらふらと自室へ戻っていった。ちゃんとベッドに入るのを見届けてからオレはその部屋を確認し、ここがクロアの亡くなった両親の部屋であることを知る。住人のいない室内の空気はどこか寒々しい。そんな中でオレは寝台の端が濡れているのを見つけた。
二度目は七歳の頃、日中に不意に部屋を訪れるクロア。この時はオレもすぐ側にいた。
久しぶりに入った室内は、以前に立ち入った時とまったく同じ。なのに空気はどこか淀んでいて重たい。狭い場所に閉じ込められたかのような息苦しさを感じる。
彼女はぐるりと室内を見回し、大きく息を吸い込む。
その後にポツンと口にした言葉は「匂いがしない」だった。
いかに外見を取り繕うとも、両親の残り香は時の流れとともに薄れて、ついには消えてしまっていた。
そして十歳となった今日、クロアは三度目の来訪を果たす。
ただし今回は一人じゃない。
専従メイドのルーシーさんやオレの他にも、祝いに駆けつけてくれたメ―サやメイド長のエメラさんなんかも一緒だ。
クロアは閉じられたカーテンを勢いよく引き、窓を開け放つ。
途端に新鮮な空気が室内に流れ込んで、淀んだ空気を吹き飛ばす。
「さぁ、ちゃっちゃと片づけてしまいましょう」
元気よく宣言するクロア。
ここに集ったみなは、この部屋の事情を知っている。ゆえに彼女が過去と決別するために行動していることも理解していた。
「わかった、クロアちゃん。早く済ませちゃいましょう」
親友のメーサが応えると、残りの二人も頷いて行動を開始する。
今回、オレは出番なし。部屋の片隅から女四人がワイワイと部屋の掃除をする光景を、ぼんやりと眺めているだけ。
クロアが無理をしていないかと心配だったけど、この様子だと、どうやら杞憂だったみたい。
二年後には彼女も王都にある学園へ通うことになる。
今日を一区切りとして、少女は力強く一歩を踏み出す。
本当に子供の成長は早い。どんどんと大きく逞しくなっていく。
それに比べて自分はどうだと振り返ると、なんとも恥ずかしい限りだ。
伸縮できるサイズこそ成長したものの、中身はなんら変わっちゃいない。小技は増えているが、根本的な成長がまるで見られない。
本当になんなんだろうな、このスーラって生物は。
こんなことを考えている間にも、どんどんと部屋は綺麗になっていく。
止まっていた時間が動き出す。影が薄まり光が満ちる。じきに室内は再び息を吹き返した。
その日の夜更け過ぎ。
オレは執務室にてアンケル爺の酒に付き合わされていた。
珍しく酔っている。
チビチビと酒を飲んではクロアの成長を喜び、忙しくてこの頃ちっとも一緒に居られないと、グダグダと愚痴を垂れる。孫の花嫁衣裳を見るまでは頑張るぞ、と意気込んだかと思えば、嫁になんかやりたくないと萎れている。
爺も今日の出来事から、クロアの心境の変化を歓迎しているのだろう。その成長を喜びつつも、一抹の寂しさも感じている。それは巣立ちの時が早まったことを意味しているから。
嬉しいけれども、もっとゆっくりでもいいのに、とでも言いたいのだろう。
「おいっ、ちゃんとわしの話を聞いておるのか」
項垂れてしんみりしていたかと思えば、不意に顔を上げて絡んでくる。なかなかに面倒臭い呑兵衛だな、この爺さん。
《はいはい。ちゃんと聞いてますよ。おじーちゃん》
「カァーッ。誰が貴様のおじーちゃんか。ワシをそう呼んでいいのは、可愛い可愛いクロアだけじゃー」
こんな感じでアンケルが寝落ちするまで、老人とスーラの呑み会は続いた。
爺が完全に寝入ったところで、そっと執務室の扉が開く。
「お疲れ様でした、ムーさん。後はこちらで引き受けます」
執事長のクリプトさんが部下の黒服二人と連れだって、酔っ払った老当主を寝室へと運んでいく。
酒の席から解放されたオレは、その足で表に出た。
見上げた夜空には紅い月が出ている。今夜の明かりは少し淡い紫色。
こっちの世界の月は気まぐれ。法則もへったくれもありゃしない。姿を消したり現われたり、酷い晩にはそれを何度も繰り返すことさえある。そのくせオレがなんとなしに観たいなぁとか思っている時に限って、きちん姿を現しやがる。もちろん偶然だが、なんとも小憎たらしい奴だ。そしてときおり、こっちを感傷的な気分にさせやがる。
《オレはいつまでこの人たちと一緒にいられるんだろう。オレはいつまで生きられるんだろうか》
自分のことはほとんどわかっていない。
いかに高性能なスーラボディとはいえ、明日はどうなるのかわからない。
この不安はずっと心の奥底に横たわっている。いつもは忙しい日常にかまけて不安に蓋をしているが、今夜のように何かの拍子に、ちょろっと顔を出してくるときがある。
考えたってしょうがない。恐れたところでどうしようもない。
前世の記憶が戻り、転生を自覚してから、何度も自問自答を繰り返しては、同じ結論に達しているというのに。それでもと愚考せずにはいられない。
始めは思うままにこの体を動かしたいという気持ちだけだったのに、森の外を知ってからは、ドンドンと欲が湧いてきやがる。
願わくば、あの子たちの成長を見届けさせて欲しい。
それまではどうか持ちこたえてくれよ……オレの体。
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