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64 王都編 王城内潜入捜査 3
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《おっふ……》
分隊の連中から次々に届く報告は、なかなかヘビーであった。想像していた以上に王城内はどろっどろであった。
おっさん話を聞いているだけでウツウツしてきたよ。コレに関わらなくちゃいけないのかと考えると胃がキリキリしてくる……ような気がする。スーラに内蔵ないから、あくまで気分だけどな。
とりあえず現在までわかっている情報をまとめてみるとしよう。
正妃
政略結婚で他国から嫁いできたものの、なんか王様に本気になったかも。なのに彼は第一側妃に夢中。むきーって感じ。自分が産んだ子が第二王子というのも気に入らない。やたらと突っかかってくる第二側妃はクソ生意気。その娘の出来が良いのも腹が立つ。
背後にはうまい汁を吸おうとする貴族が集まった他国派のみならず、生国の怪しげな組織までついている。
一応は我が子である第二王子ピアース・ラ・パイロジウムに王位をと画策している風に見えて、完全に私怨で動いている。妻、母、女、いろんなもんが混じって屈折している。あと報告からして毒、盛ってるね。
ツンと澄ました美魔女だが、ちょっと病んでるかも。
第一側妃
どこを切り取っても大人しいという話ばかりが聞こえてくる。
どうして彼女が王様の寵愛を一身に受けているのかというと、彼と彼女は学生時代からの付き合い。王様は本気で彼女を正妃にと考えていたようだ。
そこに不幸が起こる。父親である先王がぽっくり逝った。若くして玉座についた彼、しかし政治基盤が固まっていない。おかげであちこちから介入が入る。その一つが他国からの婚姻。
撥ね退けるには当時の彼はあまりにも非力であった。それでも離れがたかった二人。互いに納得の上で、現在の立場に納まったというわけだ。愛だね、愛。
そんなにまでして大切な人の側にいることを選んだ彼女は、なるべく周囲との軋轢を産まないように、細心の注意を払ってきたみたい。それが評判の真相。
我が子である第一王子ダイナス・ラ・パイロジウムには平穏に暮らして欲しいのか、王太子の権利を放棄するように促しているようだが、あくまで噂であって確証は得ていない。
その王子だが少し毒に対する耐性が強かったのが気になる。もしかしたら以前から盛られていたのかも。
今回の毒殺未遂事件に関しては、たぶんシロ。
中立派と呼ばれる連中が担ぎ上げようとしているみたいだが、彼女はそれを華麗に躱し続けている。王宮内の派閥争いに関与する気は毛頭ないのだろう。
先日の懇親会で見かけたオレの印象では、一見すると地味で大人しい風だが、内には熱いモノを秘めていると見た。きっと芯が強い人なのだと思う。
第二側妃
外国から嫁いできた正妃の対抗馬として、後宮に送り込まれた有力貴族の娘。
背後には親国派と呼ばれる貴族の集まりがついているが、別に愛国心溢れる連中というわけではない。たんに他国の奴にデカい顔をされたくない。自分たちの権益を確保したいという利己的な集団でしかない。
そんな連中に後押しされた女性にも関わらず、結婚当初はしおらしくしていたらしい。
やがて産まれた第一王女ファチナ・ラ・パイロジウムを厳しく育て、どこに出しても恥ずかしくない淑女教育を施していたという。
彼女が変わってしまったのは第三王子ヘリオス・ラ・パイロジウムを産んでから。
この国では女子に王位継承権はない。男子のみだ。そして自分は王子を産んだ。つまりこれまでは諦めていた頂きが、急に見えてきたというわけ。たった二つの障害を取り除くだけで手が届く。欲目が出たか? 国母という言葉にも強いこだわりを感じる。
たぶんずっと言われるがままに生きてきた貴族のご令嬢が、初めて自分の意志で動いたのだろう。これまで蔑ろにされてきて溜りに溜まっていた鬱憤が爆発した。
少々ヒステリー気味で困ったおばさんだが、なんだかオレは三人の妃の中では、一番親近感を覚えるから不思議。ある意味、彼女が一番人間らしいのかもしれない。だからといって娘に興味を失って、弟ばかりにかまけているのは許せないがな。
報告からして毒、盛りに盛ってるよね。第一と第二に。
そして三人の王子が一緒に毒が盛られたのは、正妃と第二側妃の両陣営が動いたからと。
正妃は第三王子に。第二側妃は第一王子と第二王子に。
正妃は随分と回りくどい手を考えていたようだ。
第三王子を毒殺して、その罪を第一側妃に被せる。こうして第一王子を廃嫡に追い込み飼い殺しにする。あの様子だと、きっと第一側妃を庇うフリをして、死ぬまで幽閉とかやりそうだし。王女に対する粘着ぶりからも、こちらは夫から可愛がられている娘への歪んだ嫉妬が原因か。
第二側妃は直接的な手段に打って出た。
我が子が王位に就くのに邪魔となる二人の兄の殺害。清々しいまでの短絡さ。ここまで潔いとバレても構わないと考えているのかも。発覚したところで毒殺が成功していたら、後に残るのは我が子一人だけ。
やっべー! 想像以上にダメな状況だった。権力に愛憎が入り混じりまくってやがる。
いろんな勢力が介入しているよ。たぶん正妃の背後にいる他国の連中も絡んでいるよね。
それにファチナ王女のお母さん、真っ黒だった。
これ、真相を明らかにしたらとんでもないよね。
だからか? だから王城内の動きが鈍かったのか? 王様うすうす勘付いてるな、絶対に。
それにこれはオレの勘違いなのかもしれないのだが……。
第一王子 ダイナス・ラ・パイロジウム
第二王子 ピアース・ラ・パイロジウム
第三王子 ヘリオス・ラ・パイロジウム
第一王女 ファチナ・ラ・パイロジウム
王様の名前がファイス・ラ・パイロジウム。「ラ」が真ん中に入るのは王族だけなんだって。貴族だと名字がつく。平民は名前だけ。ちっちゃい差別化だな。
と問題はそこではない。問題は子供たちと王様の名前。
よくよく見比べるとわかるのだが第一王子と第一王女には二文字、第二王子と第三王子には一文字だけ、父親の名前から同じ文字が使われている。
ダイナスは愛しい第一側妃の息子。
ファチナは唯一の娘で仕事を任せるほどに信頼している。今回、わざわざアンケル爺に頼んで、安全確保のために隔離しているぐらいだし。
とっても可愛がっている息子と娘には二文字与えて、残りはお義理で末尾の「ス」一文字だけ……と考えるのはオレの穿ったモノの見方であろうか。
《なんだろう。すべての元凶が王様のように思えてきた》
他国から嫁いできた正妃。
新婚当初から愛人宅に入り浸る夫。プライド、ズタズタだな。
ひたすら耐え忍ぶ第一側妃。
当人は頑張っているが、自分の存在自体が火種となっている。無理ゲーだな。
周囲に後押しされただけの第二側妃。
イイナリのお人形さんが自分の意志をもった。暴走してるけど。
王様もお仕事が大変だろうが、もう少しフォローを入れて欲しかった。
《さて、これ……本気でどうしようか》
オレが分隊からの報告を受けて悩んでいる目の前では、クロアとメーサとファチナが楽しそうに刺繍を嗜んでいる。先生はアラクネのシーラさん。
乙女たちが針をチクチクしている姿は絵になるね。
おっさんの荒んだ心も癒される。
そんな乙女たちを静かに見守る黒騎士が一人。
ランドクレーズ本家から応援に駆け付けてくれたアリオス・ランドクレーズ青年。
十九歳というが、若いのに実に堂々とした佇まい。少し寡黙だが腕も立つし、男ぶりもいい。いずれは本家の騎士団を率いることになるのだろう。
そんな彼をチラチラ見ているお姫さん。
あららら……これって……もしかして。
分隊の連中から次々に届く報告は、なかなかヘビーであった。想像していた以上に王城内はどろっどろであった。
おっさん話を聞いているだけでウツウツしてきたよ。コレに関わらなくちゃいけないのかと考えると胃がキリキリしてくる……ような気がする。スーラに内蔵ないから、あくまで気分だけどな。
とりあえず現在までわかっている情報をまとめてみるとしよう。
正妃
政略結婚で他国から嫁いできたものの、なんか王様に本気になったかも。なのに彼は第一側妃に夢中。むきーって感じ。自分が産んだ子が第二王子というのも気に入らない。やたらと突っかかってくる第二側妃はクソ生意気。その娘の出来が良いのも腹が立つ。
背後にはうまい汁を吸おうとする貴族が集まった他国派のみならず、生国の怪しげな組織までついている。
一応は我が子である第二王子ピアース・ラ・パイロジウムに王位をと画策している風に見えて、完全に私怨で動いている。妻、母、女、いろんなもんが混じって屈折している。あと報告からして毒、盛ってるね。
ツンと澄ました美魔女だが、ちょっと病んでるかも。
第一側妃
どこを切り取っても大人しいという話ばかりが聞こえてくる。
どうして彼女が王様の寵愛を一身に受けているのかというと、彼と彼女は学生時代からの付き合い。王様は本気で彼女を正妃にと考えていたようだ。
そこに不幸が起こる。父親である先王がぽっくり逝った。若くして玉座についた彼、しかし政治基盤が固まっていない。おかげであちこちから介入が入る。その一つが他国からの婚姻。
撥ね退けるには当時の彼はあまりにも非力であった。それでも離れがたかった二人。互いに納得の上で、現在の立場に納まったというわけだ。愛だね、愛。
そんなにまでして大切な人の側にいることを選んだ彼女は、なるべく周囲との軋轢を産まないように、細心の注意を払ってきたみたい。それが評判の真相。
我が子である第一王子ダイナス・ラ・パイロジウムには平穏に暮らして欲しいのか、王太子の権利を放棄するように促しているようだが、あくまで噂であって確証は得ていない。
その王子だが少し毒に対する耐性が強かったのが気になる。もしかしたら以前から盛られていたのかも。
今回の毒殺未遂事件に関しては、たぶんシロ。
中立派と呼ばれる連中が担ぎ上げようとしているみたいだが、彼女はそれを華麗に躱し続けている。王宮内の派閥争いに関与する気は毛頭ないのだろう。
先日の懇親会で見かけたオレの印象では、一見すると地味で大人しい風だが、内には熱いモノを秘めていると見た。きっと芯が強い人なのだと思う。
第二側妃
外国から嫁いできた正妃の対抗馬として、後宮に送り込まれた有力貴族の娘。
背後には親国派と呼ばれる貴族の集まりがついているが、別に愛国心溢れる連中というわけではない。たんに他国の奴にデカい顔をされたくない。自分たちの権益を確保したいという利己的な集団でしかない。
そんな連中に後押しされた女性にも関わらず、結婚当初はしおらしくしていたらしい。
やがて産まれた第一王女ファチナ・ラ・パイロジウムを厳しく育て、どこに出しても恥ずかしくない淑女教育を施していたという。
彼女が変わってしまったのは第三王子ヘリオス・ラ・パイロジウムを産んでから。
この国では女子に王位継承権はない。男子のみだ。そして自分は王子を産んだ。つまりこれまでは諦めていた頂きが、急に見えてきたというわけ。たった二つの障害を取り除くだけで手が届く。欲目が出たか? 国母という言葉にも強いこだわりを感じる。
たぶんずっと言われるがままに生きてきた貴族のご令嬢が、初めて自分の意志で動いたのだろう。これまで蔑ろにされてきて溜りに溜まっていた鬱憤が爆発した。
少々ヒステリー気味で困ったおばさんだが、なんだかオレは三人の妃の中では、一番親近感を覚えるから不思議。ある意味、彼女が一番人間らしいのかもしれない。だからといって娘に興味を失って、弟ばかりにかまけているのは許せないがな。
報告からして毒、盛りに盛ってるよね。第一と第二に。
そして三人の王子が一緒に毒が盛られたのは、正妃と第二側妃の両陣営が動いたからと。
正妃は第三王子に。第二側妃は第一王子と第二王子に。
正妃は随分と回りくどい手を考えていたようだ。
第三王子を毒殺して、その罪を第一側妃に被せる。こうして第一王子を廃嫡に追い込み飼い殺しにする。あの様子だと、きっと第一側妃を庇うフリをして、死ぬまで幽閉とかやりそうだし。王女に対する粘着ぶりからも、こちらは夫から可愛がられている娘への歪んだ嫉妬が原因か。
第二側妃は直接的な手段に打って出た。
我が子が王位に就くのに邪魔となる二人の兄の殺害。清々しいまでの短絡さ。ここまで潔いとバレても構わないと考えているのかも。発覚したところで毒殺が成功していたら、後に残るのは我が子一人だけ。
やっべー! 想像以上にダメな状況だった。権力に愛憎が入り混じりまくってやがる。
いろんな勢力が介入しているよ。たぶん正妃の背後にいる他国の連中も絡んでいるよね。
それにファチナ王女のお母さん、真っ黒だった。
これ、真相を明らかにしたらとんでもないよね。
だからか? だから王城内の動きが鈍かったのか? 王様うすうす勘付いてるな、絶対に。
それにこれはオレの勘違いなのかもしれないのだが……。
第一王子 ダイナス・ラ・パイロジウム
第二王子 ピアース・ラ・パイロジウム
第三王子 ヘリオス・ラ・パイロジウム
第一王女 ファチナ・ラ・パイロジウム
王様の名前がファイス・ラ・パイロジウム。「ラ」が真ん中に入るのは王族だけなんだって。貴族だと名字がつく。平民は名前だけ。ちっちゃい差別化だな。
と問題はそこではない。問題は子供たちと王様の名前。
よくよく見比べるとわかるのだが第一王子と第一王女には二文字、第二王子と第三王子には一文字だけ、父親の名前から同じ文字が使われている。
ダイナスは愛しい第一側妃の息子。
ファチナは唯一の娘で仕事を任せるほどに信頼している。今回、わざわざアンケル爺に頼んで、安全確保のために隔離しているぐらいだし。
とっても可愛がっている息子と娘には二文字与えて、残りはお義理で末尾の「ス」一文字だけ……と考えるのはオレの穿ったモノの見方であろうか。
《なんだろう。すべての元凶が王様のように思えてきた》
他国から嫁いできた正妃。
新婚当初から愛人宅に入り浸る夫。プライド、ズタズタだな。
ひたすら耐え忍ぶ第一側妃。
当人は頑張っているが、自分の存在自体が火種となっている。無理ゲーだな。
周囲に後押しされただけの第二側妃。
イイナリのお人形さんが自分の意志をもった。暴走してるけど。
王様もお仕事が大変だろうが、もう少しフォローを入れて欲しかった。
《さて、これ……本気でどうしようか》
オレが分隊からの報告を受けて悩んでいる目の前では、クロアとメーサとファチナが楽しそうに刺繍を嗜んでいる。先生はアラクネのシーラさん。
乙女たちが針をチクチクしている姿は絵になるね。
おっさんの荒んだ心も癒される。
そんな乙女たちを静かに見守る黒騎士が一人。
ランドクレーズ本家から応援に駆け付けてくれたアリオス・ランドクレーズ青年。
十九歳というが、若いのに実に堂々とした佇まい。少し寡黙だが腕も立つし、男ぶりもいい。いずれは本家の騎士団を率いることになるのだろう。
そんな彼をチラチラ見ているお姫さん。
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