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55 王都編 王家の茶会 2
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第三王子ヘリオス・ラ・パイロジウム。
第二側妃を母に持ち、姉に第一王女がいる。この姉が今回の茶会の差配を任せられている人物で、青いスーラであるオレをこの場に招いたお人でもある。
若干十二歳にして大事な場を任されていることからもわかるように、王の信任厚くて優秀、周囲の覚えも目出度い。もしも女性じゃなかったらと惜しむ声が絶えない。なにせこの国では残念なことに男子にのみ王位継承権が発生するから。
そんな姉の本当に弟なのか? と疑いたくなるほどにヘリオスの評判は悪い。
彼のお付きは王城内屈指の離職率を叩き出す職場、人材の墓場と称される場所。
五歳にして我儘王子の名を欲しいままにしている。
オレやアンケル爺が接触を危険視し、避けたかった人物。
母子揃って、関わり合いになりたくない相手ランキング一位と二位を独占。
その第二位がいま目の前に。しかも大勢の参加者がいる茶会の席にて、女の子の髪の毛を掴んでは、引き倒すという乱暴狼藉を働く。これには周囲も騒然。
「オレはおうじだぞ。えらいんだ。なんかもんくあるのか」
挙句に注意しようとした相手に吐き出した台詞がコレだ。
もう怒りを通り越して呆れるしかない。みなも同じようで唖然としている。
第三王子の登場により場はいっきにシラけた。
きっとその意味を理解することもなく、王族の権威を振りかざしているのだろう。彼の年齢を考えたら誰が悪いのかなんて一目瞭然。周囲の大人たちである。甘やかし、勘違いさせたまま放置する……なんて、性質の悪い。悪意すら透けて見えてくる。
なんだかオレにはこの子が無性に憐れに思えてきた。だからといって見逃すわけにはいかないがな。
それはオレの御主人さまも同じだったみたい。
妙に大人しいなと、チラリと顔を覗いてみたら一切の表情が失せていた。これはクロアが本気で怒っているときの顔だ。体中のすべてのエネルギーを、固めた拳に集中するがゆえに、顔のわずかな筋肉の動きさえをも止まる。
髪を引っ張られて尻もちをついている親友。涙目になっているメーサの姿に、いつになく激怒している。
ヤバい! いまのクロアの実力ならば、出来の悪い聖護院大根なんて、一撃で粉砕する。あちこちが軽くモゲちゃう。
クロアが左の腕輪に手を触れようとしている。加重制御を外すつもりだ。
本気だ……、本気で金髪幼女は目の前の敵を殺るつもりだ。
気持ちはわかるが、さすがに彼女の手をこんな奴のために汚させるわけにはいかない。
最早、猶予はない。オレは即座に動く。
かつて泉の森の奥で開発に成功した、お腹がヤバくなる薬。
以前にクロアを苦しめていた、クソ野郎にも使用したこともあるので、効果は保証済み。ソレをスーラボディの体内にて薄める。原液のままだと大人でも危険だからな。いくらクソガキとはいえ相手はまだ子供。おっさんも手心ぐらいは加える慈悲はあるさ。
即効性を残しつつも、効果を抑える。せいぜい二回ぐらいで苦しみから解放されるようにしておこう。ちょっと調整が難しいが何とか成功。
あとは体を変形して銃もどきを構え、極粒な薬液を射出。
狙いはあやまたず第三王子の口の中へ。
まるで自分という存在を誇示するかのように、暴言を振り撒き、周囲を威嚇していたヘリオスの喉がごっくんと動いたのを確認。
これであとは待つばかり。すぐにでも薬が効き始めるはず。だから何とかいまにも動き出しそうなクロアを足止めせねば。そう考えていたタイミングで姿を現したのは、巷で出来る女と評判の噂の女。
第一王女ファチナ・ラ・パイロジウム、その人である。
「貴方は何をしているのですか! その手をすぐにお離しなさい! ヘリオス!」
すごい剣幕で近寄ってきては、馬鹿王子を怒鳴りつける美少女。
ハニーブロンドの豊かな髪を逆立てながら、金色の瞳でキッと弟を睨む。
これにはさしものヘリオスも怯んで、咄嗟にメーサの髪を掴んでいた手を離す。しかしその程度でへこたれるぐらいならば、とっくに彼の人格は矯正されている。へらへらしては、なんのかんのとはぐらかし、姉に抵抗する弟。王子の暴挙から始まった突然の姉弟の言い争い。これを周囲で見守る五歳児たちに、どうにかしろというのは酷というもの。黙って見届けることしか出来ない。
そのドサクサに紛れてオレはメーサを救出。
「だいじょうぶ。メーサちゃん」
心配するクロア。
「うん。ありがとう。わたしはたいじょうぶ。ちょっと、おどろいただけだから」
もう平気だと笑って応えるメーサ。
自慢のシングルドリルの先っちょが、握られたせいで、少し潰れてしまっていた。それを目にしたクロアの瞳に再び剣呑な色が宿る。
「やっぱりゆるせない! アイツ、ちょっとヤってくる!」
揉めている姉弟のところに向かおうとするクロアを、懸命に止めようとするメーサ。
「わたしはダイジョウブだからー」と言いながらクロアに抱きつく彼女の表情が、何故だかちょっぴり嬉しそうに見えるのは、オレの気のせいであろうか。
「うっ」
不意に第三王子がくぐもった声を上げた。
ついさっきまでの余裕も何処へやら。額には脂汗が滲み顔色も真っ青。
どうやら薬が効いてきたらしい。
「わ、わかったよ。ぼくがわるかった。だからもういいだろう……」
不遜な態度から一転して下手に出るヘリオス。それまで言い争いをしていた弟の急変に、姉のファチナも怪訝そう。
彼はお尻の辺りをモジモジさせながら、すぐにでもこの場を逃げ出そうとする。
幼いながらも彼もまた男の子。恥も知れば外聞も見栄もある。もしも皆の前で粗相しようものならば、被る不名誉は計り知れない。だからこそすぐにでも撤退したい。なのに周囲への手前、簡単に許すわけにはいかない姉が立ち塞がる。
しおらしい言葉を口にして、一刻も早くこの場から立ち去ろうと画策する弟を「ちょっと待ちなさい。まだ話は終わっていないわ」と引き留める非情なる姉。
事情を知るオレはひとりほくそ笑む。
自身の尊厳を守るために涙目なヘリオス。
王族としての尊厳を守るために必死なファチナ。
互いの尊厳を掛けた戦いはすぐに決着がついた。
第三王子が強引に姉の手を振りほどいて、脱兎のごとく逃げ出したのである。
古今東西、姉に勝てる弟はいない。奇しくも彼女はそれを証明してみせた。
でも遠ざかるヘリオスが途中で一瞬立ち止まったのを、オレは見逃さなかった。
《南無南無。強く生きろよ、少年》
オレは心の中で冥福を祈っておいた。
「本当にごめんなさい」
前かがみ四十五度、王女の全力の謝罪。
暖簾のように垂れ下がるハニーブロンドヘアーに覗く頭頂部。
これを前にして否といえる豪胆な貴族が果たしているのだろうか? 少なくともこの場にはいない。十二才の本気に抗える五才児なんて存在しない。
しかし彼女のこの誠意ある謝罪が功を奏する。体面ばかりを気にしたものよりも、よっぽどみんなの心に響いた。
「そんな、おうじょさまのせいではありませんわ」という女の子たちからの慰めと労りの声が上がる。あの弟ではさぞやご苦労をとの同情が一身に集まる。男の子たちの目には健気に頑張る姫さまと、その姿が映ったらしく彼らの幼い義侠心を大いに刺激した。
大変遺憾ながら第三王子という敵を前にして、この場のみんなは団結し絆を深めることとなった。
結果だけみれば交流とお披露目を兼ねた、王家主催のお茶会は成功といえなくもない。
これがもしも、すべて計算づくだったら心底恐ろしいところだが、ファチナの様子を伺うに、その心配はなさそう。
オレとしてもわざわざ招待された手前、なんら仕事をしなかったとの誹りは免れたいので、ここらで一発、この日のために開発しておいた「スーラ式メリーゴーラウンド」を披露するとしようか。
第二側妃を母に持ち、姉に第一王女がいる。この姉が今回の茶会の差配を任せられている人物で、青いスーラであるオレをこの場に招いたお人でもある。
若干十二歳にして大事な場を任されていることからもわかるように、王の信任厚くて優秀、周囲の覚えも目出度い。もしも女性じゃなかったらと惜しむ声が絶えない。なにせこの国では残念なことに男子にのみ王位継承権が発生するから。
そんな姉の本当に弟なのか? と疑いたくなるほどにヘリオスの評判は悪い。
彼のお付きは王城内屈指の離職率を叩き出す職場、人材の墓場と称される場所。
五歳にして我儘王子の名を欲しいままにしている。
オレやアンケル爺が接触を危険視し、避けたかった人物。
母子揃って、関わり合いになりたくない相手ランキング一位と二位を独占。
その第二位がいま目の前に。しかも大勢の参加者がいる茶会の席にて、女の子の髪の毛を掴んでは、引き倒すという乱暴狼藉を働く。これには周囲も騒然。
「オレはおうじだぞ。えらいんだ。なんかもんくあるのか」
挙句に注意しようとした相手に吐き出した台詞がコレだ。
もう怒りを通り越して呆れるしかない。みなも同じようで唖然としている。
第三王子の登場により場はいっきにシラけた。
きっとその意味を理解することもなく、王族の権威を振りかざしているのだろう。彼の年齢を考えたら誰が悪いのかなんて一目瞭然。周囲の大人たちである。甘やかし、勘違いさせたまま放置する……なんて、性質の悪い。悪意すら透けて見えてくる。
なんだかオレにはこの子が無性に憐れに思えてきた。だからといって見逃すわけにはいかないがな。
それはオレの御主人さまも同じだったみたい。
妙に大人しいなと、チラリと顔を覗いてみたら一切の表情が失せていた。これはクロアが本気で怒っているときの顔だ。体中のすべてのエネルギーを、固めた拳に集中するがゆえに、顔のわずかな筋肉の動きさえをも止まる。
髪を引っ張られて尻もちをついている親友。涙目になっているメーサの姿に、いつになく激怒している。
ヤバい! いまのクロアの実力ならば、出来の悪い聖護院大根なんて、一撃で粉砕する。あちこちが軽くモゲちゃう。
クロアが左の腕輪に手を触れようとしている。加重制御を外すつもりだ。
本気だ……、本気で金髪幼女は目の前の敵を殺るつもりだ。
気持ちはわかるが、さすがに彼女の手をこんな奴のために汚させるわけにはいかない。
最早、猶予はない。オレは即座に動く。
かつて泉の森の奥で開発に成功した、お腹がヤバくなる薬。
以前にクロアを苦しめていた、クソ野郎にも使用したこともあるので、効果は保証済み。ソレをスーラボディの体内にて薄める。原液のままだと大人でも危険だからな。いくらクソガキとはいえ相手はまだ子供。おっさんも手心ぐらいは加える慈悲はあるさ。
即効性を残しつつも、効果を抑える。せいぜい二回ぐらいで苦しみから解放されるようにしておこう。ちょっと調整が難しいが何とか成功。
あとは体を変形して銃もどきを構え、極粒な薬液を射出。
狙いはあやまたず第三王子の口の中へ。
まるで自分という存在を誇示するかのように、暴言を振り撒き、周囲を威嚇していたヘリオスの喉がごっくんと動いたのを確認。
これであとは待つばかり。すぐにでも薬が効き始めるはず。だから何とかいまにも動き出しそうなクロアを足止めせねば。そう考えていたタイミングで姿を現したのは、巷で出来る女と評判の噂の女。
第一王女ファチナ・ラ・パイロジウム、その人である。
「貴方は何をしているのですか! その手をすぐにお離しなさい! ヘリオス!」
すごい剣幕で近寄ってきては、馬鹿王子を怒鳴りつける美少女。
ハニーブロンドの豊かな髪を逆立てながら、金色の瞳でキッと弟を睨む。
これにはさしものヘリオスも怯んで、咄嗟にメーサの髪を掴んでいた手を離す。しかしその程度でへこたれるぐらいならば、とっくに彼の人格は矯正されている。へらへらしては、なんのかんのとはぐらかし、姉に抵抗する弟。王子の暴挙から始まった突然の姉弟の言い争い。これを周囲で見守る五歳児たちに、どうにかしろというのは酷というもの。黙って見届けることしか出来ない。
そのドサクサに紛れてオレはメーサを救出。
「だいじょうぶ。メーサちゃん」
心配するクロア。
「うん。ありがとう。わたしはたいじょうぶ。ちょっと、おどろいただけだから」
もう平気だと笑って応えるメーサ。
自慢のシングルドリルの先っちょが、握られたせいで、少し潰れてしまっていた。それを目にしたクロアの瞳に再び剣呑な色が宿る。
「やっぱりゆるせない! アイツ、ちょっとヤってくる!」
揉めている姉弟のところに向かおうとするクロアを、懸命に止めようとするメーサ。
「わたしはダイジョウブだからー」と言いながらクロアに抱きつく彼女の表情が、何故だかちょっぴり嬉しそうに見えるのは、オレの気のせいであろうか。
「うっ」
不意に第三王子がくぐもった声を上げた。
ついさっきまでの余裕も何処へやら。額には脂汗が滲み顔色も真っ青。
どうやら薬が効いてきたらしい。
「わ、わかったよ。ぼくがわるかった。だからもういいだろう……」
不遜な態度から一転して下手に出るヘリオス。それまで言い争いをしていた弟の急変に、姉のファチナも怪訝そう。
彼はお尻の辺りをモジモジさせながら、すぐにでもこの場を逃げ出そうとする。
幼いながらも彼もまた男の子。恥も知れば外聞も見栄もある。もしも皆の前で粗相しようものならば、被る不名誉は計り知れない。だからこそすぐにでも撤退したい。なのに周囲への手前、簡単に許すわけにはいかない姉が立ち塞がる。
しおらしい言葉を口にして、一刻も早くこの場から立ち去ろうと画策する弟を「ちょっと待ちなさい。まだ話は終わっていないわ」と引き留める非情なる姉。
事情を知るオレはひとりほくそ笑む。
自身の尊厳を守るために涙目なヘリオス。
王族としての尊厳を守るために必死なファチナ。
互いの尊厳を掛けた戦いはすぐに決着がついた。
第三王子が強引に姉の手を振りほどいて、脱兎のごとく逃げ出したのである。
古今東西、姉に勝てる弟はいない。奇しくも彼女はそれを証明してみせた。
でも遠ざかるヘリオスが途中で一瞬立ち止まったのを、オレは見逃さなかった。
《南無南無。強く生きろよ、少年》
オレは心の中で冥福を祈っておいた。
「本当にごめんなさい」
前かがみ四十五度、王女の全力の謝罪。
暖簾のように垂れ下がるハニーブロンドヘアーに覗く頭頂部。
これを前にして否といえる豪胆な貴族が果たしているのだろうか? 少なくともこの場にはいない。十二才の本気に抗える五才児なんて存在しない。
しかし彼女のこの誠意ある謝罪が功を奏する。体面ばかりを気にしたものよりも、よっぽどみんなの心に響いた。
「そんな、おうじょさまのせいではありませんわ」という女の子たちからの慰めと労りの声が上がる。あの弟ではさぞやご苦労をとの同情が一身に集まる。男の子たちの目には健気に頑張る姫さまと、その姿が映ったらしく彼らの幼い義侠心を大いに刺激した。
大変遺憾ながら第三王子という敵を前にして、この場のみんなは団結し絆を深めることとなった。
結果だけみれば交流とお披露目を兼ねた、王家主催のお茶会は成功といえなくもない。
これがもしも、すべて計算づくだったら心底恐ろしいところだが、ファチナの様子を伺うに、その心配はなさそう。
オレとしてもわざわざ招待された手前、なんら仕事をしなかったとの誹りは免れたいので、ここらで一発、この日のために開発しておいた「スーラ式メリーゴーラウンド」を披露するとしようか。
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