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34 転生者の末路 後編
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たまたま図書室の片隅で見つけた分厚い本。
装丁は革張りで茶色の無地に、縁に等間隔で鋲が打たれてある。
およそ一般受けしない無骨なデザインだ。いかにもお堅い本という印象を受ける。にもかかわらずタイトルはまるで違った。
本の表題は「世にも珍妙な人たち」。
著者が理解しがたい情熱でもって、国内外から選りすぐりの珍奇な人間の記録をまとめたもの。最後のあとがきにて、自分もこの本の中の人たちと同じだ、と名言している点が潔い。なんともいえないB級臭がぷんぷんする。気になって本を手にとってみて、オレは驚いた。
その中に「転生」という文字を見つけたからだ。
ずっとその可能性について、考えてはいた。
もしかしたらオレと同じ、この世界に転生している奴が、どこかにいるんじゃないのかと。だから森から人里に降りてきたときから、それとなく情報は探っていた。
前世で読んだ小説とかだったら、記憶を駆使して派手に立ち回っている可能性が高い。
そこでオレは初めて立ち寄った人の領域、辺境のキャラトスにてギルド巡りを敢行したことがある。
もしも記憶チートを発揮していたら、何某かの功績を残しているはずと睨んで。
まず最初にオレは冒険者ギルドを訪れた。
たぶん前世の記憶を持っていたら「異世界ファンタジー? だったら冒険でしょ」とか言い出しかねない思ったから。
これまでにない発想で瞬く間にS級になっているとか。最高の討伐記録を誇るとか。
転生者が成し遂げそうなことを色々と考え、資料を漁るも該当者なし。現在からかなり古い記録にまで遡って調べてみたが成果はなかった。
うーん。いかに前世の記憶があろうとも、体力勝負の冒険者では厳しいか。
前世で普通に生活していたら、まず生き物を殺したり絞めたり解体したりしない。切った張ったのバイオレンスな人生を送っていたのならばともかく、闘いとは無縁であっただろうし。
ちょっと考えが安直すぎたか……。
次にオレが訪れたのは商業ギルド。
前世の記憶持ちといえば知識チート。
まったく新しい商売。まったく新しい発明品。まったく新しい料理。まったく新しい食材。体力勝負の冒険者とは違って、こちらは頭脳とアイデア勝負。極端な話、前世の百円ショップに販売されていた便利グッズの数々を、今世で再現して実用化するだけでも多大な利益が見込めるだろう。オレたちの当たり前が、ここの人たちにとっては当たり前じゃない。ほんの些細なことが大きな衝撃を産み出す起爆剤と為り得る。
と考えて調べてみたのだが……こちらも当りなし。
あれ? こんなハズでは。
鍛冶ギルドでも一向に成果なし。
もし男の転生者がいたら、刀の一本ぐらい再現しているかと思ったのに。
ボウガンは元からあった。あと銃はないけれども大砲もどきはあった。こちらは魔法との併用が前提とされた攻城兵器だったけどな。そうなんだよ。こっちの世界には魔法があるんだよ。下手な物理法則なんて捻じ曲げちまう。
ちゅうと半端な科学知識なんて軽くあしらわれて終わりだ。きっと相手にもされない。
魔道具を扱う錬金術ギルドには、ちょっと期待していた。
なにせここでは照明器具に冷蔵庫やらエアコンみたいな品が実用化されている。
これらの発想ってなんだかオレがいた元の世界みたいじゃない? きっと開発段階で転生者が絡んでいるに違いない。
……絡んじゃいなかった。
何代にも渡って地道な研究の積み重ねの上に製品化されていた。
ぽっと出の知識チートがサクッと開発したとか考えて、本当にごめんなさい。
魔法ギルドも冒険者ギルド同様に該当者なし。
優れた魔法を行使するのって才能とたゆまぬ努力が必要。魔力量や魔力回路による制約も多いから、産まれた種族の影響も大きい。転生者ならばきっと魔法に喰いついただろうが、そう都合よくはいかなかったのだろうかなぁ。
他にも政治、芸術、文化面などの観点からも調査してみるものの、やはりこちらも該当者なし。
これはもう、オレ以外には転生した奴はいないのかもしれない。
ほぼほぼ諦めかけていたところで、「世にも珍妙な人たち」という本に出会えた。
オレの読み通りに転生者は他にもいた。
だがそれはオレが予想していたものとはまるで違う存在であった。
本を読み終え、彼の歩んだ人生を知ってオレは理解する。
転生なんて甘くないということを。
なまじ前世の記憶を持ったまま転生する。
最初の障害は前世と今世とのギャップだ。価値観の違い。倫理観の違い。文化の違い。ありとあらゆる違いが襲ってくる。もの凄い圧力だろう。下手をすると精神が崩壊しかねないほどに。果たして赤子の身で耐えられるだろうか。
次に障害となるのは精神と肉体のズレ。赤子なのに精神はほぼ確立している歪な状態。明確に存在する自我。思い通りに動かない体。ようやく体が動くようになってからは周囲との差に困惑する。無邪気にバブバブしている同年輩の横で、我思うゆえに我あり。
精神年齢があまりにも違いすぎる。ときにこの差は軋轢を生む。よほどの人格者か冷静に物事を把握出来る人物でもない限り、中の人はきっと孤立する。いきなり異世界に放り出された心境を察するに、孤独感も凄まじいことであろう。
帰りたい。戻りたいと泣き暮れる。絶望してしまう者もいるだろう。
物語の登場人物たちのように、早々に割り切れるほうが、よほどオカシイのだ。
体がスーラ、中身がおっさんのオレも同じような状態ではあったのだが、あまりにも動けない期間が長かったせいで、かえって開き直れた。あと生物としての存在そのものが孤立していたから、孤独もへったくれもなかったがな。
さて、諸々に耐え忍んで成長した転生者がいたとして、大成するかというと、たぶん難しい。クリアしなければならない問題があまりにも多すぎる。
知識はある。記憶もある。精神も成長した。体力も育った。だがそれだけでは足らない。よき理解者がいるのか? 協力者はいるのか? 財力はあるのか? 地位はあるのか? 自分が思い通りに行動できる環境にあるのか?
転生した先が貴族で、お金持ちで、両親は理解力があって愛情深く、周囲の大人たちも自分に肯定的で好きにさせてくれる……、これだけの好条件を産まれた時点で獲得している。
偶然に偶然に偶然に多大な幸運が重なって、恵まれた家に産まれました。やったね! 産まれながらの勝組決定! なんてお伽噺、まずありえない。確率は限りなくゼロに等しい。
前世とかけ離れた存在に転生している可能性も捨てきれない。
オレが今もこうして生きていられるのは、スーラに産まれたからという一事に尽きる。
数多のモンスターが闊歩し、血で血を争う生存競争を繰り広げているこの世界。もしも他のモンスターだったらと考えたら、即答で無理と断言できる。それこそドラゴンでもない限り、弱肉強食な食物連鎖に呑み込まれるだろう。
みんなに無視される謎生物だからこそ、おっさんは生き残れた。
もしや、コレこそがスーラという種族の生存戦略か!
転生者たちの末路。
心が壊れて狂人として処理されるか。
奇異な目に晒され続けて、肩身の狭い思いをするのか。
知識を強者に利用され、喰いモノにされるか。
本に記録されていた男のように、周囲に馴染めず自滅の道を辿るのか。
もしくはトラブルを避けるために口をつぐんで生きていくのか。
おそらくはコレが正解なのかもしれない。
《転生して知識チートで大暴れ! なんて所詮は夢物語か……》
おっさんは自分の幸運を噛みしめつつ、 読み終えた本を棚に戻し、図書室を後にした。
装丁は革張りで茶色の無地に、縁に等間隔で鋲が打たれてある。
およそ一般受けしない無骨なデザインだ。いかにもお堅い本という印象を受ける。にもかかわらずタイトルはまるで違った。
本の表題は「世にも珍妙な人たち」。
著者が理解しがたい情熱でもって、国内外から選りすぐりの珍奇な人間の記録をまとめたもの。最後のあとがきにて、自分もこの本の中の人たちと同じだ、と名言している点が潔い。なんともいえないB級臭がぷんぷんする。気になって本を手にとってみて、オレは驚いた。
その中に「転生」という文字を見つけたからだ。
ずっとその可能性について、考えてはいた。
もしかしたらオレと同じ、この世界に転生している奴が、どこかにいるんじゃないのかと。だから森から人里に降りてきたときから、それとなく情報は探っていた。
前世で読んだ小説とかだったら、記憶を駆使して派手に立ち回っている可能性が高い。
そこでオレは初めて立ち寄った人の領域、辺境のキャラトスにてギルド巡りを敢行したことがある。
もしも記憶チートを発揮していたら、何某かの功績を残しているはずと睨んで。
まず最初にオレは冒険者ギルドを訪れた。
たぶん前世の記憶を持っていたら「異世界ファンタジー? だったら冒険でしょ」とか言い出しかねない思ったから。
これまでにない発想で瞬く間にS級になっているとか。最高の討伐記録を誇るとか。
転生者が成し遂げそうなことを色々と考え、資料を漁るも該当者なし。現在からかなり古い記録にまで遡って調べてみたが成果はなかった。
うーん。いかに前世の記憶があろうとも、体力勝負の冒険者では厳しいか。
前世で普通に生活していたら、まず生き物を殺したり絞めたり解体したりしない。切った張ったのバイオレンスな人生を送っていたのならばともかく、闘いとは無縁であっただろうし。
ちょっと考えが安直すぎたか……。
次にオレが訪れたのは商業ギルド。
前世の記憶持ちといえば知識チート。
まったく新しい商売。まったく新しい発明品。まったく新しい料理。まったく新しい食材。体力勝負の冒険者とは違って、こちらは頭脳とアイデア勝負。極端な話、前世の百円ショップに販売されていた便利グッズの数々を、今世で再現して実用化するだけでも多大な利益が見込めるだろう。オレたちの当たり前が、ここの人たちにとっては当たり前じゃない。ほんの些細なことが大きな衝撃を産み出す起爆剤と為り得る。
と考えて調べてみたのだが……こちらも当りなし。
あれ? こんなハズでは。
鍛冶ギルドでも一向に成果なし。
もし男の転生者がいたら、刀の一本ぐらい再現しているかと思ったのに。
ボウガンは元からあった。あと銃はないけれども大砲もどきはあった。こちらは魔法との併用が前提とされた攻城兵器だったけどな。そうなんだよ。こっちの世界には魔法があるんだよ。下手な物理法則なんて捻じ曲げちまう。
ちゅうと半端な科学知識なんて軽くあしらわれて終わりだ。きっと相手にもされない。
魔道具を扱う錬金術ギルドには、ちょっと期待していた。
なにせここでは照明器具に冷蔵庫やらエアコンみたいな品が実用化されている。
これらの発想ってなんだかオレがいた元の世界みたいじゃない? きっと開発段階で転生者が絡んでいるに違いない。
……絡んじゃいなかった。
何代にも渡って地道な研究の積み重ねの上に製品化されていた。
ぽっと出の知識チートがサクッと開発したとか考えて、本当にごめんなさい。
魔法ギルドも冒険者ギルド同様に該当者なし。
優れた魔法を行使するのって才能とたゆまぬ努力が必要。魔力量や魔力回路による制約も多いから、産まれた種族の影響も大きい。転生者ならばきっと魔法に喰いついただろうが、そう都合よくはいかなかったのだろうかなぁ。
他にも政治、芸術、文化面などの観点からも調査してみるものの、やはりこちらも該当者なし。
これはもう、オレ以外には転生した奴はいないのかもしれない。
ほぼほぼ諦めかけていたところで、「世にも珍妙な人たち」という本に出会えた。
オレの読み通りに転生者は他にもいた。
だがそれはオレが予想していたものとはまるで違う存在であった。
本を読み終え、彼の歩んだ人生を知ってオレは理解する。
転生なんて甘くないということを。
なまじ前世の記憶を持ったまま転生する。
最初の障害は前世と今世とのギャップだ。価値観の違い。倫理観の違い。文化の違い。ありとあらゆる違いが襲ってくる。もの凄い圧力だろう。下手をすると精神が崩壊しかねないほどに。果たして赤子の身で耐えられるだろうか。
次に障害となるのは精神と肉体のズレ。赤子なのに精神はほぼ確立している歪な状態。明確に存在する自我。思い通りに動かない体。ようやく体が動くようになってからは周囲との差に困惑する。無邪気にバブバブしている同年輩の横で、我思うゆえに我あり。
精神年齢があまりにも違いすぎる。ときにこの差は軋轢を生む。よほどの人格者か冷静に物事を把握出来る人物でもない限り、中の人はきっと孤立する。いきなり異世界に放り出された心境を察するに、孤独感も凄まじいことであろう。
帰りたい。戻りたいと泣き暮れる。絶望してしまう者もいるだろう。
物語の登場人物たちのように、早々に割り切れるほうが、よほどオカシイのだ。
体がスーラ、中身がおっさんのオレも同じような状態ではあったのだが、あまりにも動けない期間が長かったせいで、かえって開き直れた。あと生物としての存在そのものが孤立していたから、孤独もへったくれもなかったがな。
さて、諸々に耐え忍んで成長した転生者がいたとして、大成するかというと、たぶん難しい。クリアしなければならない問題があまりにも多すぎる。
知識はある。記憶もある。精神も成長した。体力も育った。だがそれだけでは足らない。よき理解者がいるのか? 協力者はいるのか? 財力はあるのか? 地位はあるのか? 自分が思い通りに行動できる環境にあるのか?
転生した先が貴族で、お金持ちで、両親は理解力があって愛情深く、周囲の大人たちも自分に肯定的で好きにさせてくれる……、これだけの好条件を産まれた時点で獲得している。
偶然に偶然に偶然に多大な幸運が重なって、恵まれた家に産まれました。やったね! 産まれながらの勝組決定! なんてお伽噺、まずありえない。確率は限りなくゼロに等しい。
前世とかけ離れた存在に転生している可能性も捨てきれない。
オレが今もこうして生きていられるのは、スーラに産まれたからという一事に尽きる。
数多のモンスターが闊歩し、血で血を争う生存競争を繰り広げているこの世界。もしも他のモンスターだったらと考えたら、即答で無理と断言できる。それこそドラゴンでもない限り、弱肉強食な食物連鎖に呑み込まれるだろう。
みんなに無視される謎生物だからこそ、おっさんは生き残れた。
もしや、コレこそがスーラという種族の生存戦略か!
転生者たちの末路。
心が壊れて狂人として処理されるか。
奇異な目に晒され続けて、肩身の狭い思いをするのか。
知識を強者に利用され、喰いモノにされるか。
本に記録されていた男のように、周囲に馴染めず自滅の道を辿るのか。
もしくはトラブルを避けるために口をつぐんで生きていくのか。
おそらくはコレが正解なのかもしれない。
《転生して知識チートで大暴れ! なんて所詮は夢物語か……》
おっさんは自分の幸運を噛みしめつつ、 読み終えた本を棚に戻し、図書室を後にした。
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追記(2021/10/7)
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