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039 デパートへGO! ― 大昭和展
しおりを挟むイベント会場の入り口には長蛇の列が!
というほどでもなく、そこそこ。
そして中もそこそこの賑わいなのは、有料制なのと催しも終盤の頃合いだから。
つまりイベントとしては旬がすぎており、かといってラストにもう一番、大盛り上がりをするには、少し早すぎる。
という微妙な時期のおかげです。
なのでクダンちゃんたちは、じっくりと展示物を堪能できました。
クダンちゃんは昔の昭和が好きです。
今年は昭和204年なので、同じ年号の続きのようですが、じつはちがいます。
現在使用されているのは新暦から設置されたモノ。
かつて世界情勢が比較的落ち着いており、なおかつ次々と新しいモノが産み出され、人民が仕事に趣味にと人生を謳歌していた、忙しくも熱い時代。
それにあやかってつけられたのが、いまの昭和なのです。
ちなみに昔の昭和時代は、西暦によると1926年から1989年頃だそうです。
昔の昭和時代には、いろんなモノが登場しました。
なかには世界を変えたとまで言われる発明なども……
それらの一部が抜粋されて会場には展示されています。
エクステンダー。
のちに自撮り棒と呼ばれる品。誕生には諸説あるが、最初に特許を取った自撮り棒は80年代に日本で作られたそうである。
カラオケ。
テープのプレーヤーとアンプを組み合わせたモノ。
音源から歌だけを抜いて、バックの音楽だけを流し、それに合わせてマイク片手に歌って楽しむ。大衆の娯楽として広く普及し、その後、機械はどんどんと進化を遂げていく。
ちなみに「カラ」は中身がない。「オケ」はオーケストラの略で当時の放送業界用語。
このふたつが合体してのネーミングは俊逸にて、世界中で親しまれる愛称となった。
カローラ。
日本車の代名詞にして、世界にその優秀さを知らしめた名車である。
とにかくめちゃくちゃ売れに売れ過ぎたもので、当時のメーカー社長が「いっそのこと社名をカローラに変えちゃおうか」とつぶやいたとか、つぶやかなかったとか。
インスタントラーメン。
ラーメンそのものは大陸発祥の食べ物だが、日本で初めてインスタントラーメンが1958年に発売され、今やどこの家庭にもふつうに備蓄されているぐらいに普及している。
もはや国民食にして、ひとつの文化といっても過言ではない。
食品業界に変革をもたらした、偉大な食べ物。
ウォークマン。
音楽を持ち歩くをテーマに開発された携帯用テーププレーヤー。
そのコンパクトさ、手軽さ、斬新かつキャッチーな見た目などなど。
当時の若者たちのハートをがっちりワシ掴みにし、世界的に爆発的ヒットを飛ばす。
あんまりにも流行し過ぎて、サルまでウォークマンを持ち歩いていたらしい。
四角いスイカ。
高価な観賞用果物として作られた。
ありそうでなかったユニークな発想と見た目の可愛さもあって、けっこうな評判となる。話のネタにと求める人が続出した。
とはいえ作り方は簡単。
アクリル板や強化プラスチックなどの透過性のある箱でスイカを育てるだけ。
日光さえちゃんと当てていたら、四角く育つ。
なお味は手間暇をかけて育てる分、かなり甘くなるらしい。
数独。
頭の体操として世界的人気を博し、その人気はいまなお続いている異例のロングセラーパズル。
クダンちゃんのカカさまも大好き。
VHS。
ビデオ・ホーム・システムの略。家庭用ビデオ規格にて、別の規格「ベータマックス」との血で血を洗う熾烈な競争は、のちに「仁義なき戦い・プロジェクトV」と映画化もされて好評を博す。
なお本作が発売されたのは、もちろんVHSであった。
電気炊飯器。
いまでは当たり前のこの家電も昭和に爆誕する。開発者の意図としては、たいへんな家事労働を少しでも減らしてあげたいとの優しい想いから。
しかし世論からはおもいのほか、反発を喰らうことになる。
なんでも一部の識者から「ただの手抜きではないのか?」「そんなものが主婦の代わりになってたまるか!」などなど。
けれども、そんな声は自然と消えていく。
なぜなら本当に便利だったから。
当時、人気の若手女優を起用したテレビCMでの「結婚指輪もいいけれど、やっぱり電気炊飯器を買ってくれなくちゃ、お嫁に行ってあげないんだからね、プンプン」という台詞がお茶の間に大ウケしたこともまた、販売促進に拍車をかけたそうな。
ポケット電卓。
世界初の携帯型、電池式、印刷機能付き電卓。
「いや、印刷はいらんがな!」というツッコミが殺到し、のちにその機能をはぶいた品が発表されるやいなや、空前の大ヒットとなった。
これにより存続が危ぶまれたソロバン業界であったが、それは杞憂に終わる。
パチパチと珠をはじく侘び寂びは、じつによきものとして、いまなお愛されており、実用されている。
エレクトロ・ジャイロケータ。
いまでいうところのカーナビ。その原型は、なんと昭和後期にすでに作られていた!
もっともいまのようなコンパクトなものではなくて、「どうやって搭載するの?」というぐらいに大きなモノだったけど。
……などなど。
この他にも昭和時代を彩った名品・珍品が数多く展示されており、クダンちゃんはずっと興奮しっぱなし。
それを「どうどう」となだめるカエちゃん。
でもってチヨちゃんはチヨちゃんで、食べ物関連の展示物があるたびに足がピタリと止まるものですから、こちらの世話も焼かなければいけないので、とてもたいへん!
「アーン、あたいもワープロとやらをじっくり見たいのに~」
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