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011 部活紹介イベント
しおりを挟む早いもので入学式から一週間が過ぎました。
いまだに教室内の空気は、やや緊張を孕んでいるものの、それも日に日に薄まっています。
一年生たちも新しい環境にぼちぼち慣れてきた頃。
部活動の紹介イベントが催されました。
場所は体育館で、各部の持ち時間は五分にて、壇上にあがりパフォーマンスなどを披露しては、自分たちの部活をアピールします。
サッカー、野球、バスケットボール、バトミントン、陸上、バレー、テニス、弓道、ハンドボール、銃剣道、柔道、登山、空手、ボーリング、卓球、ビリヤード、旧体操、新体操、ダンス、ウエイトリフティング、水泳、クリケット、ラグビー、ゴム跳び、自転車などの運動部。
吹奏楽、合唱、美術、茶道、書道、軽音楽、写真、料理、演劇、マイコン、文芸、天文学、囲碁・将棋・オセロ、競技かるた、漫画研究会、放送、新聞、バイオ生物、科学、猫型ロボット工学、迷々、園芸、詭弁論、フラッシュあやとり、などの文化系の部。
あとはチアイーディング、応援団などの他には生徒会なんかも!
つばくろ高校は部活動が盛んで、本校とは別棟に部活専用の校舎があるほど。
マイナースポーツから、いったい何をやっているのか首をかしげるようなものまで、じつに多種多様。
生徒会非公認の地下同好会まで合わせたら、その数は優に100を超えるんだとか。
そうそう、生徒会も変わっています。
ふつうは推薦や立候補など、校内選挙で選ばれる生徒会のメンバーが、当校では部活動の一環として行われているのです。
どうしてなのかは不明にて、つばくろ高校の七不思議のひとつに数えられているそうです。なお、残り6つについては、また別の機会に……
〇
各部ともに趣向を凝らした出し物にて、一年生たちの興味を惹いては新入部員を確保しようと躍起になっています。
吹奏楽部や合唱部などは、人前で練習の成果を披露するのはお手の物。生演奏はすごい迫力でした。
銃剣道などの格闘系の部は気合いの入った型や演舞で、押忍!
演劇部は有名な絵本「水色オオカミのルク」のワンシーンを、ミュージカル風にアレンジした作品で、観客たちをおおいに沸かせました。男装した先輩がとにかくステキで、客席からはキャアキャアと黄色い声援が飛び交い、これがなかなか鳴りやみませんもので、司会進行の方がなだめるのに、それはもう難儀しておりました。
なおこの舞台の脚本は文芸部が担当したとのこと、つまりは演劇部と文芸部の合作ですね。
サッカー部やバスケットボール部などは、リフティングやドリブルなどで華麗なテクニックを披露し、新体操部は蝶のように舞い、旧体操部はドドンと人間ピラミッドを構築しては、みなの度肝を抜きます。
詭弁論部はペラペラと嘘八百を並べては舌先三寸にて観覧する私たちを煙に巻き、科学部は怪しげな実験器具にて電気ビリビリなド派手なパフォーマンス、バイオ生物部は自慢のキメラを発表し、猫型ロボット工学部は製作途中のロボットを実際に動かせてみせ、園芸部は育てた銀のバラを特別に大公開!
どれも見応えのある出し物ばかり。
おもいのほかに楽しい催しとなった部活見学会も、いよいよおしまい。
締めは生徒会でした。
ステージにて背筋をのばし並び立つメンバーたち。
それらを従え、壇上のマイクを握るのはもちろんリーダーである生徒会長の天海璃音です。
彼女が舞台袖から颯爽とあらわれるなり、今日一番の歓声と拍手が沸き起こりました。
これによりイベントが行われている体育館全体がビリビリ震えるほど。
なのに、天海先輩が軽く手をあげるだけで、その騒ぎがピタリとおさまってしまいました。たったこれだけで興奮する生徒たちを御するなんて、さすが天海先輩です。
そんな圧倒的人気とカリスマ性を持つ天海先輩は、グダグダと活動内容のアピールなんてしません。
「より充実した高校生活を送りたいのならば、ぜひ生徒会へ。退屈している暇なんてないことだけは保証するよ」
ただそれだけ。
ですがそれだけできっと十分なのでしょう。
その証拠に周囲からは「わたし、生徒会にしようかしら」「ぼくも」なんて声が、はやくもチラホラ聞こえてくるんですもの。
大盛況のうちに部活紹介イベントは終了しました。
この後は、個別に部活を見学しては、どこに所属するかを決めます。
なお本校生徒は必ずひとつはどこかの部に所属しなければいけません。
希望する部が定員に達してしまうと入れなくなるので、あんまりのんびりともしていられません。
クダンちゃんはさっそくカエちゃんといっしょに、目星をつけてある部活を見てまわることにしました。
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