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Genesis 2
21st Century
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西暦二〇〇〇年。
「貴方達に集まってもらったのは他でもない。人類は、地球は今、様々な危機に直面している。しかし、人類は気付いていない。自分達が自らを滅ぼしている事を。だから、我々の様な存在が人類に先立つ必要があるのだ。基礎理論から先端技術まで、分野・国籍を問わずあらゆる専門家を集めたのはその為だ。人類を救うには人類より優れた存在が必要なのだ。今ここに、「世界救済組織」を設立する」
世界中の研究者や企業や政治家を厚め、「世界救済組織」は、当事者達以外からは一切秘密裏にされ、国際社会の裏で暗躍し始めた。
西暦二〇二六年、世界でも有数の某科学技術開発企業が宇宙船を飛ばし、見事有人火星探査計画に成功した。
到着から地球帰還まで起こった出来事はその企業の上層部によって一般に秘匿された。
唯一分かった情報は、乗組員の内二名が火星で死亡、内三名が地球帰還までに死亡、内三名が帰還後二年後に死亡、計八名の乗組員全員が死亡したとの事。つまり、火星で起こった出来事を知る当事者は一切居なくなった。
また、計画に携わった企業は、それから僅か五年で世界中でも圧倒的な経済力を有するにまで至った。火星から持ち帰った成果によるものだと思われているが、真相は不明。
西暦二〇四五年。
「教授、始めましょう」
「うむ、観測開始だ」
目の前にあるのは、巨大なパイプらしき円筒形のものが横たわっている。その直径は三十メートルにも達するだろう。良く見れば、円を描く様にして僅かにカーブがあるのが分かる。
「量子加速器稼働開始」
観測者の告げ――ゴウン、と低音と振動が辺り一帯に。研究者達は驚きもせず、暫く変化を待っている。
「何か変化はないか?」
「今の所は加速中の素粒子によるエネルギー反応だけですね。まだこれからでしょう」
「ああ、ちと気が短かったかもしれんな」
何十分と時間が経ったが、研究者達は依然として持ち場に着いたまま変化が起こるのを待っていた。
途端に、巨大な量子加速器の放つ音が一際高い音階を奏でた。
「……来ました! 例の反応です!」
「おおっ!」
研究者達が一斉にモニターを見る。
「やはり同じです。素粒子が存在するのは観測されている筈なのに、質量・弱い相互作用・電磁気・強い相互作用、どの力も検出されません」
「ではこれに信号パターンエネルギーを与えろ」
操作盤の前に座る研究者が指示通りにコンピューターを操作する。
今度は待つ必要がなかった。
高音から低音に、量子加速器が唸った。
「素粒子の存在が消失! 代わりに熱エネルギーが検出されました!」
「よし、今回はこれで終了だ。皆良くやったぞ。今日は私の奢りだ」
轟音は止み、研究者達はそれぞれの持ち場から離れた。
「あとは検証を重ねて結果を確かめるだけですね」
「そうだな……それ自体は存在するのに何も“無い”。だが、さっきの様に少なくとも熱エネルギーには変化する事は確かめられた。もしこれが他のエネルギーにも変化するのならば、きっと人類に繁栄をもたらしてくれるに違いない」
西暦二〇五〇年。
「「エネリオン」が検出されました」
「では測定しろ」
画面を見る科学者やオペレーター達。彼らが見ているのは、地表から数十万キロメートルも離れた地中から送られてくる映像だ。
すると、画面の端に表示されたグラフの一本の数値が極端に大きく振れた。
「間違いありません、火星で発見された物質と同じ構造をしています」
「やはり地球にも存在したのか」
「しかし非常に微量です。これを集めて精練するにはどれ程手間とエネルギーが必要になる事でしょうか……」
「これが将来人類にとって膨大な利益を生み出してくれるとは思いもしないだろう」
西暦二〇五八年。
「テストを行います」
研究者たちが観察するのは、周囲をコンクリートと強化ガラスで囲んだ部屋の中に居る、一人の男。
その人物は正面にあった一辺二メートルのコンクリート塊へ歩み寄る。次の瞬間、コンクリート塊は破壊音がすると同時に、その半分の体積が粉々に砕けた。
対照的に、コンクリートより遥かに軟らかいタンパク質で出来ている筈の拳には異常が見られなかった。
次は高速ライフルの様な尖った発砲音――同時に人物の身体が大きく横へスライド。
男に傷は無かった。代わりに男の後方にある壁に銃弾がめり込んでいた。
今度は人物の前に筒状の装置が現れ――先端が赤く光り、レーザーが発射された。発射口の直線上に居た人物に命中。
しかし、人体どころかあらゆる物質を切断する筈の光の束は、男の体に穴を開けるどころか火傷痕さえ作れなかった。
「攻撃、速度、防御、エネルギー量、知覚処理、全て予想以上です」
もはや“彼ら”に喜びなどなかった。“目的”の為、結果を出す、それだけ。
西暦二〇六〇年、アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタン島。
突如にして謎の大爆発が起き、当時ニューヨーク市の人口千五百万人に対し、八百万人が死亡した。
何者の仕業かは不明。核反応による放射線や、対消滅によるニュートリノも検出されず、質量のエネルギー転換によるものだと結論付けられたが、結局どのようにして現象が生じたのかすら分からないまま、事件は闇のままだった。
西暦二〇六七年。
「以上の結果から、「トランセンド・マン」の能力行使におけるエネルギー源は「エネリオン」と判明。また「ユニバーシウム」の構成物質や「エネリオン」を含む全ての素粒子やダークエネルギー、ダークマターは「インフォーミオン」によって構成されていると考えます」
西暦二〇七〇年某日、フランス国ノルマンディー地方にて米仏連合軍が謎の勢力によって壊滅され、最終的に戦域核が使用され勢力は壊滅されたものと思われた。
またアジア・中東での発展途上国同士での小規模な戦争が行われていた事も重なり、この事件によって間接的ではあるが世界中に波乱が呼び起こされ、後の「第三次世界大戦」が勃発した。
西暦二一〇〇年。
「必要な条件は揃った。国家に代わって我々が人類を管理する時が来た。我々が所謂神という存在、いや、我々こそが人間や神を超える存在なのだ。人類を絶対に破滅させてはならない。必ずその時が来るまで。ここに「地球管理組織」を設立する」
「第三次世界大戦」で滅びた全ての諸国家に代わって「地球管理組織」が人類の統制を行いはじめた。また翌年から西暦を廃止し、「地球暦」を開始した。
「貴方達に集まってもらったのは他でもない。人類は、地球は今、様々な危機に直面している。しかし、人類は気付いていない。自分達が自らを滅ぼしている事を。だから、我々の様な存在が人類に先立つ必要があるのだ。基礎理論から先端技術まで、分野・国籍を問わずあらゆる専門家を集めたのはその為だ。人類を救うには人類より優れた存在が必要なのだ。今ここに、「世界救済組織」を設立する」
世界中の研究者や企業や政治家を厚め、「世界救済組織」は、当事者達以外からは一切秘密裏にされ、国際社会の裏で暗躍し始めた。
西暦二〇二六年、世界でも有数の某科学技術開発企業が宇宙船を飛ばし、見事有人火星探査計画に成功した。
到着から地球帰還まで起こった出来事はその企業の上層部によって一般に秘匿された。
唯一分かった情報は、乗組員の内二名が火星で死亡、内三名が地球帰還までに死亡、内三名が帰還後二年後に死亡、計八名の乗組員全員が死亡したとの事。つまり、火星で起こった出来事を知る当事者は一切居なくなった。
また、計画に携わった企業は、それから僅か五年で世界中でも圧倒的な経済力を有するにまで至った。火星から持ち帰った成果によるものだと思われているが、真相は不明。
西暦二〇四五年。
「教授、始めましょう」
「うむ、観測開始だ」
目の前にあるのは、巨大なパイプらしき円筒形のものが横たわっている。その直径は三十メートルにも達するだろう。良く見れば、円を描く様にして僅かにカーブがあるのが分かる。
「量子加速器稼働開始」
観測者の告げ――ゴウン、と低音と振動が辺り一帯に。研究者達は驚きもせず、暫く変化を待っている。
「何か変化はないか?」
「今の所は加速中の素粒子によるエネルギー反応だけですね。まだこれからでしょう」
「ああ、ちと気が短かったかもしれんな」
何十分と時間が経ったが、研究者達は依然として持ち場に着いたまま変化が起こるのを待っていた。
途端に、巨大な量子加速器の放つ音が一際高い音階を奏でた。
「……来ました! 例の反応です!」
「おおっ!」
研究者達が一斉にモニターを見る。
「やはり同じです。素粒子が存在するのは観測されている筈なのに、質量・弱い相互作用・電磁気・強い相互作用、どの力も検出されません」
「ではこれに信号パターンエネルギーを与えろ」
操作盤の前に座る研究者が指示通りにコンピューターを操作する。
今度は待つ必要がなかった。
高音から低音に、量子加速器が唸った。
「素粒子の存在が消失! 代わりに熱エネルギーが検出されました!」
「よし、今回はこれで終了だ。皆良くやったぞ。今日は私の奢りだ」
轟音は止み、研究者達はそれぞれの持ち場から離れた。
「あとは検証を重ねて結果を確かめるだけですね」
「そうだな……それ自体は存在するのに何も“無い”。だが、さっきの様に少なくとも熱エネルギーには変化する事は確かめられた。もしこれが他のエネルギーにも変化するのならば、きっと人類に繁栄をもたらしてくれるに違いない」
西暦二〇五〇年。
「「エネリオン」が検出されました」
「では測定しろ」
画面を見る科学者やオペレーター達。彼らが見ているのは、地表から数十万キロメートルも離れた地中から送られてくる映像だ。
すると、画面の端に表示されたグラフの一本の数値が極端に大きく振れた。
「間違いありません、火星で発見された物質と同じ構造をしています」
「やはり地球にも存在したのか」
「しかし非常に微量です。これを集めて精練するにはどれ程手間とエネルギーが必要になる事でしょうか……」
「これが将来人類にとって膨大な利益を生み出してくれるとは思いもしないだろう」
西暦二〇五八年。
「テストを行います」
研究者たちが観察するのは、周囲をコンクリートと強化ガラスで囲んだ部屋の中に居る、一人の男。
その人物は正面にあった一辺二メートルのコンクリート塊へ歩み寄る。次の瞬間、コンクリート塊は破壊音がすると同時に、その半分の体積が粉々に砕けた。
対照的に、コンクリートより遥かに軟らかいタンパク質で出来ている筈の拳には異常が見られなかった。
次は高速ライフルの様な尖った発砲音――同時に人物の身体が大きく横へスライド。
男に傷は無かった。代わりに男の後方にある壁に銃弾がめり込んでいた。
今度は人物の前に筒状の装置が現れ――先端が赤く光り、レーザーが発射された。発射口の直線上に居た人物に命中。
しかし、人体どころかあらゆる物質を切断する筈の光の束は、男の体に穴を開けるどころか火傷痕さえ作れなかった。
「攻撃、速度、防御、エネルギー量、知覚処理、全て予想以上です」
もはや“彼ら”に喜びなどなかった。“目的”の為、結果を出す、それだけ。
西暦二〇六〇年、アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタン島。
突如にして謎の大爆発が起き、当時ニューヨーク市の人口千五百万人に対し、八百万人が死亡した。
何者の仕業かは不明。核反応による放射線や、対消滅によるニュートリノも検出されず、質量のエネルギー転換によるものだと結論付けられたが、結局どのようにして現象が生じたのかすら分からないまま、事件は闇のままだった。
西暦二〇六七年。
「以上の結果から、「トランセンド・マン」の能力行使におけるエネルギー源は「エネリオン」と判明。また「ユニバーシウム」の構成物質や「エネリオン」を含む全ての素粒子やダークエネルギー、ダークマターは「インフォーミオン」によって構成されていると考えます」
西暦二〇七〇年某日、フランス国ノルマンディー地方にて米仏連合軍が謎の勢力によって壊滅され、最終的に戦域核が使用され勢力は壊滅されたものと思われた。
またアジア・中東での発展途上国同士での小規模な戦争が行われていた事も重なり、この事件によって間接的ではあるが世界中に波乱が呼び起こされ、後の「第三次世界大戦」が勃発した。
西暦二一〇〇年。
「必要な条件は揃った。国家に代わって我々が人類を管理する時が来た。我々が所謂神という存在、いや、我々こそが人間や神を超える存在なのだ。人類を絶対に破滅させてはならない。必ずその時が来るまで。ここに「地球管理組織」を設立する」
「第三次世界大戦」で滅びた全ての諸国家に代わって「地球管理組織」が人類の統制を行いはじめた。また翌年から西暦を廃止し、「地球暦」を開始した。
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