【THE TRANSCEND-MEN】 ー超越せし者達ー

タツマゲドン

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Category 3 : Rebellion

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 ロサンゼルスより東へ約2200キロメートル、テキサスの荒野にて。

 ここでも一つの戦いが終わりを迎えた。

 ロサンゼルスから送られたトレバーをはじめとする戦力や、カリブ海から上陸した戦力が、ダラスを拠点とする反乱軍へ勝利をもたらしたのだ。東部から攻め入った地球管理組織側は被害が拡大するのを恐れ、既に撤退し終えていた。

 まばらに低木が生えている乾燥地帯の中、トレバーは居た。彼と共に居るのは同じく反乱運兵士達。トレバーが指揮した部隊は彼の得意とする奇襲攻撃が功を成し、味方側の被害は最小限に留められた。

「そんじゃあ、乾杯!」

 皆があちこちで焚火を囲む中、1人の兵士の大声に連鎖し、栄養剤の入った水筒(アルコール分が入っているので酒の代わりにした)をあちこちで打ち鳴らす音がした。揃って水筒を口に付け、それぞれの喉を茶色に染まった液体が潤す。

 ただ1人だけ例外が居た。それを見ていた兵士の一人が声を掛けた。

「トレバーさんも飲みましょうや。一つが終わった所ですぜ」

 既に酔った様なテンションの男に対し、トレバーの返事は冷酷だった。

「結構だ」
「つれませんねえ……」

 周囲ではしゃぐ兵士達をトレバーは跡目に呆れながら、離れた所へ移動した。バックグラウンドにはまだ騒ぎ声が聞こえるが、無視して腕を組んだ。

(しかし、何故このタイミングでロサンゼルスを攻撃したのか……)

 トレバーは戦闘中、ロサンゼルスに管理組織が攻撃を開始したという報告を受けた。

(俺達をダラスへ向かわせ、ロサンゼルスが手薄になった所を狙う、という手なのだろうか。だがそれでは引っ掛かる)

 後からロサンゼルスを攻撃したならば、初めから敵はロサンゼルスを狙っていた、そう彼は思ったのだ。

(だとすればロサンゼルスに何かがある。それは何だ?)




















 上層部へロサンゼルス強襲作戦の報告が終わり、会議室のドアを飛び出たポール。今まで平静だった顔が凄みを帯びた。

(あと少しなんだ。「ユニバーシウム」さえ採掘が出来れば後は勝てるのだ。だが……)

 何かが邪魔をしている、そうとしか思えなかった。反乱軍の存在自体が阻止しているのは知っている。だが反乱軍は「それ」の存在を知らない筈だ。

(その「何か」を絶対に突き止めてやる)




















 とある地球管理組織の基地施設。2人のトランセンド・マンが貨物搬入口の様な入口へ来ていた。

 先に来たのは大柄な茶髪でサングラスをはめた男性、ブラウン。遅れて一回り背の低い黒髪の男性、ベルも到着した。

 少なくとも高さ4メートルを下らないシェルターの如き金属質の厚く重そうなドアが、見た目通り重々しく上に開いた。横幅は縦の3倍近くあるだろう。

 内部に居たのは等間隔で並んだ車両や、彼らが来る事を予め知っていた職員達、そして職員の中で一際目立つ中年男性。

 目立つ理由は2つあった。1つ目はヘルメットの様な物を抱え、2人の一番正面に立っている事。2つ目はその人物の髪の毛が禍々しく鮮やかな赤色だった事。

 この赤毛の中年男性、クリストファー・ディックは無言でヘルメットに似た物体をブラウンへ渡した。無抵抗で受け取ったブラウンはそれを頭に被せた。光は全く入ってこないので視界は暗闇だけが広がっている。

 そして側面に付いたボタンを自分で押した。途端、脳を揺さぶる感覚。

 ヘルメットを外した時、ブラウンは思った。何故自分はあの装置を付けていたのだろうか、と。

 疑問を気にせず、ブラウンはどこかへと歩き姿を消した。

「全く、画期的な発明ですな。感心しますよ」
「お前も被るのだぞ」

 皮肉を込めた口調のベル。中佐にヘルメットを渡され、反抗などちっぽけも思わずに被る。ボタンを押す。

 この時、ベルはさっきまで自分が何を話していたのかなど忘れていた。気付いた時は、何故こんな物を被っているのだろうか、と考えた程だ。

 だが今やどうでも良い。ブラウンとベルはロサンゼルス強襲作戦に参戦し、作戦は失敗した、そう”思っている”。2人はディック中佐から命令を受けた事も”知らない”。

 2人が去り、他の職員達も辺りから姿が見えなくなると、クリストファーは呟いた。

「幸い記憶消去と植え込みが出来たから良かったものだが……次はどうやるか、これ以上大きく動くのは不味い……」




















 ドゴン! 空気が圧縮された事による衝撃音だ。

 サンタモニカ丘陵で後始末をする兵士達はその音源へ一斉に振り向いた。丁度兵士達の居るど真ん中。

 そこには先程まで存在しなかった筈の青年が立っていた。まるで空中から飛び降りた様に。黒目黒髪のその男は辺りを見回すと、何かを発見し、そこへ駆けつける。

「クラウディア、そちらは大丈夫だったか?」
「ああ、こちらの被害は最小限に抑えられたぞ。レックス、お前達こそどうだった?」

 黒髪の青年、レックスは急いでユタ地方の砂漠からロサンゼルスまで飛んで来たが、もう終わったと聞いて安堵した。

「俺達も何とかダラスへ辿り着く前に潰したぜ。間に合わなくてすまん」
「結果が良ければ大丈夫だ。ところでリョウは?」

 クラウディアがレックスの後ろを見る様にして言った。レックスも振り向く。

 視覚が常人より遥かに優れた2人は、丘陵地帯の遠くから駆けて向かって来る存在を発見した。

 数十秒後、ボサボサな長い茶髪と同じくボサボサな茶髭の青年が2人の数メートル先まで辿り着いた。茶髪の青年が声を掛ける。

「よう、無事だったか?」
「お前こそ、私に心配かける余裕があったみたいだな」
「ジョークを真似たつもりか。お前にはクソ真面目な方が似合ってるぜ」

 茶髪の青年、リョウの憎まれ口の台詞で会話が終わった。しかし2人は顔を見合わせて笑い合った。

 だがリョウは次に親友が言い放った言葉によって事態が急変するとは思わなかった。

「余裕も何も、リョウの奴ホットドッグなんか持って来て俺の戦闘を眺めていやがったからなー」

 さりげなく演じる棒読み気味の発言をしたのはレックス。音源から三メートルも離れていないから当然クラウディアが聞き逃す筈は無かった。

 改めてリョウを見つめるクラウディア。笑顔は既に失われていた。

「……お前には真面目にやろうとする意志が無いのか?」
「別に良いだろ、どうせレックスが勝ってたぜ。真面目にやると過労で死んじまいそうなもんでね」
「そういう問題じゃない! 何でお前は楽な事ばかり考えるんだ! この前だってレックス1人だけで侵入者を相手していただろう。お前は随分近くに居たのに気付かなかったとは、気が抜けている証拠だ!」

 母親の様な説教を前にリョウは目を細め、小指で耳の穴をほじった。

 それを引き金にクラウディアが怒りのボルテージを上げる。それを周囲からレックスや兵士達が見物し、笑い声を上げていた。当人達は果たして気付いていたかどうか。




















 クラウディアの猛攻に対するリョウの聞こえないふりをする様子を見ていたのは、アンジュリーナも例外ではなかった。

 彼女はおかしくて「ふふっ」とつい口に出した位だ。隣の少年とは対照的に。

 青髪の少年、アダムは少女と反対方向を向いていた。まるで大声が聞こえないかの様に。

 彼はクラウディアの叱り声に一度は振り向きはしたが、何も言わずに目を逸らした。そしてあてもなくどこかへ歩こうとする。

 それを見たアンジュリーナ。彼が心配だった。自然と同じ方向へ歩いていた。

 相手の姿が止まった。少女も合わせる。

「……アンジュ、これを見てくれ」

 何を思ったのか、アダムは180度方向転換し、ポケットに手を入れ何かを取り出した。

 掌に乗ったのは黒い砂粒の様な何か。光が当たっていないのでよく見えない。

「砂かしら?」
「いや、ただの砂ではない」

 曖昧な可能性ではなく、断言。掌の上のそれをアンジュリーナが指でつまんだ。

 変異。

 砂粒が光った、様に見えた。

「綺麗……」

 まるで砂粒の内側から湧き出る様に光が放射されていた。黒くて見えなかった砂粒の細かな輪郭や凹凸がはっきりした。

 だが、アンジュリーナはこの光を見て何かを感じた。彼女にはそれが何なのか実感出来なかったが、強いて言うなら、デジャヴ。どこかで見た事がある様な……

「あっ」

 吸い取られていた意識が元に戻った。指先から砂粒を滑り落としてしまったのだ。

 もう片手で受け止めようとする。しかし、アンジュリーナの掌に落ちたは良いが、掴み損ね、再び落としてしまった。

「ああっ」

 目を追った先、自身のものではない手が砂粒をキャッチしていた。

 見るまでもなく、腕を辿ればそこにはアダムが居る。

 彼は普段と変わらず心が読めない視線を送っていた。同時に砂粒をポケットへしまう。

「……」
「……ご、ごめんなさい」

 条件反射的に謝るアンジュリーナ。首と共に視線が下に逸れ、相手の顔が見えない。上目に顔を見ても少年は動じていない。

「……どうして謝るのだ?」

 その言葉には疑問以外に何も含まれていない。

「私がするべきと思ったからよ」

 少年には”やはり”分からなかった。何故しようと思うのか。

 ロサンゼルス都心のビルの屋上で、アンジュリーナがアダムへ向けられたナイフを止めた代わりに、自分が犠牲になった事と同じ。

 少なくとも彼は”今”は結論を出す事は出来ない。だからこう言った。

「自分は、アンジュを信じている。分からないが、疑問もあるが、信じている」

 断片的なアダムの言い方にアンジュリーナは思った。そして笑顔で返した。

(きっとアダム君なら分かってくれる。記憶だって取り戻せるに違いないわ)「……ありがとう」

 アンジュリーナの顔は晴れ、すっかり目の前の少年と向き合っていた。

 変化はあまりにも唐突に訪れる。

「ところで、あの砂粒が何なのか分かるか?」

 それを予期しなかったアンジュリーナは力が抜けるのを感じ、思わず何もない所でこけそうになった。

(そうだった、あの砂粒の話をしていたんだったわ……)

 顔を赤くしながら体勢を整えたアンジュリーナ。だが砂粒についての知識がある訳ではなかった。

「分からない、初めて見たわ」
「そうか。実はクラウディアやロバートにも見せた。皆分からなかった」

 アンジュリーナは先程自分が謝っていた事も忘れ、完全に砂粒へ考えを移していた。

「……ならハンさんなら分かるかも知れないわよ。後で調べて貰いましょう」

 穏健な中華系の青年、ハンの能力「電子操作」には電子一つ一つを認識する知覚能力が伴って実現する技だ。陽子よりも遥かに小さい電子規模における知覚能力があれば、それを構成する物質の構造だって分かる、という考えだ。

「成程、是非見て貰おう」

 アダムも先程アンジュリーナの行為に疑問に思った事をすっかり忘れていた。2人はすっかり砂粒の魔力に取り憑かれている様だった。
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