【THE TRANSCEND-MEN】 ー超越せし者達ー

タツマゲドン

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「前に出過ぎるなよ! 危なかったら下がれ!」

 仮説基地の防衛線に立つ中隊長らしき人物の喚起。即席で作られた土嚢が、彼らの前で防弾壁の役割を果たしていた。

「負傷者を寄こしてくれ」

 チャックが運ばれて来た味方の兵士を眺め見る。致命傷ではなかったが、赤い傷は見るだけでも痛々しい。放っておけば出血多量で死ぬだろう。

「大丈夫か?」
「慣れるものじゃ、ありませんよ……」
「待っておれ。少々痛みはあるが、すぐ治る」

 チャックは下腹部に被弾し激痛でうずくまる兵士のその傷に左手を当てながら、右手に持ったピンセットを入れ、素早く血の付いた弾丸を取り出した。

「……っ!」

 短い悲鳴。トレーに金属粒と数滴の血液。

 途端、左手に当てられた傷がたちまち塞がった。傷痕は見えるくらいに残っているが、兵士に痛みは残っていなかった。体を動かしても何も支障は無かった。

「凄い……まるで生き返ったみたいですよ!」
「別に元から生きているからな。私だって死んでからは何も出来んよ」

 兵士が目を見開いて傷痕を見ながら感謝を述べた。

「これが仕事だからな。違和感は無いか?」
「大丈夫です。動けますよ」
「無理するなよ。なるべく私の仕事を増やさんでくれ」
「分かってます。ありがとうございました!」

 まるで負傷が無かったかの様に、兵士は素早く武器を取ると防衛線へ復帰し、銃弾を敵に見舞うのだった。

 チャックは次々と運ばれる兵士達の傷痕に手を当ててはそれを治し、戦線に復帰させる。相手が減らないのは敵にとってはまさに驚異だろう。

 手を当てる、この行為こそ一番重要だ。仕組みはリョウやハンが手から熱や電気へ変換するプログラムを与えられた“エネルギー”を放ったのと同じ。

 体表から脳へ、脳から腕、掌へ、そして傷口へ。ここでの“エネルギー”は簡単に言うと、当たった部分のタンパク質を作り変え、損傷した組織を修復する機能を持っていた。

 人工的なタンパク質の合成は複雑で手間が掛かるが、それをこの男は意志を込めて手を当てるだけで、複雑な工程をいともたやすく行う。

 こんな“超越した”能力を持っているからこそ、彼が軍医という役割を担っている理由でもあるのだ。

 突然、横から落ち着きのない声が降りかかった。

「トレバーさんから報告がありました。「トランセンド・マン」が一体こちらに向かっています。「「能力値」五十以上はあるそうです」
「何っ? 前線はどうした?」
「前線は拮抗状態が続いていますが、混戦の中を抜けられた様です。この事と関係してるのか、我々と対峙していた敵隊が離脱し始めています」
「誰か向かっているか?」
「ハンさんが支援に向かっています」

 チャックは頭を捻った。彼の「有機物合成」という能力は医療には最適かもしれないが、戦闘には不向きだと言える。それでも彼は決心し、テーブルに治療器具とごちゃ混ぜに置いていたアサルトライフル型の銃を抱えた。

「仕方ないが、私が行ってくる。済まないがお前達は別の隊の支援に入ってくれ」
「了解、任せました!」

 返事に頷いたチャック。小太りの中年に見合わないダッシュで土嚢のバリケードから飛び出し、狙いも定まらない無茶苦茶な射撃をしながら、銃弾の飛び交う戦場の中を駆け巡る。

「ハン、挟み撃ちだ」
『分かりましたよ』

 チャックは通信機越しに仲間の声を聞きながら、前方百数十メートル先、何かを発見した。

 遠目に見える“奴”が、味方兵士を殴り飛ばし、車両を蹴りで外壁を潰す。

 だが次の瞬間、その姿はチャック達の挟撃を察知した様に、左方向を向き、地面を蹴って加速した。

「速っ?!」
『しまった……まだ追いますよ』
「勿論だとも」

 足を止め急ブレーキしながらチャック達も方向転換する。ハンとの距離も数メートルにまで近づいており、二人は並走し始めた。年齢の若いハンがすぐにチャックを越したが。

「お先に行きますよ」
「そうしとくれ、運動不足でご覧の通りだ……」




















 アンジュリーナは味方達を守る事に懸命だった。

 “障壁”は最前線の兵士から正面十メートルの距離に張り巡らされている。それはアンジュリーナが、体表、脳、掌、対象空間、と“エネルギー”を送っている結果に過ぎない。

 敵からの攻撃を受け付けず、味方の攻撃は通す。“障壁”によって圧倒的な差が生まれていた。「超越した者」を一人連れた、味方側のこの一個中隊は、ほぼ無傷で敵側の一個中隊を全滅にまで追いやった。

「大丈夫ですか?」
「怪我人ゼロ、機体も皆損傷無しですよ」
「良かった……」

 聞いて胸をなで下ろしたアンジュリーナ。味方の兵士達はやる気に溢れ、疲れを感じさせない。

 彼女が一番嫌なのは仲間が傷付き、死ぬ事。それを防ぐためならばアンジュリーナは自分の命に代える覚悟もある。彼女が発生させ味方を覆う“障壁”は彼女の望みを実現されるのに最適だ。

 銃弾なら止めるか逸らすだけで良いし、砲弾や爆弾なら内部の信管に刺激を与える、こうする事で大抵の汎用兵器は防げる。

 “障壁”はガスや閃光、爆音も防ぐ効果があり、常人とかけ離れた知覚能力を持つ彼女は、これらを防ぐ事も出来る。

 認識さえすれば、彼女自身のエネルギーを越えない限り、何でも防げるのである。

 しかし、このエネルギーを越えればどうなるのか。または攻撃を認識出来なかったら。

 認識は曖昧だった。完全に不意を突かれ、“障壁”を発動させるのに手間取った。

 更には少女に対し、正面から曲がりもしない圧倒的な“力”でねじ伏せ、“障壁”を突破した。

 次に見たのは味方の歩兵の胸を貫く一本の腕。二度と目を覚ますまい。

 腕を辿って見るその顔はアンジュリーナにとって見覚えがあった。

 彼女よりも頭一個分以上背が高く、戦闘用のプレートアーマーを身に着け、獲物を仕留める猛禽類の如き冷酷な目つき――間違いない。アンジュリーナが数時間前、とある施設に潜入した際に遭遇した男性。

「逃げて下さいっ!!!!!」

 大声で叫んだ。彼女にとって最悪の事態が起きない為に。子供らしさが若干残る声に従って大勢が向きを変え、一目散に走り出した。

 しかし、音速を超える、常人には目に見えぬスピードで襲い掛かる「超越した」男相手に逃げられる筈もなかった。足音やタイヤやキャタピラ、どれもあの男の前には無意味だった。

 超速で歩兵や戦闘車両をなぎ倒す様は、鷹や鷲が獲物を狩るのとはかけ離れている。街を襲う怪獣と言っても過言ではないだろう。人類は自然災害には逆らえないのだ。

 アンジュリーナもまるで“怪獣”という存在である事に変わりはない。だが、坑道採掘の為に開発されたダイナマイトは、人を殺す為に使われたのと同じ様に、この“怪獣”としての力も何か役に立つ。使い方の問題である事は、彼女が既に理解している。

 男に向けて両手を突き出した。作用するのは男の身体。運動エネルギーを中和し、相対速度をゼロにしようと……

(お願い、止まって!)

 自身の願望を叶える為、そして二度と同じ過ちを繰り返さぬ為。




















(何だ?)

 ポール・アレクソンは、体が正面から押し付けられる感覚に思わず足を止めた。

(念動力系の能力か、何処だ?……)

 違和感の発信源はすぐに見つかった。十時の方向、見覚えのある黒いロングヘアーの少女が自分に向かって手を伸ばしていた。

(あの時の小娘か。成程、あの時爆風を防いだのもこの能力だろう。「アンダーソン」を連れ去ったのも奴の仕業か)

 ポールにとってはちょっとした邪魔が入ったに過ぎない。彼は“対象”を自分自身に向けた。

 体表から取り入れた“エネルギー”を脳で作り変え、体表から一気に放出。

 爆発の様な、眩い架空の発光。

 自分を抑制していた念動力が取り払われ、再び動き出すポール。

 自由を取り戻したはいいが、敵の歩兵がこちらに携行ミサイルの弾頭を向けていた。

 しかし、ポールは相手がその引き金を引くより先に、腰のサブマシンガンを抜き、既に引き金を引いていた。

 果たして、ミサイルを撃とうとしていた敵兵は気付いただろうか。音速の十倍、しかも常人には見えない“銃弾”が発射機の内部のミサイルに命中し、爆死した、という事を。

 爆発は広がって周囲の歩兵にまで及び、吹き飛ばした。

 向かって四時の方向、重機関銃の弾がこちらへ吐き出される。

 振り向いて銃弾を身に受ける。しかし、人体を引き裂き鉄板やコンクリートを容易く貫く筈の銃弾は、地面に大穴を開けても、彼の身に傷一つ付けられない。

 飛翔物の発生源は装甲車。更にその上部に取り付けられたグレネード連装砲が火を噴く。

 ライフル弾すら避けられるポールは、それより格段に劣る弾速の擲弾を躱せない筈がなかった。ポールの残像に向かって爆発するばかりで、本体には当たらない。

 呆気なく装甲車の懐まで接近、エンジンのある車体後部へと拳を打ち込む。

 外観に大きな凹みが出来た装甲車は内部の機関部まで潰され、動かない。一メートル程ジャンプし、両足を装甲車の側面へ叩き込む。

 装甲車が横方向に倒れ、そこに居合わせた歩兵二人が潰され――張本人は反作用で跳躍、次なる獲物を求め濶歩する。

(ここまでは簡単な仕事だ。早く全滅させ……)
「させない!」

 今まで無視していた少女の声が、ポールの考えに反抗した。

 再び自分を拘束する“力”。動こうとしてもそれに押さえ込まれる。

 しかし先程と同じ人物が放つのだから、同じく打ち破るのは可能な筈……

「ハイヤッ!」

 アジア人のものと思われる掛け声。途端、後頭部に感じた強い衝撃によって前方へ飛ばされた。

 ダメージはあれど動作に支障はない、地面を転がって受け身を取りながら判断した。起き上がって振り向く。

 目に映ったのは、彼の後頭部に衝撃を与えた張本人と思われる、左脚を上げている人物。やはり声が示す通り、東アジア系の青年だった。

「やっと来たぞお……」

 今度は中年男性の、疲れたような声――振り返ると大量の銃弾が襲い掛かっている最中だった。

 秒速三千四百メートル、つまり音速の十倍にも及ぶ弾速、一秒間に何十発という連射速度だが、銃弾はポールの残像をすり抜けるばかり。

 射撃が止まった。観察すると、声の通り中年の白人で、戦いに不慣れな雰囲気。何より先程の射撃は精度が悪かった。

「……ハン、お前早すぎないか?」
「先生が戦闘に不向きなのは貴方自身で分かっているでしょう」
「だからといってしなくちゃならん事だ。人員が足りないから仕方あるまい」
「まあそうなんですがね……」
「それに戦う医者など評判が悪いに決まってる」
「その話は忘れて下さい」

 青年の方は既にマーシャルアーツ風の構え。中年の方は仕方ない、と手を振って正面にいるポールへぎこちなく銃口を向けた。

「アンジュ、奴の事で何か分ったことは無いか?」
「あ、はい、私の集中させた中和障壁を破りました。能力なのか、それだけ強力なのかは分りませんけど……」
「十分だよ。なら後者だな。トレバーからは「能力値」が五十を超えていると推定していた」

 少女の報告に青年が考えを伝えると、残りの中年男性が続けて言う。

「若者達よ、前衛は任せたぞ。私は後衛しか出来なくて済まんが、気をつけて掛かれよ」
「分かってます!」

 少女が真剣に答え、同じく真剣な眼差しでポールから視線を離さない。

 三方から囲まれたポールは表情を浮かべなかったが、内心ではにやついていた。

(三対一か……面白い!)

 ポールが殺し損ねた兵士達が退散する中、「超越した者達」は睨み合っていた。
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