3 / 10
第3話 部内戦 前編
しおりを挟む
お昼休み
春と美月は道場でお昼ご飯を食べていた。
春が「うまい!やっぱお母さんが作る卵焼きは美味しいね」と卵焼きを頬張りながら言うと、美月は笑みを溢し「うふふ、良かったね春ちゃん」と言った。
春:「うん、でもどおしたの美月そんな難しい顔して。なんかあったの?」
美:「え、そんな顔してた?」
春:「うん、何か考えている感じがするけど」
美:「ごめん、今朝の春ちゃんとの一番の事で考えてた」
春:「あぁ、今朝の」と返事をすると美月は少し元気無さそうに、答えた。
美:「うん、今朝の一番私は何も出来なかった」それを聞いた春は美月の手を握り
「もお美月!そんなに考え無くていいよ。だってまだ、私と一番取っただけだよ。それにまだチャンスは有るしね」と励ますと美月は「ありがとう、春ちゃん」と返した。
2人はお弁当を食べ終え少し休憩してから、
上がり座敷から土俵の方に降り四股やすり足などの相撲の基本動作の稽古を始めた。
春と美月は昼休みに道場でご飯を食べ、その後基本動作の稽古をするのが日課だった。
2人はタオルで汗を拭いて更衣室で、制服に着替えてると春が「ねぇ美月、今日の部内戦何勝したい?」と聞くと美月は少し考え「まずは、1勝かな」と返事をした。
美:「春ちゃんは?」
春はその問いに意気揚々と答えた。
春:「私は全勝かな」
美:「大きく出たね」
春:「いいじゃん、それに目標は大きく無いと」
美:「うん、そうだね」
春が道場の時計を見ると「あヤバイ、そろそろチャイム鳴る時間だ」2人は急いで、制服に着替え道場の鍵を閉め、矢継ぎ早に道場を後にした。
放課後
道場の稽古場には上がり座敷や土俵の清掃などをしている1年生達の姿が有った。
桜花高校女子相撲部の1年生は5人居る。
三神 春
天ノ宮 美月
水瀬 優香
空次 香織
雨音 真
の5人だ。
5人は清掃を終えると、各々更衣室に行き体操着の下のズボンとパンツを脱ぎ3人と2人組を作り、白いまわしを締め合った。
5人が更衣室から出て来ると上がり座敷で座っていた真帆が5人の表情を見て「良し、準備はOKね」と言うと5人は力強く「はい」と返事をした。5人は整列し真帆が一呼吸置き言い出す。
真帆:「それでは今日の流れを説明するわ。まず準備運動と基本稽古を30分位行い、少し休憩を取り、そこから部内戦を始めます。
部内戦は総当たりで、取り組み表こちらで作ったので名前を呼ばれた方は土俵に入りなさい。行司は私が勤めます」
「ここまでで、何か質問は?」と聞くと5人は「無いです」と返事をした。
5人は準備運動と基本稽古を始めた。
準備運動と基本稽古を終え、休憩と土俵上の砂を慣らしていると、稽古場の出入り口の引き戸のガラガラっと引く音がした。
「あら、ごめんなさい遅れましたわ」と言って稽古場に入って来たのは久瀬 やよいの姿だった。それを聞いた5人は手を止め、やよいに挨拶するとやよいは「今日は思う存分力を発揮して下さいね」と返した。
そして土俵上の砂を慣らし終え5人は整列した。
その光景を見て真帆が「これより部内戦を始めます」と一括すると5人は土俵の周りに散らばった。真帆が「一回戦、東に空次!西に雨音!」と告げると香織と真が土俵に入り取り組みが始まった。
春と美月が取り組み表を見てると優香が喋りかけて来た。「春、美月ちゃん今日はよろしくね」
春:「うん、よろしくね優香」
美:「はい、よろしくお願いします優香ちゃん」
優:「で、私の最初の相手は」と取り組み表を見ると春だった。
優:「マジ!春じゃん。春、今日は負けないからね」と春に言い放つと春も負けじと「私も負けないから」と優香に言い放った。
優香の家も女子大相撲の相撲部屋で小学生頃の大会や中学生頃の大会などでは春と対戦することが多く、力も拮抗していた。
高校に上がる前の中学生最後の大会で優香は春に負けているので今日の春との一番は楽しみにしていた。
そして土俵上の取り組みが終わると真帆が
「次、東に三神!西に水瀬!」と告げると春と優香は「はい」と返事をし土俵に向かっていった。美月は土俵に向かう春に「春ちゃん頑張って」と言うと春は首を縦に振り返した。
2人は土俵に入ると足で土俵上の砂を慣らし
蹲踞して向かい合った。真帆が「構えて」2人は立ち春は太ももの所をパンパンと叩き、優香は頬をパンと叩き、気合いを入れて戻る。真帆が「手をついて、待ったなし」2人は仕切り線に手を付き、真帆が「はっけよい」と叫ぶと次の瞬間稽古場にはゴツと少し鈍い音が響き渡る。
両者の立ち合いは互角だった。春は優香のまわしを取ろうと腕を伸ばすが、優香は伸ばす腕を取りまわしを取られるのを防いだが優香もまわしを取ろうとするが防がれた。両者まわしの取り合いになっていった。優香がこののままじゃあ埒があかないと思い、優香はまわし捨て押しに転ずる。
春はそれに対応出来ずバランスを崩しかけそうになり立て直そうと思ったが遅かった。
優香はその隙を見逃さず春のまわしを引き体を開き上手出し投げを繰り出した。春は優香の勢いを止められず、そのまま土俵を割った。
真帆が「勝負あり」と叫ぶと2人は土俵の縁に立ち一礼し優香は勝ち名乗り受け、春は土俵の外に出た。
美月は春の近くに行き「お疲れ様」と春に声を掛けた。
春:「負けちゃた」
美:「うん、観てたよ」
春:「あぁ、悔しい!悔しい!」と言ってると優香が春の所に行き、「春、はいこれ」と手に持ってるスポーツドリンクが入ったボトルを春に差し出す、春はそのボトルを手に取り「ありがとう」と返しスポーツドリンクを飲んだ。
春は「次は勝つから」と優香に告げると優香は少し微笑み「うん、でも次も私は負けないから」と返した。
真帆が「次、東に天ノ宮!西に雨音!」と告げると春は美月の顔見て、「次だね、美月」と言うと美月は「うん、頑張って来るね」と返し、土俵に向かった。
春と美月は道場でお昼ご飯を食べていた。
春が「うまい!やっぱお母さんが作る卵焼きは美味しいね」と卵焼きを頬張りながら言うと、美月は笑みを溢し「うふふ、良かったね春ちゃん」と言った。
春:「うん、でもどおしたの美月そんな難しい顔して。なんかあったの?」
美:「え、そんな顔してた?」
春:「うん、何か考えている感じがするけど」
美:「ごめん、今朝の春ちゃんとの一番の事で考えてた」
春:「あぁ、今朝の」と返事をすると美月は少し元気無さそうに、答えた。
美:「うん、今朝の一番私は何も出来なかった」それを聞いた春は美月の手を握り
「もお美月!そんなに考え無くていいよ。だってまだ、私と一番取っただけだよ。それにまだチャンスは有るしね」と励ますと美月は「ありがとう、春ちゃん」と返した。
2人はお弁当を食べ終え少し休憩してから、
上がり座敷から土俵の方に降り四股やすり足などの相撲の基本動作の稽古を始めた。
春と美月は昼休みに道場でご飯を食べ、その後基本動作の稽古をするのが日課だった。
2人はタオルで汗を拭いて更衣室で、制服に着替えてると春が「ねぇ美月、今日の部内戦何勝したい?」と聞くと美月は少し考え「まずは、1勝かな」と返事をした。
美:「春ちゃんは?」
春はその問いに意気揚々と答えた。
春:「私は全勝かな」
美:「大きく出たね」
春:「いいじゃん、それに目標は大きく無いと」
美:「うん、そうだね」
春が道場の時計を見ると「あヤバイ、そろそろチャイム鳴る時間だ」2人は急いで、制服に着替え道場の鍵を閉め、矢継ぎ早に道場を後にした。
放課後
道場の稽古場には上がり座敷や土俵の清掃などをしている1年生達の姿が有った。
桜花高校女子相撲部の1年生は5人居る。
三神 春
天ノ宮 美月
水瀬 優香
空次 香織
雨音 真
の5人だ。
5人は清掃を終えると、各々更衣室に行き体操着の下のズボンとパンツを脱ぎ3人と2人組を作り、白いまわしを締め合った。
5人が更衣室から出て来ると上がり座敷で座っていた真帆が5人の表情を見て「良し、準備はOKね」と言うと5人は力強く「はい」と返事をした。5人は整列し真帆が一呼吸置き言い出す。
真帆:「それでは今日の流れを説明するわ。まず準備運動と基本稽古を30分位行い、少し休憩を取り、そこから部内戦を始めます。
部内戦は総当たりで、取り組み表こちらで作ったので名前を呼ばれた方は土俵に入りなさい。行司は私が勤めます」
「ここまでで、何か質問は?」と聞くと5人は「無いです」と返事をした。
5人は準備運動と基本稽古を始めた。
準備運動と基本稽古を終え、休憩と土俵上の砂を慣らしていると、稽古場の出入り口の引き戸のガラガラっと引く音がした。
「あら、ごめんなさい遅れましたわ」と言って稽古場に入って来たのは久瀬 やよいの姿だった。それを聞いた5人は手を止め、やよいに挨拶するとやよいは「今日は思う存分力を発揮して下さいね」と返した。
そして土俵上の砂を慣らし終え5人は整列した。
その光景を見て真帆が「これより部内戦を始めます」と一括すると5人は土俵の周りに散らばった。真帆が「一回戦、東に空次!西に雨音!」と告げると香織と真が土俵に入り取り組みが始まった。
春と美月が取り組み表を見てると優香が喋りかけて来た。「春、美月ちゃん今日はよろしくね」
春:「うん、よろしくね優香」
美:「はい、よろしくお願いします優香ちゃん」
優:「で、私の最初の相手は」と取り組み表を見ると春だった。
優:「マジ!春じゃん。春、今日は負けないからね」と春に言い放つと春も負けじと「私も負けないから」と優香に言い放った。
優香の家も女子大相撲の相撲部屋で小学生頃の大会や中学生頃の大会などでは春と対戦することが多く、力も拮抗していた。
高校に上がる前の中学生最後の大会で優香は春に負けているので今日の春との一番は楽しみにしていた。
そして土俵上の取り組みが終わると真帆が
「次、東に三神!西に水瀬!」と告げると春と優香は「はい」と返事をし土俵に向かっていった。美月は土俵に向かう春に「春ちゃん頑張って」と言うと春は首を縦に振り返した。
2人は土俵に入ると足で土俵上の砂を慣らし
蹲踞して向かい合った。真帆が「構えて」2人は立ち春は太ももの所をパンパンと叩き、優香は頬をパンと叩き、気合いを入れて戻る。真帆が「手をついて、待ったなし」2人は仕切り線に手を付き、真帆が「はっけよい」と叫ぶと次の瞬間稽古場にはゴツと少し鈍い音が響き渡る。
両者の立ち合いは互角だった。春は優香のまわしを取ろうと腕を伸ばすが、優香は伸ばす腕を取りまわしを取られるのを防いだが優香もまわしを取ろうとするが防がれた。両者まわしの取り合いになっていった。優香がこののままじゃあ埒があかないと思い、優香はまわし捨て押しに転ずる。
春はそれに対応出来ずバランスを崩しかけそうになり立て直そうと思ったが遅かった。
優香はその隙を見逃さず春のまわしを引き体を開き上手出し投げを繰り出した。春は優香の勢いを止められず、そのまま土俵を割った。
真帆が「勝負あり」と叫ぶと2人は土俵の縁に立ち一礼し優香は勝ち名乗り受け、春は土俵の外に出た。
美月は春の近くに行き「お疲れ様」と春に声を掛けた。
春:「負けちゃた」
美:「うん、観てたよ」
春:「あぁ、悔しい!悔しい!」と言ってると優香が春の所に行き、「春、はいこれ」と手に持ってるスポーツドリンクが入ったボトルを春に差し出す、春はそのボトルを手に取り「ありがとう」と返しスポーツドリンクを飲んだ。
春は「次は勝つから」と優香に告げると優香は少し微笑み「うん、でも次も私は負けないから」と返した。
真帆が「次、東に天ノ宮!西に雨音!」と告げると春は美月の顔見て、「次だね、美月」と言うと美月は「うん、頑張って来るね」と返し、土俵に向かった。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々
yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。


ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
「南風の頃に」~ノダケンとその仲間達~
kitamitio
青春
合格するはずのなかった札幌の超難関高に入学してしまった野球少年の野田賢治は、野球部員たちの執拗な勧誘を逃れ陸上部に入部する。北海道の海沿いの田舎町で育った彼は仲間たちの優秀さに引け目を感じる生活を送っていたが、長年続けて来た野球との違いに戸惑いながらも陸上競技にのめりこんでいく。「自主自律」を校訓とする私服の学校に敢えて詰襟の学生服を着ていくことで自分自身の存在を主張しようとしていた野田賢治。それでも新しい仲間が広がっていく中で少しずつ変わっていくものがあった。そして、隠していた野田賢治自身の過去について少しずつ知らされていく……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる