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「元帥閣下に来てもらうようにお願いしてもらえないか 大事にされているみたいだしな」
「お前の命がかかってると言えば どうするんだろうな 元帥閣下は」
「ほんとに大事にされてるのか 助けにこないじゃないか」
「助けを呼べよ 大きな声で叫べよ 助けてって言えよ」
ガツンとこん棒で殴られた 額が切れて血が流れる
「クソっ」と言ってどこかに消えた
だんだんいらだってる
もうだいぶしんどいな 意識もだいぶとんでるな
ああ やっぱり俺にはこんな死に方が似合ってるのかもな
また あいつがやってきた
「どうだ 考えは変わったか」
「・・・」
「ほんと無口だね」
こん棒を躊躇なく俺の膝めがけて振る
ガギッ イヤを音がなる
「うっ~」右足の方向がおかしい 立っていられない
重心が傾き右肩に体重がかかる 持つわけがない
「ああ 右肩ダメだったよね」
鞭で右肩を打たれる 「あっ」痛みで意識一瞬跳ぶ
また鞭が振られた 目の前が真っ赤に染まった
『テオ ごめん もう無理』
暗い世界に呑み込まれた
No.6が仕事をしくじった
そんなわけ無いだろう
No.6が No.持ちを殺した
そんなわけ無いだろう
No.6が俺たちの邪魔をした でも毒矢をまともに受けているから もう助からないだろう
そんなわけ無いだろう
あいつが死ぬわけがない
あいつがいなくなってから 少しずつ何かが変わってきている
依頼が減っている 街も人が減り 空き家が目立つ 何が起こっているんだ
わからない
あいつがいなくなってから一年が過ぎたあたり
まともに働ける奴は 土地を捨て国を捨てた もういない
残っているのはロクでもない特権階級だった者 ロクでもない人間
スパルガリズを滅ぼせ
それは依頼ですか?
依頼?命令だ 私の命令だ 今まで飼っていてやっただろ
今の人数では滅ぼすことなどできませんが
早く国の王を殺しに行け 国がダメなら 王の首でも取ってこい
お前達は私の命令に従えばいいんだ ただの人殺しのくせに
ただの人殺しにしたのは お前たちじゃないか
移民に紛れて国に入る 王都を目指して移動する
国には活気があって 人がイキイキと働いている
道に倒れている人はいないし 子供達は元気に走り回っている
たどり着く街大きさに関わらず 皆そんな感じだ いざなぎとは違う
王都にたどり着く
ここで何をする たとえ王の命を取ったとしても この国は変わらない
違う王がまたちゃんと国を治める 王の命を取る意味は 命令だから従うのか
そのあとはどうなる
ふと市場へ向かう たくさんの人が行き交い たくさんの物が売られている
パン1つで揉めることもないんだろうな と市場を歩く
「ロク」と声をかけてる人を見た
「あっ」思わず声が出た
No.6だ 痩せてしまっていたがアレは間違いない やはり生きていたんだ 死んでなかった
視線を感じたのか ふとこちらを見る 身を隠す
しばらくこちらを見ているが 女に呼ばれて歩いて行った
足の動きが少し悪い 右手をあまり使わない使えないのだろう
女と喋りながらゆっくり歩いている 買い物をしたり
店の人や市場にいている軍人らしい人と喋ったりしながら ゆっくり歩いている
研究所にいる時 喋っている姿などほとんど見た事がない
いつも1人
一度だけ一緒に仕事をした事があった 表情を変えず 確実にやっていく
なんの迷いもなく ただひたすら人をやる
怖いと思った 敵わないと思った
それから 市場で女を見かける事はあってもアイツをみかける事はない 調べていくうちに
軍属で元帥と繋がっているらしい 住んでいる所も元帥の屋敷
俺たちが滅んで行く国で地べたを這い回りながら生きている間
アイツは陽の当たる場所で生きている なぜだ なぜだ
アイツも同じ人殺しなのに
屋敷にアイツにわかる仕掛けをした手紙を入れる
市場で女の腕を薄く切る
ほら 俺たちは明るい場所では生きられないんだよ 同じだよ№6
弱くなったな №6
呼び出しがかかる
スパルガリズの王がイザナギを呼び出した
今すぐだ 来なければ 国を滅ぼす
と脅してきたらしい スカルガリズに対抗するぐらいの力はない もうイザナギは終わりだ
わかっているなお前達を連れて行く意味 と言われる 最後の仕事だ
ロク 待って そっちに行くな 戻ってこい
「ロク!!」
「大丈夫か?」フェルに声をかけられた
「ああ」
夢だったのか
「少し休んだ方がいい」クリスに言われる
「いや 大丈夫だ すまん」
2人が言いたい事はわかるが 休んではいられない ロクを取り戻すまで
「無理するなよ」ため息混じりに言われる
「失礼します テオ様の屋敷の者がこれを持って参りました」とルイの手が震えている
血まみれの剥がされた爪と黒髪があった
「お前の命がかかってると言えば どうするんだろうな 元帥閣下は」
「ほんとに大事にされてるのか 助けにこないじゃないか」
「助けを呼べよ 大きな声で叫べよ 助けてって言えよ」
ガツンとこん棒で殴られた 額が切れて血が流れる
「クソっ」と言ってどこかに消えた
だんだんいらだってる
もうだいぶしんどいな 意識もだいぶとんでるな
ああ やっぱり俺にはこんな死に方が似合ってるのかもな
また あいつがやってきた
「どうだ 考えは変わったか」
「・・・」
「ほんと無口だね」
こん棒を躊躇なく俺の膝めがけて振る
ガギッ イヤを音がなる
「うっ~」右足の方向がおかしい 立っていられない
重心が傾き右肩に体重がかかる 持つわけがない
「ああ 右肩ダメだったよね」
鞭で右肩を打たれる 「あっ」痛みで意識一瞬跳ぶ
また鞭が振られた 目の前が真っ赤に染まった
『テオ ごめん もう無理』
暗い世界に呑み込まれた
No.6が仕事をしくじった
そんなわけ無いだろう
No.6が No.持ちを殺した
そんなわけ無いだろう
No.6が俺たちの邪魔をした でも毒矢をまともに受けているから もう助からないだろう
そんなわけ無いだろう
あいつが死ぬわけがない
あいつがいなくなってから 少しずつ何かが変わってきている
依頼が減っている 街も人が減り 空き家が目立つ 何が起こっているんだ
わからない
あいつがいなくなってから一年が過ぎたあたり
まともに働ける奴は 土地を捨て国を捨てた もういない
残っているのはロクでもない特権階級だった者 ロクでもない人間
スパルガリズを滅ぼせ
それは依頼ですか?
依頼?命令だ 私の命令だ 今まで飼っていてやっただろ
今の人数では滅ぼすことなどできませんが
早く国の王を殺しに行け 国がダメなら 王の首でも取ってこい
お前達は私の命令に従えばいいんだ ただの人殺しのくせに
ただの人殺しにしたのは お前たちじゃないか
移民に紛れて国に入る 王都を目指して移動する
国には活気があって 人がイキイキと働いている
道に倒れている人はいないし 子供達は元気に走り回っている
たどり着く街大きさに関わらず 皆そんな感じだ いざなぎとは違う
王都にたどり着く
ここで何をする たとえ王の命を取ったとしても この国は変わらない
違う王がまたちゃんと国を治める 王の命を取る意味は 命令だから従うのか
そのあとはどうなる
ふと市場へ向かう たくさんの人が行き交い たくさんの物が売られている
パン1つで揉めることもないんだろうな と市場を歩く
「ロク」と声をかけてる人を見た
「あっ」思わず声が出た
No.6だ 痩せてしまっていたがアレは間違いない やはり生きていたんだ 死んでなかった
視線を感じたのか ふとこちらを見る 身を隠す
しばらくこちらを見ているが 女に呼ばれて歩いて行った
足の動きが少し悪い 右手をあまり使わない使えないのだろう
女と喋りながらゆっくり歩いている 買い物をしたり
店の人や市場にいている軍人らしい人と喋ったりしながら ゆっくり歩いている
研究所にいる時 喋っている姿などほとんど見た事がない
いつも1人
一度だけ一緒に仕事をした事があった 表情を変えず 確実にやっていく
なんの迷いもなく ただひたすら人をやる
怖いと思った 敵わないと思った
それから 市場で女を見かける事はあってもアイツをみかける事はない 調べていくうちに
軍属で元帥と繋がっているらしい 住んでいる所も元帥の屋敷
俺たちが滅んで行く国で地べたを這い回りながら生きている間
アイツは陽の当たる場所で生きている なぜだ なぜだ
アイツも同じ人殺しなのに
屋敷にアイツにわかる仕掛けをした手紙を入れる
市場で女の腕を薄く切る
ほら 俺たちは明るい場所では生きられないんだよ 同じだよ№6
弱くなったな №6
呼び出しがかかる
スパルガリズの王がイザナギを呼び出した
今すぐだ 来なければ 国を滅ぼす
と脅してきたらしい スカルガリズに対抗するぐらいの力はない もうイザナギは終わりだ
わかっているなお前達を連れて行く意味 と言われる 最後の仕事だ
ロク 待って そっちに行くな 戻ってこい
「ロク!!」
「大丈夫か?」フェルに声をかけられた
「ああ」
夢だったのか
「少し休んだ方がいい」クリスに言われる
「いや 大丈夫だ すまん」
2人が言いたい事はわかるが 休んではいられない ロクを取り戻すまで
「無理するなよ」ため息混じりに言われる
「失礼します テオ様の屋敷の者がこれを持って参りました」とルイの手が震えている
血まみれの剥がされた爪と黒髪があった
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