18 / 19
静7
しおりを挟む
あの日 パニックになった千尋
「やっ やっ」と部屋の隅で丸まってそのまま意識を失った
俺は何にもできなくて ただ立ってただけやった
リュウ兄と優希さんにボコボコにされて
「馬鹿だとは思ってたが そこまで馬鹿だとは思わなかった
二度と帰ってくんな」
荷物と一緒に門の外に掘り出された
次の日 さきさんから電話があって 熱が出たけど表面上は落ち着いているようには見える
「しばらく 距離を取りなさい またパニックになっても困るしね」
「ああ」
「人の心は壊れやすい あなたが一番知ってると思ってたけど」
「はい」
「千尋みたいな子は 自分が悪いって考えがちなのも
あなたが一番よくわかってるはずよね」
「はい」
さきさんのため息が聞こえる
「何かあったら連絡するから わかった?」
「はい 迷惑かけてごめんなさい」
コウ兄からは
「バカ 龍之介と優希さんの機嫌が最悪
千尋は眠れてない ずっとお前を探してる
千尋は覚えてないみたいだけど 夜起きて泣きながら家中お前を探してる
クスリ使うことにするよ これ以上ひどくなったら体にも障るしね
お前も無理すんなよ」と連絡があった
ごめん 千尋 お前を傷つけた ごめん
すぐに出張が入って 会社に出社する必要はなかったから距離は取れるけど
千尋に会えない
夕日がきれいだったり かわいい犬がいたり
幻のコンビニスイーツ見つけても 喜んでくれる人がいない
「むっちゃ寂しいやん」とひとりでつぶやく
「もういい もうセイの事嫌いって言われたら どうしょう」
あかんもう立ち直られへん
毎日そんなこと考えてる
玄関のチャイムが鳴る めんどくさいから無視をする
何度もチャイムが鳴る
「うるさいねん だれや」と玄関を開けたら
「ごめん俺」と肩で息をした千尋が立っていた
フラッと倒れそうになるのを支える
「どうした 何があったんや」
「走ってきた まだ走れるな 俺」
真っ青な顔して息が乱れてる そのまま崩れ落ちる
「コウ兄に連絡するから ちょっと待ってや」
腕を掴まれる
「まって 大丈夫だから まって ごめんね セイ傷つけてごめん」
「ちがう 悪いのは俺や 千尋が何回もやめてって言うてるのに
やめられへんかってん ごめん
千尋がかわいくて 千尋とエッチできるかもって思ったら
体が止まらんかった 千尋の気持ち全然考えてなかった ホンマごめん」
「ううん 俺の方が」「ちがう俺やって」
そんなやり取りをしてたら 千尋がだんだん震えだす
「千尋 どうしたんや さむいか」
だんだん気持ち悪くなってきたのか 手で口を押えてる
「ベットにはこぶで」抱いてもええかと聞く
コクンとうなずいてくれた
ベットに寝かし 口元にタオルを引いて コウ兄に電話をする
「どうしたん?」スピーカーからいつもの声で安心する
「ごめん説明は後 チィが走ってマンションまで来て 倒れた
意識はあるんやけど 気持ち悪いって言うてるのと 寒いって震えてる
どうしたらいい?」
「ちょっときつめのクスリ使ってるから 副反応だと思う
横向かせてるな 必ず横向きな「うっ けほ げほっ「千尋 チィ コウ兄」
千尋聞こえるか 気持ち悪いね まだ吐きそう?」
「千尋 なぁ千尋 返事してなぁ なぁチィ
コウ兄 アカン 千尋返事してくれへん」
「セイ すぐに救急車呼んで ここに連れてきて」
ブチッと電話を切って すぐに電話をした
千尋の携帯に家族みんなから連絡がある
さきさんに電話する
「千尋今どこにいるの」焦ったさきさんの声
「あ さきさん」さきさんの声に安心してしまった
「セイ?千尋になんかあったの」
「また千尋無茶してな あいつ駅から走って俺の家来て倒れてん
あんな体で 走ったりしたから 倒れたんやって
今病院 点滴してもらってる 終わったら帰ってもええって言われたから
俺が連れて帰るから」
「えっ」
「コウ兄が見てくれたから大丈夫や 壮志さんもいてる」
「点滴まだ時間かかるのか」正さんだ
「2時間ぐらいかな」
「俺らが行くから 幸之助の病院だな」
「あ うんそう リュウ兄 ありがとう ごめん」
「お前のためじゃない チィのためだ 待っとけよ」
点滴が終わるころ 千尋が目を覚ました
「ごめんなさい」と千尋が謝ってる
横で俺も頭を下げる
「あんまり無茶しないでね 千尋 わかってる
何度も言ったよね 無茶はしないって」
「ごめんなさい」
「この馬鹿なんか殺しても死なないんだから 走っていく必要ないし
千尋は動かないで こいつを呼び出せばいいの」
「あっ 電話すればよかった」今思いついたようだった
コウ兄と黙って後ろで立っていたリュウ兄が
頭を抱えた
「帰るぞ おいキー貸せよ」車のカギをリュウ兄がバッと取る
「チィ歩けなかったら セイに抱っこでもおんぶでもしてもらえ」
千尋の手を引いて車まで歩く
リュウ兄の運転で川越の家に帰った
「やっ やっ」と部屋の隅で丸まってそのまま意識を失った
俺は何にもできなくて ただ立ってただけやった
リュウ兄と優希さんにボコボコにされて
「馬鹿だとは思ってたが そこまで馬鹿だとは思わなかった
二度と帰ってくんな」
荷物と一緒に門の外に掘り出された
次の日 さきさんから電話があって 熱が出たけど表面上は落ち着いているようには見える
「しばらく 距離を取りなさい またパニックになっても困るしね」
「ああ」
「人の心は壊れやすい あなたが一番知ってると思ってたけど」
「はい」
「千尋みたいな子は 自分が悪いって考えがちなのも
あなたが一番よくわかってるはずよね」
「はい」
さきさんのため息が聞こえる
「何かあったら連絡するから わかった?」
「はい 迷惑かけてごめんなさい」
コウ兄からは
「バカ 龍之介と優希さんの機嫌が最悪
千尋は眠れてない ずっとお前を探してる
千尋は覚えてないみたいだけど 夜起きて泣きながら家中お前を探してる
クスリ使うことにするよ これ以上ひどくなったら体にも障るしね
お前も無理すんなよ」と連絡があった
ごめん 千尋 お前を傷つけた ごめん
すぐに出張が入って 会社に出社する必要はなかったから距離は取れるけど
千尋に会えない
夕日がきれいだったり かわいい犬がいたり
幻のコンビニスイーツ見つけても 喜んでくれる人がいない
「むっちゃ寂しいやん」とひとりでつぶやく
「もういい もうセイの事嫌いって言われたら どうしょう」
あかんもう立ち直られへん
毎日そんなこと考えてる
玄関のチャイムが鳴る めんどくさいから無視をする
何度もチャイムが鳴る
「うるさいねん だれや」と玄関を開けたら
「ごめん俺」と肩で息をした千尋が立っていた
フラッと倒れそうになるのを支える
「どうした 何があったんや」
「走ってきた まだ走れるな 俺」
真っ青な顔して息が乱れてる そのまま崩れ落ちる
「コウ兄に連絡するから ちょっと待ってや」
腕を掴まれる
「まって 大丈夫だから まって ごめんね セイ傷つけてごめん」
「ちがう 悪いのは俺や 千尋が何回もやめてって言うてるのに
やめられへんかってん ごめん
千尋がかわいくて 千尋とエッチできるかもって思ったら
体が止まらんかった 千尋の気持ち全然考えてなかった ホンマごめん」
「ううん 俺の方が」「ちがう俺やって」
そんなやり取りをしてたら 千尋がだんだん震えだす
「千尋 どうしたんや さむいか」
だんだん気持ち悪くなってきたのか 手で口を押えてる
「ベットにはこぶで」抱いてもええかと聞く
コクンとうなずいてくれた
ベットに寝かし 口元にタオルを引いて コウ兄に電話をする
「どうしたん?」スピーカーからいつもの声で安心する
「ごめん説明は後 チィが走ってマンションまで来て 倒れた
意識はあるんやけど 気持ち悪いって言うてるのと 寒いって震えてる
どうしたらいい?」
「ちょっときつめのクスリ使ってるから 副反応だと思う
横向かせてるな 必ず横向きな「うっ けほ げほっ「千尋 チィ コウ兄」
千尋聞こえるか 気持ち悪いね まだ吐きそう?」
「千尋 なぁ千尋 返事してなぁ なぁチィ
コウ兄 アカン 千尋返事してくれへん」
「セイ すぐに救急車呼んで ここに連れてきて」
ブチッと電話を切って すぐに電話をした
千尋の携帯に家族みんなから連絡がある
さきさんに電話する
「千尋今どこにいるの」焦ったさきさんの声
「あ さきさん」さきさんの声に安心してしまった
「セイ?千尋になんかあったの」
「また千尋無茶してな あいつ駅から走って俺の家来て倒れてん
あんな体で 走ったりしたから 倒れたんやって
今病院 点滴してもらってる 終わったら帰ってもええって言われたから
俺が連れて帰るから」
「えっ」
「コウ兄が見てくれたから大丈夫や 壮志さんもいてる」
「点滴まだ時間かかるのか」正さんだ
「2時間ぐらいかな」
「俺らが行くから 幸之助の病院だな」
「あ うんそう リュウ兄 ありがとう ごめん」
「お前のためじゃない チィのためだ 待っとけよ」
点滴が終わるころ 千尋が目を覚ました
「ごめんなさい」と千尋が謝ってる
横で俺も頭を下げる
「あんまり無茶しないでね 千尋 わかってる
何度も言ったよね 無茶はしないって」
「ごめんなさい」
「この馬鹿なんか殺しても死なないんだから 走っていく必要ないし
千尋は動かないで こいつを呼び出せばいいの」
「あっ 電話すればよかった」今思いついたようだった
コウ兄と黙って後ろで立っていたリュウ兄が
頭を抱えた
「帰るぞ おいキー貸せよ」車のカギをリュウ兄がバッと取る
「チィ歩けなかったら セイに抱っこでもおんぶでもしてもらえ」
千尋の手を引いて車まで歩く
リュウ兄の運転で川越の家に帰った
0
お気に入りに追加
28
あなたにおすすめの小説
性的イジメ
ポコたん
BL
この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。
作品説明:いじめの性的部分を取り上げて現代風にアレンジして作成。
全二話 毎週日曜日正午にUPされます。
倫理的恋愛未満
雨水林檎
BL
少し変わった留年生と病弱摂食障害(拒食)の男子高校生の創作一次日常ブロマンス(BL寄り)小説。
体調不良描写を含みます、ご注意ください。
基本各話完結なので単体でお楽しみいただけます。全年齢向け。
頻尿が恥ずかしい成人男性
こじらせた処女
BL
チカサ(23)はおしっこが人より近いことがコンプレックスである。そのため栄養ドリンクなんてもってのほか、カフェインでさえも絶対に飲まないという徹底ぶりでトイレの回数を控えていた。そんな中、同じ部署のニシキ先輩と一緒に外回りに行くこととなる。緊張も相まってチカサはいつもよりトイレが近くなってしまい、何度もトイレと言うのが恥ずかしくなってしまい…?
部室強制監獄
裕光
BL
夜8時に毎日更新します!
高校2年生サッカー部所属の祐介。
先輩・後輩・同級生みんなから親しく人望がとても厚い。
ある日の夜。
剣道部の同級生 蓮と夜飯に行った所途中からプチッと記憶が途切れてしまう
気づいたら剣道部の部室に拘束されて身動きは取れなくなっていた
現れたのは蓮ともう1人。
1個上の剣道部蓮の先輩の大野だ。
そして大野は裕介に向かって言った。
大野「お前も肉便器に改造してやる」
大野は蓮に裕介のサッカーの練習着を渡すと中を開けて―…
風邪ひいた社会人がおねしょする話
こじらせた処女
BL
恋人の咲耶(さくや)が出張に行っている間、日翔(にちか)は風邪をひいてしまう。
一年前に風邪をひいたときには、咲耶にお粥を食べさせてもらったり、寝かしつけてもらったりと甘やかされたことを思い出して、寂しくなってしまう。一緒の気分を味わいたくて咲耶の部屋のベッドで寝るけれど…?
楓の散る前に。
星未めう
BL
病弱な僕と働き者の弟。でも、血は繋がってない。
甘やかしたい、甘やかされてはいけない。
1人にしたくない、1人にならなくちゃいけない。
愛したい、愛されてはいけない。
はじめまして、星見めうと申します。普段は二次創作で活動しておりますが、このたび一次創作を始めるにあたってこちらのサイトを使用させていただくことになりました。話の中に体調不良表現が多く含まれます。嘔吐等も出てくると思うので苦手な方はプラウザバックよろしくお願いします。
ゆっくりゆるゆる更新になるかと思われます。ちょくちょくネタ等呟くかもしれないTwitterを貼っておきます。
星見めう https://twitter.com/hoshimimeu_00
普段は二次垢におりますのでもしご興味がありましたらその垢にリンクあります。
お気に入り、しおり、感想等ありがとうございます!ゆっくり更新ですが、これからもよろしくお願いします(*´˘`*)♡
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる