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川越家2
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「疲れたでしょ 横になる?」と千尋を見ると
目に涙をためている
「怒らせちゃった どうしよう」
「大丈夫だよ 今頃きっと セイの方が焦ってるよ」と幸之助さん
「それより 先に体見せてくれる セイよりそっちの方が大事」と壮志さんが言う
「取り戻したくて無理しちゃった?」さきさんに聞かれた
コクリとうなずく
「仕事いっぱい休んだのに みんなやさしくおかえりって言ってくれたの
そんなふうに言ってくれるの ここ以外知らない
だから だから」涙が流れる
「迷惑かけた分頑張ろうって無理した?」
「うん」
「そっか 千尋の気持ちはわかるけど じゃあなおさらここでは言ってほしかったな
会社の人達と一緒じゃちょっと悲しいな これでも千尋の事弟だと思ってるんだけど」
「そうね 息子が体調悪いの隠されたら母としたら悲しいわ」
「セイは俺たちよりもっと悲しかったと思う」
「セイに悪い事した すごい怒ってた」
「あとで謝ろうね」
「うん」
「体見てからね」
「うん」
リビングにもどると セイが心配そうに立ち上がった
「過労とストレス ちょうど休みだし ゆっくりさせてあげて」
「うん」
「実はね ほんとはもう少し休んだ方がいいんだ
でも休んじゃうと千尋がつぶれちゃう 自分があまりにも役立たずだと思ってね
だから 壮志とも相談して復帰を認めたんだ
だから家ではゆっくりさせてあげて じゃないとずっとガンバちゃうよ あの子
何もしないでもここにいていいんだ いるだけでいいんだよって教えてあげないと」
「セイ お前がここで知ったことを 千尋に教えればいいんだよ」
と今まで黙っていた正が言った
「わかったら さっさと謝って来い」
とリビングからたたき出された
千尋の部屋のドアをノックする
「どうそ」とさきさんの声がする
「千尋 どう?」
「やっと眠ったの 夜もあんまり眠れてなかったみたいね
一緒に寝てなかったの?」
「ああ」
「いろいろ不安なのよ あなたもここへ来た頃は不安で怖かったでしょ
いくつになっても同じじゃない? よく話し合ってね」
「うん ありがとう」
夕飯出来たらここへ運ぶわ とさきさんがドアを閉めた
「やっ」
「うっ やっ イヤッ」千尋がうなされてる
「千尋」
「やめてーーーッ」
「千尋」
「セイ?」
「そうやで なんや怖い夢でも見たんか?」
「セイ 怖いよ」千尋の頭を撫でてやる
「何が怖い?」
「これが夢やったらどうしよう 目が覚めたらまたあのアパートで………」
千尋の体が震えだす 体を抱きしめてやる
「千尋 大丈夫や 絶対離さへん ずっと一緒におる約束したやん 忘れた?千尋はすぐに忘れるからなぁ また約束しよ 千尋が忘れても何回でも約束する ずっと一緒におる もう離れへん
ほら 言うて」
「ずっと一緒にいる もう離れない」
「そうやで 約束な それと
体調悪い時はちゃんと言う はい言うて」
「体調悪い時はいいます ごめんなさい」
「俺もごめんな」
「今日から一緒に寝よな さみしい思いせんでいいようにな」
目に涙をためている
「怒らせちゃった どうしよう」
「大丈夫だよ 今頃きっと セイの方が焦ってるよ」と幸之助さん
「それより 先に体見せてくれる セイよりそっちの方が大事」と壮志さんが言う
「取り戻したくて無理しちゃった?」さきさんに聞かれた
コクリとうなずく
「仕事いっぱい休んだのに みんなやさしくおかえりって言ってくれたの
そんなふうに言ってくれるの ここ以外知らない
だから だから」涙が流れる
「迷惑かけた分頑張ろうって無理した?」
「うん」
「そっか 千尋の気持ちはわかるけど じゃあなおさらここでは言ってほしかったな
会社の人達と一緒じゃちょっと悲しいな これでも千尋の事弟だと思ってるんだけど」
「そうね 息子が体調悪いの隠されたら母としたら悲しいわ」
「セイは俺たちよりもっと悲しかったと思う」
「セイに悪い事した すごい怒ってた」
「あとで謝ろうね」
「うん」
「体見てからね」
「うん」
リビングにもどると セイが心配そうに立ち上がった
「過労とストレス ちょうど休みだし ゆっくりさせてあげて」
「うん」
「実はね ほんとはもう少し休んだ方がいいんだ
でも休んじゃうと千尋がつぶれちゃう 自分があまりにも役立たずだと思ってね
だから 壮志とも相談して復帰を認めたんだ
だから家ではゆっくりさせてあげて じゃないとずっとガンバちゃうよ あの子
何もしないでもここにいていいんだ いるだけでいいんだよって教えてあげないと」
「セイ お前がここで知ったことを 千尋に教えればいいんだよ」
と今まで黙っていた正が言った
「わかったら さっさと謝って来い」
とリビングからたたき出された
千尋の部屋のドアをノックする
「どうそ」とさきさんの声がする
「千尋 どう?」
「やっと眠ったの 夜もあんまり眠れてなかったみたいね
一緒に寝てなかったの?」
「ああ」
「いろいろ不安なのよ あなたもここへ来た頃は不安で怖かったでしょ
いくつになっても同じじゃない? よく話し合ってね」
「うん ありがとう」
夕飯出来たらここへ運ぶわ とさきさんがドアを閉めた
「やっ」
「うっ やっ イヤッ」千尋がうなされてる
「千尋」
「やめてーーーッ」
「千尋」
「セイ?」
「そうやで なんや怖い夢でも見たんか?」
「セイ 怖いよ」千尋の頭を撫でてやる
「何が怖い?」
「これが夢やったらどうしよう 目が覚めたらまたあのアパートで………」
千尋の体が震えだす 体を抱きしめてやる
「千尋 大丈夫や 絶対離さへん ずっと一緒におる約束したやん 忘れた?千尋はすぐに忘れるからなぁ また約束しよ 千尋が忘れても何回でも約束する ずっと一緒におる もう離れへん
ほら 言うて」
「ずっと一緒にいる もう離れない」
「そうやで 約束な それと
体調悪い時はちゃんと言う はい言うて」
「体調悪い時はいいます ごめんなさい」
「俺もごめんな」
「今日から一緒に寝よな さみしい思いせんでいいようにな」
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