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IFルート junk 1 アパートの前で
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IFルート junk 1 アパートの前で
*****
「ココ?」
思わずきいていた。
「ココ!
言いたいことはわかる。
俺もここまで近いと思って無かった。」
「ホント~?」
引っ越すと聞いた時、こんな事なるんじゃないかと思っていた。
「嘘じゃ無いって、美咲と会社にアクセスしやすい場所を探してくれって頼んだんだよ。」
「頼んでるじゃない!」
ああ、やっぱりね。
「いや、駅裏のあたりで手頃な物件が有るって言ってたんだよ。
ホントだって。」
「駅裏ねぇ~。」
「ああ、同じ大家の物件なんだって。
こっちの方がかなり安くなるって紹介してきたんだよ。」
「美咲の住んでる道向こうは、バブルのとき再開発で整備されたんだけど、
こっち側は利権やら住民運動やらでグダグダしてる内にバブルがはじけて計画中止なって、ほったらかしだって。
だから、この辺路地ばっかりで車入って来れないだろ。
それから」
「いい、わかったわ、念のため聞くけど、ココで会うの?」
「ああ、そのつもりだ。」
「はあ、路地裏だから大丈夫だと思うけど、知り合いとバッタリなんてしたらどうしよう?」
「ココじゃイヤって言わないんだな。」
「言ったら別の所にしてくれるの。」
「それが、予算的にも、通勤にも、ココが…。」
「ふう、わかったわ。」
大きい道路はさんでほとんど分断?
されてるし大丈夫かな。
「助かるよ、今回は完全に俺の確認ミスだからな。」
「珍しいわね、こういうことは卒なくこなしてたでしょ。」
「美咲と会社と家の事が重なって手が回らなかったんだ。」
「あら、私の事は後回しでいいのに。」
「美咲は最優先だよ。」
「う~ん、ま、いいわ。」
こういう事だけ口が回るんでしょ。
「まだ、清掃が入ってないから、入居は数日かかるんだ。」
「そう、入居が決まったら連絡してね。」
「ああ、会えるようになったら、すぐ連絡するよ。」
*****
シャチョー、ああ、ココ紹介してくれた不動産屋、飲み友達なんだ。
で、知り合いの引っ越し業者がドタキャンされスケジュール開いてるって言うから今日になったんだ。
シャチョーの話だと、駅の向う側から美咲のマンションのあたりまでは、バブルの頃に再開発が上手くいったんだって。
でも、こっち側は、昔からの住民が多くて地権がらみでごたごたして土地収用が上手くいかなかったんだって。
で、バブルが弾けて、業者がにげて、終わりだって。
だから、古い家が密集してるは、道は細い上、グネグネしてる、中途半端に地上げしたから利権がぐちゃぐちゃなんだってさ。
駅が近いところは家賃、そこそこだけど、ちょっと路地裏にはいったら結構安いんだよ。
んでもってここは、息子さん夫婦が住む予定でリフォームしたんだけど、
息子さんの転勤が決まって2階が空き室になってる。
息子さんが戻ってきたら明け渡すって契約ですごく安くなってるんだ。
アパートの前でアノヒトの話を聞き流していると老夫婦に声を掛けられた。
「こんにちは、河津さん。」
「あ、大家さん、どうも。
こんにちは、うちの美咲です。」
ナニ言った?
「こんにちは。
お世話になります。
よろしくお願いします。」
とにかく挨拶?
「こちらこそよろしく。
きれいな奥さんだ。」
「はは、ありがとうございます。」
「不動産屋さんには単身赴任と聞いてたけど、もしかして一緒に?」
「ああ、妻は仕事で研修にいくことなりましてね。
ちょっと今の部屋だと不便でして、ええ、向うに部屋を借りることになりまして、そうなんですよ、
私も職場がかわりまして、不便になるんで、ええ、で、いまの部屋を引き払って、
落ち着いてから部屋を探そうということになりまして。
それで、こちらにお世話になることに。」
「まあ、美咲はちょくちょくこちら来るつもりのようなんで。
ええ、ええ、よろしくお願いします。」
結局流されてしまった。
*****
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「ココ?」
思わずきいていた。
「ココ!
言いたいことはわかる。
俺もここまで近いと思って無かった。」
「ホント~?」
引っ越すと聞いた時、こんな事なるんじゃないかと思っていた。
「嘘じゃ無いって、美咲と会社にアクセスしやすい場所を探してくれって頼んだんだよ。」
「頼んでるじゃない!」
ああ、やっぱりね。
「いや、駅裏のあたりで手頃な物件が有るって言ってたんだよ。
ホントだって。」
「駅裏ねぇ~。」
「ああ、同じ大家の物件なんだって。
こっちの方がかなり安くなるって紹介してきたんだよ。」
「美咲の住んでる道向こうは、バブルのとき再開発で整備されたんだけど、
こっち側は利権やら住民運動やらでグダグダしてる内にバブルがはじけて計画中止なって、ほったらかしだって。
だから、この辺路地ばっかりで車入って来れないだろ。
それから」
「いい、わかったわ、念のため聞くけど、ココで会うの?」
「ああ、そのつもりだ。」
「はあ、路地裏だから大丈夫だと思うけど、知り合いとバッタリなんてしたらどうしよう?」
「ココじゃイヤって言わないんだな。」
「言ったら別の所にしてくれるの。」
「それが、予算的にも、通勤にも、ココが…。」
「ふう、わかったわ。」
大きい道路はさんでほとんど分断?
されてるし大丈夫かな。
「助かるよ、今回は完全に俺の確認ミスだからな。」
「珍しいわね、こういうことは卒なくこなしてたでしょ。」
「美咲と会社と家の事が重なって手が回らなかったんだ。」
「あら、私の事は後回しでいいのに。」
「美咲は最優先だよ。」
「う~ん、ま、いいわ。」
こういう事だけ口が回るんでしょ。
「まだ、清掃が入ってないから、入居は数日かかるんだ。」
「そう、入居が決まったら連絡してね。」
「ああ、会えるようになったら、すぐ連絡するよ。」
*****
シャチョー、ああ、ココ紹介してくれた不動産屋、飲み友達なんだ。
で、知り合いの引っ越し業者がドタキャンされスケジュール開いてるって言うから今日になったんだ。
シャチョーの話だと、駅の向う側から美咲のマンションのあたりまでは、バブルの頃に再開発が上手くいったんだって。
でも、こっち側は、昔からの住民が多くて地権がらみでごたごたして土地収用が上手くいかなかったんだって。
で、バブルが弾けて、業者がにげて、終わりだって。
だから、古い家が密集してるは、道は細い上、グネグネしてる、中途半端に地上げしたから利権がぐちゃぐちゃなんだってさ。
駅が近いところは家賃、そこそこだけど、ちょっと路地裏にはいったら結構安いんだよ。
んでもってここは、息子さん夫婦が住む予定でリフォームしたんだけど、
息子さんの転勤が決まって2階が空き室になってる。
息子さんが戻ってきたら明け渡すって契約ですごく安くなってるんだ。
アパートの前でアノヒトの話を聞き流していると老夫婦に声を掛けられた。
「こんにちは、河津さん。」
「あ、大家さん、どうも。
こんにちは、うちの美咲です。」
ナニ言った?
「こんにちは。
お世話になります。
よろしくお願いします。」
とにかく挨拶?
「こちらこそよろしく。
きれいな奥さんだ。」
「はは、ありがとうございます。」
「不動産屋さんには単身赴任と聞いてたけど、もしかして一緒に?」
「ああ、妻は仕事で研修にいくことなりましてね。
ちょっと今の部屋だと不便でして、ええ、向うに部屋を借りることになりまして、そうなんですよ、
私も職場がかわりまして、不便になるんで、ええ、で、いまの部屋を引き払って、
落ち着いてから部屋を探そうということになりまして。
それで、こちらにお世話になることに。」
「まあ、美咲はちょくちょくこちら来るつもりのようなんで。
ええ、ええ、よろしくお願いします。」
結局流されてしまった。
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