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1章魔獣になりましょう
怯える悪魔鬼b
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けれど、アタマカラが達人の如きスキル発動で、光線を発し、様々な角度から放つ闇の光線を押し返し、そのまま悪魔鬼の体に貫通させる。
悪魔鬼は光の矢は幾度も刺され、夥しい量の血を垂れ流す。
それでも、抵抗を止めず、無数の骨剣でアタマカラの全身を刻もうとするが、それは幻影に終わって消え去る。
そして、悪魔鬼が後ろを振り向くと、微笑む白雲がそこにいた。
恐怖の叫びで、口から闇の光線を発するも、無惨に空へと消えていく。
アタマカラが終焉を告げる。
光を纏い、空に浮かび、右手を掲げて、叫ぶ。
「雲の光龍」
その刹那、雲から白い翼を背にした裸の女天使達が現れ、抱えているのは豪奢な、金色の龍の精霊。
青眼が禍々しく煌めき、口から莫大な光の魔力の一線を悪魔鬼に放った。
そして、音もなく、光は明滅を繰り返し、直撃した。
天地が震えたかのような衝撃が、この場一帯に起こった。
だが、気絶寸前なはずの悪魔鬼は白目を剥き、黒こげとなりながらも、死に際の生命力によって、凄まじい上昇を果たし、空へ上がる。
「しねぇぇぇぇうぇ!」
唐突な悪魔鬼の口から闇の光線を放たれようとする。
しかし、横から金色の龍が悪魔鬼にかぶりつき、森林一帯へと追いやり、爆風と爆発が発生し、黒煙が空へ舞い上がった。
安堵するアタマカラ。
ところが、安堵したものの束の間、人間の悲鳴が聞こえた。
アタマカラは一目散に森林一帯がある方へを見入る。
視界には広大な森林が埋め尽くす。
広すぎて、人間の悲鳴の居所は分からない。
悪魔鬼はどこだ?
あの黒煙が立ち上る場所で間違いないだろう。
しかし、そこには人間の善なる気配はない。
しかも、悪魔鬼はもう既に戦う意思すら無く、生還する希望は無いだろう。
では、先程の人間の悲鳴はどこから?
あそこか?
何だこの殺気。
悪魔鬼並みの悪を感じる。
けれど、あそこにいるのは人間しかいない。
では、なぜ悪を感じる?
すると、肩にいた螢が発光し、その悪の場所へ先に飛んでいく。
悪魔鬼は光の矢は幾度も刺され、夥しい量の血を垂れ流す。
それでも、抵抗を止めず、無数の骨剣でアタマカラの全身を刻もうとするが、それは幻影に終わって消え去る。
そして、悪魔鬼が後ろを振り向くと、微笑む白雲がそこにいた。
恐怖の叫びで、口から闇の光線を発するも、無惨に空へと消えていく。
アタマカラが終焉を告げる。
光を纏い、空に浮かび、右手を掲げて、叫ぶ。
「雲の光龍」
その刹那、雲から白い翼を背にした裸の女天使達が現れ、抱えているのは豪奢な、金色の龍の精霊。
青眼が禍々しく煌めき、口から莫大な光の魔力の一線を悪魔鬼に放った。
そして、音もなく、光は明滅を繰り返し、直撃した。
天地が震えたかのような衝撃が、この場一帯に起こった。
だが、気絶寸前なはずの悪魔鬼は白目を剥き、黒こげとなりながらも、死に際の生命力によって、凄まじい上昇を果たし、空へ上がる。
「しねぇぇぇぇうぇ!」
唐突な悪魔鬼の口から闇の光線を放たれようとする。
しかし、横から金色の龍が悪魔鬼にかぶりつき、森林一帯へと追いやり、爆風と爆発が発生し、黒煙が空へ舞い上がった。
安堵するアタマカラ。
ところが、安堵したものの束の間、人間の悲鳴が聞こえた。
アタマカラは一目散に森林一帯がある方へを見入る。
視界には広大な森林が埋め尽くす。
広すぎて、人間の悲鳴の居所は分からない。
悪魔鬼はどこだ?
あの黒煙が立ち上る場所で間違いないだろう。
しかし、そこには人間の善なる気配はない。
しかも、悪魔鬼はもう既に戦う意思すら無く、生還する希望は無いだろう。
では、先程の人間の悲鳴はどこから?
あそこか?
何だこの殺気。
悪魔鬼並みの悪を感じる。
けれど、あそこにいるのは人間しかいない。
では、なぜ悪を感じる?
すると、肩にいた螢が発光し、その悪の場所へ先に飛んでいく。
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