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1章魔獣になりましょう
84話地蔵堂へ
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岩ならば電気を通さないはずだが、何故だか少し苦しそうだ。
そして、数分も経たない内に、巨大な穴が開けた。
これならば、体長の大きいアタマカラでも侵入出来る。
少し疲れ気味の地蔵にアタマカラは心配の情、手を掛けた。
「大丈夫ですか?」
「黙れ! 触るな!」
地蔵は頑固親父のような叱責でアタマカラを振り払う。
目は瞑ってるが、気迫の顔をし、怒っている。
だから、アタマカラが道中あまりの話を出来なかった。
というのも、地蔵がアタマカラを執拗に嫌っているからだ。
ではなぜ嫌っているのか?
それは信用に足らない、鬼団の部外者というのが最もだろうが、地蔵が嫌う真意というのは分からないというのが結論だ。
そのアタマカラの唖然とした様子が滑稽に思えたのか、虫女は、口を隠しながら、小さく笑う。
まるで、黒髪の人間の幸の薄い美女のようだ。
アタマカラは虫女に対しては魔獣の中で異様で、陰湿なものを感じていたし、しかも銃羊の忠告あったので、可能な限り話さないように心掛けていた。
しかし、心配する優しさを跳ね返された悲しみとその様を笑われた怒りが混ざり合えば、正常ではいられないのが人間だ。
「何がおかしいんだ!」
「……ふふ……ごめんなさいね」
「はぁ」
顔を真っ赤にし、睨むアタマカラ。一方、虫女は軽く笑い流し、前へと進む。
銃羊が険しい表情で、出発を促す。
「アタマカラ! 急ぐぞ!」
そして、数分も経たない内に、巨大な穴が開けた。
これならば、体長の大きいアタマカラでも侵入出来る。
少し疲れ気味の地蔵にアタマカラは心配の情、手を掛けた。
「大丈夫ですか?」
「黙れ! 触るな!」
地蔵は頑固親父のような叱責でアタマカラを振り払う。
目は瞑ってるが、気迫の顔をし、怒っている。
だから、アタマカラが道中あまりの話を出来なかった。
というのも、地蔵がアタマカラを執拗に嫌っているからだ。
ではなぜ嫌っているのか?
それは信用に足らない、鬼団の部外者というのが最もだろうが、地蔵が嫌う真意というのは分からないというのが結論だ。
そのアタマカラの唖然とした様子が滑稽に思えたのか、虫女は、口を隠しながら、小さく笑う。
まるで、黒髪の人間の幸の薄い美女のようだ。
アタマカラは虫女に対しては魔獣の中で異様で、陰湿なものを感じていたし、しかも銃羊の忠告あったので、可能な限り話さないように心掛けていた。
しかし、心配する優しさを跳ね返された悲しみとその様を笑われた怒りが混ざり合えば、正常ではいられないのが人間だ。
「何がおかしいんだ!」
「……ふふ……ごめんなさいね」
「はぁ」
顔を真っ赤にし、睨むアタマカラ。一方、虫女は軽く笑い流し、前へと進む。
銃羊が険しい表情で、出発を促す。
「アタマカラ! 急ぐぞ!」
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