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1章魔戦操縦士学院
43話合宿
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とうとうこの日がやってきた。
合宿だ。
カバーニは怪我からもう既に復帰し、運動や授業にも出られるようになった。
また、大会以降のクラスでのカバーニの人気が鰻登りだった。
Cクラスのアーサーに魔戦戦闘を申し込み、見事勝利し、個人戦棄権にまで追い込んだというニュースが一学年に知れ渡った。
よってFクラスが退学を免れたのはカバーニのおかげということになっている。
皆から慕われ、クラスの人気者、風の噂で最近女の子から告白されたとかなんとか。
ふと、前方を見ると、緑の島が見えてきた。
生徒らは船着き場に降ろされ、先生による詳しい合宿の説明を訊いていた。
説明によると、この広大な島にて三日間サバイバル生活を行うとの事。
広大な島はブリタニア島。
通称サバイバル別名バトルロワイヤルがブリタニア島で行われる。
この島には異世界神《イセカイジン》が潜んでいるそうだ。
異世界神とはこの世界で恐れられている魔物。
人を殺すぐらい危険だ。異世界から襲来したと言われる。
もちろん課題もあり、死の杖と王者の盾と不老不死の首飾りの三つのアイテムを幾つかある宝箱に隠したそうだ。
どのくらい個数があるかについては教えられないとの事。
その三つのアイテムを提出すればクリアだそうだ。
もちろん相手から奪って良いし、魔術勝負をして奪っても良い。
クラスは関係なく、一年全生徒の中からそれぞれ仲間を選びパーティー(10人程度)を組んで臨んでも良いし、ソロでもどちらで参加しても良い。
ただしクリアできなければ、退学になる。
生死に関わる合宿なので参加を辞退する事もできるが、その場合も退学となる。
俺は溜め息混じりに、隣にいるロンに顔を向ける。
「参ったな……サバイバルってまさかこの危険な森で寝るんじゃないだろうな?」
「寝るようです……ちゃんとキャンプ道具は用意してくれてるみたいですな……」
「はぁ……さっさと終わらせような」
「そうですな……では僕らも行きましょうか?」
すると、俺達を呼び止める声がする。
「待ってっ!!」と慌ただしく声を掛けてきたのは、リオラだった。
汗が鬱陶しいのか金髪の髪を耳に掛ける。「はぁはぁ」と吐息を漏らす少女。
わざと俺らに魅せつけているかのような胸元。
ロンは首を傾げる。
「どうしましたかな?」
「私もパーティー入れてっ!」
「もちろんですよ」
ロンは大きく頷き、そして俺に視線を送り確認を取る。
俺は笑顔で、「もちろんだ」と了承。
「ありがとう」と可愛いらしい笑顔を向けるリオラ。
リオラの後方にやってくるのは、マシュ、アイリス、カバーニ。
「私達もお願いします」と両手を胸に当てながら、もじもじした様子のアイリス。そんな癒し系の美少女に顔が綻ぶ。
いやいや、騙されてはいけない。アイリスはパーティー加入に絶賛御礼だが。
「マシュ、カバーニはちょっとな……」
俺は戦力外該当者に顔を伏し目がちに向ける。
「マシュは俺のメンタルをズダスダにするから駄目。カバーニはは問題おこすから駄目」と言っても良かったのだ。
でも俺は優しいから遠慮がちに態度で断っているのだ。
分かってくれ。
カバーニは俺に近寄り、肩を両手で掴み、笑顔を見せる。
「もう怪我は治ったからよぉ……心配すんな」
嫌々違うって。もう心配してないわ。
マシュは腕組みをし、「入れなさい」の命令。
「はぁ」と溜め息をつき、手を払う俺。
そんな俺の拒否態度を無視し、前へ進むカバーニ、マシュ。
合宿だ。
カバーニは怪我からもう既に復帰し、運動や授業にも出られるようになった。
また、大会以降のクラスでのカバーニの人気が鰻登りだった。
Cクラスのアーサーに魔戦戦闘を申し込み、見事勝利し、個人戦棄権にまで追い込んだというニュースが一学年に知れ渡った。
よってFクラスが退学を免れたのはカバーニのおかげということになっている。
皆から慕われ、クラスの人気者、風の噂で最近女の子から告白されたとかなんとか。
ふと、前方を見ると、緑の島が見えてきた。
生徒らは船着き場に降ろされ、先生による詳しい合宿の説明を訊いていた。
説明によると、この広大な島にて三日間サバイバル生活を行うとの事。
広大な島はブリタニア島。
通称サバイバル別名バトルロワイヤルがブリタニア島で行われる。
この島には異世界神《イセカイジン》が潜んでいるそうだ。
異世界神とはこの世界で恐れられている魔物。
人を殺すぐらい危険だ。異世界から襲来したと言われる。
もちろん課題もあり、死の杖と王者の盾と不老不死の首飾りの三つのアイテムを幾つかある宝箱に隠したそうだ。
どのくらい個数があるかについては教えられないとの事。
その三つのアイテムを提出すればクリアだそうだ。
もちろん相手から奪って良いし、魔術勝負をして奪っても良い。
クラスは関係なく、一年全生徒の中からそれぞれ仲間を選びパーティー(10人程度)を組んで臨んでも良いし、ソロでもどちらで参加しても良い。
ただしクリアできなければ、退学になる。
生死に関わる合宿なので参加を辞退する事もできるが、その場合も退学となる。
俺は溜め息混じりに、隣にいるロンに顔を向ける。
「参ったな……サバイバルってまさかこの危険な森で寝るんじゃないだろうな?」
「寝るようです……ちゃんとキャンプ道具は用意してくれてるみたいですな……」
「はぁ……さっさと終わらせような」
「そうですな……では僕らも行きましょうか?」
すると、俺達を呼び止める声がする。
「待ってっ!!」と慌ただしく声を掛けてきたのは、リオラだった。
汗が鬱陶しいのか金髪の髪を耳に掛ける。「はぁはぁ」と吐息を漏らす少女。
わざと俺らに魅せつけているかのような胸元。
ロンは首を傾げる。
「どうしましたかな?」
「私もパーティー入れてっ!」
「もちろんですよ」
ロンは大きく頷き、そして俺に視線を送り確認を取る。
俺は笑顔で、「もちろんだ」と了承。
「ありがとう」と可愛いらしい笑顔を向けるリオラ。
リオラの後方にやってくるのは、マシュ、アイリス、カバーニ。
「私達もお願いします」と両手を胸に当てながら、もじもじした様子のアイリス。そんな癒し系の美少女に顔が綻ぶ。
いやいや、騙されてはいけない。アイリスはパーティー加入に絶賛御礼だが。
「マシュ、カバーニはちょっとな……」
俺は戦力外該当者に顔を伏し目がちに向ける。
「マシュは俺のメンタルをズダスダにするから駄目。カバーニはは問題おこすから駄目」と言っても良かったのだ。
でも俺は優しいから遠慮がちに態度で断っているのだ。
分かってくれ。
カバーニは俺に近寄り、肩を両手で掴み、笑顔を見せる。
「もう怪我は治ったからよぉ……心配すんな」
嫌々違うって。もう心配してないわ。
マシュは腕組みをし、「入れなさい」の命令。
「はぁ」と溜め息をつき、手を払う俺。
そんな俺の拒否態度を無視し、前へ進むカバーニ、マシュ。
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