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7章魔王軍団VS世界革命軍団
7章8話ゴブリン魔王VSゴブリンキング
しおりを挟む「てめえが、偽者の魔王か? 確かゴブミと逃げたらしいな? あいつはどうした?」
ゴブリンキングはそう言いながら、戦闘態勢の準備で、足を慣らす。
ゴブリン魔王は不敵な、余裕の青眼で対する。
怯えた様子は無く、何かを克服したようだ。
「俺は呪いというものに怯え、逃げていた。しかし、それも、今日で終わりだ。魔王である俺ならば呪いを取り込んでこそ、魔王だろう。皆から憎しみ、怨み、呪いを受けてこそ、真の魔王となることができる」
「何を訳わかんねーこと言ってんだよぉぉぉぉぉ!!!!」
ゴブリンキングは重量ある高速で、飛び出しメガドン級のパンチを炸裂させ、ゴブリン魔王を捉える、逃げられる死角は無い。
「死ねぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
しかし、ゴブリン魔王は瞬発力を使用した訳ではなく、軽く流しただけで回避し、代わりにゴブリンの下剋上の右パンチを繰り出す。
ゴブリンの下克上の右パンチとは。
まずゴブリンの攻撃力は平均的に見れば全種族の中で攻撃力が0~100程で微々たるものであり、だが負の力はマイナス1000もある。ちなみに、ゴブリン魔王の場合は特殊なためか、マイナス1億もある。
これは敵に攻撃を与えてもダメージ与えることは出来ず、逆に自らが1000というダメージを与えられてしまう、負ってしまう。
その理解不能な力、莫大なマイナス、この不良債権を逆に魔王の改造スキルを使い、改造を施し、マイナスをプラスに書き換えた。
「死ぬなよ」
「や……や」
ゴブリンキングは野生の勘で危機を察知し、青ざめた表情をする。
しかし、もう遅い。静かなる魔王の右拳は目の前。
次の瞬間、緑色の魔力のブーストが魔王の右拳に掛かり、ゴブリンキングの正面の顔にぶち込み、酷く凹ませ、そこから何段階にも凹ませ、吹き飛ばした。
吹き飛ばされるゴブリンキングはかろうじて気絶の白い眼だけは残り、それから下半分は変形した穴があり、ほとんど原形は留めていない。
ゴブリン魔王は止まらない、瞬間移動して、ゴブリンキングの背後を取る。
その時、ゴブリンキングは気絶していたが、雄叫びを上げ、息を吹き返し、紅の両眼がギロリと目を剥き、咄嗟に左のメガドンパンチでゴブリン魔王が襲う。
「イテェンダヨ……アァァァァァァァァァァァァ!!!!」
しかし、笑みを浮かべた魔王にまたしても一歩退かれ躱わされ、逆に前のめりになった後頭部にとてつもない右蹴りが直撃し、地面に押し潰される。
「アァァァァァァァ……クソイテェイテェイテェ……シンジチマウ……ァァァァァァアアア!!!!」
次の瞬間、ボロボロのゴブリンキングは驚異の立ち上がりを見せる。
どんだけやられても、ゴキブリのように立ち上がる習性を発揮した。
だがしかし、既に目の前に渾身の一撃である魔王の右ストレートがあり、そのまま顔面にぶち込まれ、アーチ状の軌道を描き、吹っ飛んだ。
ゴブリンキングの様態は完全に気絶の白眼で、完全に意識喪失、下半身、両腕、顔は貫通した穴。
その無惨な状態のまま、地上へ落下した。
その落下した先はダルイとデュランダルが戦闘を繰り広げていた場所だった。
ダルイがそのゴブリンキングの荒れ果てた姿に、驚愕の色を隠せない。
「キングがやられただと。まさか……」
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