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5章呪われた魔王
5章6話再会の土地
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そして、アラクネ軍団が去り、デュランダル達も帰ろうとしていた。
「あああああ」
魔王はまた発狂する。
この黒く枯れた向日葵畑は魔王は一度来たことがあった。
先日、英雄拳闘大会予選のオンラインゲームで、この向日葵畑と類似した場所に行き、ゴブリンが棲む地下を発見し、発掘すればゴブリン文明に到達できる場所だ。
ただ、このように黒く、荒れ果てた場所ではなく、太陽が照りつける下、黄金の向日葵畑が広がる土地だったはず。
発狂した魔王は何かに気づいたのかシラユキの制止を振り切り、周囲を見渡し、定まると意味不明な言動を口走りながら、一直線に何かに吸い寄せられるように歩き出す。
「あいつがいる!!」
二、三歩程歩くと、明かりが漏れる洞穴を見つけ、中を覗き見ると、ピンク色の両眼を開けたままのゴブリンの顔があった。
「カオハァァァァァァァァァァ!!!!」
「ああぁぁぁ!」
そのゴブリンは魔王が殺したゴブミだった。
頭に一角、ピンクの両眼、大きな鼻の穴、四角い顔。
魔王は驚き、尻餅を付いてしまう。
眉間から縦に血が流れ、全身は血だらけのゴブミは穴から這い出ようとする。
「カオハァァァァァァァァ! ケッコンハァァァァァァァ! カオ! ケッコン! カオ! ケッコン!」
「あああ……うわぁぁぁ。やめろ」
震える魔王は地面に這いつくばりながら、逃げようとする。
けれど、不運は更に重なり、この場一帯に途轍もない魔力を持つ、人間の集団が現れた。
デュランダル、シラユキにも緊張が走り、固まる。
「これは……」
「まずい、逃げろ」
すると、黒い空からデュランダルの元へ何が得体の知れない物が降ってくる。
血のまみれの怪物の顔。それは先程衝突を回避したあのアラクネの顔だった。
その時、殺戮の殺気が場を襲う。
ちょんまげのサムライ風の髪型、真っ直ぐな黒い両眼、濃い眉、色黒、鼻の下にはちょび髭のある男。
紺色のマントを纏い、出した機械仕掛けの右腕。
手先には五枚刃があり、その尖った刃から血がだらだらと垂れている。
この男は世界を牛耳るギルドの一つである新平和幕府団団長兼神賢者ダルイ。
武士道を極めたそんな覇気を放ちながら、視線はクリムトに向け、低い濁声で、
「クリムト、久しいぞ」
しかし、魔王は悪夢に襲われ、ダルイに構っている余裕は無い。
デュランダルは魔王を庇うようにして、問い掛ける。
「ダルイ、なぜここに? まさか、侵略を初める気か?」
「まあ良いか。少し、頼まれてな、魔王軍団の者達を殺さなければいけなくなった」
「これは協定違反だ。魔王軍団の反乱が治まるまでは侵略を保留にすると言ったはずだ」
「フンッ。違反はお主達の方だ。ゴブリン文明を解き明かすことは許されない」
「あああああ」
魔王はまた発狂する。
この黒く枯れた向日葵畑は魔王は一度来たことがあった。
先日、英雄拳闘大会予選のオンラインゲームで、この向日葵畑と類似した場所に行き、ゴブリンが棲む地下を発見し、発掘すればゴブリン文明に到達できる場所だ。
ただ、このように黒く、荒れ果てた場所ではなく、太陽が照りつける下、黄金の向日葵畑が広がる土地だったはず。
発狂した魔王は何かに気づいたのかシラユキの制止を振り切り、周囲を見渡し、定まると意味不明な言動を口走りながら、一直線に何かに吸い寄せられるように歩き出す。
「あいつがいる!!」
二、三歩程歩くと、明かりが漏れる洞穴を見つけ、中を覗き見ると、ピンク色の両眼を開けたままのゴブリンの顔があった。
「カオハァァァァァァァァァァ!!!!」
「ああぁぁぁ!」
そのゴブリンは魔王が殺したゴブミだった。
頭に一角、ピンクの両眼、大きな鼻の穴、四角い顔。
魔王は驚き、尻餅を付いてしまう。
眉間から縦に血が流れ、全身は血だらけのゴブミは穴から這い出ようとする。
「カオハァァァァァァァァ! ケッコンハァァァァァァァ! カオ! ケッコン! カオ! ケッコン!」
「あああ……うわぁぁぁ。やめろ」
震える魔王は地面に這いつくばりながら、逃げようとする。
けれど、不運は更に重なり、この場一帯に途轍もない魔力を持つ、人間の集団が現れた。
デュランダル、シラユキにも緊張が走り、固まる。
「これは……」
「まずい、逃げろ」
すると、黒い空からデュランダルの元へ何が得体の知れない物が降ってくる。
血のまみれの怪物の顔。それは先程衝突を回避したあのアラクネの顔だった。
その時、殺戮の殺気が場を襲う。
ちょんまげのサムライ風の髪型、真っ直ぐな黒い両眼、濃い眉、色黒、鼻の下にはちょび髭のある男。
紺色のマントを纏い、出した機械仕掛けの右腕。
手先には五枚刃があり、その尖った刃から血がだらだらと垂れている。
この男は世界を牛耳るギルドの一つである新平和幕府団団長兼神賢者ダルイ。
武士道を極めたそんな覇気を放ちながら、視線はクリムトに向け、低い濁声で、
「クリムト、久しいぞ」
しかし、魔王は悪夢に襲われ、ダルイに構っている余裕は無い。
デュランダルは魔王を庇うようにして、問い掛ける。
「ダルイ、なぜここに? まさか、侵略を初める気か?」
「まあ良いか。少し、頼まれてな、魔王軍団の者達を殺さなければいけなくなった」
「これは協定違反だ。魔王軍団の反乱が治まるまでは侵略を保留にすると言ったはずだ」
「フンッ。違反はお主達の方だ。ゴブリン文明を解き明かすことは許されない」
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