最強の魔王による転生令嬢を巻き込んだ異世界チート無双計画

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3章魔王軍団編成前編

3章13話美少女を創造

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「もう一人だけ……強い臣下を創造する」

「魔王様……無理をしては……」

 魔王は脳内で創造力を働かせ、手に集中し、白黒の磁場を放ち、その空間に磁場の渦が発生し、灰色の人型が構築される。
 気づくとそこには銀色のロング髪をした美女がいた。
 白い着物を纏った女。
 雪の妖精。雪のように白い肌。
 冷徹な、濃い群青の両眼が相手を射る。
 すぐさま、女は膝を床に付き、低姿勢を取り、清楚な佇まいで、しっかりとした口調で、魔王に対して従順する。

「魔王様。創造してくれたことに感謝します」

「はぁはぁ……ああ」

 魔王は疲れた様子で、額を抑え、返事をした。
 そして、銀髪の女が体調を案じ、魔王の側に寄り、

「魔王様ご機嫌が悪いのですか?」

 すると、魔王が目眩でふらつくと、銀髪の女が慣れた手つきで、妖艶な自らの胸に魔王の顔を抱き寄せ、

「魔王様、私はすぐに癒やします」

「いや……」

 そして、アカリは頬を赤らませながら、

「こんなところで、あなた達何してるのよ!」
 
 銀髪の女の優しげな微笑みは変わり、急に眉間に皺を寄せ、アカリを睨む。
 美しい白肌、濃い群青の両眼で、相手を威圧する。

「何だ貴様は?」

 綺麗な顔なのに、口が悪い。
 アカリも何やら対抗意識のようなものが働き、金髪を揺らし、紫の両眼で睨む。

「貴様って初対面の人に対して発する言葉として失礼だわ」

 銀髪の女はそれを無視し、目に入ったマツタケに命令する。

「そこのバナナ! すぐさま布団を持って来い! これから、魔王様と私との営みが始まるのだ!」

 マツタケは自ら指を指し、苦笑いで、

「ワイか? いや、ワイはキノコなんやけど」

「貴様がバナナ、キノコかどうかなんてどちらでも良いわ!! 早く持って来い糞バナナ!」

「はぁ」

 マツタケは渋々立ち上がる。
 すると、アカリは怪訝な顔で、言い返す。

「何よその言い方! マツタケさんに失礼だわ!」

「黙ってろ……このブス女が」

「はぁぁぁぁぁぁ!? 誰がブスですって!?」

 アカリは眉根を左右に上げ、腰に両手を当て、怒りを銀髪の女に向ける。
 銀髪の女の濃い群青は一歩も引かない。

「事実を言ったまでだ」

「なんか……魔王に似ているはね」

「当然だ。魔王様から創造されたのが我なのだから」

 一触即発で、火花を散らせる両者。
 すると、マツタケが食事を持ってきながら、
 
「はいはい。持って来たで」

「バナナの分際で、その口の聞き方はなんだ! 私が頼んだのは布団だ! このど阿呆!」

 少し怖いのか、苦笑いのマツタケ。
 そして、ようやく少し体調を取り戻した魔王が場を静めるため、銀髪の女に声を掛ける。

「銀髪の女……お前に……名を与える」

「はっ!」

 すぐさま、銀髪の女は魔王の前で平伏す。

「これから貴様は……そうだな……白い……シロ…シラ……シラユキ(白雪)でどうだ」

「はっ! わたくしめには勿体なき名……感謝致します。そして、これから、魔王様の為に命を捧げ、戦いに尽くす所存です」

「励め」

「はっ!」


 
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