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2章英雄闘拳地区予選
2章15話水の正体
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そこは両脇に松明が灯った、地下の通路。
進む度に、奇声のような甲高い声が響き渡る。
一本の直線を進み、左へ横切ると、まだ整備されていないと思われる、剥き出しになった岩肌があった。
その岩肌には青色の透明な水が滴り落ちている。
その水は異様に輝き、通常の水とは違う。
すると、アカリは近づき、指にその水を染み込ませ、柔らかい唇に触れた。
「何この水……」
「ふむふむ」
クリーム色の髪を掻き分け、妖艶なうなじを見せるアカリは目を閉じ、五感で感じ、一考するも判別はつかない。
だから、好奇心旺盛な、透き通った紫色の両眼で問い掛ける。
「分かりますか?」
老龍騎士は黄色の両眼で微笑み、口を開く。
「この水は七色の水じゃ……見るものによって色は違う」
「え? 私は黄金に見えました」
「優しい心を持っているのじゃな。この水はその心を体現している。わしは緑じゃった。自由気ままな緑じゃ」
「凄いですね」
アカリは感心したように頷き、何度もその水を確認する。
一方、魔王は無関心な無表情で、前方を眺め、虫がついた頭頂部を痒いていた。
心が見える水だから、なんだというのだ。
いちいち大袈裟過ぎるのだこの女神は。
すると、アカリは大して聞きたくもなかったようだったが、お節介な優しさを見せ、嫌悪を見せた紫眼で魔王に問い掛ける。
「あなたは?」
「黒だったが」
「お爺さん? 黒は何です?」
「それは、悪魔の心を持ってるものじゃ。あまり、長生きはしないじゃろ」
「ぷっ」
アカリは口を隠し、笑いを抑えた後、左手を腰に当て、勝ち誇った顔を向ける。
「やっぱりね」
進む度に、奇声のような甲高い声が響き渡る。
一本の直線を進み、左へ横切ると、まだ整備されていないと思われる、剥き出しになった岩肌があった。
その岩肌には青色の透明な水が滴り落ちている。
その水は異様に輝き、通常の水とは違う。
すると、アカリは近づき、指にその水を染み込ませ、柔らかい唇に触れた。
「何この水……」
「ふむふむ」
クリーム色の髪を掻き分け、妖艶なうなじを見せるアカリは目を閉じ、五感で感じ、一考するも判別はつかない。
だから、好奇心旺盛な、透き通った紫色の両眼で問い掛ける。
「分かりますか?」
老龍騎士は黄色の両眼で微笑み、口を開く。
「この水は七色の水じゃ……見るものによって色は違う」
「え? 私は黄金に見えました」
「優しい心を持っているのじゃな。この水はその心を体現している。わしは緑じゃった。自由気ままな緑じゃ」
「凄いですね」
アカリは感心したように頷き、何度もその水を確認する。
一方、魔王は無関心な無表情で、前方を眺め、虫がついた頭頂部を痒いていた。
心が見える水だから、なんだというのだ。
いちいち大袈裟過ぎるのだこの女神は。
すると、アカリは大して聞きたくもなかったようだったが、お節介な優しさを見せ、嫌悪を見せた紫眼で魔王に問い掛ける。
「あなたは?」
「黒だったが」
「お爺さん? 黒は何です?」
「それは、悪魔の心を持ってるものじゃ。あまり、長生きはしないじゃろ」
「ぷっ」
アカリは口を隠し、笑いを抑えた後、左手を腰に当て、勝ち誇った顔を向ける。
「やっぱりね」
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