最強の魔王による転生令嬢を巻き込んだ異世界チート無双計画

一色

文字の大きさ
上 下
52 / 140
2章英雄闘拳地区予選

2章2話大会へ1

しおりを挟む
 すると、ライトハイザーは立ち上がり、白衣を翻して、自慢げに説明する。

「四大リーグの一つ英雄闘拳(ヒーローデスマッチ)の英雄闘拳の西地区予選がこのホロホロ王国で行われることになった。全部東西南北の地区予選が各国で開催され、次戦地区本選はピロロ王国で行われるから頑張ってよ。参加資格は不問。英雄、勇者、冒険者、村人、商人、亜人、魔獣誰でも参加出来る。健闘を祈るよ」

「はい」


   そして、アカリは翌朝、大会に出場するため英雄闘技場(ヒーローコロシアム)に到着する。
 巨大な楕円形の施設。赤と白の三層構造となっており、城内から声援のような騒がしい声が聞こえる。
 けれども、騒がしいのは場外も同じだった。

「思ったよりも人が多いわね」

 入場できなくなった客が噴水広場の椅子に座り、中空に表示された画面を展開し、試合に興じていた。
 商人風や村人、あらゆる人種が集まっていることから察するにこの王国では巨大なイベントなのだろう。
 すると、右側には何十店かの屋台が軒を連ね、客相手に大忙しの状況だ。
 巨大な釜に大量の肉や野菜を入れ、煮込み、客に渡す作業を繰り返していた。
 代金を渡す作業は即時処理できるので、調理に主事が置かれる。
 それでも、時間に追われていた。
 どんどん客が入ってくるのだから無理もない。

 入口には二人の騎士が立っていた。 
 深くまでヘルム被り、表情はあまり確認出来なかったが、優しげな声で対応する。

「予選大会に参加したいのですか」

「参加資格不問です。ソロで宜しいですか?」

「……はい」

 騎士は少し厳しい声をする。
 そして、騎士は会場へと案内する。

「では、こちらに……」

「バトルフィールドはゲーム世界となっています」

「ゲーム世界?」

「最先端のVR技術を搭載したゲームを使い、そのゲーム空間にて、各参戦者はバトルを繰り広げてもらいます。そして、制限時間内により多くのポイントを獲得とした者が勝ちとなります。今回は西地区予選全1000名中上位12名勝ち残りとなります」

「12名!?」

 狭き門なのね。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

異世界の貴族に転生できたのに、2歳で父親が殺されました。

克全
ファンタジー
アルファポリスオンリー:ファンタジー世界の仮想戦記です、試し読みとお気に入り登録お願いします。

転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜

犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。 馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。 大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。 精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。 人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

お願いだから俺に構わないで下さい

大味貞世氏
ファンタジー
高校2年の9月。 17歳の誕生日に甲殻類アレルギーショックで死去してしまった燻木智哉。 高校1年から始まったハブりイジメが原因で自室に引き籠もるようになっていた彼は。 本来の明るい楽観的な性格を失い、自棄から自滅願望が芽生え。 折角貰った転生のチャンスを不意に捨て去り、転生ではなく自滅を望んだ。 それは出来ないと天使は言い、人間以外の道を示した。 これは転生後の彼の魂が辿る再生の物語。 有り触れた異世界で迎えた新たな第一歩。その姿は一匹の…

ゲームの中に転生したのに、森に捨てられてしまいました

竹桜
ファンタジー
 いつもと変わらない日常を過ごしていたが、通り魔に刺され、異世界に転生したのだ。  だが、転生したのはゲームの主人公ではなく、ゲームの舞台となる隣国の伯爵家の長男だった。  そのことを前向きに考えていたが、森に捨てられてしまったのだ。  これは異世界に転生した主人公が生きるために成長する物語だ。

攫われた転生王子は下町でスローライフを満喫中!?

伽羅
ファンタジー
 転生したのに、どうやら捨てられたらしい。しかも気がついたら籠に入れられ川に流されている。  このままじゃ死んじゃう!っと思ったら運良く拾われて下町でスローライフを満喫中。  自分が王子と知らないまま、色々ともの作りをしながら新しい人生を楽しく生きている…。 そんな主人公や王宮を取り巻く不穏な空気とは…。 このまま下町でスローライフを送れるのか?

処理中です...