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1章女神の願い
1章39話女神の怒り
しおりを挟むそして、白い天衣を纏った、ロングのクリーム色の女神は堂々と前へ歩き出す。
まだ、終わらないデストロの脅迫。
「それとよ……うちの若い衆が玄関前で……ぼこしたのお前か? あぁどうなんだ鼠?」
強烈な眼圧で、鼠男を脅す。
鼠男は汚い前歯をカタカタと揺らし、赤い鼻をひくひくさせ、黒い陰気な両眼には涙が溢れていた。
その時、正義の女の一言が場内に響き渡る。
既に客や従業員が真剣な眼差し、その様子を窺っていた。
「やめなさい!」
後ろで、ヒヨリがブラウンの瞳をややぱちくりさせ、驚く。
一方、助けるような眼差しをする鼠男。
そして、デストロの怒りの左目と金髪女神の挑発の紫眼が合う。
「誰だてめぇ?」
「あなた……暴れるなら外で暴れなさい」
「あぁ? 何臭いセリフ吐いてんだよ!」
挑戦的な紫眼でデストロに、白金の剣を向ける。
NOを言わせない迫力のアカリ。
しかし、デストロは汗や強張る表情はない。
鼠男は震えながら、巻き添えに食らうのを怖れる。
「ええ…………いやあの」
そして、デストロは掴んでいた鼠を壁に投げ捨て、アカリの差し向けた剣に近づく。
「先に痛い目に遭いたいようだな……女」
「痛い目に遭うのはあなた」
次の瞬間、アカリが剣から緑の閃光レーザーを放ち、横へ斬る。
しかし、デストロの強靭な腕によって、吸収される。
「甘いな……あんた……確か噂の新人女神……GM100位だったな……おいらと対戦するのは時期が早いようだった……な」
画面上に表示されたのはGM50位。
「だから、何ッ!」
再度、アカリは緑の閃光レーザーを縦に斬る。
またも、強烈な腕で、粉砕し、あの笑みが漏れる。
「無理だと言ってるだろ? おいらには固い防御力、耐久性がある……何回やっても同じことだ」
「っ……」
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