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第二部 魔法少女は、ふたつの世界を天秤にかける
第14話 狂宴の果てに その三
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村を挙げての宴会のさなか、ちびそらがイノシシ肉の炒め焼きの皿を頭に載せて歩いているのを見かけた。
きっとメイアのうちに行くのだろうと考えた白音は、自身も料理の皿を手に取ってついて行くことにした。
宴会に盛り上がる村人たちの相手はいつきとリプリンに任せておく。
彼女たちの魔法――幻覚や造形で思いのままに見せたいものを作り出す魔法は、こう言っては何だが宴会芸に向いている。
きっと酔客に様々な夢を見させてくれることだろう。
「それといつきちゃん、一番怖いものを見せてってリクエストされて、わたしを見ないでよね」
白音は笑ってそう言いのこし、ちびそらの後を追った。
「はいっす……」
白音がニコラス、ペルネル夫妻、そしてその娘メイアの家に着くと、ペルネルがイノシシ肉の下処理をしていた。
量の肉を各家庭で手分けして調理しているのだ。
彼女は白音の講義を聴いてくれていたので、脚気の対処法はしっかり学んでくれたと思う。
ペルネルが中へどうぞと言ってくれたのだが、白音は遠慮して持ってきた料理を手渡す。
中からはちびそらとメイアの話し声が聞こえていた。
ペルネルによれば、ちびそらが何度も料理を運んでくれては、そうやってふたりで話しこんでいるのだという。
「働きのない自分たちが料理をいただくのを遠慮していたから、ちびそらちゃんが苦労して運んでくれたんだと思います」
働けないから食べ物を分けてもらうのを遠慮する。
遠慮するからますます栄養不足に陥って働けなくなる。
そういう悪循環があるのだろう。
しかしそれは、しっかりと断ち切っておかなければならない。
「遠慮せずに食べて下さいね。食べて病気が回復すれば、またニコラスさんの狩りの腕がこの村を助けるんですから」
村長にも念押ししておこうと白音は思った。
「あの、本当に寄っていかれないんですか? メイアも喜ぶと思うのですが」
ペルネルはそう言ってくれたが、しかし白音は頭を振った。
ふたりの話し声がずっと聞こえてきている。
楽しそうだが、どこか沈んでもいる。
ふたりとももうお別れが近いことを分かっているのだろう。
今はふたりの時間を邪魔しないで、そっとしておいてやりたかった。
「今日はこのまま戻ります。メイアちゃんとはまた明日、お話しさせて下さい」
白音は明日、メイアにどんな言葉をかければいいだろうかと悩んだ。
しかし広場に戻ったら戻ったで、そこで繰り広げられていた光景を見て言葉を失う。
「ん、な……」
そこでは、壮大なホラーショーが始まっていた。
間違いなくそれはいつきの仕業なのだろうが、広場中を所狭しと跋扈するハロウィンイベント風の妖怪の群れに、白音は理解が追いつかなかった。
「姐さん、これで合ってますよね?」
いつきが自信なさげにそう聞いてきた。
「いや、分からないけど……」
いつきは子供たちの母親に頼まれたのだという。
言葉は分からないのだがリプリンが解釈したところによれば、母親たちがいつまでも寝ない子供たちに手を焼いていたらしい。
そこで夜遅くまで起きているとどんな化け物が迎えに来るのかという、悪夢のような幻覚を体験させていたらしいのだ。
白音が人族語で聞いてみると、恐れを成して慌てて家に帰った子供に、母親たちは満足していた。
それで合っていたらしい。
子供たちをベッドへ送り込むことに成功すると、今度はすっかり酔っ払った大人たちの夜の部が始まった。
いつきは十五歳、この世界ではぎりぎり成人と認められる年齢である。
飲酒に年齢による制限は特にないが、もちろん魔法少女たちは飲んでいない。
絶対にだ。
いつきとリプリンが派手に宴会芸を披露するものだから、酔っ払った大人たちから白音も是非何か魔法を見せてくれとせがまれた。
仕方なしに何人かの村人に石を投げてもらい、それをすべて光の剣で叩き切って見せた。
何人でどんなに力一杯投げつけても、簡単にはたき落としてしまう。
とうとう最後に弓を射ってもらって、それを綺麗に縦に真っ二つにした時にはさすがに静まりかえってしまった。
やがて深夜を過ぎると、いつまでもくだを巻いていて寝ようとしない男性陣に対し、奥さんたちが行動を開始する。
幻覚魔法も使わないのに、彼女たちがどんな化け物よりも恐いということを教えるホラーショーが始まった。
そして阿鼻叫喚の『お片付け』が終わる頃、ちびそらが空になった皿を何枚か頭に載せて広場に戻ってきた。
「お話いっぱいできた?」
白音がそう尋ねるとちびそらは小さく、
「うむ」
とだけ言った。
◇
大宴会の日の翌朝、白音たちはカルチェジャポネへ向けて出立することにした。
朝と言うには少し遅い時間、冬の早朝の刺すような寒さが、若干だがもう緩み始めている。
白音たちは村長宅に泊めてもらっていたので、本当はもっと早い時間に旅立ちの挨拶をしていた。
しかし村長から少し待って欲しいと言われていた。
夕べの大騒ぎの後なので、今朝は皆少し遅くに起き出してくるだろう。
是非皆で旅の無事を祈らせて欲しいと乞われたのだ。
白音たちは、広場に停めさせてもらっている馬車の準備を始めた。
すると誰が声をかけるともなく、村人たちが集まってきた。
白音たちが今日出発することは分かっていたのだろう。
大勢の人が見送りに来てくれた。
大半は二日酔いでフラフラしていたが、ともかく笑顔で見送りに来てくれた。
その中に、メイアとペルネルの姿もあった。
ペルネルが白音に、下処理を済ませたイノシシ肉の包みを手渡す。
「凍らせて保存できると聞きましたので、かなり保つと思います」
夕べも、ペルネルが出してくれた料理は抜群に美味しかった。
ジビエの肉は血抜きなどの腕次第でかなり味が変わる。
狩人であるニコラスの妻、ペルネルが下処理をすると、肉が絶品に生まれ変わるのだそうだ。
「夫も、深く感謝をしております。この場に来られなくて申し訳ありませんが」
「いえいえ。養生なさって下さい。こちらこそお肉、ありがとうございます。道中で食べさせていただきますね。ニコラスさんにもよろしくお伝え下さい」
そして白音はしゃがんでメイアと視線を合わせた。
「メイアちゃんも元気でね。お父さんとお母さんがしっかり食べるように、見張っててあげてね」
「うん。任せて!」
メイアは元気にそう言った。
夕べのうちにちびそらと彼女はしっかりお別れを済ませたのだろう。
白音の心配は杞憂だった。
ちびそらはなかなかどうして、いい先生になれそうだ。
白音がそう思いながらちらりと振り向くと、子供たちに大人気のいつきがもみくちゃにされていた。
ポシェットの中に入っているちびそらも一緒に巻き込まれてしまっている。
「あ、あ……。ごめんね。ごめんね。ちょっと道を空けてあげて。」
白音によってどうにか救い出されたいつきが、ちびそらを両の手の平に載せてメイアの前に進み出る。
「メイア、ありがと。元気で」
「ちびそらちゃんこそ、ありがとう。楽しかった」
ちびそらとメイアが言葉を交わすのを聞いて、ようやくいつきは気づいたらしい。
小声で白音に囁く。
「ちびそらちゃん、こっちの言葉喋ってるっす」
「多分そらちゃんが現世にいた時に習得しちゃってたのよ。それを精神連携で共有したんじゃないかな」
「って……。現世でどうやってこっちの言葉学ぶんすか?」
「ほら、異世界事案でこっちから現世界へ流れて行った人とかいたでしょ? 熱心に面会して研究してたから、その時にマスターしたんじゃないかな」
「面会しただけで異世界の言語喋れるようになるとか、どんだけなんすか…………」
まあ確かに、どんだけなんだろうと白音も思う。
「いつき、いつき、もう少し上」
ちびそらが今度は日本語に切り替えて言った。いつきの顔を見上げている。
どうやらメイアと目線を合わせたいらしい。
「了解っす」
いつきがちびそらを捧げ持つようにしてメイアに近づけてやると、小さなメイアの頭をさらに小さな小さなちびそらが撫でた
左手を差し伸べて、優しく撫でてやる。
ふたりだけの時間が、ほんの少しだけ足踏みをした。
「ちびそらちゃんが撫でる側なのね…………」
白音は少しお姉さんぶっているちびそらが、とても愛おしく思えた。
大宴会ですっかり打ち解けた皆と別れの挨拶を終え、白音たちは馬車に乗り込む。
ゆっくりと馬を進めると、村人たちは門のところまでついてきて賑やかに見送ってくれた。
馬車が小さくなって村人たちがいつもの日常に戻り始めても、メイアは最後までのこっていた。
そしていつまでもいつまでも手を振り続ける。
ちびそらは馬車の屋根に登り、左腕を高々と精一杯に上げて、そんなメイアが見えなくなるまで応え続けていた。
きっとメイアのうちに行くのだろうと考えた白音は、自身も料理の皿を手に取ってついて行くことにした。
宴会に盛り上がる村人たちの相手はいつきとリプリンに任せておく。
彼女たちの魔法――幻覚や造形で思いのままに見せたいものを作り出す魔法は、こう言っては何だが宴会芸に向いている。
きっと酔客に様々な夢を見させてくれることだろう。
「それといつきちゃん、一番怖いものを見せてってリクエストされて、わたしを見ないでよね」
白音は笑ってそう言いのこし、ちびそらの後を追った。
「はいっす……」
白音がニコラス、ペルネル夫妻、そしてその娘メイアの家に着くと、ペルネルがイノシシ肉の下処理をしていた。
量の肉を各家庭で手分けして調理しているのだ。
彼女は白音の講義を聴いてくれていたので、脚気の対処法はしっかり学んでくれたと思う。
ペルネルが中へどうぞと言ってくれたのだが、白音は遠慮して持ってきた料理を手渡す。
中からはちびそらとメイアの話し声が聞こえていた。
ペルネルによれば、ちびそらが何度も料理を運んでくれては、そうやってふたりで話しこんでいるのだという。
「働きのない自分たちが料理をいただくのを遠慮していたから、ちびそらちゃんが苦労して運んでくれたんだと思います」
働けないから食べ物を分けてもらうのを遠慮する。
遠慮するからますます栄養不足に陥って働けなくなる。
そういう悪循環があるのだろう。
しかしそれは、しっかりと断ち切っておかなければならない。
「遠慮せずに食べて下さいね。食べて病気が回復すれば、またニコラスさんの狩りの腕がこの村を助けるんですから」
村長にも念押ししておこうと白音は思った。
「あの、本当に寄っていかれないんですか? メイアも喜ぶと思うのですが」
ペルネルはそう言ってくれたが、しかし白音は頭を振った。
ふたりの話し声がずっと聞こえてきている。
楽しそうだが、どこか沈んでもいる。
ふたりとももうお別れが近いことを分かっているのだろう。
今はふたりの時間を邪魔しないで、そっとしておいてやりたかった。
「今日はこのまま戻ります。メイアちゃんとはまた明日、お話しさせて下さい」
白音は明日、メイアにどんな言葉をかければいいだろうかと悩んだ。
しかし広場に戻ったら戻ったで、そこで繰り広げられていた光景を見て言葉を失う。
「ん、な……」
そこでは、壮大なホラーショーが始まっていた。
間違いなくそれはいつきの仕業なのだろうが、広場中を所狭しと跋扈するハロウィンイベント風の妖怪の群れに、白音は理解が追いつかなかった。
「姐さん、これで合ってますよね?」
いつきが自信なさげにそう聞いてきた。
「いや、分からないけど……」
いつきは子供たちの母親に頼まれたのだという。
言葉は分からないのだがリプリンが解釈したところによれば、母親たちがいつまでも寝ない子供たちに手を焼いていたらしい。
そこで夜遅くまで起きているとどんな化け物が迎えに来るのかという、悪夢のような幻覚を体験させていたらしいのだ。
白音が人族語で聞いてみると、恐れを成して慌てて家に帰った子供に、母親たちは満足していた。
それで合っていたらしい。
子供たちをベッドへ送り込むことに成功すると、今度はすっかり酔っ払った大人たちの夜の部が始まった。
いつきは十五歳、この世界ではぎりぎり成人と認められる年齢である。
飲酒に年齢による制限は特にないが、もちろん魔法少女たちは飲んでいない。
絶対にだ。
いつきとリプリンが派手に宴会芸を披露するものだから、酔っ払った大人たちから白音も是非何か魔法を見せてくれとせがまれた。
仕方なしに何人かの村人に石を投げてもらい、それをすべて光の剣で叩き切って見せた。
何人でどんなに力一杯投げつけても、簡単にはたき落としてしまう。
とうとう最後に弓を射ってもらって、それを綺麗に縦に真っ二つにした時にはさすがに静まりかえってしまった。
やがて深夜を過ぎると、いつまでもくだを巻いていて寝ようとしない男性陣に対し、奥さんたちが行動を開始する。
幻覚魔法も使わないのに、彼女たちがどんな化け物よりも恐いということを教えるホラーショーが始まった。
そして阿鼻叫喚の『お片付け』が終わる頃、ちびそらが空になった皿を何枚か頭に載せて広場に戻ってきた。
「お話いっぱいできた?」
白音がそう尋ねるとちびそらは小さく、
「うむ」
とだけ言った。
◇
大宴会の日の翌朝、白音たちはカルチェジャポネへ向けて出立することにした。
朝と言うには少し遅い時間、冬の早朝の刺すような寒さが、若干だがもう緩み始めている。
白音たちは村長宅に泊めてもらっていたので、本当はもっと早い時間に旅立ちの挨拶をしていた。
しかし村長から少し待って欲しいと言われていた。
夕べの大騒ぎの後なので、今朝は皆少し遅くに起き出してくるだろう。
是非皆で旅の無事を祈らせて欲しいと乞われたのだ。
白音たちは、広場に停めさせてもらっている馬車の準備を始めた。
すると誰が声をかけるともなく、村人たちが集まってきた。
白音たちが今日出発することは分かっていたのだろう。
大勢の人が見送りに来てくれた。
大半は二日酔いでフラフラしていたが、ともかく笑顔で見送りに来てくれた。
その中に、メイアとペルネルの姿もあった。
ペルネルが白音に、下処理を済ませたイノシシ肉の包みを手渡す。
「凍らせて保存できると聞きましたので、かなり保つと思います」
夕べも、ペルネルが出してくれた料理は抜群に美味しかった。
ジビエの肉は血抜きなどの腕次第でかなり味が変わる。
狩人であるニコラスの妻、ペルネルが下処理をすると、肉が絶品に生まれ変わるのだそうだ。
「夫も、深く感謝をしております。この場に来られなくて申し訳ありませんが」
「いえいえ。養生なさって下さい。こちらこそお肉、ありがとうございます。道中で食べさせていただきますね。ニコラスさんにもよろしくお伝え下さい」
そして白音はしゃがんでメイアと視線を合わせた。
「メイアちゃんも元気でね。お父さんとお母さんがしっかり食べるように、見張っててあげてね」
「うん。任せて!」
メイアは元気にそう言った。
夕べのうちにちびそらと彼女はしっかりお別れを済ませたのだろう。
白音の心配は杞憂だった。
ちびそらはなかなかどうして、いい先生になれそうだ。
白音がそう思いながらちらりと振り向くと、子供たちに大人気のいつきがもみくちゃにされていた。
ポシェットの中に入っているちびそらも一緒に巻き込まれてしまっている。
「あ、あ……。ごめんね。ごめんね。ちょっと道を空けてあげて。」
白音によってどうにか救い出されたいつきが、ちびそらを両の手の平に載せてメイアの前に進み出る。
「メイア、ありがと。元気で」
「ちびそらちゃんこそ、ありがとう。楽しかった」
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小声で白音に囁く。
「ちびそらちゃん、こっちの言葉喋ってるっす」
「多分そらちゃんが現世にいた時に習得しちゃってたのよ。それを精神連携で共有したんじゃないかな」
「って……。現世でどうやってこっちの言葉学ぶんすか?」
「ほら、異世界事案でこっちから現世界へ流れて行った人とかいたでしょ? 熱心に面会して研究してたから、その時にマスターしたんじゃないかな」
「面会しただけで異世界の言語喋れるようになるとか、どんだけなんすか…………」
まあ確かに、どんだけなんだろうと白音も思う。
「いつき、いつき、もう少し上」
ちびそらが今度は日本語に切り替えて言った。いつきの顔を見上げている。
どうやらメイアと目線を合わせたいらしい。
「了解っす」
いつきがちびそらを捧げ持つようにしてメイアに近づけてやると、小さなメイアの頭をさらに小さな小さなちびそらが撫でた
左手を差し伸べて、優しく撫でてやる。
ふたりだけの時間が、ほんの少しだけ足踏みをした。
「ちびそらちゃんが撫でる側なのね…………」
白音は少しお姉さんぶっているちびそらが、とても愛おしく思えた。
大宴会ですっかり打ち解けた皆と別れの挨拶を終え、白音たちは馬車に乗り込む。
ゆっくりと馬を進めると、村人たちは門のところまでついてきて賑やかに見送ってくれた。
馬車が小さくなって村人たちがいつもの日常に戻り始めても、メイアは最後までのこっていた。
そしていつまでもいつまでも手を振り続ける。
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