199 / 214
第二部 魔法少女は、ふたつの世界を天秤にかける
第11話 開拓村の小さなお友達 その四
しおりを挟む
白音たちが訪れた村の村長は、召喚英雄たちが来てくれるのを待ちわびていたという。
村人たちではとても対処できない魔獣が現れ、その討伐をカルチェジャポネに依頼していたらしい。
村長の様子からかなり状況が逼迫していると感じた白音は、村長宅に招かれて、その話を聞かせてもらうことにした。もちろん同時通訳をしていつきやリプリンにも一緒に聞いてもらう
同時通訳は、ただの翻訳とはまた違った技術が必要なのだが、白音はだんだんそのコツを掴みつつあった。
村長によれば、この村が食料を得るために狩り場としている大きな湿地帯がある。
そこに巨大なボルークが現れて狩りができなくなってしまった、ということだった。
「ボルークってなんすか?」
いつきが尋ねた。
ボルークとはこの異世界に生息している動物の名前だ。
いつきたちは当然知らないだろう。
リプリンも一緒に首を傾げている。
しかしリプリンのそれはいつきとは少し意味合いが違う。
「美味しいの?」と問うている目だ。
聞かなくとももう白音には分かる。
「ああ、バアムのことよ」
「バアム?」
白音は言ってから気づいた。
『バアム』は『ボルーク』の魔族語訳だ。
通じるわけがない。もう一度ふたりが首を傾げる。
「あ、ごめんなさい。それは魔族語だったわ。…………えーと、イノシシみたいな感じかな?」
「!!」
リプリンの目が輝いた。
もちろん『バアム』のことを知っていたわけではない。
イノシシみたい、と聞いて美味しい奴だ、と判断したのだろう。
白音は咄嗟に思いついてイノシシに喩えたが、改めて思い出してみても確かにボルークはイノシシに似ている。
生態に詳しいわけではないが、樹林帯に住んでいて泥浴びをする習性があったはずだ。
見た目が近しいのはもしかしたら、収斂進化という奴かもしれない。
そして、味の方も確かにイノシシに似ている。
豚のように家畜化されたものではなく、野趣溢れるそれはジビエの味だ。
リプリンが予想したとおり、美味しい奴で間違いないだろう。
そのボルークが生息するという湿地帯は、村から半日ほど歩いたところにあるらしい。この村よりも低くなっている土地があり、そこに川が流れ込んでできたものだそうだ。
「この村の水源はそこを頼りにしています。小さな森や茅場もありますから、ボルークの他にも様々な動物を狩ることができました。しかし一昨年辺りから、巨大なボルークが目撃されるようになったのです。そして気がつけばその個体が他のボルークたちをまとめ上げ、群れのボスの座に納まっていました」
「それは……良い兆候ではないですね」
白音の言葉に村長も頷く。
ボルークは普通は血縁のない個体同士では群れを形成しない。
にもかかわらずそれを率いることのできる巨大ボルークは、おそらく特別な存在なのだろうと考えられるからだ。
「ボスは驚くような大きさで、そのまま放置しておくのは危険だと判断しました。そこで村人たち総出で狩ろうとしたのですが、しかしまったく歯が立ちませんでした。討伐に失敗したあげく、三人もの犠牲を出してしまいました…………」
村長が悔しさをにじませる。
「通常ではあり得ないその大きさといい、おそらくは魔核を持つ魔獣だろうと、私たちは考えています」
そして話し合いをした結果、村ではそのボルークには手を出さないことに決まったのだった。
もし本当に魔獣であったなら、軍隊でも連れてこない限り人族では太刀打ちできない。
致し方のない判断だろう。
常にボスに守られているため、ボルークの群れには手が出せない。
それに他の動物たちもその群れを恐れているせいか、近頃ではほとんど姿を見せなくなっている。
加えて農作の方も天候不順に悩まされて未だ軌道に乗ってはおらず、秋の収量も微々たるものだった。
村の食糧事情は悪化の一途を辿り、もはや打つ手がない状態らしかった。
魔獣は直接襲ってこなくとも、その存在だけでこんな小さな村など簡単に滅ぼしてしまえる。そういうことなのだろう。
「今は小麦などの備蓄を分け合ってなんとか食いつないでいるのですが、あのボルークをどうにかしなければ、この村は、全員飢え死にするしかないのです」
暗澹たる表情で村長がそう言った。
それを通訳してやると、リプリンが口を開いて何か言おうとした。
白音はなんだか嫌な予感がしたので、その口を手で塞ぐ。
「ぐむ……、ぐむむむむ」
リプリンは塞がれた口ではなく、指の先にもうひとつ、小さな口を作ってそこから抗議した。
「どうにかって言うから、トンカツがいいのかお鍋がいいのか聞こうとしただけだもん!!」
言葉が通じなくて本当に良かったと思う。
確かにいろいろ過程を端折れば、それが解決法なのだろうとは思う。
しかし今言うべきことではない。
あと、指が喋るのは普通の人にはとても不気味な光景だ。
村長には見せない方がいいだろう。
白音は手が塞がっていたので、仕方なくリプリンの指をパクッとくわえた。
「あ………………」
リプリンが切なげな声を出して、ちょっと照れたような顔をした。
「え? や…………。えと……」
リプリンがそんな顔をするから白音も少しどきっとしてしまった。
変な声を人前で出さないで欲しい。
これ、キスじゃないよね? と思っていつきの方に救いを求める。
「ふたりが決めることっすね」
しかしいつきは淡々とそう言っただけだった。
村長も素知らぬふりをしている。
この異世界の人々は皆、召喚英雄たちの奇行にはもう慣れているらしい。
幸か不幸かは分からないが。
白音が居心地悪くなって視線をさ迷わせていると、中庭で遊んでいた村長の息子と目が合った。
父親が話をしている間、彼は時折庭に出てきていた。
多分遊ぶふりをしながら白音たちを見に来ていたのだろう。
白音は子供にまで変なところを見せてしまったかと思ったのだが、彼の方はまったく気にしていないらしい。
最初に遭った時は完全に不審者を見る目だったのだが、今は打って変わって、きらきらと憧れのまなざしを白音たちに向けていた。
『魔法を使って魔獣を倒す異世界からの来訪者』、それは子供たちの心をくすぐるなかなかのパワーワードだろう。
白音だって幼い頃から魔法少女に憧れていたのだから、きっと同じような目をしていたに違いない。
白音が軽く手を振ると、男の子は慌てて逃げるように走り去ってしまった。
いじめを看過することはできないのだが、この村を覆っている暗い雰囲気も子供たちの精神に良くない影響を及ぼしているのだろう。
自分たちがこの状況を打開できれば、少しはいい関係が築けるようになるのかもしれないと思う。
「わたしたちがそのボルークを狩ってしまっても、よろしいですか?」
白音は決めた。
「ふたりも、それでいい?」
「もちろんっすよ!」
「いただきまーっす!!」
こんな話を聞いて、魔法少女たちがこの村を放っておけるはずがない。
是非もなし、であろう。
「そうしていただければ……助かります。皆の命を、繋ぐことができそうです。ですが……その、十分なお礼がお支払いできるかどうか…………」
「お気になさらず。わたしたちはボルークの肉が欲しいだけですから」
そして白音はいつきとリプリンの方を見て、もう一度日本語で同じことを繰り返す。
「わたしたちはお肉が欲しいだけ。ね?」
「そうっすね」
「ごちそうさまっ!!」
いつきとリプリンも力強く頷いてみせる。
「それも、とびきり大きな獲物がいるという良いお話を聞かせていただけました。皆さんにもお裾分けできると思いますよ」
白音が笑顔でそう言うと、村長のアルノーが、深く深く頭を下げた。
村人たちではとても対処できない魔獣が現れ、その討伐をカルチェジャポネに依頼していたらしい。
村長の様子からかなり状況が逼迫していると感じた白音は、村長宅に招かれて、その話を聞かせてもらうことにした。もちろん同時通訳をしていつきやリプリンにも一緒に聞いてもらう
同時通訳は、ただの翻訳とはまた違った技術が必要なのだが、白音はだんだんそのコツを掴みつつあった。
村長によれば、この村が食料を得るために狩り場としている大きな湿地帯がある。
そこに巨大なボルークが現れて狩りができなくなってしまった、ということだった。
「ボルークってなんすか?」
いつきが尋ねた。
ボルークとはこの異世界に生息している動物の名前だ。
いつきたちは当然知らないだろう。
リプリンも一緒に首を傾げている。
しかしリプリンのそれはいつきとは少し意味合いが違う。
「美味しいの?」と問うている目だ。
聞かなくとももう白音には分かる。
「ああ、バアムのことよ」
「バアム?」
白音は言ってから気づいた。
『バアム』は『ボルーク』の魔族語訳だ。
通じるわけがない。もう一度ふたりが首を傾げる。
「あ、ごめんなさい。それは魔族語だったわ。…………えーと、イノシシみたいな感じかな?」
「!!」
リプリンの目が輝いた。
もちろん『バアム』のことを知っていたわけではない。
イノシシみたい、と聞いて美味しい奴だ、と判断したのだろう。
白音は咄嗟に思いついてイノシシに喩えたが、改めて思い出してみても確かにボルークはイノシシに似ている。
生態に詳しいわけではないが、樹林帯に住んでいて泥浴びをする習性があったはずだ。
見た目が近しいのはもしかしたら、収斂進化という奴かもしれない。
そして、味の方も確かにイノシシに似ている。
豚のように家畜化されたものではなく、野趣溢れるそれはジビエの味だ。
リプリンが予想したとおり、美味しい奴で間違いないだろう。
そのボルークが生息するという湿地帯は、村から半日ほど歩いたところにあるらしい。この村よりも低くなっている土地があり、そこに川が流れ込んでできたものだそうだ。
「この村の水源はそこを頼りにしています。小さな森や茅場もありますから、ボルークの他にも様々な動物を狩ることができました。しかし一昨年辺りから、巨大なボルークが目撃されるようになったのです。そして気がつけばその個体が他のボルークたちをまとめ上げ、群れのボスの座に納まっていました」
「それは……良い兆候ではないですね」
白音の言葉に村長も頷く。
ボルークは普通は血縁のない個体同士では群れを形成しない。
にもかかわらずそれを率いることのできる巨大ボルークは、おそらく特別な存在なのだろうと考えられるからだ。
「ボスは驚くような大きさで、そのまま放置しておくのは危険だと判断しました。そこで村人たち総出で狩ろうとしたのですが、しかしまったく歯が立ちませんでした。討伐に失敗したあげく、三人もの犠牲を出してしまいました…………」
村長が悔しさをにじませる。
「通常ではあり得ないその大きさといい、おそらくは魔核を持つ魔獣だろうと、私たちは考えています」
そして話し合いをした結果、村ではそのボルークには手を出さないことに決まったのだった。
もし本当に魔獣であったなら、軍隊でも連れてこない限り人族では太刀打ちできない。
致し方のない判断だろう。
常にボスに守られているため、ボルークの群れには手が出せない。
それに他の動物たちもその群れを恐れているせいか、近頃ではほとんど姿を見せなくなっている。
加えて農作の方も天候不順に悩まされて未だ軌道に乗ってはおらず、秋の収量も微々たるものだった。
村の食糧事情は悪化の一途を辿り、もはや打つ手がない状態らしかった。
魔獣は直接襲ってこなくとも、その存在だけでこんな小さな村など簡単に滅ぼしてしまえる。そういうことなのだろう。
「今は小麦などの備蓄を分け合ってなんとか食いつないでいるのですが、あのボルークをどうにかしなければ、この村は、全員飢え死にするしかないのです」
暗澹たる表情で村長がそう言った。
それを通訳してやると、リプリンが口を開いて何か言おうとした。
白音はなんだか嫌な予感がしたので、その口を手で塞ぐ。
「ぐむ……、ぐむむむむ」
リプリンは塞がれた口ではなく、指の先にもうひとつ、小さな口を作ってそこから抗議した。
「どうにかって言うから、トンカツがいいのかお鍋がいいのか聞こうとしただけだもん!!」
言葉が通じなくて本当に良かったと思う。
確かにいろいろ過程を端折れば、それが解決法なのだろうとは思う。
しかし今言うべきことではない。
あと、指が喋るのは普通の人にはとても不気味な光景だ。
村長には見せない方がいいだろう。
白音は手が塞がっていたので、仕方なくリプリンの指をパクッとくわえた。
「あ………………」
リプリンが切なげな声を出して、ちょっと照れたような顔をした。
「え? や…………。えと……」
リプリンがそんな顔をするから白音も少しどきっとしてしまった。
変な声を人前で出さないで欲しい。
これ、キスじゃないよね? と思っていつきの方に救いを求める。
「ふたりが決めることっすね」
しかしいつきは淡々とそう言っただけだった。
村長も素知らぬふりをしている。
この異世界の人々は皆、召喚英雄たちの奇行にはもう慣れているらしい。
幸か不幸かは分からないが。
白音が居心地悪くなって視線をさ迷わせていると、中庭で遊んでいた村長の息子と目が合った。
父親が話をしている間、彼は時折庭に出てきていた。
多分遊ぶふりをしながら白音たちを見に来ていたのだろう。
白音は子供にまで変なところを見せてしまったかと思ったのだが、彼の方はまったく気にしていないらしい。
最初に遭った時は完全に不審者を見る目だったのだが、今は打って変わって、きらきらと憧れのまなざしを白音たちに向けていた。
『魔法を使って魔獣を倒す異世界からの来訪者』、それは子供たちの心をくすぐるなかなかのパワーワードだろう。
白音だって幼い頃から魔法少女に憧れていたのだから、きっと同じような目をしていたに違いない。
白音が軽く手を振ると、男の子は慌てて逃げるように走り去ってしまった。
いじめを看過することはできないのだが、この村を覆っている暗い雰囲気も子供たちの精神に良くない影響を及ぼしているのだろう。
自分たちがこの状況を打開できれば、少しはいい関係が築けるようになるのかもしれないと思う。
「わたしたちがそのボルークを狩ってしまっても、よろしいですか?」
白音は決めた。
「ふたりも、それでいい?」
「もちろんっすよ!」
「いただきまーっす!!」
こんな話を聞いて、魔法少女たちがこの村を放っておけるはずがない。
是非もなし、であろう。
「そうしていただければ……助かります。皆の命を、繋ぐことができそうです。ですが……その、十分なお礼がお支払いできるかどうか…………」
「お気になさらず。わたしたちはボルークの肉が欲しいだけですから」
そして白音はいつきとリプリンの方を見て、もう一度日本語で同じことを繰り返す。
「わたしたちはお肉が欲しいだけ。ね?」
「そうっすね」
「ごちそうさまっ!!」
いつきとリプリンも力強く頷いてみせる。
「それも、とびきり大きな獲物がいるという良いお話を聞かせていただけました。皆さんにもお裾分けできると思いますよ」
白音が笑顔でそう言うと、村長のアルノーが、深く深く頭を下げた。
11
お気に入りに追加
121
あなたにおすすめの小説


魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。

悪役令嬢、資産運用で学園を掌握する 〜王太子?興味ない、私は経済で無双する〜
言諮 アイ
ファンタジー
異世界貴族社会の名門・ローデリア学園。そこに通う公爵令嬢リリアーナは、婚約者である王太子エドワルドから一方的に婚約破棄を宣言される。理由は「平民の聖女をいじめた悪役だから」?——はっ、笑わせないで。
しかし、リリアーナには王太子も知らない"切り札"があった。
それは、前世の知識を活かした「資産運用」。株式、事業投資、不動産売買……全てを駆使し、わずか数日で貴族社会の経済を掌握する。
「王太子?聖女?その程度の茶番に構っている暇はないわ。私は"資産"でこの学園を支配するのだから。」
破滅フラグ?なら経済で粉砕するだけ。
気づけば、学園も貴族もすべてが彼女の手中に——。
「お前は……一体何者だ?」と動揺する王太子に、リリアーナは微笑む。
「私はただの投資家よ。負けたくないなら……資本主義のルールを学びなさい。」
学園を舞台に繰り広げられる異世界経済バトルロマンス!
"悪役令嬢"、ここに爆誕!

転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
【書籍化進行中、完結】私だけが知らない
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
書籍化進行中です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
MAN in MAID 〜メイド服を着た男〜
三石成
ファンタジー
ゴブリンに支配された世界で、唯一人間が住むことのできる土地にある、聖エリーゼ王国。
ユレイトという土地を治める領主エヴァンは、人道的な優れた統治力で知られる。
エヴァンは遠征から帰ってきたその日、領主邸の庭園にいる見知らぬメイドの存在に気づく。その者は、どう見ても男であった。
個性的な登場人物に囲まれながら、エヴァンはユレイトをより良い領地にするため、ある一つのアイディアを形にしていく。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる