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第二部 魔法少女は、ふたつの世界を天秤にかける
第5話 オーパーツ その四
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白音たちは、ちびそらのものかもしれない腕を得るために奴隷商と取り引きをした。
老店主から、街道で隊商を襲っているらしい魔物を退治する依頼を引き受ける。
魔物が出没している地域までは丸一日を要する距離だが、白音はいつきがいてくれれば問題ないと請け合う。
「わたしたちもそんなに時間をかけるつもりはないわ」
「分かった。じゃあ宜しくな」
◇
魔法少女といえどもやはり、荒野が危険な場所であることに変わりはない。
白音たち三人は、市場で必要な物を買い揃え、しっかりと準備をすることにした。
水や食料の他、リックたちが使っていたような野営用の装備も、ここではあまり迷わずとも簡単に買い求めることができる。
広大な不毛の土地と隣り合わせのこの町では、そういう生活が日常なのだ。
そして、白音たちにはリプリンがいる。
普通は日持ちしない新鮮な野菜なども、彼女の力を借りれば持っていくことができるだろう。
生鮮食料品をたくさん買い込み、リプリン特製の冷蔵庫へと収納しておいてもらうことにした。
人気のない裏路地で、誰も見ていないのを確認してからリプリンがおなかだけを大きく膨らませてくれる。
多分彼女がどのくらい大きくなれるかが、どのくらい収納できるかに関わってくるのだろう。
しかし今のところ、その収容能力に限界は見えてこない。
白音といつきのふたりで水や野菜をリプリンのおなかにずぶずぶと突っ込んでいく。
リプリンの愛らしいその顔を見ていると、無遠慮にぐいぐいと体の中に手を差し入れているのが、なんだか申し訳ない。
白音がそんな風に思っていると、リプリンが嬉しそうに言った。
「こっちの世界の野菜も、みんな美味しいね」
「えっ?!」
白音といつきが顔を見合わせた。
「食べちゃったの?!」
ふたりのちょっと慌てる顔を見てリプリンが笑った。
「うふふふっ」
どうやらそれはリプリンの冗談らしかった。
『スライムジョーク』とでも呼べばいいのだろうか。
スライムにしか言えないような、身を挺した冗談を言うのがどうやら楽しいらしい。
さすがは莉美を『パパ』と呼ぶだけのことはある。
「もう…………。後でみんなで食べるんだからね?」
「はーい」
「じゃあ行くね、ふたりとも準備はいい?」
「はいっす!」
「あい!」
白音の言葉を合図に、三人は魔法少女へと変身した。
いつきはアイドルのステージ衣装のような、フリルがふんだんにあしらわれたコスチュームを身に纏う。
花弁が幾重にも重ねられた橙色の金盞花のようなスカートを、可憐にふわり、と翻してみせる。
「リプリンちゃんはグリーンっすか」
いつきの言うとおり、リプリンは緑のコスチュームを選んだみたいだった。
既に薄紅色のコスチュームへと変身を終えている白音の腕を取り、フフンと何故か自慢げにする。
「ピンクとグリーン!!」
「ああ、うん。よく合ってるっす。色違いコーデっすね」
いつきはすぐにリプリンの意図するところに気づいた。
なるほどそれで緑にしたのかと白音も納得する。
どうやら、何でもかんでも真似すればいいわけではないとリプリンは思い始めているらしい。
それと同時に白音は、いつきの勘の良さにもこっそり感心する。
「グリーンの衣装は千咲さんのこと、思い出すっすね」
いつきの言う『千咲』、とはネットアイドルグループ『エレメントスケイプ』のリーダー、土屋千咲のことである。
いつきは風見詩緒、水尾紗那と共にそのメンバーだった。
四人ともが魔法少女であり、『エレメントスケイプ』はアイドル活動をしつつもその実、魔法少女チームとしての顔も併せ持っていた。
「千咲さんよりは明るい色っすね、ライムグリーンってところっすかね?」
「スライムグリーン?」
そう言ってリプリンが怪訝な顔をする。確かにリプリンは、この上なく『スライムグリーン』だと白音も思うが……。
「スライムじゃないっす、ラ・イ・ムっす」
「ライム? 何それ美味しいの?」
リプリンの瞳が魔力に満ちて、蛍光緑色のように仄かに輝いて見える。
「え? んまあ、やりようによっては美味しいっすね」
「食べちゃダメ!!」
「え……」
もうリプリンはわざとだと思う。
翻弄されたいつきが救いを求めて白音の方を見る。
白音は笑いを堪えながら出発を促す。
「じゃあ飛んでいくからいつきちゃん、魔法で見えなくしてね」
「ああ、はい。そういうことっすね。了解っす」
いつきは白音に「飛べ」と言われなくてほっとする。
目撃されることさえなければ、白音は自由に飛び回れるということだ。
「リプリンは小さくなって懐に入ってくれれば、ふたりとも連れて飛べると思う」
「はーい!」
返事した一瞬でリプリンはもう小さくなっていた。
白音は、体内に進入する時のような小さなスライムになってくれれば運びやすいだろうと考えていた。
だが、リプリンは魔法少女の姿のままで、縮尺だけを変えるようにして縮んだ
「…………想像してたのと違ったわ。でもこれはこれで……」
白音は小さくなったリプリンを撫で回してみた。
白音が手を伸ばすと、みんな大人しく頭を差し出してくれるのでかわいい。
「ちびそらちゃんと同じくらいのサイズっすね」
「ホントね。魔法少女になってできることが増えたみたいだけど、能力がまったくの未知数ね」
そらと合流できたら、一度鑑定してもらおう。
そう考えていると、リプリンがぴょんといつきの体に飛び移った。
「お? お?」
それは、いつか見た光景だった。
多分目を付けていたのだろう。
ちびそらがいつもそうしていたのと同じように、リプリンがいつきの体をよじ登り、山吹色のポシェットにすっぽりと収まった。
「リプリン、魔法少女になったから平気だと思うんだけど、寒かったら言ってね?」
「はーい!」
ポシェットから小さな頭と手だけを覗かせて返事をしている。
「よし、それじゃあ行くねっ!!」
白音が銀に輝く大きな翼を広げると、小柄ないつきを抱いて大空へと舞い上がった。
いつきが幻覚で何か別のものに偽装してくれているはずだが、今の自分たちが何に見えているのかは聞かないでおくことにする。
急上昇している間はいつきの体にかなり力が入っているのが伝わってきていた。
しかし水平飛行に移ると少し緊張が解け、言葉を交わす余裕が出てきたみたいだった。
「こ、これが噂の女帝の翼の中っすか」
「ん? 何それ?」
「いえ、根来衆と戦った時、空を飛んでる姐さんを見てみんな言ってたんすよ。姐さんに抱かれて飛んでみたいわぁって」
ぐんぐん小さくなっていくベースキャンプを、いつきとリプリンが目を輝かせて見送っている。
「んー……。それ多分『飛ぶ』の意味がちょっと違うわよ」
「そうなんすか?」
白音がちょっと眉根を寄せる
「もう、みんな何言ってたのよ、あんな大変な時に……」
「ああ、ごめんなさいっす」
「いえいえ、いつきちゃんが気にすることじゃないわ」
するとすかさず、白音の言葉にリプリンが追随する。
「気にしないでね」
ポシェットから手を伸ばしていつきのおなかをぽんぽんと叩いて慰めている。
「リプリンが言うことでもないわよ…………。それでふたりとも、飛んでみた感想はどう?」
「そりゃもう、天にも昇る気持ちっす!!」
「天に昇るっすっす!!」
『飛ぶ』の意味はおおむね合っていたらしい。
老店主から、街道で隊商を襲っているらしい魔物を退治する依頼を引き受ける。
魔物が出没している地域までは丸一日を要する距離だが、白音はいつきがいてくれれば問題ないと請け合う。
「わたしたちもそんなに時間をかけるつもりはないわ」
「分かった。じゃあ宜しくな」
◇
魔法少女といえどもやはり、荒野が危険な場所であることに変わりはない。
白音たち三人は、市場で必要な物を買い揃え、しっかりと準備をすることにした。
水や食料の他、リックたちが使っていたような野営用の装備も、ここではあまり迷わずとも簡単に買い求めることができる。
広大な不毛の土地と隣り合わせのこの町では、そういう生活が日常なのだ。
そして、白音たちにはリプリンがいる。
普通は日持ちしない新鮮な野菜なども、彼女の力を借りれば持っていくことができるだろう。
生鮮食料品をたくさん買い込み、リプリン特製の冷蔵庫へと収納しておいてもらうことにした。
人気のない裏路地で、誰も見ていないのを確認してからリプリンがおなかだけを大きく膨らませてくれる。
多分彼女がどのくらい大きくなれるかが、どのくらい収納できるかに関わってくるのだろう。
しかし今のところ、その収容能力に限界は見えてこない。
白音といつきのふたりで水や野菜をリプリンのおなかにずぶずぶと突っ込んでいく。
リプリンの愛らしいその顔を見ていると、無遠慮にぐいぐいと体の中に手を差し入れているのが、なんだか申し訳ない。
白音がそんな風に思っていると、リプリンが嬉しそうに言った。
「こっちの世界の野菜も、みんな美味しいね」
「えっ?!」
白音といつきが顔を見合わせた。
「食べちゃったの?!」
ふたりのちょっと慌てる顔を見てリプリンが笑った。
「うふふふっ」
どうやらそれはリプリンの冗談らしかった。
『スライムジョーク』とでも呼べばいいのだろうか。
スライムにしか言えないような、身を挺した冗談を言うのがどうやら楽しいらしい。
さすがは莉美を『パパ』と呼ぶだけのことはある。
「もう…………。後でみんなで食べるんだからね?」
「はーい」
「じゃあ行くね、ふたりとも準備はいい?」
「はいっす!」
「あい!」
白音の言葉を合図に、三人は魔法少女へと変身した。
いつきはアイドルのステージ衣装のような、フリルがふんだんにあしらわれたコスチュームを身に纏う。
花弁が幾重にも重ねられた橙色の金盞花のようなスカートを、可憐にふわり、と翻してみせる。
「リプリンちゃんはグリーンっすか」
いつきの言うとおり、リプリンは緑のコスチュームを選んだみたいだった。
既に薄紅色のコスチュームへと変身を終えている白音の腕を取り、フフンと何故か自慢げにする。
「ピンクとグリーン!!」
「ああ、うん。よく合ってるっす。色違いコーデっすね」
いつきはすぐにリプリンの意図するところに気づいた。
なるほどそれで緑にしたのかと白音も納得する。
どうやら、何でもかんでも真似すればいいわけではないとリプリンは思い始めているらしい。
それと同時に白音は、いつきの勘の良さにもこっそり感心する。
「グリーンの衣装は千咲さんのこと、思い出すっすね」
いつきの言う『千咲』、とはネットアイドルグループ『エレメントスケイプ』のリーダー、土屋千咲のことである。
いつきは風見詩緒、水尾紗那と共にそのメンバーだった。
四人ともが魔法少女であり、『エレメントスケイプ』はアイドル活動をしつつもその実、魔法少女チームとしての顔も併せ持っていた。
「千咲さんよりは明るい色っすね、ライムグリーンってところっすかね?」
「スライムグリーン?」
そう言ってリプリンが怪訝な顔をする。確かにリプリンは、この上なく『スライムグリーン』だと白音も思うが……。
「スライムじゃないっす、ラ・イ・ムっす」
「ライム? 何それ美味しいの?」
リプリンの瞳が魔力に満ちて、蛍光緑色のように仄かに輝いて見える。
「え? んまあ、やりようによっては美味しいっすね」
「食べちゃダメ!!」
「え……」
もうリプリンはわざとだと思う。
翻弄されたいつきが救いを求めて白音の方を見る。
白音は笑いを堪えながら出発を促す。
「じゃあ飛んでいくからいつきちゃん、魔法で見えなくしてね」
「ああ、はい。そういうことっすね。了解っす」
いつきは白音に「飛べ」と言われなくてほっとする。
目撃されることさえなければ、白音は自由に飛び回れるということだ。
「リプリンは小さくなって懐に入ってくれれば、ふたりとも連れて飛べると思う」
「はーい!」
返事した一瞬でリプリンはもう小さくなっていた。
白音は、体内に進入する時のような小さなスライムになってくれれば運びやすいだろうと考えていた。
だが、リプリンは魔法少女の姿のままで、縮尺だけを変えるようにして縮んだ
「…………想像してたのと違ったわ。でもこれはこれで……」
白音は小さくなったリプリンを撫で回してみた。
白音が手を伸ばすと、みんな大人しく頭を差し出してくれるのでかわいい。
「ちびそらちゃんと同じくらいのサイズっすね」
「ホントね。魔法少女になってできることが増えたみたいだけど、能力がまったくの未知数ね」
そらと合流できたら、一度鑑定してもらおう。
そう考えていると、リプリンがぴょんといつきの体に飛び移った。
「お? お?」
それは、いつか見た光景だった。
多分目を付けていたのだろう。
ちびそらがいつもそうしていたのと同じように、リプリンがいつきの体をよじ登り、山吹色のポシェットにすっぽりと収まった。
「リプリン、魔法少女になったから平気だと思うんだけど、寒かったら言ってね?」
「はーい!」
ポシェットから小さな頭と手だけを覗かせて返事をしている。
「よし、それじゃあ行くねっ!!」
白音が銀に輝く大きな翼を広げると、小柄ないつきを抱いて大空へと舞い上がった。
いつきが幻覚で何か別のものに偽装してくれているはずだが、今の自分たちが何に見えているのかは聞かないでおくことにする。
急上昇している間はいつきの体にかなり力が入っているのが伝わってきていた。
しかし水平飛行に移ると少し緊張が解け、言葉を交わす余裕が出てきたみたいだった。
「こ、これが噂の女帝の翼の中っすか」
「ん? 何それ?」
「いえ、根来衆と戦った時、空を飛んでる姐さんを見てみんな言ってたんすよ。姐さんに抱かれて飛んでみたいわぁって」
ぐんぐん小さくなっていくベースキャンプを、いつきとリプリンが目を輝かせて見送っている。
「んー……。それ多分『飛ぶ』の意味がちょっと違うわよ」
「そうなんすか?」
白音がちょっと眉根を寄せる
「もう、みんな何言ってたのよ、あんな大変な時に……」
「ああ、ごめんなさいっす」
「いえいえ、いつきちゃんが気にすることじゃないわ」
するとすかさず、白音の言葉にリプリンが追随する。
「気にしないでね」
ポシェットから手を伸ばしていつきのおなかをぽんぽんと叩いて慰めている。
「リプリンが言うことでもないわよ…………。それでふたりとも、飛んでみた感想はどう?」
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