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第一部 魔法少女は、ふたつの世界を天翔る
第46話 異世界通廊 その三
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白音は、そらのせいで笑いを堪えるのに必死だった。
しかしそのおかげでいい感じに声が震えて、親通には恐れおののいているように見えただろう。
親通は満足げだった。ウケたようで何よりである。
これでこちらが少し作戦を練るのに時間を使ったとしても、親通からは『焦って慌てている』ように見せかけることができる。
ムダなあがきだと思わせておければ、親通ももう少し欲を出すだろう。
より戦力を整えて異世界へ渡るべく、継戦を望むはずだ。
白音はこの親通という男とまともな話ができるとは、元より思っていない。
部下を使い捨てのおもちゃのように扱っているのは、巫女たちが死体操作によって操作されている死体だから、ということだけではあるまい。
そらの言うとおり、自分以外はすべて道具としか思っていないのだ。
『忠実で優秀な部下』が欲しいというのはそういうことだろう。
こんな人間を人の上に立たせるわけにはいかない。
自然にせよ人智にせよ、そういうものは取り除く摂理が働かなければならないと白音は考えている。
[労基少女VSブラック魔王なの]
[いや、まあ……うん]
そらはいつものように真面目な顔をしているが、絶対白音を笑わせようとしていると思う。
白音は、魔法少女が労働組合を結成しているところを想像してしまった。
[その転移ゲート、バリアで囲っちゃう?]
莉美のその言葉に、白音は思わず振り向いてしまった。
「え?」
異世界に繋がっているくらいだから、魔力障壁で覆ってしまうなんて普通のゲートよりもかなり魔力を消費するんだろうなと、白音は思っていた。
しかしそらと一恵は「あーー」と言いながら見つめ合っている。
どうやら既に事前に検討されていた事だったらしい。
[普通の転移ゲートと違って、異世界転移は場所を移動するものじゃないのね。この世界と重なるようにして存在しているものだから、ゲートを障壁内に含めた場合の体積、そしてそこに内包するエネルギーはふたつ分、おそらく魔力のコストは二倍程度で済むだろうって推測してたの]
だから一恵は、莉美なら何の苦も無くやってしまうだろうと見積もっていた。
「だったら!!」
今にも動きそうだった莉美を、一恵が押しとどめて今一度熟考を促す。
「でもね、よく考えて。今それをやっちゃったら、この異世界転移ゲートを是が非でも使いたい人間はどうすると思う?」
「わたしを殺すよね」
「分かってるんなら…………」
「いいよ。みんなが守ってくれるもん。あんなおっさんなんかにチーム白音は負けない。そうでしょ?」
莉美はとっくに承知の上のようだった。
異世界にこの親通という恥ずかしいものを行かせずに済むのなら、狙われて殺されたところで後悔はないし、チーム白音がいてくれるから、そんなことには絶対ならないと信じている。
「莉美のバリアも、もう少し近づかないと張れないだろ? 近づけば総力戦になる。自衛隊もすぐにやって来るんだろうし、どっちみち時間ないな。強硬手段に出るか? あの建物ごと吹っ飛ばせば何とかなるだろ。NekuruCaseの女の子たちには悪いが、全員星石を潰せば止まる」
一気に攻勢に転じて、親通に逃亡される前に莉美を到達させて魔力障壁を張る。
退路を断たれた敵は反撃してくるだろうからすべて倒す。
ここで躊躇していても自衛隊が到着して、ゲートの確保に動くのだろう。
戦局の好転は望めない。
親通がゲートをくぐる可能性が高まるだけだ。
佳奈は、莉美を守り通す覚悟を決めていた。
「待って佳奈」
白音が佳奈の手を取った。
「げと尊厳とか情とか、言ってる場合じゃあ…………」
言いながら佳奈は白音と目が合った。
その瞬間、白音には何か考えがあって、それを譲る気はないんだろうなと予感した。
その瞳がそう言っている。長い付き合いの相棒だ。
「佳奈。さっきわたしね、頼まれたんだよ。女の子たちを救い出してって」
「巫女に?」
「ううん」
「まさか035にか?」
「ううん。多分彼女たちと融合した星石だったんだと思う。星石が、彼女たちを助けてあげたいんだって言ってた」
星石の意思というものを何となく感じることはあった。
しかしはっきりとした自我を持っていたり、対話ができたり、そういうことはないのだろうとみんな思っていた。
ましていつも一方的に願いを叶えてくれるばかりで、まさか星石の方にも願い事があるなんて、思いもよらないことだった。
「星石が自分の願いを持ってるってことなのか?」
「多分そう。わたし、最初は星石って正義の心に応えてくれるんだって思ってた。佳奈にそう教わったしね。でも多分ちょっと違うの。正義かどうかじゃなくて、星石はわたしたちを見て、わたしたちを選んでくれて、そしてその願いを叶えるためにいてくれるんだ。星石は、願いを叶えたいって感じた子のところに来てくれるんだって思う」
佳奈は自分の胸、もう十年以上一緒にいてくれる星石のことを思い遣った。
そういえば莉美は自分の星石と喧嘩してたなぁと思い出す。
星石にも個性があるのかも知れない。
「NekuruCaseの巫女、彼女たちの星石も多分そう。彼女たちは…………もう死んでる。いくら願ったってそれは変えられない。なのに何故? 星石たちは力を貸し続けている。彼女たちの願いって何?」
白音は、みんなに聞いて欲しくて、マインドリンクでも訴えかけていた。
防衛ラインを死守しながら、チーム白音たちも、リンクスも、橘香も、この場にいる魔法少女たち全員が耳を傾けていた。
そして多分、星石たちも皆、聞いている。
「彼女たちがこんなことしたいなんて、思ってるはずないんだ。親通に強制されてるだけ。本当の願い、この状況から解放されたいっていうみんなの願いに、星石は応えたいんじゃないかな」
そこまで聞いてチーム白音の面々、佳奈が、莉美が、一恵が、そらが、腹をくくった。
白音のしたいようにさせる。
「わたしには、星石の願いを叶えるための力があるんだと思う。あの子たちの願いを叶えるために、私の力が必要なんだって言ってくれてるの!」
「いつもと逆に星石の願いを叶えてやるってのか。分かった、どうすればいい?」
佳奈の口元には笑みが浮かんでいた。
最近あまり言われなくなっていたのだが、小さい頃はよく白音から無理難題を押しつけられていた。
並外れて身体能力の高かった佳奈には、確かにできることが多かった。
だから白音からのお願い? 指令? を受けることが多かったのだが、いつも計ったように佳奈の能力の少し上を要求される。
そしてそれを見事やり遂げて、したり顔をしてやるのが楽しかった。
『佳奈ならできるでしょ』それが魔法のフレーズだった。
「ちょっと我慢して欲しいの」
「は?」
白音のお願いも、大人になって随分サディスティックにエスカレートしてきたもんだなと思う。
我慢、我慢か。いいとも、どこまで我慢すればいいのだろうか?
佳奈が笑ってくれているのを見て、白音は皆にも訴える。
[みんな、聞いて欲しい。今から相当厳しいことをするから、みんな耐えて欲しい。それとできるだけ、巫女たちの星石を傷つけないであげて]
随分身勝手なお願いだったが、誰ひとり嫌な顔をしなかった。
[おっけー]
[乗りかかった女帝様]
[言うこと聞くから、白音ちゃんて、呼んでいい?]
しかしそのおかげでいい感じに声が震えて、親通には恐れおののいているように見えただろう。
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そらの言うとおり、自分以外はすべて道具としか思っていないのだ。
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こんな人間を人の上に立たせるわけにはいかない。
自然にせよ人智にせよ、そういうものは取り除く摂理が働かなければならないと白音は考えている。
[労基少女VSブラック魔王なの]
[いや、まあ……うん]
そらはいつものように真面目な顔をしているが、絶対白音を笑わせようとしていると思う。
白音は、魔法少女が労働組合を結成しているところを想像してしまった。
[その転移ゲート、バリアで囲っちゃう?]
莉美のその言葉に、白音は思わず振り向いてしまった。
「え?」
異世界に繋がっているくらいだから、魔力障壁で覆ってしまうなんて普通のゲートよりもかなり魔力を消費するんだろうなと、白音は思っていた。
しかしそらと一恵は「あーー」と言いながら見つめ合っている。
どうやら既に事前に検討されていた事だったらしい。
[普通の転移ゲートと違って、異世界転移は場所を移動するものじゃないのね。この世界と重なるようにして存在しているものだから、ゲートを障壁内に含めた場合の体積、そしてそこに内包するエネルギーはふたつ分、おそらく魔力のコストは二倍程度で済むだろうって推測してたの]
だから一恵は、莉美なら何の苦も無くやってしまうだろうと見積もっていた。
「だったら!!」
今にも動きそうだった莉美を、一恵が押しとどめて今一度熟考を促す。
「でもね、よく考えて。今それをやっちゃったら、この異世界転移ゲートを是が非でも使いたい人間はどうすると思う?」
「わたしを殺すよね」
「分かってるんなら…………」
「いいよ。みんなが守ってくれるもん。あんなおっさんなんかにチーム白音は負けない。そうでしょ?」
莉美はとっくに承知の上のようだった。
異世界にこの親通という恥ずかしいものを行かせずに済むのなら、狙われて殺されたところで後悔はないし、チーム白音がいてくれるから、そんなことには絶対ならないと信じている。
「莉美のバリアも、もう少し近づかないと張れないだろ? 近づけば総力戦になる。自衛隊もすぐにやって来るんだろうし、どっちみち時間ないな。強硬手段に出るか? あの建物ごと吹っ飛ばせば何とかなるだろ。NekuruCaseの女の子たちには悪いが、全員星石を潰せば止まる」
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ここで躊躇していても自衛隊が到着して、ゲートの確保に動くのだろう。
戦局の好転は望めない。
親通がゲートをくぐる可能性が高まるだけだ。
佳奈は、莉美を守り通す覚悟を決めていた。
「待って佳奈」
白音が佳奈の手を取った。
「げと尊厳とか情とか、言ってる場合じゃあ…………」
言いながら佳奈は白音と目が合った。
その瞬間、白音には何か考えがあって、それを譲る気はないんだろうなと予感した。
その瞳がそう言っている。長い付き合いの相棒だ。
「佳奈。さっきわたしね、頼まれたんだよ。女の子たちを救い出してって」
「巫女に?」
「ううん」
「まさか035にか?」
「ううん。多分彼女たちと融合した星石だったんだと思う。星石が、彼女たちを助けてあげたいんだって言ってた」
星石の意思というものを何となく感じることはあった。
しかしはっきりとした自我を持っていたり、対話ができたり、そういうことはないのだろうとみんな思っていた。
ましていつも一方的に願いを叶えてくれるばかりで、まさか星石の方にも願い事があるなんて、思いもよらないことだった。
「星石が自分の願いを持ってるってことなのか?」
「多分そう。わたし、最初は星石って正義の心に応えてくれるんだって思ってた。佳奈にそう教わったしね。でも多分ちょっと違うの。正義かどうかじゃなくて、星石はわたしたちを見て、わたしたちを選んでくれて、そしてその願いを叶えるためにいてくれるんだ。星石は、願いを叶えたいって感じた子のところに来てくれるんだって思う」
佳奈は自分の胸、もう十年以上一緒にいてくれる星石のことを思い遣った。
そういえば莉美は自分の星石と喧嘩してたなぁと思い出す。
星石にも個性があるのかも知れない。
「NekuruCaseの巫女、彼女たちの星石も多分そう。彼女たちは…………もう死んでる。いくら願ったってそれは変えられない。なのに何故? 星石たちは力を貸し続けている。彼女たちの願いって何?」
白音は、みんなに聞いて欲しくて、マインドリンクでも訴えかけていた。
防衛ラインを死守しながら、チーム白音たちも、リンクスも、橘香も、この場にいる魔法少女たち全員が耳を傾けていた。
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「いつもと逆に星石の願いを叶えてやるってのか。分かった、どうすればいい?」
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並外れて身体能力の高かった佳奈には、確かにできることが多かった。
だから白音からのお願い? 指令? を受けることが多かったのだが、いつも計ったように佳奈の能力の少し上を要求される。
そしてそれを見事やり遂げて、したり顔をしてやるのが楽しかった。
『佳奈ならできるでしょ』それが魔法のフレーズだった。
「ちょっと我慢して欲しいの」
「は?」
白音のお願いも、大人になって随分サディスティックにエスカレートしてきたもんだなと思う。
我慢、我慢か。いいとも、どこまで我慢すればいいのだろうか?
佳奈が笑ってくれているのを見て、白音は皆にも訴える。
[みんな、聞いて欲しい。今から相当厳しいことをするから、みんな耐えて欲しい。それとできるだけ、巫女たちの星石を傷つけないであげて]
随分身勝手なお願いだったが、誰ひとり嫌な顔をしなかった。
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